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2011年3月11日 (金)

■おはようから、おやすみまで~『アマガミ Precious Diary』美也編感想~ -更新第647回-

さて、オイサンです。

昨日、漫画雑誌を二冊買ってきました。
ヤングアニマルあいらんどとコンプエース。
お目当ては……もうお分かりですね。
『アマガミ』の漫画です。

あいらんどの方は、東雲先生の描く美也編、
コンプエースの方は……えーっとね。
名も知らぬ漫画家さんの描いた、なんだっけ。
サブタイも忘れちゃったよ。

 

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とまあ、要するにコンプエースの方については
特に何も申し上げることはございません。
オマケでついてきた『なのは』の下敷きの方が若干気になるくらいでしてね。
これまでも最初に買ったきりで放置だったので、何故今回改めて買ってしまったのか
正直わかんない。
「あいらんど」を買う時に横にあり、
何が載っているのか覚えていなかったので、とりあえず買ってみたと、そんな感じです。

  ……でもこの雑誌700円もするのか……。
  大学生くらいが読むんだったらいいけど、
  お小遣い暮らしの高校生以下が毎月買うんだったら
  結構大変な値段だなあ……。
  それでこのナカミじゃなあ……。
  マいいや。閑話休題。

そんで肝心の、東雲先生の美也編の方、なのですが……。



■七つの海をおヘソで繋ぐ。~「妹」美也の見た夢



……正直オイサンは、『アマガミ』のコミカライズ……漫画にはもう、
これといった大きな期待はしてなかったんですよ。
特にね。

  ピアイ才先生の『あまがみっ!』はコンスタントに面白く、
  またアンソロが出るならオトウフ先生にも期待はしますが、
  そういう巡航運転がされているものはともかく、
  新規のものや、スポット的なものには。

  唯一例外があるとすればそれは『Sincerely Yours』の連載が再開されれば、
  というところでしょうか。

ですんで今回、ヤンアニ増刊あいらんどに美也編が載ると聞いた時も、
まあ、ふ~ん……、くらいのモンでね。
読みはするけど、流して終わりだろうなと思っておったのです。

  カワイイカワイイ美也が、えろくかわいく、
  橘にぃにと絡まりあって良かったね良かったねって終わるんだろうなあ、と
  そんな風に思ってました。

デ実際読んでみて、話の内容自体は、
まあ大きく括ってしまえばその通りの展開でした。
けれども、なんというか。
ゲームの『アマガミ』の世界を、本当にギュッと濃縮した、煎じ詰めた……
まさに『アマガミ』を俯瞰した上で、
ブレない、揺るがないコアの部分だけを抽出した内容になっていて、
ものすごくグッと来た。
安心した。

……「安心した」という言葉はおかしいのですが、
でもそれが一番しっくりくるような気がします。
うん。
ゲーム本編以外(アニメ、ドラマCD、漫画連載、全て)において、
初めて『アマガミ』らしい『アマガミ』に触れた……そんな気がしました。
「あ、そうそう。『アマガミ』ってここにあったわ」、
そんな安心感。

 ▼揺るがないもの、繋ぐもの

もう随分前の話になってしまいましたが、
オイサンが絢辻さんのシナリオ解析記事『手帳の中のダイヤモンド』に全身全霊を注いでいた頃……
うむ、本当にアレには全身全霊を注いでいたのですが、
そんな頃に書いた『アマガミ』の世界観に関する記述があります。

それは、
 「『アマガミ』には、38の結末(*1)があり、
  プレイヤーはそこから自分にとっての最良(真実といってもいいと思います)を選び出し、
  さらにそこに辿り着くための自分だけの経路を編み出す。
  『アマガミ』はそんなゲームだ」
というような内容でした。

ようするに、『アマガミ』というゲームは、プレイヤーによってブレまくる、
正体の掴めないゲームだということです。

行動マップに区切られた幾つかの島、世界、
そのどの方向へ向いて進んでいくのかによって主人公自身の姿も変わるし、
同じ一人のヒロインでも、そのありようが大きく異なります。
このゲームが描く本来の未来がハッピーなのかアンハッピーなのか、
それすらも定まりません。



ただその中で、美也だけは変わらない。



彼女だけは、フラットなようでいてその実高く厚い壁に隔てられている
行動マップの島と島の間を、壁をすりぬけホイホイにししと軽やかに横断する、
特殊な能力を与えられていました。
にぃにがあっちへ行ったと思えばあっちへ、
こっちに逃げたと思えばこっちへ、
紗江ちゃんが大好きで、逢ちゃんと仲良しで、梨穂ちゃんとも幼馴染の美也まま。
彼女の存在だけは、橘にぃにがあの無間地獄のようなマップの上でどこへ向かおうと、
姿を変えない。

  ちなみに、彼女に次いで姿を変えないのは響ちゃん先輩だと思ってます。
  あとは高橋先生かね。
  梅ちゃんと。マ野郎はどうでもいいよ。
  サブヒロインの面々は基本的にその相を変えないのですが、
  それはやはりある特定の島の中でしか生きられない・登場しないからだと思います。
  その中で響ちゃん先輩は複数の島に姿を現すという広範な行動特性を持ちつつ、
  その相を変えないという特殊性を持っています。

  マ要するに、色んなエンディングを持ってないから
  シナリオの雰囲気に引っ張られる必要がないってだけなんですけどね。
  美也はエンディングを持っているからより特殊に見えますが、
  それでも単発のエンディングしか持っていないのである意味当然なのですが。

今回東雲センセが描いた世界では、橘にぃにはどうやら
梨穂子と一番仲良くおやりになってるようですが、
他のヒロインともそこそこうまくやってるご様子で、
その姿はつまり混沌とした『アマガミ』世界そのものであるように感じました。
行動マップ上のたくさんの島に出入りしている、
一人でありながらパラレルなにぃにです。

そうして多様にヒロインとよろしくやってるにぃにを、
美也は我知らずのうちに幾つかの時空を跨いで遍在するにぃにの姿を垣間見……
そのどこにあっても、それなりに上手く、よろしく、
そして強く立ち直ったにぃにを感じ取って、
世界を静かに閉じようとしている。

そんな風にお見受けしました。

なのでオイサンは、
にぃにのベッドを出、マクラを抱いて
「もう大丈夫なんだね。よかったねぇ、にぃに」
と微笑む美也を見て、うっかり涙ぐんでしまいました。

  本編以外でここまで感情を揺さぶられたのは
  アニメの梨穂子編くらいじゃないかなあ。

そのときの美也は、360度全方位に延び広がる行動マップというアマガミの世界を、
自身のおへその辺りにしゅるんっとしまい込んでしまうような、
そんな錯覚を見たような気がしました。

ああ、『アマガミ』の世界ってこんな風におわるんだとすんなり納得がいき、
……不覚にも、アニメ『アマガミSS』の美也編にも、
少し期待が沸いてきました。

うーん。嬉しかったなあ、今回の話は。
面白かった。
さすがだな、東雲先生は。
シメるとこ、おシメになられるぜ。


……。


しかし、コンプエースを全体的に見渡して感じるのは……
みんな、背景描くのキライなんだなあ、
ということでしょうか。

マ雑誌の性質上、
「余計な物を描いてヒロインを目立たなくさせるくらいなら描くな!」
という方針でありコンセプトなのかもしれませんが、
それにしてもねえ。
どこで誰が何をしてるのかもわからない、
そんな状況で人が何を言っても
厚みや面白味が出るとは思えないのですが。

そもそも厚みも面白味も求めてないのかも知れませんけどね。

だとしたらこの煉瓦以上の雑誌の厚みも
どうにかしてくれんか。



マそんな感じで一つ。
未読の皆さま方にもですね、ボチボチ色々終息を迎えつつ『アマガミ』ワールドですけれども、
コントローラを置く、その前に。
こいつをヒトツ、読んでからでも遅くはないんじゃないですかと、
お奨めしておく次第でございますよ。
まだまだ『eb!コレ+』とかもありますけどね。

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輝日東の冬は、終わらない。
少なくとも、オイサンにとってはね。
ほなまた。
オイサンでした。



 *1:ヒロイン一人につき、
   「スキBEST」「スキGOOD」「スキBAD」
   「アコガレからのナカヨシ」「シリアイからのナカヨシ」
   「ソエン」の6種で6×6=36
   上崎さん・美也で2、 36 +2 =38




 

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