« ■過ぎ去りし時を求め日記~ドラクエXIプレイ記録007:彷徨うハープ船の怪 -更新第1166回- | トップページ | ■しゅまりない旅情2017~2日目(2)~ -更新第1168回- »

2017年10月21日 (土)

■ブスで繋がるラヂオの予感~『彼女はサイボーグ』とノラととラジオ -更新第1167回-

 
■『ノラと皇女と野良猫ハート』とブス

色々な勢いがあって、アニメから、『ノラとと』こと『ノラと皇女と野良猫ハート』にぶっこんでいる。
ゲームのVita版(アニメBD同梱版)を買い、絶賛この世界観に浸り中なのですが。
危険なWebラジオまであるのを発見した。


 ▼ノラと皇女と野良猫ラジオ
 http://nora-anime.net/news/radio.html


パーソナリティは、明日原役の種崎敦美さんと、ノブチ役の山岡ゆりさん。
種崎さんについては、Vita版のゲーム本編をやってお芝居の能力がたいへんに高いなと感じていて、
今期『魔法使いの嫁』でも良いパフォーマンスを発揮しておられ気に入ってしまったので、
トークの方にも興味がわいた。
山岡ゆりさんは……『たまこまーけっと』でチョイちゃんもやっていたのか。

デ聴いてみたところ、これがまた大変素晴らしかった……。
開幕ショートドラマのシナリオを、ゲーム・アニメともに書いてらっしゃるはと先生が書いているという豪華布陣。
センセイお暇なんでしょうね。 ← コラ
開幕ドラマ、カオスオブカオス。混オブ沌。凄まじい。「才能があるって恐ろしい」と、心底震え上がれる内容です。
「物件ドラゴン」??????どういうこと??????

  ご本人的には「才能なんて簡単な言葉で片付けられたくない」とおっしゃるでしょうけれど、
  そのカオスという踏切板を蹴ることのできるハートと脚力は、ハタから見れば紛う方のない才能です。
  常人は、才能なき者は、キバを持たない者は、
  心臓を何十個握りつぶしても、その踏切板を蹴って跳躍する勇気は得られないモノです。
  そして、たとえ跳躍出来たとして、あなたのような距離と高さは出ないものなんです。
  才能のある人には、それがワカラナイのです。
  その踏切ラインがそこにあるコト、
  それが踏切板であることを見、知るコト、
  他者を無視してそれを踏んで跳んだらどうなるかを知るコト(或いは「正しく知らない」コト)、
  或いはそれを「無視できる」コト。
  それらをすべてひっくるめて、それはもう才能です。
  「泣きやめブス!」って、フツウ書けませんよ。

パーソナリティのお二人は、オシゴト的にそれなりに縁のあるコンビの様で息があっている。
……息があってるというか、いい意味でお互いを気にしない。
種崎さんはトークのテンションは低めで、ラジオ喋りはモ一つこなれていない印象を受けたけど、
センスは一線級。
おかゆさん(「やまおかゆり」の真ん中から抜いて「おかゆ」なのだそうな)は、
全身ラジオパーソナリティサイボーグと言わんばかりの馬力で突っ走るタイプで、
二人そろって丁度いいコンビだと思われる。
聴き始めは、おかゆさんばっかりあんまりしゃべるもんだから、
実は二人でしゃべってるのを聞き分けられていないだけかと思ったほどだった。
こんなに一人が時間を占有して成立する会話ってある? くらいの割合。
主に屋台骨となっているのはおかゆさんの方。
彼女がこれだけ、様々なものを無視して突っ走り続けられるから時間が成立しているようなものだ。

 ▼TVアニメ「ノラと皇女と野良猫ハート」CM その4
 
 サムネイルからすでに漂う曲者感


冒頭、クソみたいなハイテンションの5分ドラマから発射された勢いで4、50分終わるカンジ。
ハッキリ言って頭は全然良くないラジオですが、センスを磨くにはもってこいの教材だと思います。

あと、 種崎敦美 を タネ裂き厚み って変換しないで。

種崎さん、今期は『ブレンド・S』にも出られてますね。
『ブレンド・S』には鬼頭明里さんも出てますね。
久々に気になる声優さんです。



■『彼女はサイボーグ』とブス

「泣きやめブス!」で思い出した。
司会者であり、ミュージシャンであり、ラジオパーソナリティでもあるところの鷲崎健さんの、
『彼女はサイボーグ』という曲を聴きました。『思春期は終わらない』という曲のカップリングです。

歌の内容としては、


 ♪ (恐らく)感情表現が極めて控えめで、人付き合いも良くなく、
 ♪ 周囲から「あいつは美人だけど人間味が薄くて面白くない、サイボーグみたいな女だ」
 ♪ と言われている女のコに恋をした男の子が、
 ♪ 「あの子がサイボーグなら、僕はハカセだ! あの子の魅力を分かるのは僕だけだ、僕が彼女を変えてやる!」
 ♪ と息巻く



っていう、ハハアなるほど、素敵な歌なんですけれども……。
イヤ、歌自身はオイサンもすごく好きです。このままでもとても好き。
2番Bメロの、


 ♪ 無カンケイ女子が言うんだ 「アノ子ハ 美人ナダケノ さいぼーぐ」
 ♪ うっせえ! 寄んな、ブスが! 僕はハカセだ! 今夜プログラム換えてやんだ!



っていう、盲目ラヴ男子のいかにもな熱情の高さは、聴いててたいへん痛々ほほえま好ましく、
胸を打つものがある。



……「ブス」
しかし、ブス
いいですね、ブス
振り切れた感情の高まりを表現するのに、大変優れた言葉です。
「ブス」という言葉そのものの意味や品格が良いというのではなく、
「普通なら言わない、言っちゃいけないことが、ガツン!と口を突いて出てしまった、その高まった感情」を
「言ってしまった」ことで端的に表現できるその性能と、
感情の昂ぶりによって語彙が失われていることを表現するその性能……が、いい。

うっかり口にしてしまう状況までを一気に表現できる言葉としてのフトコロが、たいへん良いと思います。
マ言ってしまえば「悪口の中でも初歩的なもの」ということなんですけど。
武器で言えば、ナイフ。
「ハゲ!」や「デブ!」でも近いものがあるんですが、男社会で流通するそういう言葉と、
「男 → 女」に対して放たれる「ブス」とでは、なんというか、
「無害なものとして扱われる頻度」の差があって、「ブス」の方がより殺傷力は上。
ブス。
うっせえブスが!
泣きやめブス!!
……ウム。日常でも、積極的に使っていきたい。(やめなさい)
閑話休題。



……。



けども、このテの「あの子を変えてやる」っていう感情の正しさが分からない。
正しいのか、理解できない。
貴君が恋したのは、今のその状態の、上の歌で言うなら「サイボーグの様な」彼女ではなかったのか。
それを……変えてしまっていいのか?
変えて、彼女の何を残したいのか。
彼女本人が変わることを望んでいるのなら良いし、サイボーグであることがうわべだけで他に影響しないならいい。

しかしだ、そうでなかったなら? 見た目が気に入ったのか?
サイボーグ外の部分が好きなのか。その愛は、果たして彼女の芯に向いているのだろうか。

かつて私が恋に落ちた女の子の中にも、いました。サイボーグ女子が2人。
ホントはもっといるけど。サイボーグ系女子。けど、代表にその2人の女子。

一人は、私立きらめき高校在籍。
科学と研究、そしてその果てに目指す世界征服という悪魔に魂を売ったサイエンスサイボーグ、紐緒結奈閣下。

そしてもう一人は、青葉台高校在籍。
書物という叡智の檻に自らを繋ぐことを望んだビブリオサイボーグ、中里佳織。

紛う方なき彼女らは、科学研究と読書、道は違えど一つの「機能」に特化した魂しか持たぬ、
まさにサイボーグと呼ぶに相応しい鋼の存在でした。
とはいえ、まあ、そんな彼女らも、所詮はギャルゲーのヒロインだもんですから、
パッとしない主人公ボーイに心を奪われ始めるや、その魂はアレヨアレヨと恋の穢れに蝕まれ、
高潔であったはずの鋼の心はナヨナヨと錆びついてしまうワケです。

……伝説の樹の下で、オイサンは思いました。
頬を染め、「あなたのためなら研究も捨てるわ」と言う紐緒さんを見ながら、
(違う!)と。
(俺の愛した紐緒結奈は、閣下はこんなんじゃない!)と。

同じく、青葉台高校の文化祭で、オイサンは思いました。
フリマに広げられた古本の中にお宝を見つけるや否や、文化祭デートの最中だったオイサンそっちのけで、
段ボールに飛び込もうかという勢いで突進していく彼女の背中を見つめ、
(……そうか、いま俺は、中里さんにフラれたんだ。彼女には、俺ごとき必要なかったんだ)と。
今この瞬間こそが、『TLS2』、中里佳織ルートのトゥルー・ハッピーエンドなのだと、悟りました。
……かってなモンですけれども。

 ▼トゥルーラブストーリー2 ~中里佳織攻略~ 2/3【プレイ動画】
 


私は思うのです。
自分が愛したのはサイボーグである彼女らの、サイボーグゆえの高潔な鋼鉄の魂であって、
そんじょそこらの、一行の数式や化学式にも劣るような、
一篇の詩ほどの価値もない生を生きる人間にたやすく恋をしてしっぽを振るような彼女じゃない。
悪魔に売った魂をやすやすと買い戻すような、無様な姿は見たくないのだ。
自分の物になって変わってしまうくらいなら、寧ろ憎まれたってかまわなかった。

  実際、紐緒閣下は、自分の心を惑わし野望から遠ざかる原因となる主人公を憎み、
  この世からの抹殺を目論んで世界征服ロボを差し向けてくるホンマモンであったのだけれど。
  世界征服メガビーム!!

  


……ノロケが長くなりましたけれども(ノロケだったのか)
サイボーグな女の子を愛したこの歌の主人公くんは、サイボーグな彼女に変わって欲しかったのだろうか。
では彼が愛したものはなんだったのか。
それは幻想ではないのか?
変えてどうするのだ。
「いま」を守るのではないのか。
彼女のサイボーグをバカにした連中に阿って、理解できる形に作り変えて、それでどうなる?
「どうだ羨ましいだろう!」と見返したいのか。
そうではない、自分と彼女にしかわからないその鋼を、高潔を、美を。
互いの掌の中でひっそりと温めてこその愛ではないのだろうか……?
そんな美でさえ、「世間」の分かる形に翻訳しなければ……幸せにはなれぬのだろうか。

……その辺が、四十の関を跨いでも未だに良く分からないオイサンなのです。

本を捨てた中里さん。
研究と、世界征服を諦めた紐緒閣下。

そんな二人と歩む幸せが思い浮かばず、私は、彼女らの心のもとを去りました。
思えば去るのではなく、そばに付き従ったまま、鋼の彼女らを侵そうとする者たちを始末する
返り血に染まった姿こそが、彼女らへの敬意であり、真の愛であったのかもしれない、けれども。

……まあ、なんだ。

そんなことも分からないから、今もオイサンは独り身でいるのだろうとも思いますけどね。
そこんトコは、なんとなく分かる様にはなってきたけども。



マ今日のところはそんな感じでヒトツ。
 
 
 

|

« ■過ぎ去りし時を求め日記~ドラクエXIプレイ記録007:彷徨うハープ船の怪 -更新第1166回- | トップページ | ■しゅまりない旅情2017~2日目(2)~ -更新第1168回- »

コメント

相手の一面を絶対的なものとして触ることも許されぬ、と言うならば、それは愛ではなく信仰かと
純白な雪原に一歩を踏み出す優越感と背徳感と征服感
そういったどうしようもないエゴも恋愛の一面

とかなんとか、何かの小説だかで多分読みました(適当)
もう15年は中里さんに会ってないなぁ

投稿: JKP | 2017年10月23日 (月) 01時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ■過ぎ去りし時を求め日記~ドラクエXIプレイ記録007:彷徨うハープ船の怪 -更新第1166回- | トップページ | ■しゅまりない旅情2017~2日目(2)~ -更新第1168回- »