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2017年2月19日 (日)

■すてきなRestart~『けものフレンズ』OP ようこそジャパリパークへ!感想~ -更新第1111回-

2月も半ばを過ぎて、少しずつ寒さが和らいできてしまった。
一昨日に吹いたのは春一番だったというし、
あの心身ともにざわつくような陽気には参った。あれに来られると疲れが酷くなる。
今年もいよいよ冬が終わってしまうのかと思うと憂鬱になる。
自分はつくづく冬が、寒い季節が好きなのだなと実感させられる。
とはいえ、この冬は長かったように感じる。
というか、深かった、というべきか。

そんな、寒さが終わろうという頃にもかかわらず、
『けものフレンズ』がアツい。
さばんなちほーだから、ではない。さばくちほーだから、でもない。
「足の裏に毛が生えているから、砂が熱くても大丈夫」という問題でもない。

マ物語の先読みや裏読みは、そういうことがお好きで得意な若手フレンズの皆さんにお任せして、
老人のオイサンは通常営業、
すっかりこころを掴まれてしまった『ようこそジャパリパークへ!』の歌詞について、
思いを深めていきたいと思う。


▼『けものフレンズ』主題歌「ようこそジャパリパークへ




……つっても、「シンプルでいい歌詞ですよね」というくらいのことだけど。
グッと来た歌詞の部分だけ引っこ抜くと、


  ♪  ほらね君も手を繋いで だいぼうけん!
  ♪  Welcome to ようこそ、ジャパリパーク! 今日も ドッタンばったん おおさわぎ!
   ♪   (中略)
  ♪  はじめまして きみをもっと知りたいな

   ♪   (中略)
  ♪  Welcome to ようこそ、ジャパリパーク! 今日からはどうぞ よろしくね
  ♪  いつもいつでも優しい笑顔 きみを待っていたの

   ♪   (中略)
  ♪  どこまででも つづいてく グレートジャーニー

  ♪  ランランランラー ランランランラー Oh, welcome to the ジャパリパーク
  ♪  ランランランラー ランランランラーランラ あつまれともだち
  ♪  ランランランラー ランランランラー Oh, welcome to the ジャパリパーク
  ♪  ランランランラー ランランランラーランラ すてきなたび立ち



……とまあ、こうですよ。
なんかもう……なんでしょうね? すごい普通でしょ。やさしい。
『ごちうさ』が、「かわいいだけのアニメである」ことを完全に研ぎ澄ませて
オンリーワンにまで上り詰めた
のと同様、
『けものフレンズ』は「やさしい」ことを研ぎ澄ませているように見える。
世知辛いヨノナカ、右を向いても左を見ても、お前の経済的価値はなんなんだ
「ほんで、おまえはナンボになるんや?」みたいなことしか問われない世の中で、
これだけナンモナシで、
「よく来てくれたよぉ、待ってたゆぉ、紅茶のむぅ?」
みたいに優しく迎え入れてくれてしまったら、そりゃもう世のオジサン涙くらいでますわ。

  マ正直なところ、オイサンは人間のフレンズは少ないマン(かなしいヒーローだな)なので、
  アナタトワタシ、トモダチトモダチ、ナカマナカマー
  と人から迫られたらNoNoNo, No Thank youとジェスチャー全開で後ずさりですが、
  この作品の世界観の中で唱えられる「ともだち」「フレンズ」は、
  そういうニュアンスとは異なるものになっていますね。
  人類愛というか、生物愛というか。
  おっ? お前さん、生きてるね? 嬉しいねえ、みたいなことです。
  分かりやすいですね。
  分かりませんか? 分かりませんね。 分かれこのやろう。 ← フレンズ減の原因


いっこいっこ詳しく見ていきましょう。
……気が進みませんか?
それでも気にせず見ていきますので、気が向いたら先に進んで下さい。


  ♪ 手をつないで だいぼうけん!

早速いいですね。
「『手』をつなぐ」ということの「小ささ」と「大冒険」の対比がすごくいいワケです。
手をつなぐことは大変小さなことですが、
「大冒険」という壮大な広がりの中でその異質な小ささ、些細な「抵抗」は、
却ってこう、その行為に大変な密度を予感させもするのです。
そこに凝縮されたエネルギーの構図が感じられ、
この一節だけで、アニメ本編におけるかばんちゃんとサーバルちゃんの結びつきの強さが際立つのです。
いいですか? 際立つんです……際立つったらキワ立つの! 際立て!!(命令)

  際だて!さーばるちゃん!(ラノベ)

……マ正直な気持ちとしては、
物語開始初期の時点では
「パークの中で図書館まで行くだけの話で、『大冒険』は盛りすぎだろ……」
と、オイサンも思いましたが。
ここンとこワリと大冒険っぽくはなっているのでよしとする。


 ♪ 今日もドッタンばったんおおさわぎ!

のところも……やはり当初は「いや大騒ぎはウソだろw」と思って見てました。
だって1話、2話の頃って大騒ぎと呼ぶには物足りないような、
大変ほんのりした、のどかな旅路だったのですもの。
普通に行く、という感じで。
3話あたりからは、関わるフレンズの数も増え、アクションも大掛かりになってきたのでアレですが。

マそんな嘘かホントかはサテおいて、なかなかこう、
イマドキの物語作品においてこの「ドッタンばったんおおさわぎ!」というフレーズを
バッチリ使いこなすのは、大変に勇気のいる行為だと、オイサンは思います。
自分で書いたら、……否、記す前の思いつきの段階で、

  「……。ねえな」

と思って消してしまいそうです。
それをオーイシマサヨシ氏は、恐れずに見事に使い切っている。すごいと思う。
ド肝を抜かれますこの胆力。
揶揄してるのではなく本当に、
「作品にとって正しいから、古臭く見えてもこの言葉で良いのだ」と踏み切るのは
大変な勇気と知性が必要です。
この、一見使い古されてダサいワードのポテンシャルを完全に使い切る力は
いっそスタンド能力と言ってもいいくらいだと思いますよ。


 ♪ はじめまして きみをもっと知りたいな
 ♪ ……
 ♪ ララララー ララララーララ あつまれともだち

 ♪ 今日からはどうぞよろしくね
 ♪ いつもいつでも優しい笑顔 きみを待っていたの


いくつか時系列をすっ飛ばしてまとめました。
この辺の「受け入れ力(ぢから)」の強さは……
無論、受け入れられた先にやさしさが約束されているからこそ
歌の言葉を素直に受け入れられるワケでもありますけれども、
マその辺は、ひねくれて、おのれの心の孤独に生きるオイサンのような者には、
現シ世では手に入れ難いものなので、尚のこと手の届かない宝物のように映るのでありますよ、
エエ。
心の歪んだ年寄りのタワゴトだと思って見逃がしてくだされィヨボヨボ。
現世……「うつしよ」とは、鬱シ世でもあるなあ。

大概、受け入れられた先には、受け入れた側の身勝手な都合と過剰な期待、
利害が待っておりますから、
なんというか、受け入れる側になった自分の姿としてお手本にしたい、
憧れの姿であることです。


 ♪ どこまででも つづいてく グレートジャーニー
 ♪ ララララー ララララーララ すてきなたび立ち


……なんていうんですかね。
"グレートジャーニー"は、アフリカで発祥した人類が世界に拡散する旅路を表したことばですが、
この言葉を聞くとき、たいてい「人間がここまできたこと」の結果としてのニュアンスが、
語られることの大半を占めるワケです。結果としての旅路の話として。
しかしナンダ、今回この歌を聴いて初めて、
ああそうだった、そういやそれってまだ続いてんだなと、思い至ったわけですよ。
シメの歌詞も「すてきな旅立ち」ですからね。

……実際のところ、『けものフレンズ』の物語において、
かばんちゃんの仲間(要するに人類)が本当に絶滅した存在なのかはまだ分からないけども、
もしそうだったとして。
かばんちゃんは、唯一生き残った……否、新生のチャンスを得た人間として、
フレンズたちとこの先、どんな関係を築いていくだろうか?
現生人類と同じ「まちがい」の道をたどるだろうか。

  「まちがい」と書いたけど、
  別にいまの人類とフレンズの関係すべてが完全にまちがっていると言っている、
  ワケではないですのでその辺オマチガイなく。
  どこかは合ってるし、その分どこかはまちがってる、くらいの捉え方をしたい。
  マ大方間違ってる気はしますけど。

地球の、自然界という愛の輪から逸脱してしまった現生人類が絶滅した後に、
かばんちゃんはいま一度「フレンズ」たちとフレンズになってやり直すために新生した、
再出発の人なのかもしれない。

  ……て言うか、フレンズはあくまでも「フレンズ」であって、
  『けものフレンズ』の世界でも、
  ジャパリパーク以外の場所にはフレンズでない普通の動物もいるのかしら。
  フレンズたちは普通の動物とどうふれあい、
  かばんちゃんはジャパリパークの外の世界でどう生きるんだろう……。
  その練習のために滅びた現生人類が用意した練習の場なのかもなあ。

かばんちゃんの目覚めは、人類の再出発なのかも知れぬ。
それを「すてきな」ことだとしたのはもう、
作詞者・オーイシマサヨシ氏のやさしさとしか言いようがない。

……マ個人的には、『けものフレンズ』をそういう壮大ゲなもの、
テーマを大上段に構えたエラそうで面白いモノとして考えたい気持ちはあんまりないです。
ひとえにここちの良い、気楽なものとして持ち続けたいんだけど、
オーイシマサヨシ氏が、何かを思い描いてビジョンにこめたのだとしても
とてもよくわかるし、素敵だと思う。

進化の結果の事実としていまこのようにある人間が、どこから来たのかはサテオキ、
いま何を持っていて、何が足らず、
この先それをどう使い、どのようにまわりと関わりあって、どちらへ向かおうとするのか……
そんな思いの途上に現れたゆめみる箱庭、
それがジャパリパークなんじゃないかな! たっのしー♪


■よだんフレンズ

余談だが、グレートジャーニーについて改めて調べてたら、
GIANTのラインアップに同名の車種があるの見つけて欲しくなってしまった。
10万か、うーむ。(どこまでいくつもりだ)

  ▼GIANT グレートジャーニー [GIANT]
  http://www.giant.co.jp/giant17/bike_select.php?c_code=CA02&f_code=FD02&s_code=SR15

ランドナー、他にもカッコイイのとか軽いのがあるなあ。

  ▼自転車旅行におすすめのランドナー・スポルティーフ15選を紹介します。[NatureDrive]
  http://cycle-japan.com/randonneur/


『けものフレンズ』を見る
   ↓
『ようこそジャパリパークへ』の歌詞についてふかく考える
   ↓
"グレートジャーニー"について復習する
   ↓
同名の自転車を見つける
   ↓
ちょっと前にもあった、ランドナー欲しい熱が再燃する ←イマココ


マそんな感じでヒトツ。

『けものフレンズ』は、見ていて気持ちよくて、確かに楽しいのだけど、
そろそろ「なんで面白いのか」は分からなくなってきた。
面白い、楽しいというか、見ている間中ひたすら嬉しいのだった。
あ、始まった。嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい
嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい終わった。

……で、30分終わる感じ。
脳のどこかが開きっぱなし、出ちゃいけないものが出っぱなしになっているような気はする。
昨年の冬に『おそ松さん』が女子の間で大人気になったのもオイサンの理解からは外れていて
(『おそ松さん』自体は面白くてオイサンも楽しく見ていたけど、
「女子にキャーキャー言われるような人気の出方をして、それが爆発的に持続する」のは
  やはり説明を付けて自分を納得させることは出来なかった)、
えらく困惑したものだけど、今回のはそれを超えている。
いや、超えてはいないのかもしれないけど、自分もその熱狂の渦の中にいる分、
ワケの分からなさを体で味わっている。

OPラスト


  ♪ ララララー(ララ!ララ!) ララララー(ララ!ララ!) Oh, Welcome to the ジャパリパーク

(ララ!ララ!)が嬉しくて、胸が詰まってしまうくらいなのだから、
やはりなにか良くない塊を投げつけられて、当たってはいけないところに当たっているように思う。
困ったものだ。
あと残り半分のうちに、どうにかその正体を言葉にしたいと思う。


「サファリ」という言葉も意味をよく知らないなあと思って調べてみたら、
アラビア/スワヒリ語で「旅行」って意味らしい。
普通のことばだった。
信州へサファリに行きたいとか、京都サファリしたいとか言えるのか。
ときめく。

温泉サファリしたいオイサンでした。

 
 

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