2018年5月27日 (日)

■花こもろ八重十色~小諸、16度目の再訪・その2~ -更新第1219回-

3月、4月の小旅行の話の続き。
4月7日と4月8日にテラジ師、エースよつ師と行ってきた16回目の小諸、
その2日目の話。

1日目は、
埼玉の小川町でのんのんし、下仁田の客がおかしい店でかつ丼を食べ、
みまき大池で道に迷って、小諸の山野草さんでしっとり美味しいものを食べた。
 
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 ▼2日目
  小諸・懐古園~ 甘味処みつばち


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■2日目 4月8日
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2日目の朝には、信じがたいことだが雪が降った。
確かに事前から「寒くなる、雪になるかも」という予報ではあったし、
長野の山の四月なのだから考えられないことではないのかも知れないが、
イザ実際目にしてみるとおおおおおおおおおおおおおおマジでか! という感懐に至る。
りろんはしってた。
 
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あとで行ったおみやげのみやさかさんでも
「桜と梅と雪がいっぺんだから、もう、むちゃくちゃですよw」
と、あのむちゃくちゃなお母さんが笑っていたくらいだから、
やはりレアケースではあるのだろう。
オイサンなど驚きのあまり、手元が狂って朝食に出てきたシャケを動画で録ってしまったほどだ。
ご覧いただこう。
 
 

 
 
宿を出る直前に、そこそこの勢いで舞い散る雪を窓から見ていると、
自分たちはこれから桜を見に行くはずなのだが果たして大丈夫だろうかと不安にはなってしまうが、
そんな心配をよそに雪雲は小一時間で空を去り、
あとには冴えた空気と濡れた石垣が残った。
 
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■小諸周辺~大手門~懐古園

午前中はみっちり小諸の花を楽しんだ。
大手門の西側に植わった八重紅枝垂れがどうしても見たくて、二人の先に立って歩いた。

 ※なお、小諸にはフツーの八重紅枝垂れと、
   小諸の固有種である小諸八重紅枝垂れがあるようで、
   大手門そばの八重紅枝垂れはフツーの種類らしい……です。多分。


大手門の東側がいつのまにか大きな駐車場になっていて少し面食らった。
ここに駐車場を作って、そんなにクルマの往来があるのだろうか。普段使いにするのかしら。
それとも、キレイにしただけで前から駐車場だったかしら??? 思い出せないな。
大手門のあたりはとても静かで、小諸の中でも好きな場所の一つだ。
 
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懐古園には10時半を回ったくらいに入った。
人出は、普段に比べればやはり比べ物にならないくらい増えていて、
入り口では団体さんが列をこしらえていた……とはいえ、5分も待たない列である。
「都心でこれだけ咲いてたら身動き取れないくらいヒト来ますよね」
という、エースよつ師の感想はその通りだと思う。
ここでは賑わっているが混雑はしていない、そんな具合だ。

開花予想の通り、まだ満開でないご様子なのは一昨年の状態と比べてなんとなく分かったが、
それでも十分過ぎるほどの花の盛り。
淡い空の青と、淡い、濃いが入り乱れた桜色が重なり合って、ひらひらとした気持ちにさせられる。

ホントあんまり、フツーの桜に関しては「ヒャッホーィ花見だァーーー!!」っていうタイプでは
ジブンないのだけど、八重紅枝垂れの花のサイズとか、枝ぶりとか、
懐古園そのもののサイズと木の植わっているスキマの在り方とか、
そこに集まる人の数の具合とかが自分にとってはちょうどほどよく、
これならば桜を見るのも悪くないなと思えてしまう。
懐古園のサイズ感のなせる業なのだと思う。
なんというか、「好きなまちのサイズが、自分のサイズなのだな」と思う。
このまち大好き。

懐古園の中の、道はそんなに広いわけではなく、人出はそこそこある、
なのに窮屈に感じることがない。
ちょうど良い音量で音楽を聴いているようなゆるやかさが、この庭にはある。
水の手の展望台は、ちょっと人多いなってなることはある。あそこは仕方ない。
……っていうか、あそこは何人くらいまで乗っても大丈夫なんだろう?
高いところ苦手なテラジ師は、あそこ大丈夫なんだろうか。

今回の懐古園は左回りで回ることに、自然となった。
もみじ谷を渡ったつきあたりの石垣を右に折れて、いつもの欅さんに頭を垂れ、
天守台の石垣を左手に見上げながら水の手の展望台へと抜けていく。
このへんで、視界はもう桜色一色になる。
こんなに華やかなのは、春と秋くらいだろう。
夏は緑色が全面的にモッシャモッシャと張り出してくるので単調と言えば単調。
懐古園に来ると、本当に四季というものが視界全部に表れてくるので、
普段、季節が移ろっても目の中のほんの一部しか変化しない都会で暮らしていると
その移ろいのなんと劇的なことか! と驚くことウケアイだ。
 
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東屋の傍らに根を張る小諸八重紅枝垂れの木のあたりで、
エースよつ師が女優さん(=ねんどろいど・満艦飾マコさん)を呼び出して撮影を始めると、
そこから先は、かなりな割合アラフォーたちの視線はじょゆうさんに向かうことになった。

  ずるいよ、マコさんはw すごい華があるんだもんw
  今回ここで女優さん(*1)を交えた撮影とても楽しいことに改めて気付いたテラジ師は、
  のちに、自分でも所属女優さんを抱えることになる(*2)のだが、
  「色々スカウトしてみたけど、どの女優さんもマコの華に勝てる気がしない」と語っている。
  何をするにつけてもマコさんはダイナミックなんだよな……。

   *1:しつこいようだがねんどろいどのことである。
   *2:つまりねんどろいどを買ったのである。


そうして女優さん撮影会をしてると周囲からは奇異の目を向けられることもあったが(そりゃそうだ)、
天守台では微笑ましい絡み方をしてくるオッサンなどもいて、まあなんというか……
色々懐の深い町だな、と思う。
この辺もきっと、『なつまち』の果たしてくれた役割は決して小さくないのだろう。
そもそも『なつまち』はどういう足取りでこのまちに入ってきたのか、
その辺をまだキチンと聞けていない気がする。
それ以前にも『すくらっぷ・ぶっく』の小山田いく先生作品の影響もあったかも知れぬ。
今度行ったときにでも、また聞いてみるか。え、また行くんですか?
 
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■甘味処・みつばち~おみやげのみやさか
懐古園、あたりを埋め尽くす桜色のおかげで見た目は春爛漫の風情ではあるが、
この日は決して暖かではなかった。
思い出してほしい。昨夜は氷点下だったし今朝は吹雪だったのである。

いい加減体の冷えたオッサン3人は、メシには早いが何か温かいものを体に入れようということで
甘味処・みつばちさんへ向かった。
ここもまたテラジ師が新たに見つけてきたお店で、
なんでも注文システムがオモシロなのだそうだ。
……小諸のお店ってふつうにやれないの?(偏見)


甘味処みつばちさんでは、独自のオーダーシステムを導入している。
先ず席に着くとお水といっしょにナゾのメモ帳が運ばれてくる。
何の説明もされないが、客は注文をこのメモ帳に書くのである。
そうして注文をメモ帳に書き終えたら、待つこと数十分。

……。

……しかしそうして待っていても、何も始まらないのである。
その紙を、自分で厨房まで持っていくのだ。そうしないと食べたい物はいつまでも運ばれてこない。
「自分から歩み寄らない、物語は始まらないぜ!!」
……そんなアツいメッセージを、みつばちさんは伝えたいのかもしれない。
伝えたいわけではないのかもしれない。
ともあれ、注文を書いたメモを店員さんに渡せばオーダー完了、
あとはおいしいあんみつやパフェやうどんが運ばれてくるのを待つだけである。

  テラジ師「最初にメモ帳置きに来たときにwww聞いて帰ればいいんじゃねえのwwww」

なるほど非の打ち所のない反論だが、それは野暮である。彼らには彼らの事情があるのだ。

この日、珍妙スペクタクル極まりないオーダーシステムをものともせず、
甘味処みつばちさんは大変繁盛していた。
我々は運よく入店即着座の流れに乗ることが出来たが、すぐ後に続いた老女×4の熟練パーティは、
タッチの差で寒風吹きすさぶ中を数十分、店外のベンチで待たされていた。スピードは正義だ。

テラジ師はパヒェを推してくれていたのだが、
自分はこのときあまり生クリーム生クリームしたものを食べたい気分でなかったので
すこしライトげな白玉あんみつを注文したのだが……。
運ばれて来たのは十二分にパンチの利いた、
甘味のファンタジーゾーンとでも呼ぶべきシロモノで面食らってしまった。
 
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パフェに至ってはコレである。
 
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うーん……。STGのボスキャラオンパレードステージみたいになっとるな。
小諸さんは、どーも……サービス精神を抑制する塩基配列が
                  遺伝的にブッ壊れてる
んじゃないだろうか、という気がする。
みやさかさんといい、キャンディライトさんといい。
浅間山あたりから、なんかよくない線とか出てんじゃないの? 大丈夫? おやきもむ?

尚、注文の到着を待つ間も、エースよつP担当女優さんは大活躍で、
後ろの席にいた女児の視線を独り占めにしていた。
さすがマコさん、おこさまにもだいにんき。

サテ、シューティングゲームでも既出ボスオンパレードステージの後は
真のラスボスが出てくるわけで……我々も、エネルギー補給を終えたら小諸の首領<ドン>とご対面。
「おみやげのみやさか」さんである。

マとはいえ、みやさかさんはいつだって通常営業の横綱相撲である。
この日もニコヤカに、ヨソ者である私たちを迎え入れてくれた。
オイサンは昨年末におじゃましたばかりだし、テラジ師に至ってはひと月前には来られているワケで、
「あーまたいらしたんですかーw?」「どもこんちゃーす」みたいなものだ。
しかしみやさかのお母さんは、ハタから見る限りわりとテンション高めに振る舞っておられ、
アレを一日、お客が来るたび断続的にやっててお疲れにならんモンだろうかと思うのだが、
スに近いところでアレなのかしら。
愛想が良くてイヤなところがない。どうやったらあんな人間になれるのだろう。
何にしても毎回毎回気持ちよくお迎えいただいてありがたい限りである。
ご本人は気張ってオシゴトオシゴトしてやっているのかも知れないけど、
姿勢がオシゴトっぽくなってないのが素敵だと思います。

オイサンがあんまりお母さんのことを褒めるものだから、
店を出てテラジ師に冷やかされてしまった。

  テラジ師「オイサン、みやさかさんのこと好きでしょw?」
  オイサン「うーん、そうだねえ、好きw 控えめに言って大好きw」
  テラジ師「wwwww」


中学生か。
けどそんなコト言ったら小川町のオババも好きだし昇仙峡の仙人ババアも好きだぞ。

おみやげのみやさかさんは、おみやげだけじゃなく普通のお菓子屋ジュースなんかも置いていて、
小諸商業の学生さんが帰り道に立ち寄って買い食いしていく場面に出くわしたことがある。
コンビニ的な役割を果たしているようなのだが、
男子学生諸君の中にはみやさかのお母さんに恋をしてる奴の一人や二人いるに違いない。
抜け駆けはナシだかんな!(子持ちの人妻です)

はやの甘露煮を買おうと思ったのだが、今年は獲れ高が思わしくないようで
入荷数が少ないとのことで買うことが出来ず、代わりにワカサギを買った。うめえんすよアレ。
あー、みやさかのお母さん、にこにーのコスプレしてくんねえかなー。 ← 何言ってんだ



■Closing

かくて、十六度目、2018年春の小川町~下仁田~小諸の旅は、ほぼ無事に終幕した。
今回は前の旅のときのように、
ラストのセブンイレブンに暗殺者が隠れていて主人公が腕をもがれて終わる、
みたいな鬱展開はなく(鬱展開いうな)、
狭山PAに立ち寄り、お昼を食べるタイミングがなくて八王子の郊外モールでサブウェイを食べ、
極めて平和的に幕を閉じた。
 
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  あ、テラジ師が、寄るハズだったメガツルヤさんでおやきを買うのを忘れ
  慌てて信玄餅かなんかを買ってたというトラブルはあったけれども、それはご愛敬。

ひとりで桜をながめるだけの予定だったトリップが、
随分盛りだくさんな、そしてまたこの先も続く長い旅を思わせる時間になったように思う。
またここから花札みたいに手札を回し、
身の丈に合った次の役を見つけていくひとめぐりの区切りになるものだった。

桜に降られて物思う、なんていう十人並みな世過ぎのことはガラじゃないと思っていたけれども、
世間というヤツの求心力は侮れないようで、世間を遠巻きに巡っていたはずの自分も
少しずつ真ん中へ向けて引き寄せられているみたいだ。
……そのイメージで言うと、最後は誰も真ん中に飲み込まれて
そこからひとつのところへ還っていくことになるのだろうが、
おしまいに近付くにつれ、遠巻きにいた者ほど急峻に速度を上げていくことになる気がする。
大丈夫だろうか。

「配られたカードで勝負するしかない」とは、海の向こうのシニカルな耳長イヌの言葉だが、
世間の渦に飲み込まれて一つになる瞬間、
自分の手元に残ってるカードは、果たしてどんな役を象っているだろうか。
 
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オイサンでした。
 
 
 

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2018年5月10日 (木)

■春を忘れた男の日記 -更新第1214回-

うわー、ひと月近く更新してなかった。
オイサンです。
色々書き進めつつも上げられる状態までもっていけておらず
間がこんなに空いてしまった。GW終わってもうたがな。

……マ最近、確かに集中力とかイキオイがなくなって
ヒトツのことを仕上げるのに時間かかるようになってはいる……年はとりたくないのう。
そのワリに上がってくるものの良さも変わらんしね。ハテサテ、この先どうなることやら……。
マそんな状態なので、近況を報告してお茶を濁す(濁すな)。

GW。
北海道と新潟に行って来た。


■北海道
北海道はいつもの、ひとりで摩周湖、3泊4日。
メインの目的地はいつも通りなので目新しいことはないのだけど、
いつもは釧路から北上するコースを網走から南下するコースにしたり、
そもそも時期的に雪のない時期の摩周湖は初めてであったりと、新鮮なことはいくつかあった。
 
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ルートを網走まわりにすることで、
これまでの渡道歴の中でも五本の指に入るおいしさであるにもかかわらず
再訪の機会を持てずにいた北浜の喫茶「停車場」さんにも立ち寄ることもできた。オムカレーうまし。
摩周周辺では、いつもの時期(1月)には雪で閉ざされて歩けない道が歩け、
摩周湖の第三展望台まで足を延ばせたり、900草原を見に行くことが出来たりと、
春の恩恵を存分に感じることが出来た。グレイト。

殊に、無風状態で鏡になった摩周湖の美しさと、
初めて見る第三展望台からの眺めの素晴らしさは筆舌に尽くしがたい物があった。
それを敢えて言葉で表現するなら……
ヤベエ。
そう、ヤベエ。
ヤベエの一言に尽きる。
ヤベエっすよ摩周湖マジヤベエ。マジ超ヤベエ。ガチで。ガチでマジ超ヤベエ。
……伝わっただろうか?(伝わるかそんなもん)

摩周湖ももう6回目の訪問で、さすがにそろそろ「摩周湖ももういいかな……」と
言ってしまう自分が現れるんじゃないだろうか……なんて思っていたのだけど、
イヤー、全然そんなことなかったね。
無限だね。摩周湖さんの魅力は無限。
そして今回は、摩周の市街地からレンタサイクルで山の上まで上がるという
無謀な試みをしたものだから、尻は痛いわ足は攣るわのドッタンバッタンおおさわぎでした。
素人がやるもんじゃねえな。

釧路では、
「コーヒー専門店の珈路詩(かろし)さんに立ち寄る」、
「釧路エキナカの古本屋さんにいるドール姫のご機嫌をうかがう」などの
お決まりのアクティビティもしっかりこなした。

  ……しかし、あのエキナカ古本ドールちゃんが今年も無事でいることを確認すると
  すごいホッとする自分がいるの、なんらかの病である可能性が高いな……
  確実に異常行動だもんな……。
  普通に恋かも知れんけど。オーケー、病気だ。
 
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4日間通じて天気も良く、外的な問題は何もないステキな旅だったんだけど……
如何せん、3日目から体調を大きく崩してかなりハードラックとダンスっちまった感がある。
鼻が若干詰まり気味で、物の味がよくわからなかったのももったいなかった。
最終日は、本来予定してたコースも回らず出来るだけ体力を使わないように使わないようにと
休み休み移動して、飛行機の中でもずっと寝て、体力の回復に努めていた。

マそれというのも……北海道から帰ったその翌日から、
すぐに新潟旅行だったからなんだけど。
翌日にはどうにか体調は持ち直し、活動する分には不都合がないくらいには回復することが出来た。
危なかった(アウトです)。
新潟では夜になると咳がゼーゼー出てしまう症状だけ残ってしまって、
お仲間お二人にメイワクをかけていやしないかビクビクしていたのだけど、
咳でマヨナカに目を覚ましてみると……二人ともそんなメじゃないくらい
すごい馬力でいびきをかいておられ、心配してたのがバカみたいに思えたのだった。

というわけで、GW前半の北海道旅行は万端というには程遠かったが、
それでも新鮮味のある、新しい道を切り開く旅ではあった。
まだ残してある知床方面へのアクセスの糸口でもあるようだったし、
春に行った弘前は、こちらもまだ未踏の函館への布石になっているような気がする。



■にいがた
後半訪れた新潟は2泊3日、こちらもいつもの仲間たちと。

北海道から夜の11時に家に帰り着いた、その翌日朝6時から新潟へ向けて旅立った。
ストロングスタイルである。
そのどちらへも連れて行かれたいち姫はたまったものではなかったろう。
今回の新潟は、長岡、柏崎、寺泊、湯沢を巡った。
 
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長岡では、
アラフォーが20数年前に見かけてずっと気になっていたが入れずにいたレストランで
謎フレーバーの洋風カツ丼を食べたり、
リタイアおじさんが退職金で作ったゲーセンでレトロゲームに興じたりした。
柏崎の絶景お宿では
「3000円分のチケットが配られその範囲で好きなものを頼める」という謎ディナーシステムを
曲解したアラフォーが「ナルホド! それなら定食を2個頼めてしまうな!」と、
煮魚定食食ったあとにタレカツ丼セットを頼んで爆死するショーを間近で眺めることができた
(アトラクション扱い)。

あとで宿の人に、このシステムについてお尋ねしたところ……

  宿ガール「フツーのお客様ですと、定食におビールを2杯つけられて3000円、
        くらいの計算」

  オイサン「ですよねw」

ですって。マそうだよな普通……。

2日目は、柏崎から原発を横目に寺泊へと北上し、
アラフォーのお義父さんオススメの味噌ラーメンを食べ、
宿泊地の湯沢に向かう途中でちょっとだけ寄り道をして、
山奥を走る只見線の、旧柿ノ木駅跡を見に行った。『のんのんびより』の聖地なのだそうな。
すげえトコにあんな。イヤもう無いけど(駅舎ももうないのである)。
 
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ワリとな雨とワインディングロードの中辿り着いた湯沢では、
コレまたレトロな射的場にて、
おねいさんの懇切丁寧なキル指導やら下戸なのに新潟に嫁いできた苦労話などを聴きつつ射的に興じ、
夕飯では、「各自てきとうに買って帰って宿で食べるシステム」の罠にはまったアラフォーが
またしてもエースにつられて弁当を二つ買ってしまい美味しそうに頬張る姿を見ることが出来ました。
マそれ以上に、不調から脱したエース本気の登板に戦慄することの多い旅だった……。
なぜそんなに食えるんだ……。
オイサン自身は北海道づかれとか不調とかあって、胃腸がイマ一つバリバリ機能しておらず
ガッツリ戦えなかったのが残念である。不甲斐ない。

最終日の帰り道は、お疲れのハズのアラフォー本人から
「三国峠を走る!」という男気溢れる提案がなされ、
えっちらおっちら超えた峠の先で赤城高原SAが死ぬほど混んでいたりと、
まあ連休の旅を存分にタンノーしたのでありました。

こちらの旅も存分に楽しんだんだけど、
やはりちょっと体力不足が否めず、途中ぐったりしてしまうこともあった。
いかんなあ、老人だのう。



……とまあ、間2日の平日を埋めた9連休のうち7日間は旅の空にいたという、
インチキトラベラーのオイサンでありました。



■アニメ

ついでにアニメの話もしておこう。
2018年4月期のアニメ、前期ほどのパワフルさは感じてはいないが地味に楽しんではいる。


▼一番楽しんでいるのは『多田くんは恋をしない』。
少女マンガ系雑誌からのアニメ化だろう、と何となく思い込んでいたんだけど、
コレ驚きのオリジナルアニメなんですね。超ビックリ。
オリジナルアニメなのに、全然肩に力とか入っていないカンジなのがすごい。
気張ったところが感じられない。
「そこそこ長く続いてる原作ものを、マ12、3話でやれるところまでやって
 ススッとフェードアウトしましょ」
みたいな、志の薄さを感じる。
それでいて面白くないワケじゃなく、ちゃんとときめきの残り香を毎回残していく。
すごいなコレ。

  なんかねえ? 最近はオリジナルアニメっていうと、
  超作画! ぎっちりストーリーに地獄の様な鬱展開、どうですかお客さーん!!
  ……みたいなんが多かったから、こういうのをスッと箸休めみたいに出されると、
  おおコレコレ、こういうのでいいんだよ、って思っちゃうわ。
  皆さんもっと気楽に、こういうちょっとしたの作ってくれていいのよ?

主題歌をオーイシマサヨシお兄さんが担当されてるんだけど、
この人の歌詞力はやはりハンパない。
21世紀の今、この人ほど鮮やかにBabyって呼びかけを操れるオトコは
他にいないのではないか。
好きな女の子にBabyって呼びかけることが隠し持ってる、
気取りに隠した照れ隠しの
「あんだよ」っていう乱暴な言葉遣いのそっけなさに忍ばせた本気の愛おしさとか、
もうキュンキュン来るわけです。最高です。
『オトモダチフィルム』ってタイトルも最高じゃよね。


▼『魔法少女★俺』は、OPがすごく好きなのに
中身が全然面白くない……もうチョイがんばれ。
主題歌は、
『お兄ちゃんのことなんか全然好きじゃないんだからねっ!』と
『お兄ちゃんだけど愛があれば関係ないよねっ』の、
2大最低お兄ちゃんアニメの主題歌を足して2で割ったような感じがするのだが、
どっちの歌とも作詞・作曲とも関係ないという。ナンダコレは。

……しかし、すごい時代になったモンだなと思う。
女子高生が魔法少女に変身して筋骨隆々のマッスルガイになる! ……っていう、
言葉の意味が完全に無視されて崩壊された世界とか、
ヒロインの親友(女子)がヒロイン(女子)にガチ恋していて
ヒロインが恋している幼なじみ(男子)を狙ってる恋敵(男子)がいる恋愛観とか。
もういわゆる「マトモ」、正確でヘテロジニアスなモノが殆どないワールドが
地上波で商品として流通するようになったというのは……
そりゃ、ジェンダーがどうとかマイノリティがどうとか、言われるようになるわな、って思う。
コソコソしてるの馬鹿馬鹿しくなると思うよ。
ちょっと前までは
「オッサンの魔法少女w」「なにそれw意味ワカランww」
っていうズレの一つだけで充分笑いに出来たのに、いまやそんなモン刺身のツマにもならねえ。
ネタ考える方も大変だよ……。


▼『ヒナまつり』は、なんとなく放ってあったのだけど
見てみたらかなりねじくれたギャグ作品で大変面白いです。
鎖骨をドンペリの瓶で砕かれて肩の力を強制的に抜かされる、武闘派脱力系、とでも言いますか。


▼『重神機パンドーラ』
まだ詳しくは見ていないけど、3話ほど見て引き込まれる物は感じる。
しかし、メカものなのにメカの存在感がないな……。
画面が暗い。
バトルシーンはすごく、空間表現は素晴らしいんだけどメカそのものには力がない、
そんな印象を受ける。空間表現が主役みたいな感じ。
量子ナントカとか、並列空間とか、まだ未解決・未分化の言葉を盛り込んで
その先にある世界の姿を思い描かせようとする世界観の作り方はさすが。

魅力のあるロボットアニメにお目にかかることはほぼなくなった昨今であるが、
こういう作品を見ながら、
「では果たして、自分はどんなロボットアニメなら面白いと思うんだろう?」
などと考えてみるが、なかなか答えは見つからない。
真面目に考えてみれば、何か糸口があるかもしれない。


▼『ひそねとまそたん』。
面白いような、面白くないような……。
自衛隊の中で戦闘兵器としてドラゴンを飼ってる、っていうくらいで、
その他の人間まわりの事情は至ってフツーの話。
いまのところその設定がうまく機能してるとは思わない。
中心にあるのがそのドラゴンっていうだけで、
周りの人々が直面する事件や内に抱く感情は非常にありふれたものだ。
コレと言った目新しさやあざやかさは……ないなあ。
ドラゴンの存在によって、人の社会のなんらかが際立っているという感触はない。


▼『こみっくがーるず』
芳文社さんが何クール化に1回お送りする、
「あー今期特に弊社作品でアニメ化するほど良いネタはないわー、
 でもないけどとりあえずコレで穴を埋めよう、うまくいきゃなんか化けるかも知んないし」

枠の作品です。
そんな枠あるの? ← あるんです
そんなん芳文社が決めてるのかどうか知らんけど。
とりあえず、おんなのこが4人でちょっと特殊な環境でなかよしこよしで悩んだりしながら過ごします。
しょうもないです(ばっさり)。
なんでコレアニメにしたんだろ。


▼『ゴールデンカムイ』
原作読むのが4巻くらいで止まってるので、それを補う意味で見ている。
原作の方が面白いなコレ多分。あんまりうまくアニメ化出来てるとは思わない。
良い声が付いたね、くらいだろうか。
残酷な描写が薄まっている分、パワーダウンした感がある。
ドギツイ残酷描写がメインの作品ではないけど、それによるアクセントやインパクトはやはり大きい。


▼『ヲタクに恋は難しい』、
どこかで誰かが「オタクの日常を良くとらえたリアルなあるある系」と書いていたのだが、
キミ、大丈夫か? この一昔前の2ちゃん(いまは5ちゃんなのだそうですね)だけ見て書いたような
マンガの一体どこにリアルさを見出したのか……。
チョイチョイいきおいのあるところだけ面白かったから見続けてきたけど……
もういいかな。ものすごいファンタジー作品だと思います。
一般人が見て楽しむファンタジーオタク動物園。


▼『メガロボクス』は面白そうなんだけど、
まだ2話目だけしか見られてない。


……とここまで書いてきて、
「面白い」と思って見てるのが実は『多田くん』と『ヒナまつり』だけだっていうね。
やっぱ今期はイマイチだな。
5分アニメ群は早々にそこそこの数切ったし、
『ウマ娘』とか周りでちょっと話題になっていたのも
何が面白くて話題になってるのか分かんなくて切っちゃったし。
キッズアニメは見ないしなー。
あ、あと『鬼太郎』のネコ娘可愛いです。ちょろいです。



マそんな感じでヒトツ。
オイサンでした。
 
 
 

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2018年3月11日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(8) -更新第1104回-

普段全然気にしてもいない、好きでもキライでもない興味の対象になっていない人が、
夢に出てくるっていう現象には一体どんな意味があるんでしょうね?
オイサンです。

「無意識のうちに」とか「深層心理の底では」とかいわれるんだろうけど、実に納得いかんなあ。
無意識でも深層心理でもいいんだけど、それならそれなりに納得のいく説明が欲しいものである。
あとどうでもいいけど、
ファミマのコーヒーマシンは最後にほんのちょっぴり、絶妙な残尿を、ジョッ、って出すの、
アレどうにかなんないもんなんですかね。
 
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 青い森公園にて無茶な撮影を要求されるいち姫
 
 
夢がちなアラフォーが夢にまで見た東北を「思てたんとチガウ!」と真っ二つに切り捨てる
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。今回はその8回目。
4日目・最終日の後半戦。

青函連絡船を眺め、津軽海峡冬景色の歌碑の前で思わぬワナにかかり、
アスパムで青汁を飲んでから、残り少ない時間をどうすごそうかと考える。
どうやら町中の神社にお参りをして、喫茶で一服し、
公園を一回りしたらタイムアップになるみたいです。1時過ぎになったら、バスに乗って空港へ向かう。
そんだけ。



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■■■━ 4日目 2月12日(月・祝) ━■■■
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■青森街歩き・3 善知鳥(うとう)神社、喫茶マロン
 
昼ゴハンの件に後ろ髪を惹かれ、時間があったら戻って来ようと考えつつアスパムを後にする。
次に向かったのは善知鳥神社。「善知鳥」で「うとう」と読むらしい。読めない。
市街地とも言えない、すこしだけ寂れた区画に位置する大きめの神社だったので、気にかかった。
入り口を見誤り、ぐるっと大まわりした挙句、脇の入り口から入ることになってしまった。
裏路地の塀の上に積もっているのが、雪に終わらず氷までが積もっているのを見て、目を疑った。
積もった雪が解ける過程でまた冷やされて氷になったんだろうけど。
いやはや。これも北海道ではお目にかかったことがなかった。

善知鳥神社は、結果的にはごく普通であった(当たり前だ)のだが、
考えていたよりは立派な神社だった。
あと……やっぱりね、青森、全体的にどっかちょっと、絵心というか、
 
ビジュアルセンスに偏りがある気がする。
 
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 圧縮されて氷になった雪。
 
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 何らかのコントに誘われる予感
 
 
なんだろう、町の看板といい、ここのPOPといい(POP言うな)。
子どものときから町のこういうビジュアルに囲まれて育つから、
スクスクとこういうベクトルにセンスも育まれていくんだろうけど。
悪くないよ!? 悪くないし、おかしくないけど、若干独特だねって、オイサンは思う……かな。
ウン。いいんだけどさ。
 
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 「まあせいぜい楽しんで帰れや。楽しめるもんならな!」という笑顔で迎えてくれるニコニコ通り
  
で、独特といえばここに来る途中で見た喫茶店・マロンさんの看板、というか、
店構えと呼んだ方が良いのだろうけど、こちらもなかなかだった。
ワリとこう、グッ! と。 ググッ! と掴んでくるよね。奥襟を取りに来るカンジあるよね。
引き手も切れないよね。
喫茶マロンさんは「タイミングが合えば一休みしていこう」という程度に、
休憩スポットの一候補として挙げてはいたけれども、こうも強い引きを見せられると
入って行かないワケにいかないよね。
看板の写真だけ撮っておしまいってワケにもいきませんし。

そしてまた、イザ入ってみると地元の人たちでいっぱいで、
これまた、殆ど満席なことに驚かされる。すごいね、青森。オイサンの青森の印象は

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  「地元の人たちで地元の日常が賑やか」
  「雪に対する諦めがよい」
  「ビジュアルセンスがエキサイティング」

である。とても良いカンジだと思いますよ。
外から来た人間には、なかなか入り込み辛いところはあるけど。

喫茶マロンさん、ちょっぴり薄暗い上に人が多く、通路も広くなくて、
変則的な店の形をしているのでごちゃごちゃしており全容は把握できなかった。謎めいている。
ほとんど最奥部の、1.5人掛けみたいな席に通されたので、尚のこと周りの様子は分からなかった。
1.5人掛けってなんだと思われるだろうが、こういうことである。
 
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奥のイスにいけないんである。コレ、2人席として使われることもあるんだろうか?
多分、あるんであろう。
ここへは興味半分、休憩半分だけで入ったつもりで、お昼のお店は別に見つけてあったのだけど、
お茶だけを飲んでソソクサと出るには勿体ない雰囲気の良さであったし、
食事をせずに出てしまっては、この先昼を取る時間が持て無さそうだったので、
お昼もここで済ませてしまうことにした。ビーフピラフの様なものだったと思う。
よそではあまりお目にかかれないメニュー。美味しかった。
 
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店内にはアンティークな小物や古めかしい看板、そして無数の柱時計がディスプレイされていて
ちょっとした『クロノトリガー』気分であった。やったことないけど。
隣のテーブルのおばちゃん二人が、どうも何らかの編集者みたいな人たちであった。
オイサンは旅先で無茶な店選びをしているように思われるかもしれないが、
これで案外、ハズレを引くことは多くないよ。まあアタリの基準が幾分おおらかだけど。
 
 
 
■青い森公園~駅前から空港へ
 
店を出、行き先をしばし逡巡したのち、青い森公園へ向かった。
ここも一応当初からの徘徊コースのひとつであったが、残り時間も少なくなったいま、
敢えて行くほどの場所だろうか? という迷いがあったのだけれども、
寧ろ残り時間が少なくなってしまって、他に行けそうなめぼしい場所がなかった。

マロンから、歩いて数分。
県庁、警察、税務署に地裁と、官公庁がそろい踏みするその中心にある公園なのだが、
ここもまた雪でガッツリ埋もれてしまって、歩ける場所は制限されていた。
やはり青森の方々は、雪が降ったら余計な出歩きはしない、というリテラシーが
しっかりと根付いているのであろう。それもまた県民性、メンタリティ、カルチャーであることよ。
無用なガッツは命にかかわるでな。
そんなわけで、人っ子一人見かけぬなか雪に埋もれた公園を歩ける範囲で一回りしたけれど、
人はいないのにカラスが多くて、
やはり5分おきに規則正しく吹き荒れる横殴りの雪に混じって黒い鳥の群れが
カアカアと声を上げて舞う、という白黒交じりの奇妙な光景が印象に残っている。
青森、放っておくとこういうシンプルな絵ヅラにしか出くわさないから、
そのカウンターで人の描くものはちょっとこってりした味になってしまうのかも知れない。
 
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……ここでタイムアップとなり、空港バスの出る駅前BTへと向かうことになった。
 
 
 
■青森空港にて、除雪隊のアイスダンス(2回公演)
 
……今思えば、4日目は深夜~早朝のあの時間と、
町を離れ、空港へ向かってからの時間が最も濃密だったな、と思う。

13時、首尾よく駅前のバスターミナルに着いた時点で自分はもう安心しきっていた。
空は晴れ間が覗くほどだったし、あとはこのままバスに乗り、空港へ着いて、
15:25羽田行きの便に乗れば、予定通りこの旅は終わると考えていた。
だから不思議なことに、
自分の乗ったバスが青森空港に向かう山中で
10メートル先も見えないような風雪にまかれていたときも、
まるで他人事のように「この中を運転しなきゃならない運転手さんは大変だなww」などと
薄ら笑いさえ浮かべられるほどにのんきに構えていたのである。
なぜあの時点で「オイオイ、この雪はやばいんじゃないの?」と思わなかったのか、
「もしかしたら状況を見て取って返して、青森駅から新幹線、という経路も考えなければならぬ」
と考えなかったのか。
本当に……いま考えると不思議でならない。「平和ボケ」とはああいうののことを言うんだろう。
自分はもう安全地帯にいる、この先も順風満帆だと、
どこかのタイミングでそう思ってから以降は考えを修正することをせず
吹雪にまかれてさえずっと思っていたのである。
 
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その日……他の便は知らないが、
札幌発、青森13時頃着の便は17時過ぎまで遅れ、
伊丹発、青森13時40分着の便も、オイサンのいた15時頃までずれ込んでいたのである。
私の羽田行きの便はどうなっているのだろう?
オイサンを乗せたバスが空港に着く頃、
青森空港のターミナルには、札幌・伊丹の便の発着遅延アナウンスが
10分とおかず繰り返し流れていたのである。
マそこまで緊迫した空気ではなかったのだけれども、
伊丹の便について「着陸できなかったら引き返すことになる」
というアナウンスが流れたときはさすがに待合内がざわついた。
そうなればその機材で折り返し青森を発つ人は道を断たれるし、
「いまここはそういう状況なのである」となれば、自分たちにも波及しかねない。
いったいその見込みがどれくらいあったのか知らないが、ヒコーキ屋さんというのは、
こういうときえてして脅かし過ぎだと思う。慎重な発表をし過ぎるというか。

オイサンの便は定刻15:25発であったが、早めのバスに乗り、13時半には空港にいた。
一般に国内線では、1時間程度前に空港に着いていれば良いと言われるから、ちょっと早めである。

駅前にいたときは、雪とかわるがわるであったとはいえ晴れ間が覗いていたというのに、
バスが空港に近付くにつれて天候は急変し、吹雪とはいわないまでも、
なかなかの風となかなかの雪に見舞われ続けた。
自分はフライトまでまだ時間があったのでこの期に及んでまだ呑気に構えていたのだが、
結果的には自分の便も2段階で遅れ、 15:25 → 15:45 → 16:05 となった。
2度、滑走路の除雪をおこなわなければならなかったのである。
青森空港には有名な除雪チーム、通称ホワイトインパルスというのがいるらしいことは
偶然何かのニュースで見て知っていたのだが、
その活躍を自分が目の当たりにすることになるとは思わなかった。2度も。
 
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 大活躍で駆けずり回る、ホワイトインパルスの皆さん。
 

  しかしホワイトインパルス、その名に恥じぬ、アイスダンスの如き見事な除雪っぷりであった。
  滑走路の羽生結弦の称号を与えよう(流行りもの)。

  ▼ホワイトインパルス 公式動画
  


前2便の到着が遅れたせいで、その機材を使って青森を発つ人々が停滞し、
空港内にはそこそこの数の人間が滞留していた。
さして広くもない待合いの椅子は埋まっていたので、オイサンは一つ上のフロアの
展望デッキ付近のベンチに逃げた。そこそこの広さがあり、人もおらず、寒くもない。
なかなかの穴場であった。
オマケにこんなモノまで置いてあったので、いち姫を遊ばせておくにも丁度良かった
(周りに人もそこそこいたが、もうどうでもよくなっていた)。
 
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 里帰りによって真のチカラに目覚め、旅客機を無力化して異時空に閉じ込め、もてあそぶいち姫
 
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ついでに言うと、ここまでで見てきた通り青森さんは「雪を除ける」ことに関しては
最低限にとどめる性分であるらしく、展望デッキも7割がた雪にうずもれたままであった。
らんぼうである。
自然には逆らわない、自然との戦争の仕方をよく心得ているといえよう。

  「自然には逆らわない」と言えば、一つ面白いエピソードを思い出した。
  青森駅から空港に向かうバスに乗る時である。
  オイサンは荷物が大きかったので荷物入れを開けてもらおうとしたのだが、
  運転手さんは降りてきて、荷物入れを開くハンドルを掴んで、一度グッ! と力をこめた瞬間、
  「あっ」という顔をしてすぐさま「これ無理w」と笑って言い放ったのだった。
  凍っていたのだろう。青森のオトコは判断が早い。デキる男だ。
 
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    NEW SINGLE ★「荷物室は開かない」絶賛配信中

  これが神奈中バスであれば、客を納得させるために2、3度くらいは力を込めるフリをして
  見せてしまうところである。客だって、そうでなければ納得しない。
  「お前真面目にやれ!」と横浜弁で怒鳴りつけるところである(想像)。
  しかし「無理なモンは無理」なのだ。自然が「開けるな」と言っている、だれも逆らえない。
  それで充分なのだ。

かくして、空港に30分強長く滞在することになってしまったが、結果的に、無事、飛行機は飛んだ。
あの時間から「飛びません」と言われていたら、
果たして代替の帰宅手段や宿が手配できたかは分からない。
飛んでしまってからは穏やかなもので、行く手をさえぎる物もなく(あたりまえだ)、
関東に至ってからは霞ケ浦や銚子方面がキレイに見え、
羽田に着地するときには、夕映えの富士山に出迎えを受けた。
 
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■Closing~
 
以上で、初めての青森の旅は幕を閉じた。
思えば、いち姫ばかり撮っていた気がするなあ……。でも、無事里帰りできて本当に良かった。
などと、
『ときめきメモリアル』風に振り返ることが出来るくらい、シンプルな目的のある旅だった。

青森は、自分の抱いていた東北のイメージよりもずいぶんまろやかだった。
もっとドギツイ、名古屋のコッテリ具合(※)とか、大阪のガチャガチャ具合(※)とかが
寒さとか厳しさとか切なさとか追いつめられ具合とか
そういう東北独自のパラメータ(※)に変換されたような、
肌でうわっと感じる異世界を思い描いていたのだが、
もう少し骨の髄にしんしんと降り重なるものであるらしい。
最終日、寒さと風はすごかった。

  ※個人の魂の叫びです。

そういう思い込みと実際の姿にそこそこのギャップがあったから、
自分は本当に青森に行ったのかしら? という手掛かりのなさを、今もなお感じている。
マ初回なので、まずはこんなモンだろう。

そこにあった土地が本当に自分の思い望んだ場所であったのかという確かめは、
「二度目にそこを訪れてみないと確かな実感は得られない」というのが
この十五年ばかりの旅の日々で得た経験なので、
青森、近いうちにもう一度訪れてみる必要があるし、是非そうしたいなと思っている。
「2回目来たい」と思わせるだけのものがあったのは、確か。

  それを思えば、初めての北海道を真冬の稚内に設定し、
  10年に一度だという吹雪に横面を張り倒してもらえたことはヒトツの正解であったと思える。
  あれ以上のインパクト、あれ以上体に刻み込まれるザ・北海道はほかにあるまい。
  逆にそれはそれで……「自分は北海道に行った!」という実感はやはりまた、
  興奮によって覆い隠されてしまっていたかも知れないけれども。

  飛行機だととあっという間というのも、実感を薄くしている要因かも知れない。
  当初の構想通り、新幹線で行っていれば感慨はまた違ったであろうし、……
  ……ム?
  逆に、函館に行った帰りに船で青森へ寄る、というのも、
  また実感を高めることに一役買ってくれるかもしれない。

  ……。

  ↑いま「これは面白いことを思いついた」と思っている

  ▼津軽海峡フェリー
  https://www.tsugarukaikyo.co.jp/timetable/timetable_route1/

  ふんふん、なるほどナルホド。 ← 具体的に検討し始めている
  どういう遠回りの仕方やねん。


えー、まあまあ、次回のことはあとあと考えましょう。
このサイトはブックマークしておきましょう。ほぞん、と……。

想定外に見つけたものも、いくつかある。
不思議なビジュアルセンスとあきらめの良さが醸し出す投げやりな感じは、
ある意味期待に応えてくれた一面だったような気がする。

雪に対して、案外とそっけない印象だったのも意外だった。
諦めが早いというか、よそ者扱いをしているというか、そんな感じ。
北海道さん(って北海道広いからさまざまなんだけど)にとっても
雪は当然厄介ものではあるに違いなかろうに、向き合う態度にはどこか敬意や趣深いものを感じる。
ある程度、丁重におもてなしをしている感がある。

しかし、だからなのか、青森には春が似合う、そんな風に思った。
春の喜びがすごそうだな、と感じた次第。
その土地が推す時期をあえて外していくのが自分のスタイルではあったが、
弘前にいたっては真冬の景色の中を歩きながら、
「この町にはきっと春が似合う」と思ってしまったくらいだから、
春を待ってもう一度おじゃましたいと思うのだ。



……マそんなんで、ちょっと急ぎ足だったから、こちらが手薄だった面もある。
次回はもう少しゆっくり、長く、粘り強く、
東北さんの懐に入り込んでいきたいと思うオイサンでした。

"チョット"変わってるくらいが、いいエッセンス。
オイサンでした。
 
 
 

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2018年3月10日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(7) -更新第1103回-

先日、すっごいイヤな夢を見て目が覚めました。
オイサンです。

イヤな夢……ではあったんだけど、
いまの自分が如何に慢心しているかを思い出させてくれるものでもあり、
ちょっと有難かったなーと思う。
常日頃からもっとしっかり落ち込んで、他者を信じず、
心のカギをキッチリ閉ざして生きていかなければならない、と心がけを新たにした。
油断していたよ。危ないアブナイ。
 
Aaatitle
 
 
不惑のアラフォーが早朝の東北を冒険する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。今回はその7回目。

4日目・最終日の今日は、イベントらしいものはない。
結果的にイベントは発生するんだけど。最後の空港で。ヤベエやつ。
ともあれ、予定されているのは青森の町を昼過ぎまでブラブラぶらりんこすることだけ。
青函連絡船のミュージアム、八甲田丸を眺めて、エッジの利いた建物・アスパムでも眺めて、
時間があれば町の東の端の方、川の流れている辺りまで行ってみようと思っているが、
たぶんちょっとのんびりしたらその時間はなくなってしまうだろう。
何かを見るより、今回はのんびりすることに重きを置いていこうと思う。
1時過ぎになったら、バスに乗って空港へ向かう。
そんだけ。



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■■■━ 4日目 2月12日(月・祝) ━■■■
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■早朝、工藤パンを求め深夜の町を徘徊する
                     怪しげなアラフォーの段


起床は3時15分。ミッドナイトやないか。
ツイッターで、深夜帯に働いてるフォロワーさんとちょっと言葉を交わす。
 
 フォロワー「早起き過ぎでは?」
 オイサン 「早寝したから目が覚めてしまった。旅先ではこんなものよ」

 フォロワー「今日の予定を考えて、早朝までワクワク過ごすカンジ? 羨ましい」
 
などと。
かと思えば、のども乾いたし小腹も空いた。何らかするにも、若干エネルギーが必要だ。
朝ゴハンは6時半からで、出発する時間を考えたらもう少し遅くても良いのでまだ時間がある。
そういえば昨日、これまたツイッターのフォロワーさんとの会話の中で、
地元青森の有名パン屋さんの話が上がった。
工藤パン、というらしい。パン屋と言ってもパンメーカーだ。
以前はこの近くに直売店舗も持っていたようだが今は青森駅周辺からは姿を消し、
コンビニやスーパーに卸して置いているようだ。
ワリと最近相互になったフォロワーさんだったが、青森の出身とは知らなかった。

 ▼工藤パン・イギリストースト
  青森県民が東京に来て絶望すること「イギリストーストがどこにも売っていない」
  「工藤パンを誰も知らない」
  https://goo.gl/9bW8Yy


コンビニならこの時間でもやっているだろう……多分。
その工藤パンの直営店舗が店を閉めたあとに出来たデイリーヤマザキが見つかったので、
そこへ行ってみることにした。歩いて5分ほどだと思われる。

宿を出ると、地面が寝る前よりもしっかりと雪に覆われていて驚いた。
そこそこ降ったらしい。
寝る前は、結構な割合で凍ったアスファルトが雪の間から顔を出していてツルツル怖かったが、
今はどこを踏んでもキュムキュムとした雪のグリップが効いて怖さがない。
たーのしーい! ← 積雪が好きなフレンズ
 
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左:道 右:アーケード下

 
しかしなんだ、アーケードの意味がほぼねえな。
風がなかなかで、屋根の下、アーケードのタイルの上まで結構しっかり積もってしまっている始末。
これまでもそこそこ雪が多い地域を歩いてきたけれども。
稚内のアーケード街では、こういう光景は見てないなあ。

1軒目のデイリーヤマザキには、工藤パンの一番人気らしいイギリストーストがなかった。
イギリストースト風のランチパック風商品(ややこしい)はあったので一先ずそれを保護しておく。
いっしょにコーヒーを買ったのだが、ヒマなのか、店員さんが
「やりかたわかる? やろうか?」と尋ねてくる。親切なのか、よほどの田舎ものだと思われたのか。
確かにデイリーでコーヒーは買ったことがなかったがフツーに説明書きみながらやれた。

外は、当たり前だが氷点下。
町が静かだ。
当たり前や。まだ3時やぞ。
真っ暗ななかに信号機だけがともり、雪が斜めに、白い残像の線を引いていく。
こういう中にいるのが好きだ。
温かいコーヒーがおいしい。すぐアイスになるが。
昨年の1月に摩周へ行った時も、深夜にコンビニでコーヒー買った。楽しかった。
自分はこういうのが好きみたいだ。ていうか好き。

尚青森では、マドラーなどとは言わない。かきまぜ棒という。わかりやすい。かきまぜ棒。
ちょっとしたドラちゃんの秘密道具の用だ。
 
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目当ての、というか工藤パンのベストセラーであるらしい、イギリストーストが手に入らなかった。
手に入れたのはあくまで「イギリストースト『風』ランチパック的なもの」。
そもそもイギリストーストがどんなものなのか分からないまま探していたが(そうなのか)、
コンビニにあった手描きPOPの説明書きを見るにつけ、
「マーガリン+砂糖でジャリジャリ感があるパン」らしい。
なるほど、カロリーもわりとエラいことになっとるな。普段なら、小腹満たしでは食べないレベルだ。
しかしフォロワーさんに進めてもらったモンだし、ここは試しておこう。

御本家が手に入らないままでは勧めてくれたフォロワーさんにも顔向けできないので、
近場でもう1軒くらい見ておこう……と、真夜中の青森を、氷点下の雪を浴びつつ歩く。
昨日まではホカ弁食ったり、たこ焼き食ったり青森らしさゼロの旅だったが、
ここにきて青森らしさ最高潮<クライマックス>。やったぜ。

店を出て宿に向けて歩きながら目についたセブンイレブンに入ってみたが、
ここにはそもそも工藤パンの商品が置かれていなかった。
セブンはPB商品ばっかしでおもんないな。地方感ゼロか。つぶれろ(ぼうげん)。

悪態をつきながら店を出ると、国道7号線をまたいだ交差点のはす向かいにもう一軒、
赤黄のネオンが輝いている。デイリーヤマザキである。
むう、余計なところにありやがる。
あないなトコあったら行かなアカンやんけ。
寒いっちゅうねんもう帰りたいわ(本音 ← ウソ)。
あそこで最後にしようと心に決めて、10tクラスが行き交う信号をしばらく待って入った店には……
ありました、イギリストースト。やったぜ。
しかしこのイギリストースト、一体どこがどうイギリスなのか。
トーストなのに焼かれてないし。

  ていうかそもそも「トースト=焼かれた食パン」という、
  オイサンの幼い頃からの理解は合っているのか? 親に刷り込まれたローカル間違いでは??
  ……調べてみたが合っている様だ。良かった。

いずれにしても、オイサンのミッドナイト早朝ミッションはこれにてコンプリートである。
しかしとなると、先ほど手に入れた、
イギリストーストのぱちもんでありランチパックのぱちもんでもある奴は蛇足だな。
まあおやつにするか……。
しかし青森には、まだそこそこ電話ボックスが目立つな。
あと変な看板がやっぱり多い。こういうデザインセンスがウケる県民性なのかなー。
大阪もヒトのコト言われへんしな。
そして、この深夜にちょっと歩いただけでアニメイトを探し当ててしまうのも、
オイサンの長年のオタクスピリッツのなせる業であろう。
 
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 左:ミッドナイトアニメイト 中:電話ボックス 右:伝説のイギリストースト
  
 
  ……何の気なしに夜中のコンビニはしごの様子を書いているが、
  真冬の東北、深夜4時の話である。気温はマイナス7℃。
  ラクな話では決してないぞ。楽には死ねんぞ。
 
 
 
■宿の朝食
 
朝食は晩ゴハンと同じ場所で。
ホタテのスープが大変に美味しかった。
ホタテって、身をたべるよりお出しの方が絶対いい味が出ると思っているオイサンです。
ほとんど食べつくされてしまっていたのが残念だった。
あとは豆。豆類が美味しい。
食堂に集った人々のほとんどが、テレビのオリンピックを食い入るように見ていたのが印象的だった。



■青森街歩き・1 連絡船八甲田~ラブリッジ

宿を出、町の方を色々歩こうかと考えていたが、とりあえず海の方へ行ってみた。
かつての青函連絡船・八甲田丸がミュージアム的に停泊しているらしい。
中まで見るつもりもないが、ぶらっと眺めてみても罰は当たらないだろう。
尚、本日も天候は安定しない模様。5分降っては5分おさまる(晴れるわけではない)の繰り返し。

青森のまちは、冬季になるとワリカシ色々な部分が閉ざされてしまうようだ。
それは観光スポットも例外ではない。
八甲田丸へ続く道もあちらこちらで封鎖されていたし、
歩行者向けのベイブリッジにあたるラブリッジも通れなくなっていた。展望台も同じだ。
あまり「がんばって雪を除けてやっていこう」という方向ではないように見える。
マそれをするコストに見合った物が得られないからそのようにしているのであろうから、
それはそれで賢明であると思うし、文句をいう筋合いじゃない。
ラブリッジなんかは、ちょっと海が荒れたらフツーに危なそうだしな。
そういう「地元なりの気分」が垣間見えるだけでも、オイサンは嬉しい。

ともあれそういうものを横目に、
唯一元気に営業中だった八甲田丸の搭乗デッキあたりまで、なかなかの雪と風の中をザクザクと行く。
弘前とちがって雪が乾いていたから、傘は必要なかった。北海道で慣れ親しんだ降雪である。
帽子で十分。
 
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 左:トラップ同然の歌碑 右;青森限定ショボ―さん
 
 
八甲田丸は結局外から眺めるだけにした。
搭乗デッキ近くに、観光地にはつきもののの歌碑、津軽海峡冬景色バージョンがあったのだけれども、
吉永小百合さんはほかの歌い手さんよりも押しつけがまし……否、
サービス精神が旺盛でおられるようで、
歌碑の前に人が立つとセンサーが感知して、
                   お歌がなかなかの音量で勝手に流れだす
、という
非常にハズカシイ仕様になっていた。
ファンでも何でもないのに、傍から見れば
「マアあの人ファンなのね、
       だってあんなところでわざわざ歌を聴いている」

って思われるという地獄の既成事実メーカーである。コレはなかなかキツイ。
イントロが流れだしたところで逃げ出したくなることウケアイである。
せめて、歌を流すかどうか、音量をどうするかは訪れた物の裁量に任せてもらいたいところだ。

  とか言ったら、今度は
  「特定の小百合ジェスチャーをしたら動きを検知して歌が止まる」みたいな、
  斜め上のギミックを実装してきそうだ。おそろしい。

ラブリッジが閉鎖されているのは知っていたけれど、一応そこからそっち方面を経由して
アスパムへ向かうことにした。
 
 
 
■青森街歩き・2 アスパム
 
アスパムは、産業振興館みたいなところ。
お土産屋さんが身を寄せ合ってひっそりと暮らしていたり(言い方)、イベントスペースがあったり、
展望台があったり、企業向けの会議室があったりする。

途中、場外競輪車券売り場の萌えキャラを発見したりしつつ、
ぷち水道橋みたいな道路を支えるベイブリッジ橋梁を見上げて歩く。
 
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 萌えキャラ。青森競輪さんも生き残りに必死だ。
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容赦なく雪でバンバン閉鎖する青森の観光施設
 
 
 
海は、冬の東北らしく濃く緑がかった鈍色をしている。
いまは荒れてはいないけれど、静かにうねる様が、むしろ水が一塊の、重く溶けた金属を思わせ、
ひとたびあれが牙をむいてのしかかってきたときにはひとたまりもなかろうという恐ろしさを感じる。
日が落ちた後に見たらきっと、なにやらうなりを伴って、その向こうからやってくる者の気配に
怯えることになるだろう。今回はもうその機会はないが。

アスパムは遠目に見ると薄い三角形の建物で、不安定ではないのだろうか、
倒れて来やしないだろうかと不安にさせるが、横から見たらこんなだった。
倒れるにしても海側に倒れてくれそうだと安心する。
……とはいえ、よくよく考えれば土台の幅のまま同じ高さで最上部まで伸びているビルの方が、
実は安定は悪いのではないだろうか、と今更ながらに思いつく。
面積こそ広く見えるが、下層がドッシリ広くなってるこの建物の方が安定は良いのではなかろうか。
 
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 横から見ると、倒れないようにつっかいが入っているようなアスパムさん
 
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 アスパムさん正面
 
 
青森、狙ってるのかしらんがツイッター映えする掲示物が多い気がする。
(狙っているわけがない)
 
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 左:つっこみどころ 右:アスパムフロア案内図
 
 
アスパムへは横手から入る格好になってしまったのだが、入ってみて賑やかなことに驚いた。
近隣地域の名物を集めた物産展的なイベントのようだ。
色々と美味しそうなものが、屋台形式で陳列展示されている。さながら青森名産即売会。
にしても、人の集まりがすごい。
田舎館の祭りは、にぎやかでこそあれ混雑はさほどでもなかったが、こちらは屋内であることもあり
ご近所の方々が集まっているご様子。

このとき、お昼ゴハンのプランを考え直す案が、心の中で持ち上がった。
昼向けのお店は昨晩のうちに見つけてこの後の行程に組み入れてあったが、
いっそここで色々買いあさって食べてしまうのが、地の物を堪能する最善手ではなかろうか?
一先ずアップルパイだけ買い求め、人混みを逃れて、本来の目的だった展望台へ向かった。
展望台は、エレベータで13階へ。間のフロアは貸し会議室だ。 
展望台入り口で、
メガネのしゅっとしたおねえさん(と言ってもオイサンのが間違いなく年上だが。かわいい)が
チケットと一緒にドリンク券をくれる。ワンドリンク付きらしい。
よくあるカップの自動販売機が1杯タダになるカードをくれるだけだが、
それでも良いシステムだと思う。ありがたいよね。
下で買ったアップルパイもここで食べていいと言うし、人もいないので、
少しゆっくりすることにした。
何を飲もうか? と考えるまでもなく……自販機さんがこんなものを推していたもんだから、
じゃあそれにするよ、ってなモンで、青汁。
 
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 推しどころを間違える町、青森。

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 アスパムさんはワンドリンク付き、オールスタンディング(後半うそ
 
 
「カップ自販機初!」って、推すところかそこ。いいけどさw
初! を誇るより先に、なぜ今まで誰もやらなかったかその意味をもう一度考えてみるといいよ。
買う自分も自分だよ。本当にちゃんと飲みやすく、一服できる飲み物になってました。
展望台からは、360度見渡せる。
今日は雪でご覧のアリサマだが、オイサンはこれだって嫌いではない。
天気が良ければ、きっと遠くに緑の山々が見晴らせることでしょう。まだ見ぬ絶景に思いを馳せる。

1階へ戻って屋台ではないお土産屋さんを覗いていたら、ご当地ショボーンが見つかったので
アラフォーに連絡。
アスパムにいる間はお返事がもらえずここでは確保を断念したのだが、
このあと空港で同じものが見つかったのでそこでゲットしたのだった。
 
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 王子! 火遊びが過ぎますぞ!
 
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 この日が最終日!
 
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 鉛色の海。良い。
 
 
……何もない一日なのに、ここでまた続く。
次回でおしまい。
 
 
 

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2018年3月 4日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(6) -更新第1102回-

幼い時分に、ゾイドのウルトラザウルスを所有できなかったことが男としての自信を失わせたので、
今もって未婚ですし童貞です。
オイサンです。

世の中のお母さん、男の子の自信は
ホンマにしょうもないことで砕かれますしその先の一生にいともアッサリと影響しますんで
大事に取り扱って上げて下さい。
特に、
 
 ・大きい!!
 ・速い!!
 ・重い!!

 
などのパラメータが高い物を欲した時は要注意です、
なるべく叶えて上げる方向でお考えください。
いいですか、これは貴女の老後に影響する話でもあるのですよ。
いい? あなたのためを思って言ってるの。
あなたのため、あなたのためなのよ?
 
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漂泊のアラフォーが陸奥の小道を散歩する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。
今回はその6回目。3日目の続きから。
 
3日目、弘前公園を少し歩き、どや顔がステキなマスターのいる喫茶で一服。
このあとJR弘前駅へ戻って、列車で青森へ。
旅のメインイベントの一つでもある、蒼樹うめ展in青森へむかいまする。
 
 
 
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■■■━ 3日目 2月11日(日)・後半 ━■■■
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■さらば、弘前 ~JR弘前駅
弘前公園の脇にある、コーヒー屋さんの葡瑠満(ぶるまん)を出、
通りでタクシーを拾い、宿を経由して一気にJR弘前駅前まで行こうと思っていたが、
タクシーがなかなかつかまらなかった。
さっきまでそこそこ走っていたし、東門の前に何台かプールもしていたのに。
どうにか1台捕まえて宿 → JR弘前駅前。
タクシー、宿につけるとき「あ、間違った」と、出口から逆走でぶっこんでいく運転手! おまえ!
「アハハハハ、大丈夫です、中で切り返しますから」ってそういう問題じゃねえ!

宿で回収した荷物を駅のコインロッカーに預け、昼ゴハン含めて1時間半ほど駅前をぶらつく。
なぜゲーセンに輪投げコーナーがあるのだろうか? いま一番イケてる娯楽なのか?
 
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ゴハンは、50年前からあるという喫茶店で牛丼を食べるつもりにしてたのだが、
うっかり前を通ってしまったタコ焼き屋がどうしても気になってしまってそっちへ。
Youはいよいよ何しに青森へ??! 兵庫でよくね??!!

しかし、青森県。
さっきまで晴れてたと思ったら5分と見ないうちに吹雪になり、また晴れる。
天候が安定しない。こっちではこれくらいが普通なんだろうか。
北海道でもこういう天気の移ろい方にはお目にかかったことがない。
 
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列車の時間がせまってホームへ降りるとき、3番から乗るのに、
間違えて1番ホームへ降りてしまったのだが、
そこに昨日行った大正浪漫喫茶室のミニチュアがあったのでいち姫の家にしておいた。
よかったな、いち姫(勝手か)。
 
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乗る列車は、特急リゾートしらかみ。
リゾート気分を味わうつもりはなかったが、丁度良い時間の列車がなかったのでコレに。
どちらかといえば鈍行なりローカル急行くらいで地元の空気を吸いながら
トロトロ行きたいくらいだったのだが、如何せん時間がそれを許さない。人間のカラダは不自由だ。
そしてそのリゾートしらかみさんも、「まロマンスカー程度のもんだろう」と
高をくくって乗り込んだところ、まさかの4人ボックスシートでビックリする。
加えて、そのボックスにカップルさんと押し込められるってどんな拷問だ。
マいいや。いち姫の写真と撮ろーっと。
ハイいち姫こっち向いてーあーそうそうかわいいねー ← ツワモノ

  すみませんウソをつきました。
  カッピルさんが席を離れたり、降りたりした後に撮りました。いち姫写真。
  どうしてウソつくんだ。
  だって、いち姫が可愛いすぎてカレぴっぴの視線独り占めしちゃったら
  カノジョさん気の毒じゃん? せっかくの楽しい旅行が台無しじゃん?
  ↑空気読める人

などとアホなことを言ってるうちにすぐ青森。30分チョイは短い。
早いな。近いな。とはいえ鈍行だと1時間近くはかかる。
道中の車窓は殆ど吹雪か、山に積もった雪ばかり。
雪のどっさり感は、強弱がある分北海道より多く見える。
 
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■ザ・青森 駅前~宿~アーケード街
青森駅に着いてからは、なるたけゆっくりと行動するようにした。
この機会を逃すせば、もうこのホームを歩くことは、少なくとも今回の旅ではない。
いろいろ拾い集めて行こう。
やっぱり駅名の看板を見ると、来たなーという実感がわく。
思ったよりもひょろ長い駅だな、という印象があった。背の高い人に会った様なイメージだ。
 
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窓の向こうに、ベイブリッジの大きな橋梁が現れたとき、異界にやってきた感慨が急激に高まった。
すぐそこに海がある……そういう実感が、自分を異界に連れて行く様だ。なるほど、分かりやすい。
自分は海なし県に生まれて育ったものな。
駅の外へ出ると、細かな雪が風に鋭く舞っていた。
海を見に行きたかったが、いまは荷物が大きい。それを宿へ置きに行くのが先決だろう。
海風のせいか、さむさがひりひりと肌に刺さる。弘前より格段に寒い。空気が冷たい。

  余談だが、北国、雪国にやってくると寒さの概念が変わる。
  「寒いけど、あったかい」ということが普通に起こる。
  それを説明する言葉を、自分は持たない。
  雪国特有の方言には、そういうニュアンスを含んだ言葉があるかも知れないが、知らない。
  乾いた雪が多く含んだ空気の中に蓄積される温度の暖かさ、のようなものがある。
  カレーの「辛い」とわさびの「辛い」のちがいの様なもので、
  オイサンはわさびの味覚・刺激を「辛い」と呼ぶことにためらいと違和感を覚える。
  カレーの辛さには「熱さ」がある。焼けたフライパンを押し付けられるのに似ているのに対し、
  わさびには熱さはなく、むしろ冷たく、鋭さを伴う。
  それと同じで、北国の寒さは、無論マイナス十何度というときにはシンプルに寒いが、
  寒さとは異質のものである、と感じ取る。

青森の駅前はそこそこ拓けて、町めいてはいる。
宿までは駅から歩いて10分ほど。古いアーケード街の中にある。
道の雪はうっすら程度で、その奥が凍っているのかつるつるする。少し怖い。
いくつか角を曲がって見えてきたホテルの看板が、なんだかえっちな施設のようで一瞬怯んだ。
 
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ビルに入った、フロントが2Fにあるタイプのテナント+ホテルのタイプの宿で、
上がるのはいいが、降りてくると出口がどっちだか分からなくなる。
火が出たら間違いなく煙に巻かれそうだ。
ホテルメンの対応は悪くない。チェックインはまだだったので荷物だけ預けたが、
引き換え札も何もなかったのでちょっと不安になった。



■青森の町並み ~ 青森県立美術館 蒼樹うめ展in青森
サテ、ここからは本旅のメインイベント第2弾。
蒼樹うめ展in青森! ……とはいえ、2年前に既に上野で見ているものだから大きなときめきはない。
半分は青森に来るための方便だ。

県立美術館までは青森駅前からバスも出ているが本数があまり多くなく、
時間の都合がつかなかったのでタクシーで行くことに。帰りはバスの予定。

ホテルから駅前に移動しつつ、道々タクシーが拾えたらと思ったが、
結局駅前まで捕まえられなかった。
その道すがらでも、チョイチョイ『蒼樹うめ展in青森』の、
特徴的なビビッド山吹色のポスターがチョイチョイ目に入る。
町のベースカラーが白と灰色、薄い青くらいなもんだから大変目立つ。
 
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青森の町並みの中をじっくりと歩き回る時間は、今回とれなかった。
アーケード街はなかなか古びてアジがあり、シャッター街というわけでもなく、
もう少しゆっくり見て回る時間を持ちたかった。

他にも、タクシーの中から眺めた感じだと、
北海道や長野よりも、日本海側のまちなみに近いふんいきを感じた。網走辺りと近い気がする。
あと、クリーニング屋がやけに目立った印象がある。
店舗数が本当にが多いかは不明だが、特徴的で目につく看板が多かったように思う。
ざーっと走っただけでも数軒、「お、なんだあれは?」と思った見てみるとクリーニング屋だった、
というのに出くわした。
そのときはあまり気に留めずにいたから写真を残したりしてこなかったが、ちょっと悔やまれる。
町全体が変な感じに湾曲している感じがした。
道がまっすぐでなく、どこもゆるやかーに、ずーっと曲っている。
こういうコト一つとっても、町の印象というのは変わる。
他のまちと重ねたときに、「どこそこと似ている」と感じる基準にもなってくる。
 
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県立美術館までは、タクシーで10分チョイ、1300円程度。
駅前から空港までどのくらいか、念のために運転手さんにお尋ねしたところ、
この運転手さんの所属する会社のタクシーでは一律3000円固定なのだそうな。
他でも、3000円チョイらしい。なるほど。
いちおうバスを使う予定ではいるが、いつ何があるか分からない。覚えておこう。

タクシーを降り、帰りのことを考え、バス停を探してしばらく辺りをさまよっていたが
結局見つけることが出来ずに終わった。
あとで美術館のガイドで教えてもらったが、どうも事前に調べた場所と違う気がする。
冬季は雪のせいで場所が変わったりするのか?
 
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見て頂いてわかる通り、白いアイツは壁に塗りこめられ、コロ……シテ……コロシテ…状態である。
良い気味だ。
総合入り口でチケットを買い、エレベーター下った地下が会場になっていた。
会場入り口手前に巨大な……タテヨコ高さ15メートル立方ほどのスペースがあって、
そこに飾られていたシャガール? だったかしら、忘れたけど、の絵がイキナリ圧巻だったw
ウメス見る前になに巨匠見せてんだよw ウメス気の毒だろw



■蒼樹うめ展 in 青森 新たに気付いたことなど

二度目だからなのか、スペースにゆとりがあったからなのか、
上野で見たときより時間的・空間的に随分短く感じた。
新しい作品が何点か追加になっていたようだけど、自分が反応してしまうポイントは前とおんなじで、
「前もここで『おっ』って思ったな……」と思うことばかりだった。
あと、絵描き歌コーナーがだいぶ手前になったのではないだろうか?。

音声ガイドもまた借りたけど、相変わらず、
ガイド音声の1トラックの長さに比して、
ガイド再生指示のある地点と、次の再生指示のある地点間の距離が短く、バランスが悪いw
ほんの数m歩くのに、5分も10分も音声聴いてられないよw 意味がww分からないよwww
いいんだけどさw あの音声、mp3で売ってくれよw
あと、ウメスがお仕事VTRの中で使っていたヘッドホンが自分とおそろいだった。
ていうか、買ったのは自分の方が後だろう。
あと、一人でずっとブツブツ言ってるヤツいて怖かった。
 
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前の晩、物販で欲しい物をチェックしていて
「むう……1万超えよる……これはどうしたものか……」と……
いち姫グッズでもデカタオルを買ってしまったおかげで結構な額になっていたので、
内心恐れおののいてた。
しかしそれも、殆ど売り切れだったので散財せずに済んだ。助かったぜ……。
 \いのちびろい/
まあそんなに色々買っても仕方ないしな……。
前回買うことが出来なかった「夏休み終わ郎てぬぐい」が買えただけで良しとする。
蒼樹うめ展とは別にミュージアムショップの方まで足を延ばして
青森県立美術館の記念に、オリジナル陶器で出来た家の置き物を買った。
いち姫のハウスにちょうどいい。
 

                   \ちいさい/
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外へ出ると、雲がひらけて晴れ間が覗いていた。
真っ白い雪の上に青空がひらけると大変美しい。ほんのりと滲む薄い珊瑚色がなんとも泣かせる。
次また青森に来ることがあったとしても、ここへ来ることはちょっとないだろう。
なお、ツイッターのTimeLineを見ていると、
この日もフォロワーさんが数名、このために青森を訪れていた様だ。みんな、強度を持ってるなあ。

結局帰りもなんとなくタクシーを使った。バスでも良かったのだけど。
何故そうしたのか、ちょっと分からない。

駅前に戻って、晩ゴハンまでまだ少し間があったけれども小腹が空いたので、
駅のの立ち食いそば屋でかけそばをいただいた。うまい。
甘辛いしょうゆだしで、がつんと硬さのあるそばだった。
お店の看板が、殆どアドベンチャーゲームで場面転換が起こったときに出るメッセージウィンドウみたい。
 
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■Closing
この日は、これでほぼ終わり。
あとは宿に戻ってゴハンを食べ、お風呂入ったらかなり早い時間に撃沈してしまった。

ゴハンは宿付き、お風呂も大浴場ありの宿を選んだのだが、どちらかというと
「町の、そんなにスーパーではないスーパー銭湯にお宿が乗っかった」
というスタイルのお宿であった様だ。
ものすごい大勢のお風呂客がおり、それでも困らないくらい大きな浴槽がいくつもある、
ゴハンも、スーパー銭湯の休憩所みたいな食堂で宿泊客むけのチョイスペシャルなメニューが出る、
といった風情であった。
ご家族連れなんかも大勢いてたいへん賑やか……。
ハッキリ「うるせえ! 騒がしいぞ!」って言ったらどうだ? ん?

……マ騒がしいのはそんなに気にならないんだけど、なんというか、
雑然とした荒々しさが場を支配していて、ちょっと落ち着かなくはあった。
これも港町のアジと言ったらそうなのだろうけど。登山客の多い安宿でも似た雰囲気が出る。
マいいんだけどさ。
ここはそういう町、そういう場所で、自分が異邦人なのだから。
誰もが居心地のよい標準語チェーン店みたいな場所に異界感はない。

自分とその外側の浸透圧を変えるためにここにいるようなものだ。
楽しき哉。
 
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明日へと続く。
 
 
 

 

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2018年3月 3日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(5) -更新第1101回-

コンビニに置いてある週刊・月刊マンガ誌をパラパラっと流し読みしてみることがあるが、
そのレベルのメジャー誌では最近はどこも
バリエーション豊富な絵柄のマンガを取り揃えて載せていて、
却って全部の雑誌が同じに見えるなあ、と思った。特徴が無くなっておる。
気がする。
オイサンです。

孤独のアラフォーが日本の細道を漂泊する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。
今回はその5回目。
 
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3日目の今日は、
朝、弘前の公園をかるくおさらいし、駅前をぶらついたのち青森へ移動。
県立青森美術館で蒼樹うめ展in青森を鑑賞して、おしまい。
 
 
 
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■■■━ 3日目 2月11日(日)・前半 ━■■■
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■宿の朝
昨夜疲れのままに10時前に寝てしまい、目覚めたのは朝4時前だったがそれも目論見のうちで、
早朝露天風呂をキメにいった。さすがに貸し切りであろう……と思って行ったが、
一人、強者の先客があった。ムウ、やりおる。
おそらく日光に当たると灰になってしまう系の御仁であろう。

そんな御仁も去ったあとで一人湯に浸かっていると今度は、
風呂場だというのにスーツ姿のヒョロメガネが闖入してきた。キャーッ、何よアンタ! エッチ!
お宿のスタッフでした(そりゃそうだろ)。
ヒョロメガネはカゴ一杯のりんごを携えており、湯船にぶちまけて帰って行った。
りんご風呂か……意味あるんだろうか? まあ面白かったけれども。新手のおとぎ話かと思ったぞ。

朝ゴハンは7時前。
昨日も食堂の前でおあずけをくらっていたメガネボーズデブ軍団(失礼)は今日もいた。
ムウ、一体前世でどんな悪さをはたらいてそんな罰を食らっているんだろう。
「ドーミーインの朝食バイキングおあずけ地獄」……。
かなりの重罪であるに違いないが、宗派的にはアパホテルの従業員にしか適用されなさそうな地獄だ。

しかし、あの風呂に浮かべたリンゴ、最終的にどうするんだろう?
絶対、こすりつけちゃいけないところにこすりつける系男子が相当数いると思うのだが。
 
 
 
■本日の予定
本日、AMのうちは、昨日は疲労で途中終了してしまった弘前の公園や町をぶらぶらする続き。
書き忘れていたが、弘前公園は「雪灯籠まつり」というのをやっている。
アニメのキャラクターの雪像なんかがこしらえられているのだが、
その中に『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠もあるらしい。
どこにあるかまでは分からないのでブラブラして見つけられればいいと思う。
最後にどこかお店でお茶飲んでしめる。昨日の大正浪漫喫茶室とは違う店にしたい。

昼前には駅前に移動して、
お昼を食べたら列車で青森に移動。
青森の宿に荷物を入れて、新青森美術館へ移動、蒼樹うめ展in青森を鑑賞して、おしまい。
今夜の宿は晩ゴハン付きである。
 
 
 
■弘前公園再び
8時過ぎ、宿をチェックアウトする。荷物は預けておく。
町を公園へ向けフラフラ歩きながら写真を撮ったりしていたら、
今日は東内門の先からアプローチしようと思ってたのに全然歩き過ぎてしまって
昨日と同じ追手門まで来てしまった。わしゃアホか。
ちょっとだけ引き返して本来のルートに乗る。
大きな「たばこ」の文字の看板が、なにやら時代を感じさせる。
 
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道は、普段暮らす街の1.5倍くらい広さがあるだろうか。
大きな公園の近くだからというのもあるかも知れないが。
鎌倉あたりも、このくらい広さがあってくれるともう少し快適にブラブラ出来るのだが。
マその辺は土地や地形の事情もあるんでどうしようもないが。

このあと寄るつもりにしている喫茶店の場所などを確かめつつ北上し、
東門をパスして、三の丸の脇から公園に入っていく。
お堀はほぼ完全に凍っているが、ところどころ凍らずに残っているところもあるな。
色が赤く変わっている部分は何だったのだろう? 土の色だろうか。
 
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  しかしオイサンはここで大きなミスを犯している。
  本当はぐるっと回って、『ふらいんぐうぃっち』の聖地でもある石場家住宅を右手に見つつ
  北門から入場する予定でいたのに、そっちの方のコースをカバーすることがコロッと抜けていた。
  従って、今回は弘前公園の北3分の1くらいはカバーできていないのであった。
  ……マ西半分もあまり歩けていないし、雪で通れない道なんかもいっぱいあったので
  ちゃんと回ろうと思ったら、いずれにせよ春を待たねばならないのだが。

正直、園内を歩いている間は自分がいまどこにいるのか把握できていなかった。
天守がどこにあるかだけをなんとなく頭に入れ、そこへ向けて、あとは足の向くに任せた。
足元が、濡れた雪とその隙間から覗く氷とでグズグズとツルツルの間で気になって、
周りに気が回らなかった。
そしてお祭り中ということもあって、雪像やら、雪灯籠はよく目につくのだけれど、
その後ろにある公園本来の姿までキチンと目が届かなかった。

お祭り向けの案内看板はたくさん立っていたのだ。
「雪行灯会場 → 」とか、「なんとかイベント広場 ↑ 」みたいなんである。
オイサンもそれに気を取られてしまって……そもそも公園本来の姿も分かっていないので、
自分がどこへ向かおうとしてるか、ハッとした次の瞬間には見失っているのだった。
マそもそも「どこへ向かう」気もあんまりない、
 
「よいか……この弘前公園のどこかにあるという
   『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠を探し出すのじゃ……」

 
という、オイサンの心に住まうRPGヒントジジイの声に従うだけである。
そんなもん心に住ますな。言うことを聞くな。ジジイ家賃払え。
 
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そんなワケで、雪とお祭りに目隠しをされ、のったりのったりと白い景色の中をさまよった。
「今年は雪が少ない」と、昨日の運転手は言っていたが、
これで雪が多かったらどうなってしまうのだろう? 却って歩きやすくはなるのかも知れない。

『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠がどこにあるかなんて何のヒントもない
(webで探せば何らか見当たったであろうが)ので、
さしあたり、先に天守だけでも見て行こうと北の郭を経由して本丸へと上がっていった。
目的のものは、そこですぐに見つかった。
『ふらいんぐうぃっち』のノボリだかタペストリーだかを広げた十人ほどの一団が、
わいわいと今まさに写真を撮ろうと集っておられる。
なるほどあそこか。分かりやすい。

オイサンが順番を待って後ろに控えていると、彼らはまだ時間がかかるらしく、先を譲ってくれた。
お尋ねしてみれば、どうやらこの雪灯籠をこしらえた人も一団の中に混じっていたようだ。
最近の若いオタクは社交的だなあ。
 
 
 
……。
 
 
 
嘆かわしいッ。
オタクなんかいつの時代も、自室に引きこもってジメジメ死んでいけばいいんだ!(暴論)
 
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写真を撮らせてもらって、天守を冷やかし、立派なウラジロモミの古木に目を奪われる。
弘前公園ではそこかしこに樹齢数百年レベルの古木がゴロゴロしており
巨木好きはキュンキュン来る。赤ちゃんできちゃうう!! ← できるか
この日は雨でなく雪だったが、風が強くてワリと難儀した。
ウラジロモミのある辺りから、まちの方を遠くまで眺め下ろせるのだけれど、
横殴りの雪に目隠しをされてほとんど何も見えなかった。
やはりこの町には、一度天気の良い時期に来たいと思う。またJの字でも誘ってみるか。
なにもないけど。

あと、弘前城の天守は……イマイチしょぼかったです。
 
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■喫茶 葡瑠満(ぶるまん)
東門から出て南へ少し下った通りに面した喫茶店、「葡瑠満」さんで一休み。
「ぶるまん」と読みます。キリマンとモカはどうしたんでしょうか(分かる人にだけ分かる)。
 

  
  傑作ファンタジーマンガです、オススメ!


大変こじゃれた、ちいさなコーヒー専門店。
率直な感想を申し述べると、ネットでこの店の情報を見つけたとき、「あ、ここはヤベエな」と思った。
いい意味でなく、「イタい、面倒くさい、鬱陶しい」方面の「ヤバさ」である。
まずは、見て分かる通り、店名のセンスがヤバめであるし、
メニューが全部平仮名で、「ぶるうまうんてん」とか「すぱあくりんぐわいん」とか書いているのがもう
ゾクゾクするほどヤバい匂いを醸している。
「コーヒー」からして「可否」と記している。ヤバイ。「OK/NG」である。
「ラーメン」を「らぁめん」とか「らうめん」とか書いてるラーメン屋とおんなじセンスだ。
 
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しかし結果からお伝えすると、大変おいしいお店だった。ヤベエことはヤベエが。
お店の雰囲気、コーヒーのおいしさ、お菓子のおいしさ、居心地の良さ、
どれをとってもベリーグッドだった。ヤベエけど。
入店時、お客は他に二組。男女のカップルと、そこそこ年のいったご婦人の二人連れ。
店は4人掛けのテーブルが3つ……4つだったかな? に、大きなテーブル(何人掛けかわからない)のテラス席、
そしてカウンターに5席ほど。
カウンターに立つ、マスターの背後には、よく手入れされたきらびやかなカップが並んでいる。
マスターは6、70と思しき男性で、物腰には柔和なものを感じさせるがワリとすぐテンパってキレそう。
でキレたら怖そう(個人の感想です)。
ケーキメニュー……否、めにゅうは、木枠で拵えられた3つに折りたためるすごいのになっている。
これがテーブルの上に置かれるのだ。オイサンの厨二マインドが囁きまくる。
 
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  「マスタースクリーンだ……」「うん、マスタースクリーンだ」
  「マスタースクリーンだな」「マスタースクリーンに違いない」
  「て言うかマスタースクリーンだろコレ」
  「マスタースクリーン以外に思い浮かばない」

心中、マスタースクリーンの大合唱である。
マスタースクリーンが何かは……適当に調べてくれたまえ。
 
 
マスタースクリーンはどうも店に一個しかないようだったが、次に客が来るまで回収されずに置かれたので
衝立があるのをいいことに、その影に隠れて、グフグフと悪巧みをしてしまった。
突如始まるいち姫の撮影会。
クックック……まさかアラフォーがこんなところでお人形さんの撮影会をするとは、
夢にも思うまい! 恥を知れ! ← お前や
 
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ケーキは5種類あったが今回は迷わずアップルパイをチョイス。1日1アップルパイ!
昨日の大正浪漫喫茶室のモノと比べていきたい。
アップルパイを注文すると、「20分ほどかかりますがよろしいですか?」と。
実際はそんなに待たずに出てきた。前のお客がアップルパイを注文してくれていたおかげであろう。

コーヒーより先にお菓子が出てきたがナイフやフォークがついていなかった。
ははーん、マスターめ、あんな小洒落落着きクソ紳士を装っていても(色々失礼)、
実は案外うっかりさんだな?
コーヒーの運ばれてくるタイミングで「これは、手でいくもんですか?」とお尋ねしてみると
「ええ、生地とリンゴをしっかり一緒に召し上がって欲しいので、手でどうぞ。
 熱いのでお気をつけて」
だそうな。はふーん。ちなみにシナモンパウダーはOn/Offを選べます。
コーヒーもパイも、めっちょ美味しかったです。かなり好きな部類。
このあくる日にも青森でアップルパイを頂くけど、3つのうちで一番おいしかったのはココです。
 
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それから小一時間ばかり、自分の滞在時間中にやってきたお客は3組。
 ・常連と思しき老人 …… 写真? と腰痛の話を親しげにしていた
 ・人のハナシ聞かないオバサン
   …… 持ち帰りはアップルパイしか出来ねえ! つってんのに違うケーキを持ち帰ろうとしてくる。
 ・普通のカップル …… 普通のカップル。なんか面白いこと言え ← むちゃいうな

マスターは写真も撮るようで、自前のポストカードを売っている。ていうかプロのカメラマンだった。
旅行に出る前、実家からハガキが来ていたのでこちらから出そうと一枚買った。

個人的には、釧路の「珈路詩」(かろし)さんととても似た雰囲気を感じた。
どちらもコーヒーの品種の名前に漢字をあてた店名で、当て字の傾向といい、
店内の色合い・雰囲気といい、兄弟店と言われても納得できるほど
ほんとうによく似た空気を纏った2店だったと思う。
 
 
 
……まだ先があるので、ここで一旦お別れです。
続く。
 
 
 

 

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2018年2月25日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(4) -更新第1100回-

 

おはようございます! オイサンです。
読んでる方の時間軸、完全無視。

無計画なアラフォーが日本の奥座敷を徘徊する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅、今回はその第4回目。
2日目、午後からのお話。
 
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青森の強さを感じる。
 
 
2日目の午前中、弘南鉄道に乗って田舎館村へ。いち姫を連れて里帰り。
午後からは弘前市内へ戻って来て、なぞのプラモ屋を冷やかしたり、優雅にお茶したりします。
 
 
 
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■■■━ 2日目 2月10日(土) 後篇 ━■■■
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■弘前の町 ニシムラ模型~中三(なかさん)・中みそ
                             ~弘前公園

田舎館村を巡った帰りの汽車の中で、また異彩を放っているニシムラ模型のチラシを見ながら
「ここ、もしかしたら行けるのでは?」と思い立って検索してみたところ、
弘前の駅から全然歩ける場所に見つかったので、無意味にお店訪問してしまった。
しかし如何せん、オイサンは模型やんないから買うモノ何もないんだけどね……。
小物とかぐらい買って帰れないかと見て回ってみたけど、結局何も買わずに出てしまった。
完全にひやかし。スマヌ。
思ってたより若くて威勢のいいオニイチャンがやってました。
そのすぐ向かいには、弘前へおいでよさんがツイートしてたお店があって
ちょっとした聖地巡礼になってしまった。
 
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道が凍っているのとシャーベット状になっているのをこわごわ渡り歩きながら、
お昼ゴハンの目的地であるところの「中みそ・中三(なかさん)店」へ向かう。
中三(なかさん)は地元のローカル百貨店で、中みそはそのフードコート内にあるラーメン屋さん。
なんでも中みその味噌ラーメンは弘前ピープルのソウルフードであるらしい。
ほほう。
なるたけクルマ通りの多くない裏手の道をカクカク折れながら歩いていく。
チョイチョイ坂になっていたりして油断がならない。地味な起伏が心を打つ。
 
  弘前は、中堅地方都市らしく商業エリアと居住エリアが近接している。
  町一番のお買い物スポットと思しき中三のすぐ裏手までフツーの住宅があるのであった。
 
おかしな道を通って行ったせいか、中三へは真裏からアプローチすることになってしまったのだが、
搬入口か非常階段かわからない裏手の鉄階段はなんだか妙に迫力があって
ちょっと嬉しくなってしまった。
 
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尚、下を流れているのが、町近辺では唯一の水辺と言っていいくらいの川である。
背後をとったのが功を奏し、目の前に裏口があって、そこから地下のフードコートは目の前であった。



……すみません、ナメてました。中みそ。



まさか、ローカル百貨店のフードコートがこれほどの熱気とは。
今回の旅で、一番驚いたのはここだったかも知れない。
 
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そう広くないとはいえ、デパート地下のフードコートがほぼ満席……否、確かに満席で、
そこからちょっと溢れて、玄関口方面の外気がしのんで寒い席にまで
中みそのどんぶりを持って彷徨っている人々を見かける始末。
中みそ客が全てでないとはいえ、8割、9割はそうであったようにお見受けする。
中みそにはゴハンモノはない(おにぎりはあったかな?)ので、
隣の中華屋でチャーハンだけ足してる人なんかもいた。

オイサンはもっとこう、閑散とした町のスーパーのフードコートの光景を想像しておったので

これにはメン食らった。ラーメンだけに。(ドヤァ
「ソウルフードなんつっても、ねえw? 言いっぷり5割増しでしょ?」
とか思っててすみません。
スケール比でいうと、ららぽーとのフードコートがいっぱいになってるくらいのイメージなんである。
いやーびっくりした。

時間帯も2時前と、お昼のピークは過ぎているであろう頃合いであるにもかかわらず、である。
注文口も10人ほどが並び、普段の自分だったら「こらアカンめんどくさい」と撤退するところだが、
他にメシのアテもなく、この先急ぐワケでもなかったし、
何より興味が湧いたので、ちょっと寒そうだったが出入り口近くに空きを見つけて陣取った。


デ肝心の中みそのラーメンは……
オチから言うと、そんな感動するほど、おいしい! 独特! っていう代物ではなかったのだけど、
ソウルフードの名に恥じない、地元に暮らす人たちの毎日の胃袋をコンスタントに潤す物として、
飽きない、褪せない、尖らない、穏やかなおいしさのものだった。
お野菜もたっぷりで。
そんできっと、時々懐かしくなるようなね。大変良いモノをいただいたと思います。
美味しかったし、温まった。
こういうものだよね、ソウルフードっていうのは。
ちょっとしょうがが入ってるのかね、アレ。
田舎館の村歩きと、弘前のまちをここまで小雨の中歩いてワリと冷えていたはずの体から
汗が噴き出たのが印象的だった。
活気と熱気に包まれた、弘前のソウルフードをいただいたのでした。

あと、その後寄った百貨店のトイレが何故か流れなかった……。
入ったらもう、後ろのタンクが開いててね。なんか怪しいな、と思って事前に確かめてみたらもう、
案の定ですよ。あぶねえ……なんてトラップだよ……。
出てすぐのところにあったお茶屋さんのばーちゃんにとりあえず言っといたけど。
あとは知らん。店で何とかしてくれ。
なんで出先でまでこんなトラップにひっかかるんだ。
 
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弘前のゲーセン。TOKYO WARSが現役!! 
 
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何を模したか分からないはんこ屋の看板。
 
 
■弘前公園

そこから、途中ゲーセンに寄ったり津軽塗のお店を冷やかしたりしつつ、弘前公園へ。
弘前公園、つまり弘前城址だけれども、JR弘前の駅からえらく遠いように見えるのだが
歩いてみるとそうでもなかった。

立派なお堀を右手に巡りながら追手門をくぐり、園内へ。
南内門を経て、内濠を左手に見ながら反時計回りに歩く……と、
ここまで来て、なんだかカラダがヘロヘロになりかかっているのを感じて早々に撤退を決めた。
思えば、朝8時に宿を出て6時間ほど動き続けていたので、さもありなん。
本格的に回るための時間は明日の午前中にとってはある。
ひとまず、『ふらいんぐうぃっち』の聖地でもある、藤田記念庭園の大正浪漫喫茶室へ避難して、
再度攻め込むかどうかはその後で考えよう。
 
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近くに見えていた東内門をくぐって中濠沿いに追手門に戻ろう……と思ったのに、
植物園が冬季閉園中でその道が使えなかった。オロローン。
冬の弘前、使えない道がいっぱいある。



■藤田記念庭園 大正浪漫喫茶室

撤退を決めてから公園を出て藤田記念庭園まで行くまでも、ワリカシな労を要した。
歩いて10分近くかかったろうか。公園の中でも10分15分は歩いているので、
そこそこの歩行量だったはずだ。
 
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そして、喫茶室、中は順番待ち。やはり有名人気スポットでいらっしゃるご様子。
テラス席とそうでない席があって、順番待ちもそれぞれ別になっていた。
アニメ『ふらいんぐうぃっち』の中ではテラス席の方が印象的に描かれていたので
そっちにいきたくもあったが、オッサンひとりがロマンチック席に長居するのも申し訳なく、
待ちも長くなりそうだったのでノーマル席をチョイス。

待合も広くて快適だったから、長く待っても良いかと思っていたのだけれど、
ノーマル席はすぐに空いて入ることが出来、どうやらテラス席もすぐに空いたみたいだった。
くそう。欲張ってテラス席にしたらよかった。て言うか、席数はテラスの方が多いんじゃないか?

今回の旅では「ご当地うまいもんを食べよう!」という目論見は薄かったのだが、
「アップルパイだけはしっかり食べよう」という乙女チックな欲望だけは
心の奥底に、ナイフのごとくギラつかせてていた。
その第1弾がここである。
このお店にはアップルパイが何種類かあって、りんごの品種とか農園ごとに違っているのが面白い。
オイサンはタムラファーム……だったかしら……をチョイス。
ウム、美味い。100点!
ここでは、何があって何をしたわけでもなく、ひとえにお茶をいただいて、冷えた体と疲労を癒した。
お茶をおかわりし、2杯目は紅茶を。
ポットに何種類かのドライフルーツが沈んだフルーツティーをいただいたのだが、
こちらもまた美味であった。
 
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お客はあとからあとからやって来て、
前のお客が出て行く隙に、テラス席を見るだけ見てみたい、という人が写真を撮っていくという
インスタ映えスポットでありました。ちょっとせわしなかったかなー。
晴れた日に、ひとりでのんびり出来たい。
平日がこい。



■かえりみち~突然の岩木山
あとは宿に戻るだけだが、帰り道を地図と相談する。

今回残されたこの町を歩く機会は明日の朝くらいなのだから、なるべくならよい道、面白い道を歩きたい。
クルマ通りの多そうなところは極力避けて、いくつかはお店の前を通るようなルートを設定する。
歩いてどのくらいになるのか……15分というところだと思う。
弘前公園に面した通りから南に一本入った道を歩くことにして、藤田記念庭園を出、
追手門通り西の丁字路を南に進んだ。
最初の角を左、東へ向かおうとしたとき、その反対の西側の空を見てわっと声が出てしまった。

  さっき、
  「中三の中みそが今回の旅で一番の驚きだった」と書いたな?
  あれは
ウソだ。


霙雲に頭を突っ込んで、美しい三角形のお山が悠々と裾野を広げている姿が目に飛び込んできた。
 
 
 
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あとから調べて分かったが、あれがどうやら岩木山であるらしい。
そういえば観光サイトでも何度か見かけた気がするし、
こちらに着いてからもその名前をそこかしこで目にする。
お酒だったかお菓子だったか、商品名とかにチョイチョイついていた気がする。
まさに故郷を代表するふるさとの山であるようだ。

ただの通りを歩いてきて、道の右手に家が途切れて急な下り坂が現れたと思ったら、
その先に突然こんな風景が広がっていたのだから、そりゃあ声も出る。

否、ハッキリ言って、この写真はよくない。
私の見た岩木山は、もっと天に抜けるような雄大さだったのだ。
雲にうっすら守られていたのと相まって幻の様な神秘性を帯びていた。
なるほどこれは美しい。

地元の人々が、酒やら歌やら、ハレのものにその名を借りたくなるのも分かる気がする。
この町の人々は、そうとは思わず、皆この山を見上げて育つのだろう。
カメラのシャッターを繰り返し切りながら、あーびっくりした、と何度か呟いてしまった。
山は父にも母にもなぞらえられるが、どちらかと言えば母なる山の印象がこい山だった。
そしてまたこの山も、緑といくらかの花に彩られた春の姿を見てみたいと思わせるのだった。
ウーム。
ますます、もう一回来たくなってしまったな。


しばし岩木山さんの美しさに心を奪われ、
再び歩き出した先でこんな名前の居酒屋さんを見つけて、
 
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いっそ『みなみけ』にしちゃえばいいのにw とか冗談のタネにしていたら……
夜になってからツイッターのフォロワーさんから情報が入り、
案外そっち方面の冗談も、冗談じゃなくイケるクチのお店であるらしいことが判明した……
な、なんやてー!
くそう、そうと分かっていたなら、晩メシをホカ弁にしたりしないで食べに行ったのに……
惜しいことをした。
というワケで、ますます2度目、3度目の弘前訪問への宿題を積もらせるアラフォーであった。
ていうか、もうちょっと下調べをしてこい。



……。



上でサラッと晩メシをホカ弁にしたと書きましたが。
そう、晩ゴハンはほっかほっか亭のお弁当を買って帰って宿で食べました……。
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どうしてこんなことに!!
イヤ、別にそんな悲劇だとか思ってないんだけども。普段食べないし。ホカ弁。
肉野菜弁当、大変美味しかった。
 
夜、一度宿に帰ってしまうともうあまりうぞうぞと歩き回る気力も萎えてしまって、
晩ゴハン先を探すうちに見つけた宿から歩いて数分のところにあるほっかほっか亭の文字が
いやに魅力的に見え始めてしまったのでした。
あるでしょ? そういうこと。 覚えのある味を、舌と体が求め始めることが。
如何せん、今回はこういうタイミングでそれが起こってしまったのだから……致し方ない。
そういうときは逆らわず、
「せっかくの旅行なんだから、そんなの勿体ない!」
だなんて考えて、無理をしたって楽しくはならないんだ。
「今回はそういう旅行だ」と割り切って、食べたいものを食べ、
わっはっはそういうこともあるさとしてしまうのが、ゆかいな旅というものだ。
但し、そんなことを誰彼構わず面白エピソードとして人に話すと、
えー? とか、勿体なーい、とか、何もわかっていないクソみたいな価値観を押し付けられるので
てきとうに誤魔化して話さないことが肝要であるぞ。

というワケで、最寄りのホカ弁で肉野菜炒め弁当を買ってきて、ホテルの部屋でいただきました。
美味しかった……。
すげえよなー、日本。こんな美味しいものが、国中の大概どこ行っても
手軽に食べられちゃうんだもんなー……。

ドーミーインさんでは21時から無料の夜鳴きそばもやっておられて、
そっちにしてもいいなあと思っていたのだけど、お昼もラーメンだったのでパスした。
お風呂は今日も空いてました。
凍えるほど寒い露天風呂。
休憩室にあるマンガライブラリーが恐ろしいくらい手堅い。すごいセンスだ。
 
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以上で、2日目も無事終了。
やろうと思っていたことは大体予定通りに出来た。
思いのほか疲労したかしら。
 
 
 

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2018年2月24日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(3) -更新第1099回-

皆さんコンバンワ、
朝の通勤で自分の乗ってた電車が人身起こしてニッチもサッチもいかなくなってしまい、
その場で最も早く、最もラクにスマートに職場に辿り着けるルートを検索した結果、
迷わず新横浜から東京まで新幹線に乗りました、
オイサンです。

「人身事故やらかすとどエライ額の損害賠償がやらかした人間のところへいく」という
まことしやかな都市伝説がありますけれども、
じつはアレはないモノらしい、という話をwebの記事で読みました。
そんなモン、やらかした奴ンとこの財産末代まで差し押さえてでも
メイワク被った利用客に還元する道義的責任が鉄道会社にはあると思うんですが、
いかがですかね鉄道会社各社さん?
なにを勝手にエエ人ぶって許しとんねん、迷惑しとんはこっちやっちゅうねん
ガタガタ言わんと根こそぎむしり取ってコッチに回さんかい
あとドクターペッパー買って来い(きょくたん)。


さて、にわかヤクザのアラフォーが日本の奥座敷を目指す、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅、今回はその第3回目。
2日目のお話です。
長めになるので、多分2回に分けます。

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2日目は、
午前中、弘南鉄道に乗って田舎館村へ。いち姫を連れて里帰り。
午後は弘前市内へ戻って来て、なぞのプラモ屋を冷やかしたり、優雅にお茶したりする。

 
 
 
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■■■━ 2日目 2月10日(土) 前篇 ━■■■
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■朝・宿
起床は6時。

当初の予定では、この日のAMにいち姫の故郷である田舎館村へ向かい、
午後には弘前市内へ戻ってきて少しだけでも観光する予定だった。
が、昨晩の時点では生憎雨の予報で、
キホン外歩きになりそうなこのプランは不向きと判断し、
急遽、3日目に予定していた蒼樹うめ展の鑑賞をこの日に持ってくることに変更した。
……なのだが、朝ゴハンを食べながら窓の外を見ていると、
薄い雲が流れ、青空が顔を出していたので、メシを食いながらしばし考えた末
予定の変更を変更した。
そして元の位置に戻す……蒼樹うめっぽい!

ドーミーインさんの朝ゴハン、炊き込みご飯とせんべい汁がとても美味しかったです。
あとは普通かなー。まあドーミーインだしなー。サラダの器をもっと大きくして欲しい。
あと暖房が暑い。風がブイブイあたる。

尚、朝ゴハン会場の入り口に順番待ちのイスが何脚か並べてあったのだが、
福知山高校柔道部(『帯をギュッとね!』参照)みたいなの
デデンと陣取っててナニゴトかと思った。
特段食堂が混んでいたワケでもなく入ることは出来たのだが……
彼らが何故あそこでお預けをくらっていたのかは結局分からずじまい。
 
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Photo
 
 
 
■宿~弘前駅~弘南鉄道
ドーミーインさんからは、JRの弘前駅まで無料の送迎を出してくれている。
朝6時半から10時半まで、30分おきの運行。マイクロバスである。
歩いても1.5kmほどなので普段なら苦にならないが、あしもとの雪と天候の都合があるので
ここは温存してお世話になることにする。
 
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イタみには敏感な弘前さん 
 
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弘前駅からは弘南鉄道弘南線に乗る。
駅で荷物の預かりもしてくれるようである(有料)。
改札は有人・非自動化で、降りてくる人たちからの集札
(っていうんですね。切符を集めて精算するトコまで)が終わってから、乗る人を通すシステム。
切符にはハサミが入りました。イイ感じ。
あと鉄道むすめ推し。がんばれ。そして動物の同乗にルールがある。
 
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弘南鉄道の車輛の中は、地元の個人商店がつり広告なんかを出していてイイ感じ。
オイサンでも出せるかもしれない(何を広く知らせるつもりだ)。
特に素晴らしかったのがこちら、「ニシムラ模型」さん。
 
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「 つくるたのしさ できたよろこび 」!
 
 

たぶん、何かしらエッチなことです(ちがいます)。
あとこの吊り革広告とか、漠然としてていいですね。

そして弘南鉄道さんはアナウンスが間違っている。
弘前の次の駅は、路線図には「弘前東高前」と書かれているのに、
アナウンスは日本語も英語も「ひろさきひがし『こうこう』まえ」と言っている……。
まあ誤差なんだろうけどさw 気付いてるけど、ほってあるんだろうな。
「分かるだろw」みたいな。イイ緩さ。
それと弘南鉄道さん、ワリと揺れます。

鉄道娘とニシムラ模型さんのほかにも、変なキャラで推していたりする
(ニシムラ模型さんは推されているわけではない)。

  ▼ラッセルくん
  http://konantetsudo.jp/guide/guide-russel/
  こっちで推していきなさいよ。 

弘南鉄道さんについて惜しいことをしたなあ、失敗したなあと思うのが、
大鰐線に触れる機会を作らなかったこと。
弘南鉄道大鰐線の中央弘前駅は昨晩ゴハンを食べた萬龍さんのすぐ先にあったので、
乗るとまではいかないまでも駅くらい覗いて来れば良かった。
なぜ見落とした、自分。そういうとこだぞ。次回は乗るぞ。
 
 
 
■田舎館駅
弘前線には、いま自治体推しの田んぼアート鑑賞のための停車駅「田んぼアート駅」があるが、
冬季は閉鎖されていて、通過してしまう。
が、この連休は田んぼアート会場でスノウアートの展示とお祭りが催されることもあって
朝9時の便から臨時停車することになっていると、オイサンは知っていた。
弘南鉄道さんのwebサイトにもそのように書かれていた。
オイサンは特段お祭り目当てではなく、そもそも田舎館という土地を見に行ったので、
それも承知で8時30分の列車に乗り、田舎館駅で降りるつもりにしていた。
しかし、その田んぼアート駅を通過するときに事件は起こった。
その列車が田んぼアート駅にも停車するとカンチガイしていた御仁が2人いて、
次の田舎館駅に停まったときに、運転士に詰め寄っていた。
 
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  一人はガイジンさんで、宮崎駿のアニメに出てきそうな、CWニコル系の太った白人。
  薄い頭髪に蓄えた髭のカンロクから、そこそこの年齢だと思われる。
  ちょっとしゃべったが日本語がウマイ。「10分チョイ」とか平気で使いこなす。
  なんかデカい荷物とか機材とか抱えていた。

  もう一人は、一昔前のいい男風イケてないオッサン。
  石立鉄男が田舎の汚い男を役作りしたような風体。声はいい。
  いきなり「JRAの場外馬券売り場があるらしい」とか言い出す。興味がそっちにあるのだろう。
  人間、そういうところに色んな人柄がにじみ出す

外人さんの方は
「駅員にも、この時間の列車は停まることを確認したのにー」と言っていたから、
もしそうなんだったら気の毒である。
弘南鉄道さん、ユルいのは結構だがそこらへんはしっかりして上げて欲しいモンである。
あの大荷物を提げて、雪道を一駅歩くのはホネが折れたであろう。

トコロデあの外人さん、「だからちょっと腹立っちゃって」とサラッと言ってたけど、
どのくらい日本経験があるんだろう。
「怒る・不愉快・不機嫌になる」を「腹が立つ」って言い換えるだけでも、
結構高等な作業だと思うんだよね。
 
 
 
■田舎館村・姫のさとがえり~郷里を知るということ
さて、そんなプリプリ外人を見送ったら、今回の旅の最大の目的であるいち姫の里帰りである。
つってもまあ、お写真を撮るくらいなもんだけど。ホラホラいち姫、お前さんの故郷だぞ。
 
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……こころもち嬉しそうである。

っていうのはモチロン冗談だけども、不思議なモンで、冗談ではじめたことといえ、
行く前に比べていち姫への思い入れが幾分変化した。
たとえば、奥さんとか恋人の実家へ行くとか郷里をたずねるっていうのは
コレと似たようなことなんだろうな、などと、自分に出来ないことに思いを馳せるオイサンでした。

生地や生家でなく、そのひとが育まれた土地でもいい。
バックグラウンドと言ってしまうと味気がないが、
どのような風景がそこに住む人の目になじんでいるのか、
山がそびえているのか、川の流れる音が耳に常にあるのか、
どのような速度で歩くことがよい町なのか、
日がのぼり暮れてゆく早さと時間、どんな時間に家々が開いて顔を出し、店が開き、どんな影が落ち、
日の暖かさ、影の冷たさ、水の色や味や感触、
そういうものは確実に人のからだに染み込んで一挙手一投足をこしらえていくわけで、
いわばそれは武道における型のように、その人が生きる型となっていく。
 
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なるほど、この土地のこういう「都合」で、この人のからだと、気分と、行いは出来ているのかと、
そんなことがいくらか見えてくる……のと同時に、自分のからだも蝕み始める。
それらが共有されれば、その人へのふれ方も変わってくる。
そんな気がした。
「郷里をたずねる」とはそれを知ることなのだなと、改めて実感にいたった。

作品のロケ地を巡ることを聖地巡礼と呼ぶが、そこからもう一歩進んだところに、
その作品の郷里を訪ねること、作品の里帰りをすることがあるのではないだろうか。
聖地巡礼がまさにそれだという向きもあるかも知れないが、
いまの作品の聖地巡礼は風景の探訪までで終わっていることがほとんどである様に見受ける。
風景の外側、カメラに収まったオブジェの背後にあるものに
見る者が浸食されることが里帰りであるように思った次第。
 
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かわいいガードレール 
 
 
■田舎館駅~田んぼアート会場
田舎館の駅からとなりの田んぼアート駅までは地図上ではそう遠くない。
しかし、道が雪で歩けたもんじゃなくなっている箇所が結構あって、
なかなかの遠回りと雪中行軍を強いられた。オノレとうほぐ。

  この辺は北海道との差を感じた。
  北海道よりも「雪のまま雑に放っておかれている」場所が多かったように思う。
  悪いってんではなくて、そういう文化、そういう必要性なのであろう。
  そもそもこまごました道が多いように思う。

田んぼアート(今回はスノウアートだが)会場に着くと、思いのほか、祭り祭りしていて驚いた。
もっと鄙びたものかと思った。
「セレモニーの終わる10時までは展望台に上がれない」とかいうアナウンスが流れて
若干嫌な予感に苛まれる。
込み合って歩くのに難儀するとか、店に列が出来るとか、
展望台まで上がるのに渋滞して何時間もかかるとか……。
 
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しかしフタをあけてみたら、そんなこと全然だった。
混雑し過ぎない人出。
東京だったらガラガラと言われても
                違和感ないレベルの人出
(逆に失礼)
だが、
それでもいい具合に「賑やか」なのだった。スバラシイ。
これでまた閑散とし過ぎてたらそれはそれで凹むのだが(贅沢か)、
来てる人たちも嬉しそうだ。見ていて楽しい。
運営してるひとたちはどう思っているか知らないけど。
東京や横浜も、いつもこんな具合だといいのに。
 
 
 
■道の駅いなかだて
そうそう、自分の目的は、田んぼアート・スノウアート祭りよりも、この「道の駅いなかだて」さん。
ここで、うちの姫のモデルになったいち子さん(いち姫の黒髪バージョン)をお迎えすることが目的。
 
 
 
はい完売ー。
 
 
 
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ざんねーん。
マいいや(切り替えが早い)。
その代わりと言ってはなんだけど、
連れ回し過ぎてちょっと色が褪せたりしている初代いち姫をハードワークから解放するため
妹さんをお迎えすることにしました。
ふたりめである。
 
おさかんである(そういうこっちゃない)。
あと、マイクロファイバータオルの絵柄が気に入ったので買ってしまった。
実家やシゴトバなどへのおみやげも物色し、若干の散財。
お店のおばさんの応対が、どことはなしにおおらかさを感じさせる。
特に何をするというわけでもないのだけど、事務的でなく、ゆったりした気持ちにさせてくれた。
マジック。ほんのちょっとした、しゃべりや動きの速度の問題なのだと思うけど。
とても良い塩梅でありました。
 
 
 
■スノウアートを鑑賞する
道の駅の休憩所で身支度を整えたあと、ボチボチお祭り会場も落ち着いただろうかとそちらへ赴いた。
なんのことはない、上でも書いた通り、ほとんど町内会のお祭り程度の人出である。
ちょう快適に楽しめる。いやー、自分とペースが合う町だ。

展望台に上がって、雪に覆われた田んぼに描かれた絵をみるのだけど、
マ正直そんなに……みたいな感じでした。パッとしなかった。
 
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曇ってて、明るすぎて反射して見づらかったというのもあるし、
そもそもオイサンの好きなタイプのイベントでもない。
元祖の田んぼアートの方だってさほど興味があるわけでもないから、マついでみたいなモンである。
とそのワリには展望台に長いこと居座ってたけどなw ずっと景色を見ていた。
風もあったけど暖かく、苦になるほどではなかった。
その間、地元の人たちはとっかえひっかえやって来て楽しそうにされていた。
やっぱり娯楽もそんなにないのだろうか。
駅前にパチンコ屋もない。
ただしここと隣接してWINSはあるので、競馬好きは多そうだ。

さっきまで展望台の下でスタッフとして動き回ってた若い女性ふたりが普通に客として上がって来て
結構な濃さの東北訛りでしゃべっている。かわいい。
「今晩から雨らしいから、今日がベストで終わりかもね」って言ってた。
そうなんだよなー。
これがこの旅のメインではないとはいえ、今日来ておいて正解だったかもしれぬ。

あたたかであるといっても「氷点下ではない」というくらいの話なので、
2時間も3時間も外にいたら、そりゃあ体は冷えるし消耗もする。
ということで、あちこちブラブラするついでで、せっかく来たのだしお金も落としていきましょう
ってなもんで、2、3、屋台をつまみぐいした。
焼きおはぎ、オニオングラタンスープ、コーヒー。しめて700円くらいだけど。
もうちょっとご当地っぽいモン食えよって感じだが、
オニグラスープが異様に美味い、という。
 
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会場のそこかしこで、件のプリプリ外人に遭遇した。
ドローンを抱えて携帯で電話してたり、展望台の上で、三脚にカメラを据えた他の外人さんと
話をしてたりしていた。
「一脚・三脚禁止(放送関係者はOK)」のエリアで堂々と三脚を使っていたが
放送関係者だったんだろうか?
 
 
 
■遊稲の館
もう少し辺りを見てみようと展望台からの景色と地図を頼りに歩いていくと、
「遊稲の館」という施設に辿り着いた。
邪教の館みたいなモンだろうか?(たぶん絶対に違います)
 
 ▼邪教の館
 
 
 
本当はその先にある田舎館村の役場まで行きたかったのだが、
続いているはずの道が雪でバッチリ埋まっていて、
先へ行くにはかなり引き返して道を渡らなければならなかったので断念した。

遊稲の館は、田舎館で稲作の歴史研究とか、
小さな田んぼを希望者に貸し出して稲作の実践をお手伝いするような施設であった。
稲作推し。
ちょっと覗くだけのつもりが、熱いハートを持ったスタッフさんが出てきてしまい、
15分ほど色々熱弁させてしまった。すまない、あまり興味ないカンジで。
 
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  しかし……稲の様々な品種について研究をし、
  交配・合成によるより美味しくより強いコメを生み出す活動をしている……となると、
  最初抱いた「邪教の館と似ている」という考えは、あながち外れてはいないのではないか。
  オイサンほどの旅の達人ともなれば、パッとした印象で本質を見抜いてしまうものである。

もと来た道を引き返し、またお祭りの中に戻ったり、駅のあたりをブラブラしたりした。
もっと別の場所へ行けば良かったーとも思うが、
地図にある道の多くはやはり雪に埋もれて歩けなくなっておって、
どこへ行くにも一苦労しそうだし、時間が読めなかったので、今回はここまで。
雪の引けた、春ごろに来るとちょうどいい気がする。
 
 
 
■田んぼアート駅~さらば田舎館
駅には、子どもがお米型のプレートに描いた絵がどっさりこと展示されている。
微笑ましい物が多い中、完全にヤベえセンスの持ち主や、
その形を完全に余すところなく活用している天才などもいて笑わせてもらった。
 
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Atrdsc01490 Atrdsc01493 Atrdsc01492
 
 
あと、駅のホームに神棚があったのには驚いた……
こういうのは初めての気がするけど、実は案外どこの駅にもあるものなのだろうか?

この3日間は弘南鉄道利用者にはおみやげプレゼントがあったらしく、
この駅でもお渡しスタンバイがされていて、いつ渡してもらえるんだろう? 乗るときかな?
と思ってソワソワしていたのだけど、結局最後まで渡されることはなかった……
ハカセこれはいったい……?
 
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結局、9時前から昼の1時前まで、4時間近く寒空の下にいた。
チョイチョイ施設の中に逃げ込んだりはしたけれど、
それでも寒くてもうどうにもならん! ということにはならないくらいの風と寒さだった。
朝、空を見て予定を修正した(元に戻した)のは正解だったと思う。
もう一回くらいは来てみたい。
次帰るのはいつになるか分からないので、いち姫にはたっぷりと故郷の空気を吸ってもらった。


……ここらで一回切りましょうか。
続きは2日目の後篇へ。
 
 
 

 

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2018年2月18日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(2) -更新第1097回-

皆さんコンバンワ、
歯医者さんでチョイ難しめの治療をしてもらっていて、
「上手くいきましたよ!」って言ってもらえたんだけど声が出せないので、
無言のグッジョブサムズアップで喜びを表現して見せたら、
先生にも、みんな大好き歯科助手おねえさんにも結構なイキオイで笑われてしまった
オイサンです。
こっちゃしゃべられへんっちゅうねんどないせえっちゅうねん。


さて、気まぐれアラフォーが日本の奥座敷を目指す、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅、今回はその第2回目、初日のお話。

初日は、
午前中が人間ドックで、午後から空港へ向けて移動、夜になってから弘前に到着したので
そんなに書くことないです。
 
 
 
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■■■━ 1日目 2月9日(金) ━■■■
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■脱・東京まで~羽田へ向かうバス~羽田にて~機内

どうやら、空港バスがいつも走っているルートに規制が入っていたらしい。
事故処理の検分やらなんやら。
それで運転手さんが普段よりも頻繁に、そして大きな声で交通情報の交換をしているのが、
前の方の席に陣取ったこともあってよく聞こえてきた。
結果的にはいつものルートが使え到着も定刻通りだったのだが、
運転手同士の無線でのイチャつきがひどくて、
もうお前ら結婚しちゃえよ!
          バスが激しく揺れることが考えられます!

状態だったのが面白かった。
道路が立体的に交錯する地点で無線を入れ、何かを報告するついでに
「いま、上から見てましたw お気をつけてですw!」
「なんだよーw」

って、お前らいま、それ言いたいだけで交信しただろ!
この件は上層部に報告しておく! 神奈中さん、こいつらデキてますよ!
それ以外は特に問題ナシ。 ← それだって問題ではない
 
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空港ではコレといったことはない。
普段通り荷物はサッサと預けてしまい、外に出たり、展望デッキへ行ったりして写真を撮りまわる。
今回はいつもの休日早朝と違い、平日の夜も近い時間帯なので、少しばかり雰囲気はちがう。
売店で厚かましいオバハンに割り込まれて若干イラリとした。
アイツの飛行機、アイツの座席の部分だけ墜ちればいいのに(高機能)

機内。
とにかくフライト時間が短いのに驚いた。
上がって、安定飛行に入って、ほとんど10分15分でまたすぐ下がっていく感じ。もの足らぬ!
俺はヨーロッパに行くぞジョジョ!(きょくたん)
なんとなく隣の席のオッサンの動きが気になった。



■青森空港~バスで弘前

飛行機の出発時刻が、なんだか5分くらい遅れた。
加えて自分の荷物の出がやけに遅く、弘前行きバスが目の前で出てしまいそうになる始末。
おかげで、初青森の実感がわく前に走り出さなければならなかった。
ていうか飛行機遅れたんだからバスも定刻通りに出ようとしないでよ。
とうほぐのバスはスパルタンである。
しかし、失敗したなーと思う。
一本遅らせてでも、少しゆっくりして青森にカラダを馴染ませればよかった。

空港から弘前駅までは、1時間弱、ちょうど1000円。
自分が着いたのは21時を少し回った頃になってしまった。
 
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青森駅までは700円なので、青森の方がちょっと近いのかね。
ちなみに、青森駅から空港までタクシーで行くと大体3000円チョイであるらしい。
会社によっては定額3000円だとか。旭川駅から空港までよりもちょっと近いのかな。
 
 
 
■弘前駅~宿

そうしたわけで……
宿がJRの駅から少し離れており、送迎バスが30分ごとに駅まで往来していたのだけど、
それに乗りそびれてしまった。
しかし、バスの中から宿にチェックインの確認電話をしておいたお陰で、
オイサン一人のために無料タクシーを1台回してくれることになった。やったぜ。

郵便ポストが送迎待ちのスポットであるらしい。
なぜか頭にリンゴを乗せた、ロビンフッドに待ちぼうけを食らわされたみたいなポストである。
 
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下のポストが赤いのは、ロビンフッドの手元が狂ったからであろう(ちがいます)。
大人しく待っていると送迎の札を持った運転手さんが現れた。
あなたが私の王子様なのね? チェンジで!(失礼)

自分の足で町を歩く前から人の車に乗せられて連れていかれるのは、
勝手も距離感もまったく分からないので不安だ。
空港のシャトルバスの件といい、
そういう様々な普段と違う理由が重なって、今回は、旅の実感、いま自分の踏んでいる地面が
青森なのだ、ということを実感するまで、随分時間がかかってしまったように思う。

尚、弘前は今年は雪が少ないのだそう。例年の半分だとか。
北陸がひどいことになっているから心配していたのだが。
確かに、オイサンの滞在した約2日間は、そりゃ寒いは寒いが、
それなりの恰好さえしてればガマン出来ないということはない程度だった。
タイミングによっちゃ「ちょっとあったかいな」という感想が漏れる程度でした。

宿は、弘前の盛り場のまん真ん中で、目の前にコンビニがあり、
そういう遊びの好きな人には大変喜ばしいであろうロケーションだった。
如何せん、そういう遊びが得意でないオイサンは、近所にまともにゴハンを食べられるお店が
ないことはないけど多くはなく、ちょっぴりアウェイ。
このことが2日目の晩に悲劇を生むことになる……のちに言う、「弘前HotMotの変」である。

  その名の通り、晩ゴハンをホカ弁で済ませたってだけの話です。
   ↑ もったいぶる割に引っ張らない。

フライトが18時半なんていう絶妙な時間だったものだから晩ゴハンを食べられておらず、
宿に荷物を置いたら即、店を探しに出かけた。と言っても、この日は目星がつけてあった。
宿から徒歩10分ないくらいのところにある中華屋さん・萬龍さん。

徒歩10分、雪も少ないとあれば何の苦もなさそうであるが、
如何せん、道は若干シャーベット状に濡れて決して整備の行き届いていないアスファルトの凹凸を埋め、
地面のところどころは目立たない程度に雪をかぶって凍っている。
つるつる、というよりはヌルヌルと形容するのが相応しい感触が、靴底ごしに伝わってくる。
道幅もあまり広くはない。除雪のされ方も微妙で歩道をほどよく埋めてしまっており、
歩行者はクルマを気にしながら車道の隅を借りて歩かねばならない。
そしてさらに恐ろしいことに……結構な斜度で下っている!
や、殺る気だー!!

オイサンの知る限り、最も凶悪な冬の道は釧路の都市部、盛り場の裏通り辺りで、
殺意満々のブラックアイスバーンフル装備で歩くものに牙をむいてきますが、
釧路さんが殺意と破壊への欲望を爛々と隠さない狂戦士なら、
弘前の地面はアサシン、暗殺者です。
数々の罠をはりめぐらせ、あの手この手で確実に死へと追い立ててくる……!

……と、ここまで盛り上げて置いて、結局帰るまで一度も転びやしなかったんですけど。
弘前・青森含めて。1回つるっとすべったかな? くらいでした。
でもコワかったのは本当。ホテルの前の下り坂見たときはどうしようかと思った。



■夕食 萬龍
 
萬龍さんはこぢんまりとした町の中華屋さん。
4人掛けのテーブル席が3つにカウンターが5、6席。
お店のおばちゃんがテレビのバラエティ番組を真剣に見ているような、そんなお店です。

  この日は銀座の母とか呼ばれる占い師が、森昌子と年末にやらかした芸人の
  手相だかを見る番組やってんたんですけど、おばちゃん、占い師が手相の説明するたびに
  自分の掌みつめて動きが止まっていた。
  バラエティ真剣に見るオバチャンがいる店は名店。

「この店は焼きそばが美味しいことで評判、近所の人や飲みのシメで来る人が多い」
とネットに書いてあったので、もっと人が入っているものかと思ったけど
入店時点ではオイサン一人。
 
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けれどもあとから3人、4人とやってきて、ほとんどは焼きそばをお土産にして帰っていく感じでした。
お店で食べてったのは、オイサンの他には出張帰り風のサラリーマン二人組くらいだったかな。
キャバクラのお姉ちゃんみたいなんとか、キャバクラのお兄ちゃんみたいなんとか。
中華屋、そば屋、ラーメン屋は多いんだけど、どっこも「飲みのシメにいい」みたいな口コミが並ぶ。
確かにそういうお店の方が多い。
オイサンも久々に「スナックどうですか」なんて声をかけられた。
わぁい、うすしお? あかり、うすしお大好き! (そのスナックではない)



■宿 露天風呂にて、親切な紳士に助けられる

お宿はメジャーな、大浴場ありますよ系チェーンホテルであった。
大浴場があることに重点を置いて探したためこんな立地になってしまったわけだが、
おかげ大浴場+屋上露天がある。

その風呂に入ろうと最上階へ向かったところ、
浴場にはパスワードロックがかかっている(宿泊者に利用をしぼるためであろう)のを忘れてて
入り口で立ち往生していたら、出てきたばかりのご親切なカップルに教えてもらった。
助かった。
さすが、ご結婚なさってて心に余裕のある方々は一味違うぜ。
全くお上品なこって! 羨ましい限りですよ、あやかりたいねえ!
ケッ! ← お前なんだその態度は



そんなんで、いちんちめ、終わり。
 
 
 

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2018年2月17日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(1) -更新第1096回-

青森に行って来ました、オイサンです。
 
 
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いやー。
……ねえ?  ← なにがだ
「青森? 何しに行くの??」なんて言われちゃって。
ホント、我ながら何しに行くんだろうw? 毎度毎度。旅。
なんなんだっていう。

やってきたことは3つ。
ひとつは、田舎館村へ、いち姫の里帰り。
ふたつ目は、青森県立美術館で、蒼樹うめ展 in 青森鑑賞。
オマケでみっつ目は、弘前にて、ちょっとだけ『ふらいんぐうぃっち』の聖地巡礼。
弘前に2泊、青森に1泊の3泊4日。初日は夜遅くの到着だったので、実質3日間の旅でした。
 
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■long・for・ブルーフォレスト
青森・東北には子どもの頃から憧れの様なものがあったので、今回の旅は感慨もひとしお。
……のハズだったのだけど、まだイマ一つ実感が持てないでいる。
わー、青森だー! というんではなく、 ナルホドこれが青森というものだったか、という感じだ。

気候的には、北陸が豪雪の底に沈むいま、青森もさぞかし恐ろしいことになっているのであろう……
と身構えて赴いたのだけど、雪は多くはなかった。
地元の御仁いわく、今年は例年の半分程度とのことだ。そういうものか。

寒さも、本当にひどかったのは実質3日間の滞在のうち、青森にいた1日半だけであった。
弘前ではそれなりの備えさえしていれば過ごしやすく、
なんなら「今日はちょっとあったかいな」と自然に洩れるほどだった。
油断して過ごす東京よりよっぽどいい。

  東京は寒い。
  一昨年訪れた阿寒のネイチャーガイドさんも言っていた、
  「東京は寒い、イヤな寒さだ」と。「ただ寒い。暖かくない」と。
  この言いっぷりの訳の分からなさは、北海道の冬を、特に外で体感すればわかると思う。
  日本語にこの感覚をひとことで言い表す言葉はないと思うが、
  もしかするとアイヌの人々辺りは持っていたかも知れない。

その暖かさも災いして天候にはいま一歩恵まれず、雪よりも雨、霙がちだった。
弘前市内にいる間は雲が晴れなかった。
2日目に田舎館村で少し、それと3日目、4日目に青森にいる間に少し、晴れ間が顔をのぞかせた。
晴れを期待したわけではなかったが、北への旅を冬場にする根拠を
「悪くても雪でいくらか絵になるし、傘ナシでも行動できるから」
というロジックに置いている自分としては雨はご勘弁。
おかげで傘を手放せない旅になってしまった。
マこれはこれでいいけども、写真を撮るのにやはり難儀する。
カメラの雨対策を、もう少しちゃんとしないとダメか(今更である)。
 
 
 
■東北雑感

憧れの青森初上陸(っていうのか)だったけれども、上でも書いた通り、
まだ強い感慨や実感を得るに至っていない。
「楽しくなかった」「思てたんとちがう」「期待ハズレだった」というんではなく。
まだピントを合わせ切れていないというだけだ。
そこはまだまだ、これから時間をかけて合わせていけば良いであろう。

北海道のような、カラダの中身が全部入れ替わるようなインパクトとか、
小諸・信州にみるような、ギリギリ日常に収まる穏やかさのような一撃のキャッチーさに出会わず、
人の家におじゃましている感じではあった。
普段の自分の日常との違いをじんわりと感じ取るような。
連休と冬のまつりシーズンで、行く先々でお祭りをやっていたというのも大きい。
あまり日常を垣間見る時間を持てなかったように思う。
お祭りを見に行った人になってしまった、という感触。
なので、次はもう少し、自分をホームに持って行けるようにしたい。

けど、当初の目的を果たすことは出来たし、
それを果たしていく中で見つけることの出来た実感もある。
東北さんも、まだ一見さんのオイサンを、初回から頭蓋骨が割れるまで本気でぶん殴るような
乱暴者ではなかったということだろう。
そんなコトすんのは稚内さんくらいだよw  ← あっ
そうした感触や心地よい中で見つけたいくつかの宿題のために、
2度目、3度目を訪れたい気持ち満載である。
次こそは、ザ・東北を見つけるために。
 
 
 
■弘前雑感

弘前は不思議と、雪の中を歩きながら「なるほどここはきっと春の似合う町だな」と思えた。
小諸の懐古園はこぢんまりとして起伏に富み、どの季節に訪れても違う表情を見せてくれるが、
弘前公園の中はほぼ平坦で広々としていて、花木の彩りを雪がとってかわる冬枯れの中を歩くのは
すこしさみしい。さみしいというか、気重さを覚えた。
その分、春、新緑の時期にはとてつもない大きな喜びに包まれるのではないだろうか。

町は、なんとなく思い描いていたよりも起伏があり、しかもその変化がなだらかに見えて急峻である。
よって足元が濡れたり凍ったりすると恐ろしい。
町並みが、どういえばいいのか、均一でない。
「村がそのまま大きくなった」ようなおおらかさと奔放さがあって、
町全体がひとのはなしを聞いてない、聞かないで大きくなった、
みたいな印象がある。隣り同士でも話をきいてない、みたいな。
言ってて失礼な感じだが、悪い意味ではなく、そういう個性がある。

道は、あんまりよくなかった。
人通りの多い場所はきれいに整えられ、部分的にはロードヒーティングも入っているほどだったが、
少し裏に入ると路面がザラザラのガタガタになっていることがザラだった。
それはそれでアジなので、自治体の怠慢だ! などと文句を言う気はサラサラないが、
今回は霙状の雪が道をずっと濡らしていたので油断がならなかった。

あと、なんとはなしに物足らなさを感じていたことに旅が終わってから気付いたのだが、
その物足らなさの原因は、どうやら水辺がなかったことにあった様だ。
お堀はあるのだが、川や池はとんと見受けなかった。
町なかにちろっとだけ、川というか水路の様なものは見たがそのくらい。
少し歩けば岩木川があるようなので、次回はそこまでせめてみたい。

自分の水辺への感覚は、3日目に青森で列車を降りたときに気が付いた。
すぐそこに海があることを感じて、異郷へ来たことを強く実感したのである。
ずっと海のない土地に育った自分には、旅する中で海がある・海を感じる風景というのは
ヒトツ印象を大きく左右するんだな、ということが分かった。



■青森のきっかけ

青森へ旅をしようと思ったキッカケに、目的と言えるほど立派なキモチはない。
青森という土地へのバクゼンとした憧れは、ずっとずっと昔からあった。幼いころからあった。
青森というよりは東北地方への憧れであろうなあ。
なんていうか、奥羽山脈! 奥羽本線!とか。子供の頃からネタにしてあった「訛りがヒドイ」とか、
ともあれ、異郷という印象が強かった。
なんか差別的な響きがあるが……子どもの考えることだから、興味本位のイメージもあったろう。
日本の奥地、というか。

社会科の授業で習うことにしても、キャッチーで、強いインパクトを感じていた。
北海道の「石狩川」に強いインパクトを感じていたのと、多分同じだ。
いつか、教科書の中だけの存在だった名称の場所へ行ってみたいという気持ちは、
その頃からなんとなく、ずっとあった。

  話は少し逸れるが、「みんなそう」だと思っていたのだけど、
  お読みの皆さんはどうでしょう? 小学校の授業で東北のことを教わった時、
  「あ、他よりも何か面白そう、すごい」って思いませんでした?
  マ東北に住んでる人は別として。自分は他の地方よりも圧倒的な存在感をずっと感じていた……。

そんな憧れがはじまりにあって、「いつかは東北、いつかは青森」という気持ちの上に、
『蒼樹うめ展 in 青森』が乗っかった。開催期間は、2月の12日まで。
今年は1月の連休が正月休みに近すぎて、いつもならこの連休に行くハズの北海道へ行かれず
「2月の連休にどっかいこう……」
と思っていたので、これはヒトツ、憧れの背を押すカタパルトになった。
……とはいえ、これだけでもまだ、弱かった。
上野で既に1回見ているものだし、自分はキャラグッズを買い漁りたいタイプでもない。
そうして、「そうなー……なんとなく青森なー……」などと思いながらgoogleMapさんを眺めていて
目に入ってきたのは、田舎館村、という文字だった。
 
 
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田舎館村と言えば、一般に有名なのはいち姫である。
最近は田んぼアートなどという催しもやっているようだがそんなのはマイナーなイベントなのでいいとして(らんぼう)、
いち姫がうちに来てから、多分そろそろ5年目になろうとしている。多分。
お迎えしたのは諏訪湖のPLUMショップでであったが、それがいつだったかハッキリとは覚えていない。
いずれにせよ、そろそろ一度は里帰りさせてやらないと気の毒だし、
何より自分がいち姫の生まれた土地の風景を見てみたいという気分もある。

こうして、ひだまつり……じゃない、蒼樹うめ展と田舎館村里帰りという2つの目的が乗っかり、
イザ青森の気合が盤石のモノとなっていったのである。

あと、『ふらいんぐうぃっち』の聖地が弘前にある。
キライなアニメではなかったので、ちょっと覗いていくのも良いだろう。
……まあ普通の人は、弘前を観光して、田舎館村の田んぼアートを見て、というのが
メインに来る感じでないだろうか。
 
▼ふらいんぐうぃっちOP

 
 
もう一つ聖地的な意味で言うと、マンガ家成田美名子先生のご出身が青森である。
『NATURAL』でも主人公たちが青森を旅行し(バスケ部の合宿という名目だけど)、
五能線に乗ったり、酸ヶ湯温泉に浸かったりする場面がある。
今回はそこまで足は延ばせないが、もしかすると青森県立美術館の傍にある三内丸山遺跡くらいは
見る時間がある……かもしれない。
 
 


そんな動機で始める、はじめてのひとり東北の旅。

東北自体は、大学時代にインターゼミ大会で訪れた仙台(モテた)、
この間4紳士で行った猪苗代、そしてつい先日お仕事の出張で行った2度目の仙台につづいて4度目だが、
ひとりの旅は初めてだ。
 
 
 
あこがれのみちのく、日本の奥座敷へごあんない。
 
 
 

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