2018年6月17日 (日)

■摩周湖大好きコイズミさん、ヒメはヒメなのヒメなのだ~北へ。その24・1日目~ -更新第1225回-

5度目の摩周湖へ赴くことを決めたのは、ただの焦りと勢いからだった。
4月の半ばを過ぎた頃、GWが迫っていることをすっかり忘れていて
これといった予定を立てていなかったから、とりあえずの思いつきで
道東の旅行プランをでっち上げたのである。
 
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手癖で立てたプランだったものだから、当初は毎度の通り 釧路 → 摩周 → 釧路 の経路だったのだが、
イザ落ち着いて考えてみると、摩周であれば北からの……すなわち網走方面からのアプローチでも、
釧路からとそう変わらない時間と気分でプランニング出来る筈であることに思い至った。
網走といえば、思い出すのは北浜の駅である。
そして北浜と言えば言わずと知れた、
ファミコンの名作アドベンチャー『オホーツクに消ゆ』において第2の殺人の舞台となる駅だ。
 

 
 
海に近いこの駅には、「停車場」という名前の駅内喫茶がある……
新宿駅や渋谷にも、改札の手前にドトールがあったりするだろう?
大体あんなイメージだと思ってもらえればいい。
 
  トポロジーではコーヒーカップもドーナツも「同じ種類の図形」と認識される、
  それと同じくらいのくくりになってしまうが。
 
11年前の2007年、その店で食べたオムライスは、今回で24回目数える渡道歴の中でも
五指には入ろうというおいしさだった。
しかしいかんせん、アクセスの良い場所とは言い難いので、次また訪れる望みは薄い……
と思い込んで10年以上きたのだが。
摩周への行きがけと思えばそう不便な場所でもないことに、今回改めて気付いた……
11年のうちに弟子屈へは4度も訪れていたというのに間の抜けた話である。
そんなわけで、今回は珍しく網走スタートである。
また、自分にとっては春の渡道も珍しいことだ。記憶にあるだけなら今回が3度目だ。
帯広、霧多布、そして今回。
正直なことを言えば、春の北海道にあまり良い印象を持っていない。
雨に降られることが多く、自分も、町も、冬ほど寒さへの備えが万全でないために
染み入るような寒さが際立つのだ。印象としては冬よりよっぽどつらい。
しかし1月以外に摩周湖を訪れるのは初めてのことなので、
いつもと違う風景とも、きっと出会うことができるだろう。
そんな、不安半分の期待で始まる24回目の『北へ。』の旅。
雪解け間もない、桜もまどろむ網走~摩周~釧路の旅へご案内。
 
 
 
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■1日目 4月28日  羽田~網走~北浜~摩周
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■最寄り~羽田空港~女満別空港
 
▼初日のメインは、北浜駅の停車場さんでオムライスを食べることである。
 
▼羽田からのフライトは7時10分とクソ早朝。空港行きリムジンバスも朝イチの便になる。それなのにバスのモギリおじさんが元気良すぎて寝不足の脳にはスパルタンだった。他にも、空港に着いて展望デッキに出ようとしたら開扉が6時半からだったとかはあったがマ大したイベントではない。
 
▼羽田はセキュリティゲートをくぐった先がまだ広く長い。早朝だから朝ゴハンは後回しの覚悟だったが、そこで食べられた卵かけごはん(460円)はなかなかであった。
 あと、空港内の本屋で『よつばと!』の新刊が平積みになっているのに時代を感じる。よっぽど買おうかと思ったが、帰ってからにした。
 
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▼今回の旅、天気は終始よく、なんなら軽く日焼けをするほどだった。フライト中もそれは同じで、自分の乗る機体の影が地表に落ちるのを見ることが出来たり、スカイツリー、TDR、富士山に始まり、途中見下ろす東北の山々の陰影も比較的はっきり捉えることが出来たりしたのは僥倖であった。
 隣の席ではヤング系週刊マンガ誌大好きおじさんがずっとヤンジャンとかスピリッツとかの版型のマンガ誌を読んでいた。旅慣れた人なのかもしれない。席はクラスJ。同じ機に、謎のムキムキ半袖半ズボンおじさんがいて見た目がたいへんうるさかった。女満別の荷物受取で輪行袋を受け取っていたから多分自転車に乗りに来たのだろう。めんどうくさいのかアピールなのかしらんが、飛行機の中くらい普通の格好でいてもいいんじゃなかろうか。コスプレイヤーだって会場まではコスプレ禁止である。
 
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■女満別空港~網走~北浜
 
▼女満別空港はまだ2度目の利用。荷物受け取り場の柱にボーカロイドの絵がかかっていて、こんなところも萌えを利用しようとは、どこも躍起だ。
 女満別空港から網走までのバスは、お客がちょうまばらで驚いた。北見行きは人が満載だったのに、こちらは荷物が大きい旨を運転士に申し入れても「そんなに人も乗って来ないから席の上に置いていい」と言われる始末。自分にはありがたいが、不人気なのだろうか、網走。
 網走まではバスで30分ほど。自分がこれまで利用した北海道の空港のなかでは町に近い部類だが、景観は起伏に富んでいる。畑や自然の山が広がる区域から人里と呼べる程度に拓けるまでの区間が短く、また途中に湖などもあって退屈しない。
 また、かの有名な網走刑務所の前も通るのだが、バス停名が「刑務所前」なのは良いとして、英名表示が「Prison」なのはなかなかダイレクトでナイス物騒。
 
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▼網走駅の観光案内所で、お姉さんがたいへんフレンドリーに話してくれた。こちらの滞在時間が2時間程度しかないのが申し訳ないほどだ。11年ぶりのまちを記憶をたよりに少し歩いて、軽くお茶でも
しようかという程度。12時過ぎにはバスに乗り、北浜へ向かうのだ。
 駅前にはいかにもな顔出し看板が用意されているが、コレを寄贈してくる主のセンスは謎だ。寄贈品はもう少しこう……あるだろう。あとその寄贈品の真ン前に有害雑誌ポストを置くんじゃない。犯罪を抑止したい気持ちが強い一方で、青少年の劣情をガンガンに煽り立ててくる町、網走。抑止と扇情のマッチポンプである。
 
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▼唯一の予定らしい予定だった立ち寄るつもりにしていた喫茶店も閉業しておりたちまちアテが外れてしまう。
 すっかりその気で小腹が減ってきてしまったので、商店街で唯一開いていた可愛らしいパン屋さんを見つけ、そこで小ぶりなパンを二つ購入する。こちらなかなかチャーミングなパン屋さんで、こちらがコーヒーを補充したいなと考えていたところ、『ホットコーヒー始めました!』の貼り紙が目に入ったので、いまどきのコンビニに対抗してドリップコーヒーかなにか用意しているのかとお尋ねしてみたところ「その、ケースの上のところ」とゆび差された。そこには、コールドドリンクのケースの上に、ホットの缶ドリンク用のガラスケースが置かれているだけだった。うむ、ウソは言ってないな。ものすごい肩透かしだが。
 尚、そこで買ったパンは、カレーパンとぴょんぴょんである……ぴょんぴょんて何? これ ↓ がぴょんぴょん。イヤおいしいけどさ。ぴょんぴょんて何?
 
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▼パンを食べ食べ、網走の繁華街を歩く。閑散としているが、前来たときに感じたような、泣きたくなるほどの淋しさは感じない。季節のせいか、はたまた自分が慣れてしまっただけなのかは分からない。それでも、町の小さなパチンコ屋が朽ち果てていく横で、巨大なホールがドンジャカドンジャカ言わせているのを見ると切なくはなる。
 町なかに残った旧網走刑務所の遺構を写真に収め(これは前回見たか記憶にない)、海の方まで行ってみるつもりで歩いたが思いのほか道が複雑で、時間にゆとりがなくなりそうだったため途中でUターンした。喫茶店探しに時間を食ったのがアダとなった。
 途中の信号待ちで、いかにも家なきおじさん然とした御仁と一緒になったのだが、ジャンパーだけ妙に高そうなものをお召しだったことに違和感を覚えた。ただ身なりが汚いだけの人なのか、それとも本場のノーホームマイスターは、ノーホームでも防寒にだけは金をかけるのかもしれない。
 
▼みやげ物屋に寄って旅仲間と実家向けの品を買ったのだが、店の女店主が同郷の奈良県出身であった。吉野の出だという。吉野から網走か……随分遠くまでお嫁に来られたな。しかもド田舎toド田舎の人生であるな。
 ちょっと旅先での地元トークに心を奪われ過ぎた。おばちゃんに別れを告げて速足で駅へ向かう。すると駅からわりとすぐのところにテイクアウトも可能な海鮮丼の店があった。次回はここで昼ゴハンを食べるようにしようと心に誓う。
 ロッカーの荷物を回収してバス停で一息つく。すぐ背後がファミレスの様なメシ屋で窓際の客からはこちらが丸見えで何やら落ち着かない。国道の対岸にある女満別空港方面へ向かうバス停では、バス待ちの若者が、なにやら弁当の様なものを立って食っていたのだが、食べ終わる前にバスが来てしまって一本見送っていた。オマエそれは間に合うのか。そのうちにこちらもバスが来て、今回の網走はここまでとなった。
 
▼網走から北浜までは、海沿いの長閑な道を走る。のどかだが、寂しげで、ドライだ。この道は11年前にも通っているはずなのだが、あまり記憶に残っていない。あのときは北浜から網走へ、2月だったから雪の中を走ったはずだった。通過する海沿いの駐車場のような場所に、大きなニポポのモニュメントを見かけた。なぜか土台部分が地面に完全には接しておらず、部分的に突き出た固定している金具のような物のせいで足先だけが出ている着ぐるみみたいに見え、よちよちと歩き出しそうで不審者然としていた。
 乗り合わせた客には学生が目立った。途中のバス停でパラパラと降り、数が減っていく。彼らのうちの多くは、そこからさらに迎えの車を待たねばならないようで、降りたその場から動かずにいた。大変そうだが、この沿線に住むということはそういうスタイルが平準なのだろう。
 
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■北浜、停車場にて
 
▼北浜で降りたのは私だけだった。駅舎の佇まいまで記憶していなかったが、見てみると大きく変わった様子はないように思えてくる。まあボロくなることはあっても立派になることはないだろう。
 
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 駅舎の内側を埋め尽くしている、訪れた人々が貼り残していく名刺も相変わらずでびっしりだ。書きつけられた日付を見るにつけ、当然11年前からアップデートはされているようだ。一体誰が始めたことで、許されていることなんだろうか。よく分からない。こんなわけのわからん立場の人間まで残していく始末だ。
 
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 11年前の自分がここになんらか貼り付けて行ったかどうかを……正直、思い出せない。貼り付けようとして、「なんかやめた」ような気がする。
 
▼さあ、この駅に来た目的は観光じゃない。食事だ。駅舎の中にある喫茶『停車場』さんである……っていうか駅舎の3分の2くらいはもう店だ。無人駅だし。
 この時間帯は繁盛しているようで、待合に直結した扉の向こうからは愉し気な話し声も漏れ聞こえてくる。扉を開くと、4人掛けのテーブル3つは埋まり、4、5席あるカウンターにもカップルさんが陣取っていた。まあ満席でも、列車が車で3時間以上あるんでいくらでも待つ余裕があるんだが。ゆとりのある旅のプランをご提案。
 でっかい荷物を持って入ってきた男を怪しんだのか、お姉さんの視線が少し鋭くて若干怯む。邪魔にならない足元に荷物を置くと、しばし悩んでオムカレーとコーヒーを申し入れた。前回食べたのはオムライス。今回もピュアなオムにしようか、新境地にトライするかの葛藤に身を裂かれる思いであった。
 率直な結論から言うと、プレーンなオムライスにしとけばよかったかな? という感じだが、如何せん今回は鼻が半分詰まっていたこちらに非がある。美味しいモン食べようって時に鼻を詰まらせているというのは、美味しいモンに対する礼儀を欠いている、心構えがなっていないとしか言いようがない。今回、摩周への新しいアクセスルートを開拓したので再来店の機会もあろうから、次は万全を期したいと思う。
 
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▼さて、小一時間かけてゆっくりゴハンを平らげた頃には店も随分空いていた。このまま窓からオホーツクの海を眺めて黄昏れるのもいいが、あと2時間はさすがに居座り過ぎな気がする。荷物があるので活発に動き回るのも難しいが、一旦は店を出ることにする。列車の来る前に、もう一杯くらいお茶を飲みに戻るのもありだろう……ていうか、この駅周りだけで2時間過ごすのはさすがに多分ムリ。
 念のため、お店の方にコインロッカーがないかお尋ねしてみたが、下調べしたとおり無いとのことだった。「少しの間だったら預かりましょうか?」という言葉を期待するドスケベごころも勿論あったが、まあありませんよね。致し方なし。周辺の駅などに無いかも一応調べてきたのである。徒歩旅行者にはそこそこ深刻な事情だ。
    
▼……結果、2時間の待ち時間はワリとすぐでしたっていうかちょっと時間足りないくらいになった。どれだけノンビリ屋だお前は。ノンビリ屋の郊外型大型店舗か。全国展開フランチャイズチェーンノンビリ屋か。
 駅舎の外に隣接した、冬場に流氷を眺めるための展望台にあがり、海を見たり、道を見たり、線路を見たり、さっき網走で買ったニポポ人形といち姫にプロレスをさせたりしていたら列車が来るまであと40分くらいになった。
 
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 展望台からは、オホーツクの海と海岸線が遠くまで見渡すことが出来る。2月にはここで流氷がやってくるのを観察することが出来る。この日はほんのり暖かく、風はあったが長い時間そこに立っていても寒さを感じることはなかった。潮くささもない。すぐ目の前の国道は、交通量が決して少なくはないがそれでもうるさくは感じない。もてあます時間が、いま自分は開放されているのだということを証明してくれている様だった。これが自由ということだ。
 
▼そうしてしばらく黄昏ていると、すぐ近いところでトンビとカラスがじゃれ始めた。何が始まったのかと見守っていたところ、今度は店から目つきの鋭い方のお姉さんが出てくるや、大ぶりな夏みかんほどある何かの果実を放り投げた。それが地面に着地する「どんっ」っという音が、10メートルははなれた展望台の上から見ていてもずしりと響いてきたので、見た目以上に中身のつまった果実であったのだと思う。それをカラスとトンビが一つずつ持ち去ったのを見届けたところで、お姉さんがこちらを振り仰ぎ、目が合った。お互い特に、声を発するほどのことがあるでもなく……気まずい愛想笑いを浮かべて、会釈を交わすにとどまった。
    
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▼せっかくだからオホーツクの海に触れておこう……と思ったが、それには線路を超えなければならず、踏切までは少し歩く必要があった。……。別に、踏切じゃないところを渡ったって、どーせあと40分は電車も来ないんだし危ないことなんもないんだが……とは思いつつも律儀に大回りして踏切を越えた。重い荷物を提げているせいか、ずぶずぶと粒子の細かい砂に足が沈んで難儀した。

 砂浜から駅まで戻ると、列車まであと20分もない。もう一杯くらいコーヒーでもと考えていた当初の目論見には見切りをつけて、ホーム周辺をカメラに収めることに時間を費やした。無人駅であるし、ホームにはまともな囲いもない。出入りは自由だ。思えば、北浜の駅ではずっと自由だった。提げてきた荷物だけが枷になっていた。次来るときは、もっと身軽に振る舞えるようにしよう。
 

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■北浜~摩周

▼ホームに滑り込んできた列車は、旅行者と、帰宅する学生で結構満員だった。乗りこむとき運転士さんが一瞬振り返って車内を気にしたのは、「乗れるかな」「座れるかな」と思ってくれたのだろうか、妙に印象的だった。安心したまえ、東京に暮らしている者に乗れない電車など、この世にはないのだ。ていうか普通に座れたましたけど。
 
▼客は旅行者半分、学生さん半分といったところか。丁度学校が終わるタイミングだったのかもしれない。網走高校陸上部と背中に書かれたオレンジ色のジャージが多い。同じジャージでイチャ付いてるカップルがいる一方で、長身のゴツイのはそれから離れて一人でムスッと眠っている。彼女持ちとムスッとでっかいの、アスリートとしてはどっちが強いんだろう。
 大勢乗ってはいるが多くは知床斜里で降りるだろうと、見込んでいたが、案の定だった。知床斜里を過ぎてなお車内に残ったのは片手で足りるほど。陸上カップルは先に降りてしまい、ムスッと長身のゴツイは、そこからまだ暫く乗っていた。彼は一旦寝オチて、ハッとしたように目を覚まし、中斜里で降りて行った。譬え一駅寝過ごしたとしても、中斜里からなら知床斜里までなら歩けないこともなさそうだ。高校の陸上部であれば尚更であろう。今度歩いてみましょうかしらね(酔狂)。
 
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 尚この列車、軽く遅延した。人身事故? 病人対応? 乗客トラブル? 沿線火災? どれでもない。お決まりの動物との接触でもない。単線を対向するはずの列車が遅れていたのでそれを待ったのであった。
 目的の摩周、その二つ手前の川湯温泉で乗ってきた二人の女子高生は、どうやらバイトで川湯へ通っているようだ。自分たちの仕事がどうとか、社員さんの働きぶりがこうとか姦しい。一人は次の美留和で降り、もう一人とは摩周まで一緒だった。彼女とは、翌日意外な(?)場所で再会することになる。
 
 
▼摩周の町は日が落ちる寸前だった。宿はいつものところなので道は最短が分かる……ハズだったのだが。
 摩周へは1月にしか来たことがなく雪のある様子しか知らないので、全く違う顔をしているとは言わないまでも、見慣れない道や広場がそこかしこに現れていて、色々と気が逸れてしまった。釧路川の土手も護岸工事が進み、歩けそうなのに道を阻まれたりして難儀した。
 
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▼この日はこれで終わったようなものだ。風呂に入り、食事を摂って、寝た。フロントのライブラリに『俺フィー』のコンビニ版があったので、それを読みふけってしまった。
 ここのご主人は愛想もおもてなしも大変良くて無理も聞いてくれるのだけど、いつもちょっとびっくりしたような顔をしていて、「そんなに驚かれるようなこと言ったかな」と思ってしまう。
 忘れていたが、前回辺りからいた東南アジア系のちょっぴりカタコト女性が仲居頭をやっていて、今回もその方がお部屋の世話をしてくれた。どういういきさつでここで働いているのかわからないが、長続きしているようで何よりだと思う。
    
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2018年5月27日 (日)

■花こもろ八重十色~小諸、16度目の再訪・その2~ -更新第1219回-

3月、4月の小旅行の話の続き。
4月7日と4月8日にテラジ師、エースよつ師と行ってきた16回目の小諸、
その2日目の話。

1日目は、
埼玉の小川町でのんのんし、下仁田の客がおかしい店でかつ丼を食べ、
みまき大池で道に迷って、小諸の山野草さんでしっとり美味しいものを食べた。
 
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 ▼2日目
  小諸・懐古園~ 甘味処みつばち


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■2日目 4月8日
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2日目の朝には、信じがたいことだが雪が降った。
確かに事前から「寒くなる、雪になるかも」という予報ではあったし、
長野の山の四月なのだから考えられないことではないのかも知れないが、
イザ実際目にしてみるとおおおおおおおおおおおおおおマジでか! という感懐に至る。
りろんはしってた。
 
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あとで行ったおみやげのみやさかさんでも
「桜と梅と雪がいっぺんだから、もう、むちゃくちゃですよw」
と、あのむちゃくちゃなお母さんが笑っていたくらいだから、
やはりレアケースではあるのだろう。
オイサンなど驚きのあまり、手元が狂って朝食に出てきたシャケを動画で録ってしまったほどだ。
ご覧いただこう。
 
 

 
 
宿を出る直前に、そこそこの勢いで舞い散る雪を窓から見ていると、
自分たちはこれから桜を見に行くはずなのだが果たして大丈夫だろうかと不安にはなってしまうが、
そんな心配をよそに雪雲は小一時間で空を去り、
あとには冴えた空気と濡れた石垣が残った。
 
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■小諸周辺~大手門~懐古園

午前中はみっちり小諸の花を楽しんだ。
大手門の西側に植わった八重紅枝垂れがどうしても見たくて、二人の先に立って歩いた。

 ※なお、小諸にはフツーの八重紅枝垂れと、
   小諸の固有種である小諸八重紅枝垂れがあるようで、
   大手門そばの八重紅枝垂れはフツーの種類らしい……です。多分。


大手門の東側がいつのまにか大きな駐車場になっていて少し面食らった。
ここに駐車場を作って、そんなにクルマの往来があるのだろうか。普段使いにするのかしら。
それとも、キレイにしただけで前から駐車場だったかしら??? 思い出せないな。
大手門のあたりはとても静かで、小諸の中でも好きな場所の一つだ。
 
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懐古園には10時半を回ったくらいに入った。
人出は、普段に比べればやはり比べ物にならないくらい増えていて、
入り口では団体さんが列をこしらえていた……とはいえ、5分も待たない列である。
「都心でこれだけ咲いてたら身動き取れないくらいヒト来ますよね」
という、エースよつ師の感想はその通りだと思う。
ここでは賑わっているが混雑はしていない、そんな具合だ。

開花予想の通り、まだ満開でないご様子なのは一昨年の状態と比べてなんとなく分かったが、
それでも十分過ぎるほどの花の盛り。
淡い空の青と、淡い、濃いが入り乱れた桜色が重なり合って、ひらひらとした気持ちにさせられる。

ホントあんまり、フツーの桜に関しては「ヒャッホーィ花見だァーーー!!」っていうタイプでは
ジブンないのだけど、八重紅枝垂れの花のサイズとか、枝ぶりとか、
懐古園そのもののサイズと木の植わっているスキマの在り方とか、
そこに集まる人の数の具合とかが自分にとってはちょうどほどよく、
これならば桜を見るのも悪くないなと思えてしまう。
懐古園のサイズ感のなせる業なのだと思う。
なんというか、「好きなまちのサイズが、自分のサイズなのだな」と思う。
このまち大好き。

懐古園の中の、道はそんなに広いわけではなく、人出はそこそこある、
なのに窮屈に感じることがない。
ちょうど良い音量で音楽を聴いているようなゆるやかさが、この庭にはある。
水の手の展望台は、ちょっと人多いなってなることはある。あそこは仕方ない。
……っていうか、あそこは何人くらいまで乗っても大丈夫なんだろう?
高いところ苦手なテラジ師は、あそこ大丈夫なんだろうか。

今回の懐古園は左回りで回ることに、自然となった。
もみじ谷を渡ったつきあたりの石垣を右に折れて、いつもの欅さんに頭を垂れ、
天守台の石垣を左手に見上げながら水の手の展望台へと抜けていく。
このへんで、視界はもう桜色一色になる。
こんなに華やかなのは、春と秋くらいだろう。
夏は緑色が全面的にモッシャモッシャと張り出してくるので単調と言えば単調。
懐古園に来ると、本当に四季というものが視界全部に表れてくるので、
普段、季節が移ろっても目の中のほんの一部しか変化しない都会で暮らしていると
その移ろいのなんと劇的なことか! と驚くことウケアイだ。
 
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東屋の傍らに根を張る小諸八重紅枝垂れの木のあたりで、
エースよつ師が女優さん(=ねんどろいど・満艦飾マコさん)を呼び出して撮影を始めると、
そこから先は、かなりな割合アラフォーたちの視線はじょゆうさんに向かうことになった。

  ずるいよ、マコさんはw すごい華があるんだもんw
  今回ここで女優さん(*1)を交えた撮影とても楽しいことに改めて気付いたテラジ師は、
  のちに、自分でも所属女優さんを抱えることになる(*2)のだが、
  「色々スカウトしてみたけど、どの女優さんもマコの華に勝てる気がしない」と語っている。
  何をするにつけてもマコさんはダイナミックなんだよな……。

   *1:しつこいようだがねんどろいどのことである。
   *2:つまりねんどろいどを買ったのである。


そうして女優さん撮影会をしてると周囲からは奇異の目を向けられることもあったが(そりゃそうだ)、
天守台では微笑ましい絡み方をしてくるオッサンなどもいて、まあなんというか……
色々懐の深い町だな、と思う。
この辺もきっと、『なつまち』の果たしてくれた役割は決して小さくないのだろう。
そもそも『なつまち』はどういう足取りでこのまちに入ってきたのか、
その辺をまだキチンと聞けていない気がする。
それ以前にも『すくらっぷ・ぶっく』の小山田いく先生作品の影響もあったかも知れぬ。
今度行ったときにでも、また聞いてみるか。え、また行くんですか?
 
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■甘味処・みつばち~おみやげのみやさか
懐古園、あたりを埋め尽くす桜色のおかげで見た目は春爛漫の風情ではあるが、
この日は決して暖かではなかった。
思い出してほしい。昨夜は氷点下だったし今朝は吹雪だったのである。

いい加減体の冷えたオッサン3人は、メシには早いが何か温かいものを体に入れようということで
甘味処・みつばちさんへ向かった。
ここもまたテラジ師が新たに見つけてきたお店で、
なんでも注文システムがオモシロなのだそうだ。
……小諸のお店ってふつうにやれないの?(偏見)


甘味処みつばちさんでは、独自のオーダーシステムを導入している。
先ず席に着くとお水といっしょにナゾのメモ帳が運ばれてくる。
何の説明もされないが、客は注文をこのメモ帳に書くのである。
そうして注文をメモ帳に書き終えたら、待つこと数十分。

……。

……しかしそうして待っていても、何も始まらないのである。
その紙を、自分で厨房まで持っていくのだ。そうしないと食べたい物はいつまでも運ばれてこない。
「自分から歩み寄らない、物語は始まらないぜ!!」
……そんなアツいメッセージを、みつばちさんは伝えたいのかもしれない。
伝えたいわけではないのかもしれない。
ともあれ、注文を書いたメモを店員さんに渡せばオーダー完了、
あとはおいしいあんみつやパフェやうどんが運ばれてくるのを待つだけである。

  テラジ師「最初にメモ帳置きに来たときにwww聞いて帰ればいいんじゃねえのwwww」

なるほど非の打ち所のない反論だが、それは野暮である。彼らには彼らの事情があるのだ。

この日、珍妙スペクタクル極まりないオーダーシステムをものともせず、
甘味処みつばちさんは大変繁盛していた。
我々は運よく入店即着座の流れに乗ることが出来たが、すぐ後に続いた老女×4の熟練パーティは、
タッチの差で寒風吹きすさぶ中を数十分、店外のベンチで待たされていた。スピードは正義だ。

テラジ師はパヒェを推してくれていたのだが、
自分はこのときあまり生クリーム生クリームしたものを食べたい気分でなかったので
すこしライトげな白玉あんみつを注文したのだが……。
運ばれて来たのは十二分にパンチの利いた、
甘味のファンタジーゾーンとでも呼ぶべきシロモノで面食らってしまった。
 
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パフェに至ってはコレである。
 
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うーん……。STGのボスキャラオンパレードステージみたいになっとるな。
小諸さんは、どーも……サービス精神を抑制する塩基配列が
                  遺伝的にブッ壊れてる
んじゃないだろうか、という気がする。
みやさかさんといい、キャンディライトさんといい。
浅間山あたりから、なんかよくない線とか出てんじゃないの? 大丈夫? おやきもむ?

尚、注文の到着を待つ間も、エースよつP担当女優さんは大活躍で、
後ろの席にいた女児の視線を独り占めにしていた。
さすがマコさん、おこさまにもだいにんき。

サテ、シューティングゲームでも既出ボスオンパレードステージの後は
真のラスボスが出てくるわけで……我々も、エネルギー補給を終えたら小諸の首領<ドン>とご対面。
「おみやげのみやさか」さんである。

マとはいえ、みやさかさんはいつだって通常営業の横綱相撲である。
この日もニコヤカに、ヨソ者である私たちを迎え入れてくれた。
オイサンは昨年末におじゃましたばかりだし、テラジ師に至ってはひと月前には来られているワケで、
「あーまたいらしたんですかーw?」「どもこんちゃーす」みたいなものだ。
しかしみやさかのお母さんは、ハタから見る限りわりとテンション高めに振る舞っておられ、
アレを一日、お客が来るたび断続的にやっててお疲れにならんモンだろうかと思うのだが、
スに近いところでアレなのかしら。
愛想が良くてイヤなところがない。どうやったらあんな人間になれるのだろう。
何にしても毎回毎回気持ちよくお迎えいただいてありがたい限りである。
ご本人は気張ってオシゴトオシゴトしてやっているのかも知れないけど、
姿勢がオシゴトっぽくなってないのが素敵だと思います。

オイサンがあんまりお母さんのことを褒めるものだから、
店を出てテラジ師に冷やかされてしまった。

  テラジ師「オイサン、みやさかさんのこと好きでしょw?」
  オイサン「うーん、そうだねえ、好きw 控えめに言って大好きw」
  テラジ師「wwwww」


中学生か。
けどそんなコト言ったら小川町のオババも好きだし昇仙峡の仙人ババアも好きだぞ。

おみやげのみやさかさんは、おみやげだけじゃなく普通のお菓子屋ジュースなんかも置いていて、
小諸商業の学生さんが帰り道に立ち寄って買い食いしていく場面に出くわしたことがある。
コンビニ的な役割を果たしているようなのだが、
男子学生諸君の中にはみやさかのお母さんに恋をしてる奴の一人や二人いるに違いない。
抜け駆けはナシだかんな!(子持ちの人妻です)

はやの甘露煮を買おうと思ったのだが、今年は獲れ高が思わしくないようで
入荷数が少ないとのことで買うことが出来ず、代わりにワカサギを買った。うめえんすよアレ。
あー、みやさかのお母さん、にこにーのコスプレしてくんねえかなー。 ← 何言ってんだ



■Closing

かくて、十六度目、2018年春の小川町~下仁田~小諸の旅は、ほぼ無事に終幕した。
今回は前の旅のときのように、
ラストのセブンイレブンに暗殺者が隠れていて主人公が腕をもがれて終わる、
みたいな鬱展開はなく(鬱展開いうな)、
狭山PAに立ち寄り、お昼を食べるタイミングがなくて八王子の郊外モールでサブウェイを食べ、
極めて平和的に幕を閉じた。
 
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  あ、テラジ師が、寄るハズだったメガツルヤさんでおやきを買うのを忘れ
  慌てて信玄餅かなんかを買ってたというトラブルはあったけれども、それはご愛敬。

ひとりで桜をながめるだけの予定だったトリップが、
随分盛りだくさんな、そしてまたこの先も続く長い旅を思わせる時間になったように思う。
またここから花札みたいに手札を回し、
身の丈に合った次の役を見つけていくひとめぐりの区切りになるものだった。

桜に降られて物思う、なんていう十人並みな世過ぎのことはガラじゃないと思っていたけれども、
世間というヤツの求心力は侮れないようで、世間を遠巻きに巡っていたはずの自分も
少しずつ真ん中へ向けて引き寄せられているみたいだ。
……そのイメージで言うと、最後は誰も真ん中に飲み込まれて
そこからひとつのところへ還っていくことになるのだろうが、
おしまいに近付くにつれ、遠巻きにいた者ほど急峻に速度を上げていくことになる気がする。
大丈夫だろうか。

「配られたカードで勝負するしかない」とは、海の向こうのシニカルな耳長イヌの言葉だが、
世間の渦に飲み込まれて一つになる瞬間、
自分の手元に残ってるカードは、果たしてどんな役を象っているだろうか。
 
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オイサンでした。
 
 
 

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2018年5月26日 (土)

■花こもろ八重十色~小諸、16度目の再訪・その1~ -更新第1218回-

3月、4月の小旅行の話の続き。
2つ目は、4月7日と4月8日にテラジ師、エースよつ師と行ってきた16回目の小諸。

  ※16回は、あくまでも「オイサンが行った回数」です。

旅の発端は完全に自分の発案だった。
季節は春……と言えども、自分は桜の花木にはとんと興味がない。
しかし一昨年の春に小諸で見た八重紅枝垂の花の可愛らしさにすっかり心を奪われていた私は、
この春も是非見に行こうと、ひとり静かに画策していた。
 
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デ、
3月に隊長との旅を終え、また近々どこか行こうとテラジ師からも言ってもらっていたので、
「4月の頭に小諸へ行こうと思っているのだが一緒に行かれるか」と声をかけ、
テラジ師とエースよつ師との3人で、小諸へ花見へと赴くことになった。
小諸では開花は5日ごろ、満開が11日ごろとの予報であり、
その間の7日は、土日としてはベストのタイミングであったと思われる。、

  残念ながら、隊長は都合が合わなかった。

かくて、いつもは傍から見ても何が楽しいんだかサッパリワカランひなび旅ばかりしている我々に
似つかわしくない、時節に合った華々しい旅へと、
ジェントル号のハンドルを切ったのである。


 ▼1日目
  埼玉県小川町・のんのん小学校 ~下仁田 ~小諸・みまき大池 ~あぐりの湯こもろ ~山野草
 ▼2日目
  小諸・懐古園 ~甘味処みつばち ~おみやげのみやさか
 
 
 
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■1日目 4月7日
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■小川町・小川小学校 下里分校
最初の目的地は、『のんのんびより』の学校のモデルとなったと言われている、小川町の分校跡。
ここへ来るのも4度目になるだろうか。聖地の中では飛び抜けて好きな部類に入る場所である。
前回訪れたのは、確か昨年の秋。群馬の帰りに寄ったのだったと思う。
ここを管理している婆っちゃまから、「来年春にはカフェを開くから」と聞いていたこともあって
今回ついでで再訪してみたのだが、さすがに朝9時に着いたのではカフェもクソもないのであった。
ドトールだってまだおねむだぜ(ウソ)。
 
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しかしなるほど確かに、
以前はただの倉庫みたいになっていた校舎の南隅の一画がこぎれいに手を入れられ、
テラスのある喫茶スペースに作り変えられていた。思いのほか立派で驚く。
カフェ計画は本当にあったんだ! 婆っちゃまはウソつきじゃなかった! 
今回はまだ開店時間前でお茶を楽しむことは出来なかったが、
近いうちにまた訪れてお茶をいただきたいと思う。どんなメニューがあるのだろうか。
 
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この辺りの桜の盛りは先週だったようで、
もうほぼ散ってしまっていたが、フツーの桜は葉桜くらいが好きなので丁度良い。
相変わらず、のどか、穏やかという言葉がこれ以上ないくらいにそぐわしいたたずまいで、
鳥の声が少しゆるんだ風に乗り、耳と言わず、体のどこかしらに遠くから届く。
ここに来ると、静かな音の中にいるようなこころもちになるのだった。

校舎のすぐ裏手に川が流れていたことは、今回初めて知った。
これまでも水音はなんとなく聞いていたし、
アニメでもそのようになっていたので驚くようなことではないのだけれど、
また一つ、この場所の魅力を知ったような気分である。

そういえば今回は、エースよつ師がねんどろいどの満艦飾マコちゃんさんをお連れになっていた。
これがなかなか存在感のある女優さんで、この旅の間、
オッサン3人はワリカシ心を奪われ気味になるのであった。
 
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  前回は『ラブライブ!』と『ゆるキャン』とコラボっていたくせに(コラボってはいない)、
  ホンマにチョロいオタクである。
 
 
 
■道の駅しもにた~下仁田でかつ丼を食べる
今回小諸へは、国道254号を通り、南東側から入っていくようなルートとなる。
というのも、「昼ゴハンは、下仁田を経由して、ある食堂でかつ丼を食べたい」というのが
テラジ師の要望だったからである。
なので途中、道の駅しもにたで休憩をとり、下仁田in。
 
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かつ丼の前にコープで買い物をすることになり、テラジ師が長年培ったドライバーの道路カンで
「この先を左に突っ込めば、コープの駐車場の入り口があるハズっすよ!」
と景気よく切ったハンドルの先は、案の定、全く関係のないクリニックの駐車場であった……。
車内にはドンヨリしたため息が漂う中、ちょっと待って、いま駐車場の奥に妙なモン無かった?
 
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なぜこんなド田舎クリニックの駐車場に、初音ミクの顔出し看板が……?
前回の旅で「自分の行きたい場所には常に死の匂いが付きまとう」 と自覚したオイサンだったが、
さすがテラジ師のドライバー勘も、けったいな物へ突っ込んでいく才覚に満ち満ちている。
そらこの二人で気ままに旅してたらモンスターにエンカウントするくらいお安い御用なハズである。
とりあえず顔出すのはメシ食ってからにしよう、ということで一致し(出すのか)、
先ずは目的のかつ丼を食わせる店、「きよしや食堂」さんへ。
 
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きよしや食堂さんはすぐに見つかった。下仁田駅前で言えば駅前、目抜き通りにある店であった。
店構えはバッチリ年季が入キマっており、きっとほどよく鄙びたお店なのであろう
(訳:小汚い店なので客なんか俺らのほかに殆どいないだろう)
とタカを括って暖簾をくぐったところ……中では、待ちの組が二組ほどあった。
予想外の盛況ぶりに面食らいながら待つ間にも、地元住民と思しき方々がとっかえひっかえやってくる。
しかしどのお客もクセモノ揃いであった。以下はそのほんの一部をご紹介しよう。

 ▼その1:待ち時間からうるさい、ちょっとだけ柔らかいラーメン所望おじさん

年輩のご夫婦である。旦那が厄介。
明らかに、先に入った我々が空いた席の片づけを待って並んでいるのに、
「空いているね。座ろうかな? いけないの? 空いているよね?」
と、グイグイいって奥方に「待ってる人いるでしょ!」と諫められる。
そして注文する段になるとラーメンとかつ丼のセットを頼み、
「僕はね、ラーメンを少しだけ柔らかくしてほしい。少しだけね。柔らかくしてほしいの。少しだけ」
と、繰り返し繰り返し、ラーメンのほんの少しの柔らかさに、強い執着を示すのであった。
……マ人間、年をとるとね。そういう風になっていくのも分かるのだが。
テラジ師があとあとまで
「少しだけでいいならwwwちょっと待てば、延びて柔らかくなるとww思いますよwww」
と、溢れるおかしみを抑えられずにおられた。こういうのツボみたい。

 ▼その2:お土産まだ?ウーマン

「ねえ、おみやげまだ? まだ出来ないの? さっき注文したんだけど」
「すみません、お名前は……?」「名前は言ってないんだけど。ねえ、まだ出来ないの?」

……どういうお持ち帰りシステムになっているのか知らないが、
テイクアウトの手順を確立した方がお互いの心の健康に良いのではないだろうか?
ちなみにだが、個人的に持ち帰りやテイクアウトを「おみやげ」と呼ぶ文化は好きである。

 ▼その3:ため口クライアンツ

あと、特定の誰ってハナシではなく、お客の殆どが店員にタメ口きいてたのが印象的だった。
敬語でしゃべっていたのは自分らと、あと工事現場風のあんちゃんズ数名だけだったように
記憶している……そういうシステムなのかw?

そんな愉快な人間模様(迷彩柄)に彩られた下仁田の有名店きよしや食堂さん、
かつ丼は800円、ラーメンと煮かつ、ライスがセットになったラーメン定食は850円と、
壁に書かれた「これはお得だ!」の売り文句に偽りなし。
自分は普通にかつ丼をたのんだが、エースよつ氏はお得なラーメン定食にトライ。
普通のかつ丼ともソースかつ丼とも違う、卵の絡まない醤油だれが染みたかつ丼は、
思いのほかサッパリ風味でサクサクいけた。ンまい。
お客に年輩メの型が多めだったのは、……マ地域性とか高齢化ということもあるだろうけど、
とんかつというヘビー目のメニューをお年寄りでも軽快に食べられるよう仕上げられている、
ということの表れだったのではないだろうか。
どんぶりに店名が書かれているのは、秩父のパリーを思い出させる。昔流行ったのだろうか。
テレビでは、ユースケ・サンタマリアがゲストの何らかの番組が流れていた。
 
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かつ丼は大変美味しく、またクセモノ感も十分なお店を出、ミクの顔出し看板で写真を撮ったら
さあ出発。目指すぜ小諸。
尚ミクの看板は、この町の名物として紹介もされていたようだ。
下仁田=ネギ=ミク、の流れであろう。
恐らく、クリニックのせがれがオタクでミク好きで、勝手にやったとかだろうかな。



■国道254から佐久、小諸へ~みまき大池のあやまち
うらぶれた町並みと、素朴な味わいの山道を抜け、佐久へ。
浅間山の双子のようになだらかな肩を並べた山容は眺めていてホッとする。

市街地へ入る前に、自分はひとつ、みまき大池へ行きたいとリクエストをしていた。
『あの夏で待ってる』の聖地スポットとしても登場している場所だが、
自分も小諸へ15回も来ていながら未訪問であった。

お願いした手前自分がナビをすることになり、地図上で最も大きな池であることは分かっていたので
ジェントル号のナビに映し出された無数の池(この付近にはため池が星の数ほどある)の中でも
最大の水色の地形の付近を、ひとまず目的地に設定した。

これが間違いの元だった。

なんと、実はナビの地図にみまき大池は表示されておらず、
自分が指定したのは位置こそ近かったが、全く違うちゃちいため池だったのであった。
そうとは気付かず、ほとんどあぜ道のごときすれ違うこともできない農道を、ガタゴトガタゴト、
10分近く走らせてしまった……。
途中一回お腹はこするわ、足元は泥だらけになるわでジェントル号に申し訳がない。
テラジ師はそんな田舎オフロードを走った挙げ句、
迷い込んだ先の藪の中みたいな景色がなんだか気に入ったみたいでやたら写真撮ってらした。

そんなアクシデントを超え、Googleマップさんで位置を照合して辿り着いたモノホンのみまき大池は
大変すばらしかった。
 
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この日は天気は良いが風が強く、気温も高くなかった。簡潔に言うと寒い。控えめに言って寒い。
空は賑やかだった。
魚の群れのようにとりどりのフォルムの雲たちが、
空の深いところから手の届きそうなところまで流れていた。
同じように、見下ろす町並みも掬い上げられそうなくらいに近く感じて、
ちょうどその真ん中にあたりに立っている気分だった。
寒さのせいか、あとからやってきた何台かの車の乗り主たちは
眺めを少し楽しむとそそくさといなくなってしまい、この清々しい空間がほぼ貸し切りだった。
控えめに言って小諸。



■宿~あぐりの湯こもろ~山野草
桜のシーズンだからなのか、小諸の主だった宿はいっぱいだった。
どうにか確保できたつるやホテルさんにチェックインしたが、
3人部屋として通された部屋は……キミ、ここ「無理すれば布団が三組敷ける」っていうだけで
普段は二人部屋やな? という広さだった。マ致し方ない。
この宿には大きな風呂がないので近隣を検索し、「あぐりの湯こもろ」を見つけて、
駅からはとても歩いて行ける距離ではないので、
メシ食ったあとテラジ師がへべれけになって使いモンにならなくなる前に行ってしまうことになった。

  いっぺんチャリで御牧ケ原へ行ったとき、帰りに近くを通ったことがあるが、
  なかなかのワインディング坂道の途中にあるハズである。
  あんなところに歩いて行った日には、夏は帰り道で汗だくになるし、
  今日のような寒い日であれば完全に湯冷めするか凍え死ぬ。

普段は日帰り入浴をやっているグランドキャッスルさんは、この時期は外しているらしい。
酔った花見客が大挙したりすることは想像に難くないので、残念ではあるが賢明な対応と言えよう
(理解のある顧客)。

デ再びジェントル号で赴いたあぐりの湯こもろさん、控えめに言っていい湯でした。

露天風呂からは、ほど良い距離感で裾を広げる浅間山を目の前に見ることが出来、
心も体も、大きな安心感で満たされていくのを感じる。
お客さんも多かったが、十分にゆとりのある広さもあった。
となりのオッサンがずっと北海道の、小樽の話をしているのに聞き耳を立ててしまった。

  ……思えばこの日、大きな風呂にこだわり、ゴハンより先に済ませてしまう執念を見せたのは、
  前回の旅でしこたま酔って寝てしまい風呂に入りそびれたテラジ師の
  復讐戦だったのではなかろうか。

晩ゴハンの舞台は「山野草」さん。小諸にある飲み屋さんである。
テラジ師が、このひと月ほど前に小諸在住の某方からリサーチした結果、
イチオシがこのお店だったというから間違いないであろう。美味しい上に量も十分だというのだ。
この緑色の看板は、何度も前を通っていて見覚え十分なのだが、
如何せんお酒を飲まないオイサンにはなかなか縁の結べない場所ではあった。

そうして、この山野草では、随分長い時間を過ごした。

店に入ったのは18時頃だったが、宿に帰ったのは22時を回っていたのではなかっただろうか。
料理は大変美味しかったし、お酒も良かった。
この日ばかりは自分もちょっぴり嗜んだ(ちょっぴりでも随分利いて、宿に着くなり寝てしまったが)。
見た目からしてすごい謎のパリパリサラダに始まって、
栃尾揚げ、馬刺し、モツ焼き、ワカサギのてんぷら、しめのラーメンに至るまで、
出る料理出る料理、口の中に祝福のラッパが鳴り響いて天地が創造されるので山野草は神。
すまん言い過ぎた。控えめに言って神。
 
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  特にワカサギ。あとラーメン。何あのチャーシュー? バカなの?
  次から小諸で「ラーメン食おうぜ!」ってなったら山野草行っちゃうよ? いいのそれでも?

小諸で親しまれる名店だけあって、オモシロ要素も十分だった(?)。
エースよつ師が升で出される酒を注文した折、なんと、中にグラスが置かれた升の、
升の部分にだけ、酒が注がれて出てきた……お分かりいただけるだろうか?
なみなみと酒の注がれた升の中にそそり立つ、空のグラス
浮き上がって転ばないのが不思議なくらいだった。
 
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 これは完全版。このコップの中だけ空の状態で出てきた。
 

「怪現象に出くわした!!!?!?! のか???!??!
 それとも、自分たちがこれまで見てきたものが間違っていたのか、
 或いはローカルルール的な何かなのか???????」

という面持ちのアラフォーとアラサーであったが、
それでもイヤさすがにこれはおかしいと真相の究明に乗り出し、
コッソリ呼びつけた女将さんに問題のブツを見てもらったところ……

「えww 何これwwww ぶははははははははは!
           これはwww 私も初めて見たwwww」


と、彼女も盛大に草を生やしておられた。良かった。俺たちのこれまでは間違っていなかった。
聞けば、注ぎに来てくれたお嬢さんは新人のアルバイトさんだそうで
「教えたんだけど、伝わんなかったみたいw ごめんなさいね」と女将さんも苦笑いであった。
ドンマイwww 面白かったからいいっすw またよろしくお願いします!(?)



……。



そんな楽しい要素もありつつ、長くなったのは、色々と話もしたからだ。

話がはずんだ……と表わすのは、必ずしもそぐわない。オモシロ愉しい話ばかりでもなかった。
目を閉じて、腹の底にしずしずと澱り積む事情やいきさつを、
こんなことがあった、あんなこともあったと、花札のようにぺちぺちと、
度胸と臆病さを秤にかけながら絵札を切っていくのに似た時間だったと、今振り返って感じる。

一般的な正しさにたよったり、普遍的なことが必要なのではない、
誰かの体温を拠り所にしたその時の共感が大事なのだなと話をしながら思い、
親身になるというのはなるほどこうやってやるのか、と。

オイサンは自分のことを話すのが上手でないので、こういう流れの中で何か、
上手くはなくとも札の流れをスッとまとめたり、整えたり、
良いセッションへと導く手を打つことは出来なかった。
長めに生きて、生きる時間も折り返していながらそういう技に長けていないのは
ちょいと恥ずかしいし残念にも思うのだが、
まあ、人の間で過ごした時間を避けて生きてきたのでいまさら悔いてもいかんとも致しようがない。
自業自得である。

切られていく絵札の艶にただ息をつき、時に現れる見たことのない図柄に驚きするばかりだった。
出会って、8年が過ぎる。
この日のことに限らない話であるが、いつだったかテラジ師が
「長い付き合いになったなー。これだけ長く付き合ってると、色んな節目も出てくるねー」
とポロリと漏らしたことがあった。その通りだと思う。
自分が変化に乏しい暮らしをしているものだから気付かないが、時間は流れ、
その中で皆それぞれに、色とりどりの札を引いては切り、引いては切りを繰り返しておるのだなと、
おかしな感心をしていた。
今ある手を崩して札を切るには、戸惑いもあるし度胸もいるだろうけど、
そうやってまた手元に新しい役を作ろうと一生懸命で、
終に辿り着く「役」はきっとあざやかなものなのだろうと、上手く伝えられなかったけど、思っていた。
自分は何をするにもひとより時間を長く要するようだから、
人が短い時間に多くのモノゴトを見て来ているのを見送るにつけ、うらやましいような、
かなしいような気分になる。羨ましい、というのはこの際おかしいけれども……
少なくとも、切られた札を上手に受けることくらいは出来ていたらマシなので、
そうなるように心を砕いたつもりではあった。
そうであったれば良かったと願うばかりである。

1日目はそんな調子で暮れて行った。
店を出ると、気温は氷点下であった。
宿に帰ってからも話はいくらか続いたのだが、慣れない酒に脳みそをもみくちゃにされ、
いつの間にか眠ってしまっていた。申し訳ないことをしたように思う。
 
 
 
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長くなってしまったので続きは次回。
オイサンでした。
 
 
 

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2018年5月20日 (日)

■DreamJourney in AustraRia -更新第1217回-

先日見た夢が今まで見たことのない種類のものだったので、覚えている限り内容を書き残しておこうと思う。
ひとが読んだって、別に面白くないと思うぞ。
 
 
 
……。
 
 
 
自分は、どうやら列車で旅をしているらしい。
一人ではなく団体での旅のようだが、団体の全員は夢の内容には深く関わってこず、自分はその中の数名のグループと主に接していたようだ。特に印象濃く覚えているのは、男が一人と女性一人に自分を加えた3人のグループで話をしていたことで、男の方の個性はさほど強調されていなかったが、女性の方のワイルドさが際立っていた。まあ、男女雑魚寝みたいな列車旅に同行している女性というだけで、いくらかのワイルドさは出てしまうが。
 
 
色彩は、全般的に乏しかった。
モノトーンとまではいかないが、白、黒、灰色、くすんだ青に緑、彩度が上がってもモスグリーンくらいまでの色しかなく、白黒テレビのフィルターをかけたような色合いだった。日の光があまり届かない、深い峡谷の底の方を走る列車に乗っていた様だ。途中で一度、列車を出て、駅なのか、ダムか何かの遺構のような場所で写真を撮る場面があった。
 
 
自分は何かの写真を撮ることに執着していたようだ。
あまり詳しく憶えてはいないが、ほんの一瞬、とても強い「写真を撮らないと」そという感情が萌したのを覚えている。その感情や背景についてはもう少し深く描かれていた気がするが、時間が経つにつれ忘れてしまった。
 
 
夢の中での自分の現在地が判明するのは夢の終盤、目覚めの寸前の場面でだった。
自分と例の二人で会話をしていて、列車はもうじき終着地点に着く、自分はそこからもう帰る(多分飛行機か何かに乗るのだろう)が二人はどうするのか、というような話になり、女性の方が地図をゆび差して説明してくれる場面があった。机か床の上かに広げられた地図はオーストラリアの西の方のもので、列車はその辺りを、だいたい北から南へ向けて走っているようだった。女性はその上にゆびを滑らせ、列車はここまででしょ、自分はそのあとこう行ってこう行って……と、殆ど道もないルートを、ゆび先を複雑にくねくねと滑らせて説明してくれた。この、日の届かないような峡谷の山道を、どうやら歩いて旅するつもりらしかった。自分ともう一人の男は呆れて笑って、すげえな、としか言えなかった。女性は笑っていなかった。表情の乏しい、不愛想な女性だったが、それでも怒ったり煙たがったりしていないことは伝わってきていたので、どうやらその程度には打ち解けた関係であったらしい。女の頭は明るいオレンジにメッシュが入ったような、ミュージシャンみたいな短髪で、やはりすすけていた。険しい山中をあと3週間も歩いて旅すると聞いて、自分はうっかり「地獄だなw」と漏らしてしまって、すぐに「いやいや、楽しいと思うけど」とフォローを入れていたのが妙にリアルだった。
 
 
この辺で既に覚醒しており、ああコレは夢だな、目が覚めてきたからもう終わるなと自覚していて、映像も消えつつあった。感覚と空気の余韻だけが頭の中に残っているような状態にあった。けれどどうしても気になることがあって、最後に一つだけ彼女に質問をしようとした。夢から分断されつつあるこの状態からから質問しても、夢の中にいてもう消えかかっている彼女には届かないだろうし、自分の発する言葉も、多分寝ごとになって、自分で言った寝言を聴くことになるなあと、そこまで分かっていながらハッキリと言葉にして尋ねてしまった。
 
 
 
「オーストラリアの山にもヒグマっているの?」
 
 
 
 案の定、自分はその言葉をすごいハッキリした声で寝言で言ってて、暗い部屋の中、覚醒した自分の耳にしっかりと届き、完全に目が覚めた。

おしまい。

尚あとから調べてみたところ、実際のオーストラリア西部にそんな山深い地形は存在しないようだし、列車なんかも走ってないようである。恐らくヒグマもいないであろう。もっと恐ろしい別な猛獣がいるかもしれないが。
 
 
 

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2018年5月19日 (土)

■霊験あらたか!ラブみのぶサンシャイン!~春の山梨・甲府・身延の旅~  -更新第1216回-

このGWは北海道は網走・摩周と、新潟は長岡・柏崎・湯沢を旅してきたのだけど、
その前に、3月・4月に行ってきた二つの旅についてカンタンに書き残しておこう。
 
 
 
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■■■━ 1日目 3月17日 奥多摩湖~甲府 ━■■■
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2か月近く前のことになるが、3月の半ばにテラジさん、隊長と山梨を巡ってきた。
当初の目的は、隊長が新しく買ったカメラの撃ちっぱなしである。
最終的には、それに
「セブンイレブンでコラボしてた『ラブライブサンシャイン』の特典を、
 道すがらの店舗でチョイチョイゲットしていくラリー」

と、何となく
「『ゆるキャン』の聖地巡り」
とが目的に追加された。なぜだ。

候補地が山梨・甲府になったのは、テラジ師が候補地に挙げていたことと、
自分がもう一度昇仙峡へ行きたかったのもあって提案したからなのだが、
隊長の独自調査により昇仙峡にはよろしくない霊的パゥワーが渦巻いているらしいことが判明、
急遽テラジ師チョイスでスポットを変更し、もう少し霊験あらたかな場所を巡ることになった。

  隊長は以前そうした霊的パゥワーによってカメラをイワした経験をお持ちで、
  今回新たに導入した新兵器カメラのお値段がモノゴッツかったため、
  万が一にもイワしてはタマランということで、念を入れて避けた格好である。

集合しょっぱな、隊長が起床時間を1時間間違えて若干遅刻するというハプニングを引き起こしたのは、
今回不在のエースよつ師の分まで戦おうとした隊長の責任感ゆえだと思うと涙を禁じ得ない。
さすがだぜ……。
ところで、思えばこの3人だけでの出陣は初ではないだろうか?

いずれにせよ、今回は比較的近場の甲府が作戦地点なので、時間にはそこそこゆとりがある
(と車両担当は言っていた)。

 ▼作戦記録・1日目
  奥多摩湖~ 道の駅たばやま~ 恵林寺~ 武田神社

 ▼作戦記録・2日目
  身延~ 本栖湖~ 道の駅なるさわ~ ???



■第1作戦地点 : 奥多摩湖
甲府までは、以前行った時と同じ国道411号を使って奥多摩を経由し、山梨まで抜けるルート。
道が詰まる要素のない安心プラン。

最初のポイントである奥多摩湖。
大変良い天気で、これまで見た中で一番きれいな奥多摩湖であったように思う。
隊長の新兵器が、早くもここで存分に火を噴いていた。さすがの破壊力である。
……マ隊長の場合、油断をすると物のたとえでなく本当に火を噴きかねないので
あまり物騒な比喩は持ち出さない方が良いだろう。
楽しそうにレンズを振り回しておられ見ていてうれしい。ぶんぶんぶん!
 
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■第2作戦地点 : 道の駅 たばやま
毎度おなじみの道の駅。ただの休憩。
近くに見える学校の校舎が、アラフォー大好き番組『ちいさな旅』で紹介されていたらしい。これもまた聖地。
また、411号沿いには謎めいたドライブイン的な建造物がたくさんあるのが魅力的。
これらをゆっくり尋ねる旅があってもいいと思う。
 
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■第3作戦地点 : 甲州・塩山付近 セブンイレブン~喜勝亭
サテ、411号も抜けて早くも山梨in。
時刻はイイカンジに昼時であるが、如何せんこの先立ち寄る寺社スポットは決めてはあるが、
補給路が確立されていない。
大変良い場所にあるセブンさんにジェントル号を停めて、毎度の作戦会議である。
前回エースよつ師と来たときは、ここで緊急に忍野八海行きを決めたのだ。
ここは隊長が、秘密兵器Googleレーダーで見つけてきたおそば屋さんへ向かうことにする。
……なに、「どうやって見つけたのか」だと?
バカモン、軍事機密だ!(※食べログです)

尚、ここのセブンで隊長が
『ラブライブサンシャイン』の陽ちゃんクリアファイルをゲットしたのを皮切りに、
道すがらのセブンイレブンでラブライブグッズをちょいちょい買い集めていくラリーが
作戦ミッションに加わることになった。
テラジ師も、この時点で果南ちゃんクリアファイルを秘密裡にゲット……
果南ちゃんのファンなんですか!? オイサンはこの時点では乗り遅れ、未ゲットである。
 
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  お写真提供:テラジ師

  ※ちなみにこの3人の中で、『ラブライブサンシャイン』を2期通して見ている者はいない。
   隊長が1期を、オイサンが2期を見たくらいで、テラジ師に至ってはゼロである。
 

お昼は、塩山駅前にあるおそば屋さん「喜勝亭」。
てきとうに見つけてきたとは思えないくらい、上品で行き届いた地元のおそば屋さんであった。
清潔で、広く明るい店内。
クルマだと場所が分かりにくいっていうくらいで、若干お高いかもだがお値段相応。
すごくいいお店。また行きたい。お婆ちゃんが良い笑顔。
 
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■第4作戦地点 : 乾徳山 恵林寺
「えりんじ」と読む。「けいりんじ」ではないし、無論「エリンギ」でもない。
テラジ師が昇仙峡の代わりに探してきてくれた霊験あらたかスポットで、
予想に反して大変立派な、ほどよくひと気もあるお寺であった。
もっとマイナーでひっそりした場所だと思っていた、というのはテラジ師とも共通の見解。
 
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この恵林寺、ほどよい空間と、ちょっと武骨なくらいの建築とその配置、
そして遠くに臨む山容があいまって大変落ち着く。
お庭も、荒れすぎず整え過ぎずで丁度良い塩梅。華美でない、質実剛健さがある。
鎌倉の寺社といい、どうも私にはお武家さん由来のお寺の景観が合うようだ。
ちょっとした公園くらいの気持ちで訪れることが出来る。
そういえばこの恵林寺もこのあと行く武田神社も拝観料を求められなかったが
どうやって維持しているのだろう?
鎌倉なんかでは、大抵のところは拝観料を払うけれども……。
これまでの経験から考えるに、山梨のヒトはどうもちょっとだけバカなので
その辺あんまり考えてナイのかも知れない(失礼っていうかオマエ)。
 
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穏やかな空気の中、クムーリを食べるなどしてホンワカすごす。
大変良い場所を見つけて頂きました……コイツは春からえりんじがいいや!
なーんつってなガハハハハ!! むっ、どうしたもっと笑っていいんだぞ!!
作戦行動は楽しくやらんとな!

  ……しかし、ナンだな。昇仙峡にBAD霊的パゥワーが働いているとは思いもしなかった。
  確かに、てっぺんにモノスゴイのが住んでたけどさ。
  もしかすると隊長の徳の高さレーダーがあの劇的仙人との接触を避けさせたのかも知れん。
  ニュータイプか。
  地獄の陣馬街道といい、オイサンの提案するスポットには死の匂いが付きまとうな(不吉)。



■第5作戦地点 : 武田神社
宿のある甲府の市街地に入ったタイミングで道路状況を確認したところ、
武田神社へ続く道がどうやら渋滞している。
なんということだ、今日はここまで渋滞知らずで来たというのにここで詰まってしまうのか。
駐車場も埋まっているかもしれないし、
そんな混んでる状態でお参りするのも面倒なので明日にしようか? と相談していたところ、
どうやら混んでいるのは下り、つまりお参りを終えて帰ろうする方向の道であるようだ。
時間は既に夕刻、それならば合点がいく。
様子見に近くまで行ってみたところ、駐車スペースも空いておったので、
自分たちが帰る頃には道も空くに違いないという見込みの元、お参りすることにした。
 
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自分は甲府は3度目だが、このドメジャー神社には初めて来た。
先の恵林寺とは比べ物にならないくらいの人出である。
メジャーなスポットだけあって色々とサービス精神が旺盛で、恵林寺に比べると、なんというか
「わかりやすい」。キャッチーである。ポップでキッチュである。
やってくる人々の数も多いので、……えー、なんといいますか。
ケッタイな人々も多くみられる。ありていに言えば、アホも多い。
天気がよくて遠くの富士山が見えるくらいだったのだけれど、
それを見つけて騒ぐご夫婦だかご家族連れだかのもうやかましいことw

  うるさい! 山梨なんやから富士山くらい見えるわい!!  ← 身もフタもない叱責

マ面白いからいいんだけどさw 楽しそうで結構なことですよ。
隊長が、鳥居の前のお土産屋さんで夜のおやつ向けになのか桔梗信玄餅を買っておられたのだが、
それがまさか、明日の予定を決定づける伏線になっていくだなんて誰が思っていただろうか。



■幕営地 : ホテル菊富士~かっぽうぎ
お宿は、前回も泊まったホテル「菊富士」さん。DEENではないぞ。
今回は駐車場の場所も分かっているので何も迷うことはない。
予定外だったのは、お部屋が前回のはなれではなく、本館内の部屋だったこと。
ちょっぴり狭いが、マ困るほどじゃない。

晩ゴハンはつけてないので外に食べに行くことになる。
お店もこれまた前回テラジ師に連れて行ってもらった駅前の「かっぽうぎ」さん。
前回はそんなにしっかり食べられなかったからねえ。
宿の部屋を出るとき、
道中のセブンイレブンで手に入れたラブライブ的な戦利品が
机の上に出しっぱなしになっているのを見て、

  「盗人が入って来ても、『やべえ! ラブライバーの部屋だ!!』つって逃げていくなコレ」
  「『ラブライブ』、誰もまともに見てねえけどなw」

などと自嘲気味に語ったことが忘れられない。
 
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 お写真提供:隊長
 
途中、駅でおみやげを買ったり、
テラジ師の「いつもここであまりうまくない人が路上ライブやってる」などという
謎ローカルガイドを浴びたりしながら、駅の南側にある飲み屋さん、かっぽうぎさんへ。
 
カメラの話なんかをしながら、美味しいゴハンとお酒の時間。
オイサンは飲まんけど、隊長は隊長らしく「金魚」なんつーかわいらしいカクテルを飲んでいた。
テラジ師はハイボールである。曰く、「遊びがないハイボールで濃いい」とのこと。
それをワリとカパカパいっていたものだから……結果は後程。
 
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牛すじ入り卵焼きがガッデム美味しかった。ガッデム。
たらふく飲み食いをして宿に帰り、
お二人はさらにお酒をちょっと買い足して部屋で第2ラウンド。

そこからなんだかんだと話すうち、何かのきっかけで『ゆるキャン』の話になった。

  「ほんで、『ゆるキャン』はどうやねん?」、みたいな。

その時点でまともに見ていたのは自分だけだったのだが、
その場で隊長がamazonプライムビデオでリアルタイム視聴マラソンを始めてしまい(凄い世の中だ)、
テラジ師は

 「(山梨)県の観光協会が完全バックアップでサイトまで立ち上げているらしい」

という情報に心惹かれたご様子でそのサイトに首っ引きになっていった挙げ句、
「むっ! このアニメは! 通行止めの看板をこんなに丁寧に描いている! すばらしい!!」
と、意味の分からないところが琴線に触れたようで、場は一転、
『ゆるキャン』一党独裁の機運へ。
政権、交代ッ!!
諸君、スクールアイドルの時代は終わった!!  ← チョロいオタク。

このとき、場を大きく傾けるキメ手になったのは、
作中で描かれた、ナシっ子アキちゃんによる桔梗信玄餅の美味しい食べ方講座であった……と、
のちの歴史家であるオイサンは分析している。
 
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   お写真提供:隊長
 
 
如何せん、こちらの手元にも桔梗信玄餅があったものだから、
オッサン三人テーブルの上にラブライブのクリアファイルを広げたまま
一心不乱に信玄餅をモミモミモミモミ、もみもみもみもみするという異様な光景が
繰り広げられていたのである。やっぱ手触りって大事だよね。
大丈夫? 桔梗信玄餅もむ?

そんな流れもあって、本編を追っかけていた隊長から
「せっかく山梨にいるんだから、本栖湖に行ってみたい」というリクエストが上がり、
それなら途中で身延にも寄れそうだという話になって、
勢いづくゆるキャンパーたちとかち合って不愉快なメに遭いはしないか? という懸念はあったが
マせっかくの機会なので、翌日は急遽『ゆるキャン』聖地巡礼とあいなった。
俺が……俺たちがチョロいオタクだ!!

「よーし! じゃあ明日までに最新話まで見ちゃおう!」と息巻く隊長。
オマエしょうもないとこで真面目やなw! 早く寝なさい!

テラジ師はテラジ師で、しこたま飲んだ濃い目のハイボールにすっかりやられて
歯も磨かず眠ってしまい、風呂に入りそびれたことをあとあとまでずっと後悔していたし、
「歯はみがいた方がいい! 歯はみがいた方がいいよ!」と隊長に叱られていた。
なんなんだこの一団は。
 
 
 
================================================================
■■■━ 2日目 3月18日 身延~本栖湖 ━■■■
----------------------------------------------------------------

 
 
 
明けて、2日目。
司令部(どこ?)からのミッションは、
「身延でまんじゅう食って、本栖湖で寝転んで写真撮って帰ってこい」である。
た、隊長! この作戦にどんな意味が!?

  隊長「とっても楽しい」 (※セリフはイメージです)

わかりました! 俺がリンちゃんだ!  ← ちょろいオタク
 
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■第6作戦地点 : セブンイレブン某店(補給地)
朝ゴハンは道中どこかで適当に摂ろう……というざっくりした作戦の元、行動開始。
身延の駅に立ち食いそば屋があるというので、そこでもいいだろう、というくらいの気持ちで出発。

  種明かしをしておくと、オイサンが見つけたその立ち食いそば屋は駅のホームにあったようで、
  我々は立ち入ることが出来ずに食べ逃すことになる。オイサ~ン、またやってしまったねえ?

ジェントル号は、富士川沿いの国道52号をルンルンと走る。天気も良く、道も景観も良い。
控えめに言って最高。
途中トイレ休憩に立ち寄ったとあるセブンイレブンで、
オイサンが昨日の出遅れを取り戻そうとダイヤお姉ちゃんのクリアファイルと
コラボのお菓子を持ってレジに並んだところ、
大層可愛らしい年齢ハタチそこそこそこぐらいのお姉さん店員さん、

「その景品、あんまり誰も持ってかないんで
       もっといっぱい持ってってもらっていいですよw」


と、破格のご提案をいただいてしまった。え、どういうことっすか?
最初言われてる意味が分からなくて確認したところ、
クリアファイル1個分のお買い物でも、2枚でも3枚でも持ってって良いと言うのである。
なんということだ! スクールアイドルの時代は、やはりとうに過ぎ去っていたのか!
(チガウと思います)
しかしそんな気前のいいことを言われてしまうと、
こちとらチョロい上にやたらキンタマの小さいオタクなので逆に委縮してしまって
「ならば、全て、根こそぎ頂いていく!!」
などという暴挙に出ることも出来ず、追加で一枚、ルビィちゃんの貰って帰るにとどまった。
ありがとう、セブンイレブン某店のお姉さん! アナタもとってもかわいいですよ!
 
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  ……しかし、あの場面で
  「げっへっへ、じゃあお姉ちゃんをお持ち帰りしちゃおうかなア!?」
  なんて言うと、今度はただのセクハラ通報おじさんになっちゃうんだろうなあ。
  ……ハァ、恋って難しいぜ。



■第7作戦地点 : 身延駅周辺~栄昇堂~ゆたか屋
身延に着いたのは、10時を少し回ったくらい。まだ人通りも多くない。
もっと巡礼のゆるキャンパーでごった返して、
オタクの匂いでブッホブッホむせ返っているかと思ったが全然そんなことはなく、
静かな日曜の朝を迎えていた。良かった。

町の公営駐車場にジェントル号を入れ、町を少しブラつく。
クルマを降りた瞬間から、何となく甘い香りが鼻をくすぐっていた覚えがある。
あれは何の香りだったのだろう。

身延のまちは富士川に沿って細長く連なり、
川を挟んだ近くの里山と、流れの先に広がる大きな稜線へと広がっていくのが印象的だった。
天気が良いこともあって、川、空、遠い山の青が清々しいグラデーションを描いていた。
車通りや人通りもそこそこあって、賑わいはあるのに静かで、空気感は小諸と少し似ている気がした。

また町並みが、小奇麗というと語弊があるのだけれど、清潔感があってうらぶれた感じが少しもなく、
すっきりとシャープな線を保っているのが好印象であった。
線のはっきりしたポロシャツにスラックスを着た人の様な清潔感。
町並みの感想としてはヘンだけど、「線がキレイ」。
もっとこう……しょぼくれたどイナカタウンを思い描いていました。なんかすみません。
今回歩いたのは町の中心をほんの100メートル程度だったので、
今度はもっといろいろ歩き回りたいと思う。
 
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まずは『ゆるキャン』本編に出てきたみのぶまんじゅうをゲットしようと「栄昇堂」さんへ。
ツイッターでは
「『ゆるキャン』放送後、みのぶまんじゅうが売り切れたw! オタクうぜえなw!(ほめことば)」
みたいなツイートが流れて話題になっていたのだけど、
どうやらこの栄昇堂さんはアニメ関係なしにもとより地元のお客さんでにぎわうお店であるらしい。
自分たちが入店した時間帯、アニメっぽいお客(偏見)は我々以外に一人か二人。
あとはフツーのお母さんやお婆さんが、みのぶまんじゅうに限らず
お菓子をアレやコレやと買い求めていた。
我々も3人それぞれ、話題のみのぶまんじゅうを幾つか買ったのだが、
そのさなか、地元のゆるキャラ「もーん父さん」がロケにやって来た。
かわいい。でかい。中身はどんなオッサンが入っているんだろう(大きなお世話だ)。
「撮っていいっすかw?」とお尋ねしたら
「どーぞどーぞ、ツイートもして下さいw」とお姉さん。アピールオシゴト、大変そうである。
みのぶまんじゅう、めっちょ美味しいです。もう一回食べたい。
 
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  このとき我々も、お姉さんのお写真にちょっと入ったので気になって
  後から調べてみたら……こんなページ が見つかったw
  リンク先の「第12話」の2番のお写真にちょっとだけ写っているオレンジ色は、多分ジブンである。

サテ朝ゴハンの前にまんじゅうを食べてしまったワケだが、
朝メシのアテにしていた駅近くの立ち食いそば屋は、既に書いた通り駅のホーム上にあるらしく、
我々は食べに行くことが出来ない……補給路を断たれ駅前をさまよっておったところ、
目の前でお蕎麦屋さんがタイミングよく開店したのでなだれ込む。
とろろそばにミニ天丼、お野菜たっぷりほうとう、うどん+いなりセットと、チョイスは三者三様。
存分なおいしさ。
時間は11時と遅めだったので、朝とお昼を兼ねたゴハンになった。
 
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『ゆるキャン』は、抜け目なく推されているらしく、そば屋だというのに
レジ横ではグッズが売られていた。隊長はスマホケースを買ったようである。あとで見せる。
あとで覗いたみやげ物屋でも、伝統工芸品の印伝の隣でゆるキャングッズが売られており、
頑張ってんなーと感心したものの、
やってきたオタクが二人、地のみやげ物には目もくれず、一直線にアニメグッズだけ買って行って
お店のおばちゃんはちょっとフクザツそうな顔をしていた。マそう思うこともあるよね。
かく言うオイサンも、とてもカラフルな印伝のカードケースが気になって、
さんざん悩んだ挙げ句、買わずに置いてしまった。高いし、使うかと言われるとちょっとわからない。
あとみやげ物屋のおばちゃん、色々説明してくれるのはありがたいんだけど
声が小さくてほぼ聞こえませんでしたゴメンなさい。

食事を終えて店を出ると、栄昇堂さんは店から溢れるほどの客入りとなっていた。
うおう。いよいよオタクが蠢き始めたか? オタクうぜえ。

川べりのベンチでうだうだしていたら、隊長に
「オイサンオイサン! 悪いんだけど下の道にまわって、この、
 アニメと同じアオリの構図で写真撮ってよ!」
とタブレットを渡された。任せろ! 隊長が望むならヌードにだってなるぜ!
撮る側が脱ぐざんしんなヌード撮影。
 
 
 
■第8作戦地点 : 本栖湖・浩庵キャンプ場
身延を離れるのは正直名残惜しく、もっともっとゆっくりしていたかったが次の目的地へ。
『ゆるキャン』本編で、なでしことリンちゃんが出会った本栖湖である。
身延からの道は、本栖みちともよばれる国道300号で、
なかなかにワインディングワインディングしており退屈はしない。
途中寄ってもらった南アルプス展望台からの眺めも素晴らしかった。ビバいい天気。
 
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本栖湖では、富士山は目線が入る程度に雲がかかってしまっているが十分良い眺め。
大変ノンビリした気分でゆっくr
「オイサンオイサン! 悪いんだけど、オレあそこのベンチで寝転ぶから
                                    写真撮ってよ!」

任せろ!! 俺がリンちゃんだ!
尚、そのベンチはフツーの人々が休憩していたりしたので、空いた隙を狙っての撮影となった。
かわいいぜ、オレのなでしこ……(ウットリ)
 
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テラジ師は相変わらず、すごい嬉しそうに通行止めのカンバンばかり撮っていたので
「そんなに通行止めが好きか!」とオイサンに叱られました。叱られてばかり。
キャンプ場を管理しているレストハウスには、ゆるキャンパー向けの訪問ノートもあった。



■MISSION COMPLETE~道の駅 なるさわ・帰投
                  ……そしてファイナルトラップ

サテ、これにて本作戦の作戦行動は全て終了である。
とはいえ、おうちに帰るまでが作戦行動なので油断をしてはいけない。
道路はいつ我々に牙をむくか分からないのであるからして。

途中、道の駅なるさわで休憩。
 
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一体何が起こったのかというくらい駐車場がギッシリで面食らったが、富士山が大変きれいで納得。
……とはいえ、ここから見る富士山のシルエットはあんまりかっこよくない。
頂上付近がチョンと尖っていて、拗ねた人の唇のようでけち臭く見え、
富士山の堂々たる雰囲気が大きくそがれているように感じる。
そのシルエットと呼応するかのように、この道の駅なるさわさんご自身も大変ケチくさい。
富士山がよりよく見えるスポットや展望台は、軒並み有料エリアになっているのだった。
マお商売なんで仕方ないとは思うけども、イヤ、実にケチ臭いと思いますよ?
富士山くらいタダで気持ちよく見せろや。

併設された富士山博物館では、なんだっけ、水晶展だかなんだか、
そんなんを開催されていたと記憶してるのだが、過去にご夫人と行ったことがあるテラジ師曰く
「たいへんしょうもない」(意訳)とのことで、その情報を信じて我々も遠慮することにした。
ボロクソである。

旅はその後も大変順調で……我々は散会地点間近まで迫っていたのだが、
最後のトイレ休憩に選んだセブンイレブンにワナは潜んでいた。
詳しく書くことは様々な事情で憚られるのでカンタンに言うと、

  突如現れた話の通じないゲリラ老婆の怪力(物理+社会)によって、
                       テラジ師の左腕が実質もがれた、

ということである。
銘柄の分からないタバコと酒に異様に執着したその老婆は、
見知らぬ筈のテラジ師に救いを求めて左腕にガッツリ爪を立て、決して離そうとしなかったのである。
老婆なりのだいしゅきホールドであったのだろうか。
我々はそれを、遠巻きに眺めていることしか出来なかった。
 
 
  ~最終危機を脱した後、車中にて~
   オイサン「ダイジョブっすかw」
   テラジ師「ダイジョブじゃないっすよww!! なんだよアレ怖い!!
                       あのコンビニ、怖くて暫く行けないよ!」

   オイサン「ですよねw」
   テラジ師「すごい力なんだもの! まだ痛い! ちょっとマシになってきたけど……」
   オイサン「あとになって、そこから痒くなってきたり……」
   テラジ師「やめろ!! お前さあw!! オイ、お前さあw!!」
 
 
マそんな感じで幕を閉じた、今回の山梨の旅。
山梨は、郷里の奈良とおなじ海なし県のためか、他よりもちょっと肌に合う気がしている。
人の気質はかなり違う気がしているが、それはサンプリングの問題かもしれん。
奈良の方が平野部が多かったり、都があったりしたせいかも知れんけどしなやかで
山梨の人の方が、心持ち的にも屈強な感じがする。

今回の旅はこれまでの中でもかなりノープラン度が高く2日目の予定はほぼゼロから始まったが、
隊長のノリと土地の良さに助けられ、流れの良い旅になったと思う。
大変楽しかった。
しんなり、じんわりと何かを思うような時間ではなくて、
ザッツエンターテインメントという感じ。身延での時間が、短かったけど一番良かったな。
また出かけたいと思う。

車中の小ネタも充実していた。
ユーチューバーをしこたま馬鹿にしたり、ガルパン大使蝶野の物まねが入ったり。
「『聖闘士星矢』の技はほとんどパンチで、しかもアッパー系」っていう結論が
ものすごいツボだった。
何の話してるんだよアラフォーw
 
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   お写真提供:テラジ師
 
 
鳳 翼 天 翔 ーーーーーッ!!
 
 
 
 

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2018年5月10日 (木)

■春を忘れた男の日記 -更新第1214回-

うわー、ひと月近く更新してなかった。
オイサンです。
色々書き進めつつも上げられる状態までもっていけておらず
間がこんなに空いてしまった。GW終わってもうたがな。

……マ最近、確かに集中力とかイキオイがなくなって
ヒトツのことを仕上げるのに時間かかるようになってはいる……年はとりたくないのう。
そのワリに上がってくるものの良さも変わらんしね。ハテサテ、この先どうなることやら……。
マそんな状態なので、近況を報告してお茶を濁す(濁すな)。

GW。
北海道と新潟に行って来た。


■北海道
北海道はいつもの、ひとりで摩周湖、3泊4日。
メインの目的地はいつも通りなので目新しいことはないのだけど、
いつもは釧路から北上するコースを網走から南下するコースにしたり、
そもそも時期的に雪のない時期の摩周湖は初めてであったりと、新鮮なことはいくつかあった。
 
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ルートを網走まわりにすることで、
これまでの渡道歴の中でも五本の指に入るおいしさであるにもかかわらず
再訪の機会を持てずにいた北浜の喫茶「停車場」さんにも立ち寄ることもできた。オムカレーうまし。
摩周周辺では、いつもの時期(1月)には雪で閉ざされて歩けない道が歩け、
摩周湖の第三展望台まで足を延ばせたり、900草原を見に行くことが出来たりと、
春の恩恵を存分に感じることが出来た。グレイト。

殊に、無風状態で鏡になった摩周湖の美しさと、
初めて見る第三展望台からの眺めの素晴らしさは筆舌に尽くしがたい物があった。
それを敢えて言葉で表現するなら……
ヤベエ。
そう、ヤベエ。
ヤベエの一言に尽きる。
ヤベエっすよ摩周湖マジヤベエ。マジ超ヤベエ。ガチで。ガチでマジ超ヤベエ。
……伝わっただろうか?(伝わるかそんなもん)

摩周湖ももう6回目の訪問で、さすがにそろそろ「摩周湖ももういいかな……」と
言ってしまう自分が現れるんじゃないだろうか……なんて思っていたのだけど、
イヤー、全然そんなことなかったね。
無限だね。摩周湖さんの魅力は無限。
そして今回は、摩周の市街地からレンタサイクルで山の上まで上がるという
無謀な試みをしたものだから、尻は痛いわ足は攣るわのドッタンバッタンおおさわぎでした。
素人がやるもんじゃねえな。

釧路では、
「コーヒー専門店の珈路詩(かろし)さんに立ち寄る」、
「釧路エキナカの古本屋さんにいるドール姫のご機嫌をうかがう」などの
お決まりのアクティビティもしっかりこなした。

  ……しかし、あのエキナカ古本ドールちゃんが今年も無事でいることを確認すると
  すごいホッとする自分がいるの、なんらかの病である可能性が高いな……
  確実に異常行動だもんな……。
  普通に恋かも知れんけど。オーケー、病気だ。
 
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4日間通じて天気も良く、外的な問題は何もないステキな旅だったんだけど……
如何せん、3日目から体調を大きく崩してかなりハードラックとダンスっちまった感がある。
鼻が若干詰まり気味で、物の味がよくわからなかったのももったいなかった。
最終日は、本来予定してたコースも回らず出来るだけ体力を使わないように使わないようにと
休み休み移動して、飛行機の中でもずっと寝て、体力の回復に努めていた。

マそれというのも……北海道から帰ったその翌日から、
すぐに新潟旅行だったからなんだけど。
翌日にはどうにか体調は持ち直し、活動する分には不都合がないくらいには回復することが出来た。
危なかった(アウトです)。
新潟では夜になると咳がゼーゼー出てしまう症状だけ残ってしまって、
お仲間お二人にメイワクをかけていやしないかビクビクしていたのだけど、
咳でマヨナカに目を覚ましてみると……二人ともそんなメじゃないくらい
すごい馬力でいびきをかいておられ、心配してたのがバカみたいに思えたのだった。

というわけで、GW前半の北海道旅行は万端というには程遠かったが、
それでも新鮮味のある、新しい道を切り開く旅ではあった。
まだ残してある知床方面へのアクセスの糸口でもあるようだったし、
春に行った弘前は、こちらもまだ未踏の函館への布石になっているような気がする。



■にいがた
後半訪れた新潟は2泊3日、こちらもいつもの仲間たちと。

北海道から夜の11時に家に帰り着いた、その翌日朝6時から新潟へ向けて旅立った。
ストロングスタイルである。
そのどちらへも連れて行かれたいち姫はたまったものではなかったろう。
今回の新潟は、長岡、柏崎、寺泊、湯沢を巡った。
 
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長岡では、
アラフォーが20数年前に見かけてずっと気になっていたが入れずにいたレストランで
謎フレーバーの洋風カツ丼を食べたり、
リタイアおじさんが退職金で作ったゲーセンでレトロゲームに興じたりした。
柏崎の絶景お宿では
「3000円分のチケットが配られその範囲で好きなものを頼める」という謎ディナーシステムを
曲解したアラフォーが「ナルホド! それなら定食を2個頼めてしまうな!」と、
煮魚定食食ったあとにタレカツ丼セットを頼んで爆死するショーを間近で眺めることができた
(アトラクション扱い)。

あとで宿の人に、このシステムについてお尋ねしたところ……

  宿ガール「フツーのお客様ですと、定食におビールを2杯つけられて3000円、
        くらいの計算」

  オイサン「ですよねw」

ですって。マそうだよな普通……。

2日目は、柏崎から原発を横目に寺泊へと北上し、
アラフォーのお義父さんオススメの味噌ラーメンを食べ、
宿泊地の湯沢に向かう途中でちょっとだけ寄り道をして、
山奥を走る只見線の、旧柿ノ木駅跡を見に行った。『のんのんびより』の聖地なのだそうな。
すげえトコにあんな。イヤもう無いけど(駅舎ももうないのである)。
 
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ワリとな雨とワインディングロードの中辿り着いた湯沢では、
コレまたレトロな射的場にて、
おねいさんの懇切丁寧なキル指導やら下戸なのに新潟に嫁いできた苦労話などを聴きつつ射的に興じ、
夕飯では、「各自てきとうに買って帰って宿で食べるシステム」の罠にはまったアラフォーが
またしてもエースにつられて弁当を二つ買ってしまい美味しそうに頬張る姿を見ることが出来ました。
マそれ以上に、不調から脱したエース本気の登板に戦慄することの多い旅だった……。
なぜそんなに食えるんだ……。
オイサン自身は北海道づかれとか不調とかあって、胃腸がイマ一つバリバリ機能しておらず
ガッツリ戦えなかったのが残念である。不甲斐ない。

最終日の帰り道は、お疲れのハズのアラフォー本人から
「三国峠を走る!」という男気溢れる提案がなされ、
えっちらおっちら超えた峠の先で赤城高原SAが死ぬほど混んでいたりと、
まあ連休の旅を存分にタンノーしたのでありました。

こちらの旅も存分に楽しんだんだけど、
やはりちょっと体力不足が否めず、途中ぐったりしてしまうこともあった。
いかんなあ、老人だのう。



……とまあ、間2日の平日を埋めた9連休のうち7日間は旅の空にいたという、
インチキトラベラーのオイサンでありました。



■アニメ

ついでにアニメの話もしておこう。
2018年4月期のアニメ、前期ほどのパワフルさは感じてはいないが地味に楽しんではいる。


▼一番楽しんでいるのは『多田くんは恋をしない』。
少女マンガ系雑誌からのアニメ化だろう、と何となく思い込んでいたんだけど、
コレ驚きのオリジナルアニメなんですね。超ビックリ。
オリジナルアニメなのに、全然肩に力とか入っていないカンジなのがすごい。
気張ったところが感じられない。
「そこそこ長く続いてる原作ものを、マ12、3話でやれるところまでやって
 ススッとフェードアウトしましょ」
みたいな、志の薄さを感じる。
それでいて面白くないワケじゃなく、ちゃんとときめきの残り香を毎回残していく。
すごいなコレ。

  なんかねえ? 最近はオリジナルアニメっていうと、
  超作画! ぎっちりストーリーに地獄の様な鬱展開、どうですかお客さーん!!
  ……みたいなんが多かったから、こういうのをスッと箸休めみたいに出されると、
  おおコレコレ、こういうのでいいんだよ、って思っちゃうわ。
  皆さんもっと気楽に、こういうちょっとしたの作ってくれていいのよ?

主題歌をオーイシマサヨシお兄さんが担当されてるんだけど、
この人の歌詞力はやはりハンパない。
21世紀の今、この人ほど鮮やかにBabyって呼びかけを操れるオトコは
他にいないのではないか。
好きな女の子にBabyって呼びかけることが隠し持ってる、
気取りに隠した照れ隠しの
「あんだよ」っていう乱暴な言葉遣いのそっけなさに忍ばせた本気の愛おしさとか、
もうキュンキュン来るわけです。最高です。
『オトモダチフィルム』ってタイトルも最高じゃよね。


▼『魔法少女★俺』は、OPがすごく好きなのに
中身が全然面白くない……もうチョイがんばれ。
主題歌は、
『お兄ちゃんのことなんか全然好きじゃないんだからねっ!』と
『お兄ちゃんだけど愛があれば関係ないよねっ』の、
2大最低お兄ちゃんアニメの主題歌を足して2で割ったような感じがするのだが、
どっちの歌とも作詞・作曲とも関係ないという。ナンダコレは。

……しかし、すごい時代になったモンだなと思う。
女子高生が魔法少女に変身して筋骨隆々のマッスルガイになる! ……っていう、
言葉の意味が完全に無視されて崩壊された世界とか、
ヒロインの親友(女子)がヒロイン(女子)にガチ恋していて
ヒロインが恋している幼なじみ(男子)を狙ってる恋敵(男子)がいる恋愛観とか。
もういわゆる「マトモ」、正確でヘテロジニアスなモノが殆どないワールドが
地上波で商品として流通するようになったというのは……
そりゃ、ジェンダーがどうとかマイノリティがどうとか、言われるようになるわな、って思う。
コソコソしてるの馬鹿馬鹿しくなると思うよ。
ちょっと前までは
「オッサンの魔法少女w」「なにそれw意味ワカランww」
っていうズレの一つだけで充分笑いに出来たのに、いまやそんなモン刺身のツマにもならねえ。
ネタ考える方も大変だよ……。


▼『ヒナまつり』は、なんとなく放ってあったのだけど
見てみたらかなりねじくれたギャグ作品で大変面白いです。
鎖骨をドンペリの瓶で砕かれて肩の力を強制的に抜かされる、武闘派脱力系、とでも言いますか。


▼『重神機パンドーラ』
まだ詳しくは見ていないけど、3話ほど見て引き込まれる物は感じる。
しかし、メカものなのにメカの存在感がないな……。
画面が暗い。
バトルシーンはすごく、空間表現は素晴らしいんだけどメカそのものには力がない、
そんな印象を受ける。空間表現が主役みたいな感じ。
量子ナントカとか、並列空間とか、まだ未解決・未分化の言葉を盛り込んで
その先にある世界の姿を思い描かせようとする世界観の作り方はさすが。

魅力のあるロボットアニメにお目にかかることはほぼなくなった昨今であるが、
こういう作品を見ながら、
「では果たして、自分はどんなロボットアニメなら面白いと思うんだろう?」
などと考えてみるが、なかなか答えは見つからない。
真面目に考えてみれば、何か糸口があるかもしれない。


▼『ひそねとまそたん』。
面白いような、面白くないような……。
自衛隊の中で戦闘兵器としてドラゴンを飼ってる、っていうくらいで、
その他の人間まわりの事情は至ってフツーの話。
いまのところその設定がうまく機能してるとは思わない。
中心にあるのがそのドラゴンっていうだけで、
周りの人々が直面する事件や内に抱く感情は非常にありふれたものだ。
コレと言った目新しさやあざやかさは……ないなあ。
ドラゴンの存在によって、人の社会のなんらかが際立っているという感触はない。


▼『こみっくがーるず』
芳文社さんが何クール化に1回お送りする、
「あー今期特に弊社作品でアニメ化するほど良いネタはないわー、
 でもないけどとりあえずコレで穴を埋めよう、うまくいきゃなんか化けるかも知んないし」

枠の作品です。
そんな枠あるの? ← あるんです
そんなん芳文社が決めてるのかどうか知らんけど。
とりあえず、おんなのこが4人でちょっと特殊な環境でなかよしこよしで悩んだりしながら過ごします。
しょうもないです(ばっさり)。
なんでコレアニメにしたんだろ。


▼『ゴールデンカムイ』
原作読むのが4巻くらいで止まってるので、それを補う意味で見ている。
原作の方が面白いなコレ多分。あんまりうまくアニメ化出来てるとは思わない。
良い声が付いたね、くらいだろうか。
残酷な描写が薄まっている分、パワーダウンした感がある。
ドギツイ残酷描写がメインの作品ではないけど、それによるアクセントやインパクトはやはり大きい。


▼『ヲタクに恋は難しい』、
どこかで誰かが「オタクの日常を良くとらえたリアルなあるある系」と書いていたのだが、
キミ、大丈夫か? この一昔前の2ちゃん(いまは5ちゃんなのだそうですね)だけ見て書いたような
マンガの一体どこにリアルさを見出したのか……。
チョイチョイいきおいのあるところだけ面白かったから見続けてきたけど……
もういいかな。ものすごいファンタジー作品だと思います。
一般人が見て楽しむファンタジーオタク動物園。


▼『メガロボクス』は面白そうなんだけど、
まだ2話目だけしか見られてない。


……とここまで書いてきて、
「面白い」と思って見てるのが実は『多田くん』と『ヒナまつり』だけだっていうね。
やっぱ今期はイマイチだな。
5分アニメ群は早々にそこそこの数切ったし、
『ウマ娘』とか周りでちょっと話題になっていたのも
何が面白くて話題になってるのか分かんなくて切っちゃったし。
キッズアニメは見ないしなー。
あ、あと『鬼太郎』のネコ娘可愛いです。ちょろいです。



マそんな感じでヒトツ。
オイサンでした。
 
 
 

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2018年3月11日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(8) -更新第1104回-

普段全然気にしてもいない、好きでもキライでもない興味の対象になっていない人が、
夢に出てくるっていう現象には一体どんな意味があるんでしょうね?
オイサンです。

「無意識のうちに」とか「深層心理の底では」とかいわれるんだろうけど、実に納得いかんなあ。
無意識でも深層心理でもいいんだけど、それならそれなりに納得のいく説明が欲しいものである。
あとどうでもいいけど、
ファミマのコーヒーマシンは最後にほんのちょっぴり、絶妙な残尿を、ジョッ、って出すの、
アレどうにかなんないもんなんですかね。
 
Atrdsc02017
 青い森公園にて無茶な撮影を要求されるいち姫
 
 
夢がちなアラフォーが夢にまで見た東北を「思てたんとチガウ!」と真っ二つに切り捨てる
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。今回はその8回目。
4日目・最終日の後半戦。

青函連絡船を眺め、津軽海峡冬景色の歌碑の前で思わぬワナにかかり、
アスパムで青汁を飲んでから、残り少ない時間をどうすごそうかと考える。
どうやら町中の神社にお参りをして、喫茶で一服し、
公園を一回りしたらタイムアップになるみたいです。1時過ぎになったら、バスに乗って空港へ向かう。
そんだけ。



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■■■━ 4日目 2月12日(月・祝) ━■■■
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■青森街歩き・3 善知鳥(うとう)神社、喫茶マロン
 
昼ゴハンの件に後ろ髪を惹かれ、時間があったら戻って来ようと考えつつアスパムを後にする。
次に向かったのは善知鳥神社。「善知鳥」で「うとう」と読むらしい。読めない。
市街地とも言えない、すこしだけ寂れた区画に位置する大きめの神社だったので、気にかかった。
入り口を見誤り、ぐるっと大まわりした挙句、脇の入り口から入ることになってしまった。
裏路地の塀の上に積もっているのが、雪に終わらず氷までが積もっているのを見て、目を疑った。
積もった雪が解ける過程でまた冷やされて氷になったんだろうけど。
いやはや。これも北海道ではお目にかかったことがなかった。

善知鳥神社は、結果的にはごく普通であった(当たり前だ)のだが、
考えていたよりは立派な神社だった。
あと……やっぱりね、青森、全体的にどっかちょっと、絵心というか、
 
ビジュアルセンスに偏りがある気がする。
 
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 圧縮されて氷になった雪。
 
Dsc01974  Dsc01975
 
Dsc01979
 何らかのコントに誘われる予感
 
 
なんだろう、町の看板といい、ここのPOPといい(POP言うな)。
子どものときから町のこういうビジュアルに囲まれて育つから、
スクスクとこういうベクトルにセンスも育まれていくんだろうけど。
悪くないよ!? 悪くないし、おかしくないけど、若干独特だねって、オイサンは思う……かな。
ウン。いいんだけどさ。
 
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Dsc01870_2
 「まあせいぜい楽しんで帰れや。楽しめるもんならな!」という笑顔で迎えてくれるニコニコ通り
  
で、独特といえばここに来る途中で見た喫茶店・マロンさんの看板、というか、
店構えと呼んだ方が良いのだろうけど、こちらもなかなかだった。
ワリとこう、グッ! と。 ググッ! と掴んでくるよね。奥襟を取りに来るカンジあるよね。
引き手も切れないよね。
喫茶マロンさんは「タイミングが合えば一休みしていこう」という程度に、
休憩スポットの一候補として挙げてはいたけれども、こうも強い引きを見せられると
入って行かないワケにいかないよね。
看板の写真だけ撮っておしまいってワケにもいきませんし。

そしてまた、イザ入ってみると地元の人たちでいっぱいで、
これまた、殆ど満席なことに驚かされる。すごいね、青森。オイサンの青森の印象は

Dsc01967
 
 
  「地元の人たちで地元の日常が賑やか」
  「雪に対する諦めがよい」
  「ビジュアルセンスがエキサイティング」

である。とても良いカンジだと思いますよ。
外から来た人間には、なかなか入り込み辛いところはあるけど。

喫茶マロンさん、ちょっぴり薄暗い上に人が多く、通路も広くなくて、
変則的な店の形をしているのでごちゃごちゃしており全容は把握できなかった。謎めいている。
ほとんど最奥部の、1.5人掛けみたいな席に通されたので、尚のこと周りの様子は分からなかった。
1.5人掛けってなんだと思われるだろうが、こういうことである。
 
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奥のイスにいけないんである。コレ、2人席として使われることもあるんだろうか?
多分、あるんであろう。
ここへは興味半分、休憩半分だけで入ったつもりで、お昼のお店は別に見つけてあったのだけど、
お茶だけを飲んでソソクサと出るには勿体ない雰囲気の良さであったし、
食事をせずに出てしまっては、この先昼を取る時間が持て無さそうだったので、
お昼もここで済ませてしまうことにした。ビーフピラフの様なものだったと思う。
よそではあまりお目にかかれないメニュー。美味しかった。
 
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店内にはアンティークな小物や古めかしい看板、そして無数の柱時計がディスプレイされていて
ちょっとした『クロノトリガー』気分であった。やったことないけど。
隣のテーブルのおばちゃん二人が、どうも何らかの編集者みたいな人たちであった。
オイサンは旅先で無茶な店選びをしているように思われるかもしれないが、
これで案外、ハズレを引くことは多くないよ。まあアタリの基準が幾分おおらかだけど。
 
 
 
■青い森公園~駅前から空港へ
 
店を出、行き先をしばし逡巡したのち、青い森公園へ向かった。
ここも一応当初からの徘徊コースのひとつであったが、残り時間も少なくなったいま、
敢えて行くほどの場所だろうか? という迷いがあったのだけれども、
寧ろ残り時間が少なくなってしまって、他に行けそうなめぼしい場所がなかった。

マロンから、歩いて数分。
県庁、警察、税務署に地裁と、官公庁がそろい踏みするその中心にある公園なのだが、
ここもまた雪でガッツリ埋もれてしまって、歩ける場所は制限されていた。
やはり青森の方々は、雪が降ったら余計な出歩きはしない、というリテラシーが
しっかりと根付いているのであろう。それもまた県民性、メンタリティ、カルチャーであることよ。
無用なガッツは命にかかわるでな。
そんなわけで、人っ子一人見かけぬなか雪に埋もれた公園を歩ける範囲で一回りしたけれど、
人はいないのにカラスが多くて、
やはり5分おきに規則正しく吹き荒れる横殴りの雪に混じって黒い鳥の群れが
カアカアと声を上げて舞う、という白黒交じりの奇妙な光景が印象に残っている。
青森、放っておくとこういうシンプルな絵ヅラにしか出くわさないから、
そのカウンターで人の描くものはちょっとこってりした味になってしまうのかも知れない。
 
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Dsc02023
 
 
……ここでタイムアップとなり、空港バスの出る駅前BTへと向かうことになった。
 
 
 
■青森空港にて、除雪隊のアイスダンス(2回公演)
 
……今思えば、4日目は深夜~早朝のあの時間と、
町を離れ、空港へ向かってからの時間が最も濃密だったな、と思う。

13時、首尾よく駅前のバスターミナルに着いた時点で自分はもう安心しきっていた。
空は晴れ間が覗くほどだったし、あとはこのままバスに乗り、空港へ着いて、
15:25羽田行きの便に乗れば、予定通りこの旅は終わると考えていた。
だから不思議なことに、
自分の乗ったバスが青森空港に向かう山中で
10メートル先も見えないような風雪にまかれていたときも、
まるで他人事のように「この中を運転しなきゃならない運転手さんは大変だなww」などと
薄ら笑いさえ浮かべられるほどにのんきに構えていたのである。
なぜあの時点で「オイオイ、この雪はやばいんじゃないの?」と思わなかったのか、
「もしかしたら状況を見て取って返して、青森駅から新幹線、という経路も考えなければならぬ」
と考えなかったのか。
本当に……いま考えると不思議でならない。「平和ボケ」とはああいうののことを言うんだろう。
自分はもう安全地帯にいる、この先も順風満帆だと、
どこかのタイミングでそう思ってから以降は考えを修正することをせず
吹雪にまかれてさえずっと思っていたのである。
 
Dsc02042
 
 
その日……他の便は知らないが、
札幌発、青森13時頃着の便は17時過ぎまで遅れ、
伊丹発、青森13時40分着の便も、オイサンのいた15時頃までずれ込んでいたのである。
私の羽田行きの便はどうなっているのだろう?
オイサンを乗せたバスが空港に着く頃、
青森空港のターミナルには、札幌・伊丹の便の発着遅延アナウンスが
10分とおかず繰り返し流れていたのである。
マそこまで緊迫した空気ではなかったのだけれども、
伊丹の便について「着陸できなかったら引き返すことになる」
というアナウンスが流れたときはさすがに待合内がざわついた。
そうなればその機材で折り返し青森を発つ人は道を断たれるし、
「いまここはそういう状況なのである」となれば、自分たちにも波及しかねない。
いったいその見込みがどれくらいあったのか知らないが、ヒコーキ屋さんというのは、
こういうときえてして脅かし過ぎだと思う。慎重な発表をし過ぎるというか。

オイサンの便は定刻15:25発であったが、早めのバスに乗り、13時半には空港にいた。
一般に国内線では、1時間程度前に空港に着いていれば良いと言われるから、ちょっと早めである。

駅前にいたときは、雪とかわるがわるであったとはいえ晴れ間が覗いていたというのに、
バスが空港に近付くにつれて天候は急変し、吹雪とはいわないまでも、
なかなかの風となかなかの雪に見舞われ続けた。
自分はフライトまでまだ時間があったのでこの期に及んでまだ呑気に構えていたのだが、
結果的には自分の便も2段階で遅れ、 15:25 → 15:45 → 16:05 となった。
2度、滑走路の除雪をおこなわなければならなかったのである。
青森空港には有名な除雪チーム、通称ホワイトインパルスというのがいるらしいことは
偶然何かのニュースで見て知っていたのだが、
その活躍を自分が目の当たりにすることになるとは思わなかった。2度も。
 
Dsc02055 Dsc02092
 
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 大活躍で駆けずり回る、ホワイトインパルスの皆さん。
 

  しかしホワイトインパルス、その名に恥じぬ、アイスダンスの如き見事な除雪っぷりであった。
  滑走路の羽生結弦の称号を与えよう(流行りもの)。

  ▼ホワイトインパルス 公式動画
  


前2便の到着が遅れたせいで、その機材を使って青森を発つ人々が停滞し、
空港内にはそこそこの数の人間が滞留していた。
さして広くもない待合いの椅子は埋まっていたので、オイサンは一つ上のフロアの
展望デッキ付近のベンチに逃げた。そこそこの広さがあり、人もおらず、寒くもない。
なかなかの穴場であった。
オマケにこんなモノまで置いてあったので、いち姫を遊ばせておくにも丁度良かった
(周りに人もそこそこいたが、もうどうでもよくなっていた)。
 
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 里帰りによって真のチカラに目覚め、旅客機を無力化して異時空に閉じ込め、もてあそぶいち姫
 
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ついでに言うと、ここまでで見てきた通り青森さんは「雪を除ける」ことに関しては
最低限にとどめる性分であるらしく、展望デッキも7割がた雪にうずもれたままであった。
らんぼうである。
自然には逆らわない、自然との戦争の仕方をよく心得ているといえよう。

  「自然には逆らわない」と言えば、一つ面白いエピソードを思い出した。
  青森駅から空港に向かうバスに乗る時である。
  オイサンは荷物が大きかったので荷物入れを開けてもらおうとしたのだが、
  運転手さんは降りてきて、荷物入れを開くハンドルを掴んで、一度グッ! と力をこめた瞬間、
  「あっ」という顔をしてすぐさま「これ無理w」と笑って言い放ったのだった。
  凍っていたのだろう。青森のオトコは判断が早い。デキる男だ。
 
   Dsc02031
    NEW SINGLE ★「荷物室は開かない」絶賛配信中

  これが神奈中バスであれば、客を納得させるために2、3度くらいは力を込めるフリをして
  見せてしまうところである。客だって、そうでなければ納得しない。
  「お前真面目にやれ!」と横浜弁で怒鳴りつけるところである(想像)。
  しかし「無理なモンは無理」なのだ。自然が「開けるな」と言っている、だれも逆らえない。
  それで充分なのだ。

かくして、空港に30分強長く滞在することになってしまったが、結果的に、無事、飛行機は飛んだ。
あの時間から「飛びません」と言われていたら、
果たして代替の帰宅手段や宿が手配できたかは分からない。
飛んでしまってからは穏やかなもので、行く手をさえぎる物もなく(あたりまえだ)、
関東に至ってからは霞ケ浦や銚子方面がキレイに見え、
羽田に着地するときには、夕映えの富士山に出迎えを受けた。
 
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■Closing~
 
以上で、初めての青森の旅は幕を閉じた。
思えば、いち姫ばかり撮っていた気がするなあ……。でも、無事里帰りできて本当に良かった。
などと、
『ときめきメモリアル』風に振り返ることが出来るくらい、シンプルな目的のある旅だった。

青森は、自分の抱いていた東北のイメージよりもずいぶんまろやかだった。
もっとドギツイ、名古屋のコッテリ具合(※)とか、大阪のガチャガチャ具合(※)とかが
寒さとか厳しさとか切なさとか追いつめられ具合とか
そういう東北独自のパラメータ(※)に変換されたような、
肌でうわっと感じる異世界を思い描いていたのだが、
もう少し骨の髄にしんしんと降り重なるものであるらしい。
最終日、寒さと風はすごかった。

  ※個人の魂の叫びです。

そういう思い込みと実際の姿にそこそこのギャップがあったから、
自分は本当に青森に行ったのかしら? という手掛かりのなさを、今もなお感じている。
マ初回なので、まずはこんなモンだろう。

そこにあった土地が本当に自分の思い望んだ場所であったのかという確かめは、
「二度目にそこを訪れてみないと確かな実感は得られない」というのが
この十五年ばかりの旅の日々で得た経験なので、
青森、近いうちにもう一度訪れてみる必要があるし、是非そうしたいなと思っている。
「2回目来たい」と思わせるだけのものがあったのは、確か。

  それを思えば、初めての北海道を真冬の稚内に設定し、
  10年に一度だという吹雪に横面を張り倒してもらえたことはヒトツの正解であったと思える。
  あれ以上のインパクト、あれ以上体に刻み込まれるザ・北海道はほかにあるまい。
  逆にそれはそれで……「自分は北海道に行った!」という実感はやはりまた、
  興奮によって覆い隠されてしまっていたかも知れないけれども。

  飛行機だととあっという間というのも、実感を薄くしている要因かも知れない。
  当初の構想通り、新幹線で行っていれば感慨はまた違ったであろうし、……
  ……ム?
  逆に、函館に行った帰りに船で青森へ寄る、というのも、
  また実感を高めることに一役買ってくれるかもしれない。

  ……。

  ↑いま「これは面白いことを思いついた」と思っている

  ▼津軽海峡フェリー
  https://www.tsugarukaikyo.co.jp/timetable/timetable_route1/

  ふんふん、なるほどナルホド。 ← 具体的に検討し始めている
  どういう遠回りの仕方やねん。


えー、まあまあ、次回のことはあとあと考えましょう。
このサイトはブックマークしておきましょう。ほぞん、と……。

想定外に見つけたものも、いくつかある。
不思議なビジュアルセンスとあきらめの良さが醸し出す投げやりな感じは、
ある意味期待に応えてくれた一面だったような気がする。

雪に対して、案外とそっけない印象だったのも意外だった。
諦めが早いというか、よそ者扱いをしているというか、そんな感じ。
北海道さん(って北海道広いからさまざまなんだけど)にとっても
雪は当然厄介ものではあるに違いなかろうに、向き合う態度にはどこか敬意や趣深いものを感じる。
ある程度、丁重におもてなしをしている感がある。

しかし、だからなのか、青森には春が似合う、そんな風に思った。
春の喜びがすごそうだな、と感じた次第。
その土地が推す時期をあえて外していくのが自分のスタイルではあったが、
弘前にいたっては真冬の景色の中を歩きながら、
「この町にはきっと春が似合う」と思ってしまったくらいだから、
春を待ってもう一度おじゃましたいと思うのだ。



……マそんなんで、ちょっと急ぎ足だったから、こちらが手薄だった面もある。
次回はもう少しゆっくり、長く、粘り強く、
東北さんの懐に入り込んでいきたいと思うオイサンでした。

"チョット"変わってるくらいが、いいエッセンス。
オイサンでした。
 
 
 

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2018年3月10日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(7) -更新第1103回-

先日、すっごいイヤな夢を見て目が覚めました。
オイサンです。

イヤな夢……ではあったんだけど、
いまの自分が如何に慢心しているかを思い出させてくれるものでもあり、
ちょっと有難かったなーと思う。
常日頃からもっとしっかり落ち込んで、他者を信じず、
心のカギをキッチリ閉ざして生きていかなければならない、と心がけを新たにした。
油断していたよ。危ないアブナイ。
 
Aaatitle
 
 
不惑のアラフォーが早朝の東北を冒険する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。今回はその7回目。

4日目・最終日の今日は、イベントらしいものはない。
結果的にイベントは発生するんだけど。最後の空港で。ヤベエやつ。
ともあれ、予定されているのは青森の町を昼過ぎまでブラブラぶらりんこすることだけ。
青函連絡船のミュージアム、八甲田丸を眺めて、エッジの利いた建物・アスパムでも眺めて、
時間があれば町の東の端の方、川の流れている辺りまで行ってみようと思っているが、
たぶんちょっとのんびりしたらその時間はなくなってしまうだろう。
何かを見るより、今回はのんびりすることに重きを置いていこうと思う。
1時過ぎになったら、バスに乗って空港へ向かう。
そんだけ。



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■■■━ 4日目 2月12日(月・祝) ━■■■
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■早朝、工藤パンを求め深夜の町を徘徊する
                     怪しげなアラフォーの段


起床は3時15分。ミッドナイトやないか。
ツイッターで、深夜帯に働いてるフォロワーさんとちょっと言葉を交わす。
 
 フォロワー「早起き過ぎでは?」
 オイサン 「早寝したから目が覚めてしまった。旅先ではこんなものよ」

 フォロワー「今日の予定を考えて、早朝までワクワク過ごすカンジ? 羨ましい」
 
などと。
かと思えば、のども乾いたし小腹も空いた。何らかするにも、若干エネルギーが必要だ。
朝ゴハンは6時半からで、出発する時間を考えたらもう少し遅くても良いのでまだ時間がある。
そういえば昨日、これまたツイッターのフォロワーさんとの会話の中で、
地元青森の有名パン屋さんの話が上がった。
工藤パン、というらしい。パン屋と言ってもパンメーカーだ。
以前はこの近くに直売店舗も持っていたようだが今は青森駅周辺からは姿を消し、
コンビニやスーパーに卸して置いているようだ。
ワリと最近相互になったフォロワーさんだったが、青森の出身とは知らなかった。

 ▼工藤パン・イギリストースト
  青森県民が東京に来て絶望すること「イギリストーストがどこにも売っていない」
  「工藤パンを誰も知らない」
  https://goo.gl/9bW8Yy


コンビニならこの時間でもやっているだろう……多分。
その工藤パンの直営店舗が店を閉めたあとに出来たデイリーヤマザキが見つかったので、
そこへ行ってみることにした。歩いて5分ほどだと思われる。

宿を出ると、地面が寝る前よりもしっかりと雪に覆われていて驚いた。
そこそこ降ったらしい。
寝る前は、結構な割合で凍ったアスファルトが雪の間から顔を出していてツルツル怖かったが、
今はどこを踏んでもキュムキュムとした雪のグリップが効いて怖さがない。
たーのしーい! ← 積雪が好きなフレンズ
 
Dsc_0926_2 Dsc_0927
左:道 右:アーケード下

 
しかしなんだ、アーケードの意味がほぼねえな。
風がなかなかで、屋根の下、アーケードのタイルの上まで結構しっかり積もってしまっている始末。
これまでもそこそこ雪が多い地域を歩いてきたけれども。
稚内のアーケード街では、こういう光景は見てないなあ。

1軒目のデイリーヤマザキには、工藤パンの一番人気らしいイギリストーストがなかった。
イギリストースト風のランチパック風商品(ややこしい)はあったので一先ずそれを保護しておく。
いっしょにコーヒーを買ったのだが、ヒマなのか、店員さんが
「やりかたわかる? やろうか?」と尋ねてくる。親切なのか、よほどの田舎ものだと思われたのか。
確かにデイリーでコーヒーは買ったことがなかったがフツーに説明書きみながらやれた。

外は、当たり前だが氷点下。
町が静かだ。
当たり前や。まだ3時やぞ。
真っ暗ななかに信号機だけがともり、雪が斜めに、白い残像の線を引いていく。
こういう中にいるのが好きだ。
温かいコーヒーがおいしい。すぐアイスになるが。
昨年の1月に摩周へ行った時も、深夜にコンビニでコーヒー買った。楽しかった。
自分はこういうのが好きみたいだ。ていうか好き。

尚青森では、マドラーなどとは言わない。かきまぜ棒という。わかりやすい。かきまぜ棒。
ちょっとしたドラちゃんの秘密道具の用だ。
 
Dsc_0929_2
 
 
目当ての、というか工藤パンのベストセラーであるらしい、イギリストーストが手に入らなかった。
手に入れたのはあくまで「イギリストースト『風』ランチパック的なもの」。
そもそもイギリストーストがどんなものなのか分からないまま探していたが(そうなのか)、
コンビニにあった手描きPOPの説明書きを見るにつけ、
「マーガリン+砂糖でジャリジャリ感があるパン」らしい。
なるほど、カロリーもわりとエラいことになっとるな。普段なら、小腹満たしでは食べないレベルだ。
しかしフォロワーさんに進めてもらったモンだし、ここは試しておこう。

御本家が手に入らないままでは勧めてくれたフォロワーさんにも顔向けできないので、
近場でもう1軒くらい見ておこう……と、真夜中の青森を、氷点下の雪を浴びつつ歩く。
昨日まではホカ弁食ったり、たこ焼き食ったり青森らしさゼロの旅だったが、
ここにきて青森らしさ最高潮<クライマックス>。やったぜ。

店を出て宿に向けて歩きながら目についたセブンイレブンに入ってみたが、
ここにはそもそも工藤パンの商品が置かれていなかった。
セブンはPB商品ばっかしでおもんないな。地方感ゼロか。つぶれろ(ぼうげん)。

悪態をつきながら店を出ると、国道7号線をまたいだ交差点のはす向かいにもう一軒、
赤黄のネオンが輝いている。デイリーヤマザキである。
むう、余計なところにありやがる。
あないなトコあったら行かなアカンやんけ。
寒いっちゅうねんもう帰りたいわ(本音 ← ウソ)。
あそこで最後にしようと心に決めて、10tクラスが行き交う信号をしばらく待って入った店には……
ありました、イギリストースト。やったぜ。
しかしこのイギリストースト、一体どこがどうイギリスなのか。
トーストなのに焼かれてないし。

  ていうかそもそも「トースト=焼かれた食パン」という、
  オイサンの幼い頃からの理解は合っているのか? 親に刷り込まれたローカル間違いでは??
  ……調べてみたが合っている様だ。良かった。

いずれにしても、オイサンのミッドナイト早朝ミッションはこれにてコンプリートである。
しかしとなると、先ほど手に入れた、
イギリストーストのぱちもんでありランチパックのぱちもんでもある奴は蛇足だな。
まあおやつにするか……。
しかし青森には、まだそこそこ電話ボックスが目立つな。
あと変な看板がやっぱり多い。こういうデザインセンスがウケる県民性なのかなー。
大阪もヒトのコト言われへんしな。
そして、この深夜にちょっと歩いただけでアニメイトを探し当ててしまうのも、
オイサンの長年のオタクスピリッツのなせる業であろう。
 
Dsc_0932
 
Dsc_0930  Dsc_0940  Dsc_0943
 左:ミッドナイトアニメイト 中:電話ボックス 右:伝説のイギリストースト
  
 
  ……何の気なしに夜中のコンビニはしごの様子を書いているが、
  真冬の東北、深夜4時の話である。気温はマイナス7℃。
  ラクな話では決してないぞ。楽には死ねんぞ。
 
 
 
■宿の朝食
 
朝食は晩ゴハンと同じ場所で。
ホタテのスープが大変に美味しかった。
ホタテって、身をたべるよりお出しの方が絶対いい味が出ると思っているオイサンです。
ほとんど食べつくされてしまっていたのが残念だった。
あとは豆。豆類が美味しい。
食堂に集った人々のほとんどが、テレビのオリンピックを食い入るように見ていたのが印象的だった。



■青森街歩き・1 連絡船八甲田~ラブリッジ

宿を出、町の方を色々歩こうかと考えていたが、とりあえず海の方へ行ってみた。
かつての青函連絡船・八甲田丸がミュージアム的に停泊しているらしい。
中まで見るつもりもないが、ぶらっと眺めてみても罰は当たらないだろう。
尚、本日も天候は安定しない模様。5分降っては5分おさまる(晴れるわけではない)の繰り返し。

青森のまちは、冬季になるとワリカシ色々な部分が閉ざされてしまうようだ。
それは観光スポットも例外ではない。
八甲田丸へ続く道もあちらこちらで封鎖されていたし、
歩行者向けのベイブリッジにあたるラブリッジも通れなくなっていた。展望台も同じだ。
あまり「がんばって雪を除けてやっていこう」という方向ではないように見える。
マそれをするコストに見合った物が得られないからそのようにしているのであろうから、
それはそれで賢明であると思うし、文句をいう筋合いじゃない。
ラブリッジなんかは、ちょっと海が荒れたらフツーに危なそうだしな。
そういう「地元なりの気分」が垣間見えるだけでも、オイサンは嬉しい。

ともあれそういうものを横目に、
唯一元気に営業中だった八甲田丸の搭乗デッキあたりまで、なかなかの雪と風の中をザクザクと行く。
弘前とちがって雪が乾いていたから、傘は必要なかった。北海道で慣れ親しんだ降雪である。
帽子で十分。
 
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 左:トラップ同然の歌碑 右;青森限定ショボ―さん
 
 
八甲田丸は結局外から眺めるだけにした。
搭乗デッキ近くに、観光地にはつきもののの歌碑、津軽海峡冬景色バージョンがあったのだけれども、
吉永小百合さんはほかの歌い手さんよりも押しつけがまし……否、
サービス精神が旺盛でおられるようで、
歌碑の前に人が立つとセンサーが感知して、
                   お歌がなかなかの音量で勝手に流れだす
、という
非常にハズカシイ仕様になっていた。
ファンでも何でもないのに、傍から見れば
「マアあの人ファンなのね、
       だってあんなところでわざわざ歌を聴いている」

って思われるという地獄の既成事実メーカーである。コレはなかなかキツイ。
イントロが流れだしたところで逃げ出したくなることウケアイである。
せめて、歌を流すかどうか、音量をどうするかは訪れた物の裁量に任せてもらいたいところだ。

  とか言ったら、今度は
  「特定の小百合ジェスチャーをしたら動きを検知して歌が止まる」みたいな、
  斜め上のギミックを実装してきそうだ。おそろしい。

ラブリッジが閉鎖されているのは知っていたけれど、一応そこからそっち方面を経由して
アスパムへ向かうことにした。
 
 
 
■青森街歩き・2 アスパム
 
アスパムは、産業振興館みたいなところ。
お土産屋さんが身を寄せ合ってひっそりと暮らしていたり(言い方)、イベントスペースがあったり、
展望台があったり、企業向けの会議室があったりする。

途中、場外競輪車券売り場の萌えキャラを発見したりしつつ、
ぷち水道橋みたいな道路を支えるベイブリッジ橋梁を見上げて歩く。
 
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 萌えキャラ。青森競輪さんも生き残りに必死だ。
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容赦なく雪でバンバン閉鎖する青森の観光施設
 
 
 
海は、冬の東北らしく濃く緑がかった鈍色をしている。
いまは荒れてはいないけれど、静かにうねる様が、むしろ水が一塊の、重く溶けた金属を思わせ、
ひとたびあれが牙をむいてのしかかってきたときにはひとたまりもなかろうという恐ろしさを感じる。
日が落ちた後に見たらきっと、なにやらうなりを伴って、その向こうからやってくる者の気配に
怯えることになるだろう。今回はもうその機会はないが。

アスパムは遠目に見ると薄い三角形の建物で、不安定ではないのだろうか、
倒れて来やしないだろうかと不安にさせるが、横から見たらこんなだった。
倒れるにしても海側に倒れてくれそうだと安心する。
……とはいえ、よくよく考えれば土台の幅のまま同じ高さで最上部まで伸びているビルの方が、
実は安定は悪いのではないだろうか、と今更ながらに思いつく。
面積こそ広く見えるが、下層がドッシリ広くなってるこの建物の方が安定は良いのではなかろうか。
 
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 横から見ると、倒れないようにつっかいが入っているようなアスパムさん
 
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 アスパムさん正面
 
 
青森、狙ってるのかしらんがツイッター映えする掲示物が多い気がする。
(狙っているわけがない)
 
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 左:つっこみどころ 右:アスパムフロア案内図
 
 
アスパムへは横手から入る格好になってしまったのだが、入ってみて賑やかなことに驚いた。
近隣地域の名物を集めた物産展的なイベントのようだ。
色々と美味しそうなものが、屋台形式で陳列展示されている。さながら青森名産即売会。
にしても、人の集まりがすごい。
田舎館の祭りは、にぎやかでこそあれ混雑はさほどでもなかったが、こちらは屋内であることもあり
ご近所の方々が集まっているご様子。

このとき、お昼ゴハンのプランを考え直す案が、心の中で持ち上がった。
昼向けのお店は昨晩のうちに見つけてこの後の行程に組み入れてあったが、
いっそここで色々買いあさって食べてしまうのが、地の物を堪能する最善手ではなかろうか?
一先ずアップルパイだけ買い求め、人混みを逃れて、本来の目的だった展望台へ向かった。
展望台は、エレベータで13階へ。間のフロアは貸し会議室だ。 
展望台入り口で、
メガネのしゅっとしたおねえさん(と言ってもオイサンのが間違いなく年上だが。かわいい)が
チケットと一緒にドリンク券をくれる。ワンドリンク付きらしい。
よくあるカップの自動販売機が1杯タダになるカードをくれるだけだが、
それでも良いシステムだと思う。ありがたいよね。
下で買ったアップルパイもここで食べていいと言うし、人もいないので、
少しゆっくりすることにした。
何を飲もうか? と考えるまでもなく……自販機さんがこんなものを推していたもんだから、
じゃあそれにするよ、ってなモンで、青汁。
 
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 推しどころを間違える町、青森。

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 アスパムさんはワンドリンク付き、オールスタンディング(後半うそ
 
 
「カップ自販機初!」って、推すところかそこ。いいけどさw
初! を誇るより先に、なぜ今まで誰もやらなかったかその意味をもう一度考えてみるといいよ。
買う自分も自分だよ。本当にちゃんと飲みやすく、一服できる飲み物になってました。
展望台からは、360度見渡せる。
今日は雪でご覧のアリサマだが、オイサンはこれだって嫌いではない。
天気が良ければ、きっと遠くに緑の山々が見晴らせることでしょう。まだ見ぬ絶景に思いを馳せる。

1階へ戻って屋台ではないお土産屋さんを覗いていたら、ご当地ショボーンが見つかったので
アラフォーに連絡。
アスパムにいる間はお返事がもらえずここでは確保を断念したのだが、
このあと空港で同じものが見つかったのでそこでゲットしたのだった。
 
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 王子! 火遊びが過ぎますぞ!
 
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 この日が最終日!
 
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 鉛色の海。良い。
 
 
……何もない一日なのに、ここでまた続く。
次回でおしまい。
 
 
 

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2018年3月 4日 (日)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(6) -更新第1102回-

幼い時分に、ゾイドのウルトラザウルスを所有できなかったことが男としての自信を失わせたので、
今もって未婚ですし童貞です。
オイサンです。

世の中のお母さん、男の子の自信は
ホンマにしょうもないことで砕かれますしその先の一生にいともアッサリと影響しますんで
大事に取り扱って上げて下さい。
特に、
 
 ・大きい!!
 ・速い!!
 ・重い!!

 
などのパラメータが高い物を欲した時は要注意です、
なるべく叶えて上げる方向でお考えください。
いいですか、これは貴女の老後に影響する話でもあるのですよ。
いい? あなたのためを思って言ってるの。
あなたのため、あなたのためなのよ?
 
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漂泊のアラフォーが陸奥の小道を散歩する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。
今回はその6回目。3日目の続きから。
 
3日目、弘前公園を少し歩き、どや顔がステキなマスターのいる喫茶で一服。
このあとJR弘前駅へ戻って、列車で青森へ。
旅のメインイベントの一つでもある、蒼樹うめ展in青森へむかいまする。
 
 
 
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■■■━ 3日目 2月11日(日)・後半 ━■■■
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■さらば、弘前 ~JR弘前駅
弘前公園の脇にある、コーヒー屋さんの葡瑠満(ぶるまん)を出、
通りでタクシーを拾い、宿を経由して一気にJR弘前駅前まで行こうと思っていたが、
タクシーがなかなかつかまらなかった。
さっきまでそこそこ走っていたし、東門の前に何台かプールもしていたのに。
どうにか1台捕まえて宿 → JR弘前駅前。
タクシー、宿につけるとき「あ、間違った」と、出口から逆走でぶっこんでいく運転手! おまえ!
「アハハハハ、大丈夫です、中で切り返しますから」ってそういう問題じゃねえ!

宿で回収した荷物を駅のコインロッカーに預け、昼ゴハン含めて1時間半ほど駅前をぶらつく。
なぜゲーセンに輪投げコーナーがあるのだろうか? いま一番イケてる娯楽なのか?
 
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ゴハンは、50年前からあるという喫茶店で牛丼を食べるつもりにしてたのだが、
うっかり前を通ってしまったタコ焼き屋がどうしても気になってしまってそっちへ。
Youはいよいよ何しに青森へ??! 兵庫でよくね??!!

しかし、青森県。
さっきまで晴れてたと思ったら5分と見ないうちに吹雪になり、また晴れる。
天候が安定しない。こっちではこれくらいが普通なんだろうか。
北海道でもこういう天気の移ろい方にはお目にかかったことがない。
 
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列車の時間がせまってホームへ降りるとき、3番から乗るのに、
間違えて1番ホームへ降りてしまったのだが、
そこに昨日行った大正浪漫喫茶室のミニチュアがあったのでいち姫の家にしておいた。
よかったな、いち姫(勝手か)。
 
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乗る列車は、特急リゾートしらかみ。
リゾート気分を味わうつもりはなかったが、丁度良い時間の列車がなかったのでコレに。
どちらかといえば鈍行なりローカル急行くらいで地元の空気を吸いながら
トロトロ行きたいくらいだったのだが、如何せん時間がそれを許さない。人間のカラダは不自由だ。
そしてそのリゾートしらかみさんも、「まロマンスカー程度のもんだろう」と
高をくくって乗り込んだところ、まさかの4人ボックスシートでビックリする。
加えて、そのボックスにカップルさんと押し込められるってどんな拷問だ。
マいいや。いち姫の写真と撮ろーっと。
ハイいち姫こっち向いてーあーそうそうかわいいねー ← ツワモノ

  すみませんウソをつきました。
  カッピルさんが席を離れたり、降りたりした後に撮りました。いち姫写真。
  どうしてウソつくんだ。
  だって、いち姫が可愛いすぎてカレぴっぴの視線独り占めしちゃったら
  カノジョさん気の毒じゃん? せっかくの楽しい旅行が台無しじゃん?
  ↑空気読める人

などとアホなことを言ってるうちにすぐ青森。30分チョイは短い。
早いな。近いな。とはいえ鈍行だと1時間近くはかかる。
道中の車窓は殆ど吹雪か、山に積もった雪ばかり。
雪のどっさり感は、強弱がある分北海道より多く見える。
 
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■ザ・青森 駅前~宿~アーケード街
青森駅に着いてからは、なるたけゆっくりと行動するようにした。
この機会を逃すせば、もうこのホームを歩くことは、少なくとも今回の旅ではない。
いろいろ拾い集めて行こう。
やっぱり駅名の看板を見ると、来たなーという実感がわく。
思ったよりもひょろ長い駅だな、という印象があった。背の高い人に会った様なイメージだ。
 
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窓の向こうに、ベイブリッジの大きな橋梁が現れたとき、異界にやってきた感慨が急激に高まった。
すぐそこに海がある……そういう実感が、自分を異界に連れて行く様だ。なるほど、分かりやすい。
自分は海なし県に生まれて育ったものな。
駅の外へ出ると、細かな雪が風に鋭く舞っていた。
海を見に行きたかったが、いまは荷物が大きい。それを宿へ置きに行くのが先決だろう。
海風のせいか、さむさがひりひりと肌に刺さる。弘前より格段に寒い。空気が冷たい。

  余談だが、北国、雪国にやってくると寒さの概念が変わる。
  「寒いけど、あったかい」ということが普通に起こる。
  それを説明する言葉を、自分は持たない。
  雪国特有の方言には、そういうニュアンスを含んだ言葉があるかも知れないが、知らない。
  乾いた雪が多く含んだ空気の中に蓄積される温度の暖かさ、のようなものがある。
  カレーの「辛い」とわさびの「辛い」のちがいの様なもので、
  オイサンはわさびの味覚・刺激を「辛い」と呼ぶことにためらいと違和感を覚える。
  カレーの辛さには「熱さ」がある。焼けたフライパンを押し付けられるのに似ているのに対し、
  わさびには熱さはなく、むしろ冷たく、鋭さを伴う。
  それと同じで、北国の寒さは、無論マイナス十何度というときにはシンプルに寒いが、
  寒さとは異質のものである、と感じ取る。

青森の駅前はそこそこ拓けて、町めいてはいる。
宿までは駅から歩いて10分ほど。古いアーケード街の中にある。
道の雪はうっすら程度で、その奥が凍っているのかつるつるする。少し怖い。
いくつか角を曲がって見えてきたホテルの看板が、なんだかえっちな施設のようで一瞬怯んだ。
 
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ビルに入った、フロントが2Fにあるタイプのテナント+ホテルのタイプの宿で、
上がるのはいいが、降りてくると出口がどっちだか分からなくなる。
火が出たら間違いなく煙に巻かれそうだ。
ホテルメンの対応は悪くない。チェックインはまだだったので荷物だけ預けたが、
引き換え札も何もなかったのでちょっと不安になった。



■青森の町並み ~ 青森県立美術館 蒼樹うめ展in青森
サテ、ここからは本旅のメインイベント第2弾。
蒼樹うめ展in青森! ……とはいえ、2年前に既に上野で見ているものだから大きなときめきはない。
半分は青森に来るための方便だ。

県立美術館までは青森駅前からバスも出ているが本数があまり多くなく、
時間の都合がつかなかったのでタクシーで行くことに。帰りはバスの予定。

ホテルから駅前に移動しつつ、道々タクシーが拾えたらと思ったが、
結局駅前まで捕まえられなかった。
その道すがらでも、チョイチョイ『蒼樹うめ展in青森』の、
特徴的なビビッド山吹色のポスターがチョイチョイ目に入る。
町のベースカラーが白と灰色、薄い青くらいなもんだから大変目立つ。
 
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青森の町並みの中をじっくりと歩き回る時間は、今回とれなかった。
アーケード街はなかなか古びてアジがあり、シャッター街というわけでもなく、
もう少しゆっくり見て回る時間を持ちたかった。

他にも、タクシーの中から眺めた感じだと、
北海道や長野よりも、日本海側のまちなみに近いふんいきを感じた。網走辺りと近い気がする。
あと、クリーニング屋がやけに目立った印象がある。
店舗数が本当にが多いかは不明だが、特徴的で目につく看板が多かったように思う。
ざーっと走っただけでも数軒、「お、なんだあれは?」と思った見てみるとクリーニング屋だった、
というのに出くわした。
そのときはあまり気に留めずにいたから写真を残したりしてこなかったが、ちょっと悔やまれる。
町全体が変な感じに湾曲している感じがした。
道がまっすぐでなく、どこもゆるやかーに、ずーっと曲っている。
こういうコト一つとっても、町の印象というのは変わる。
他のまちと重ねたときに、「どこそこと似ている」と感じる基準にもなってくる。
 
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県立美術館までは、タクシーで10分チョイ、1300円程度。
駅前から空港までどのくらいか、念のために運転手さんにお尋ねしたところ、
この運転手さんの所属する会社のタクシーでは一律3000円固定なのだそうな。
他でも、3000円チョイらしい。なるほど。
いちおうバスを使う予定ではいるが、いつ何があるか分からない。覚えておこう。

タクシーを降り、帰りのことを考え、バス停を探してしばらく辺りをさまよっていたが
結局見つけることが出来ずに終わった。
あとで美術館のガイドで教えてもらったが、どうも事前に調べた場所と違う気がする。
冬季は雪のせいで場所が変わったりするのか?
 
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見て頂いてわかる通り、白いアイツは壁に塗りこめられ、コロ……シテ……コロシテ…状態である。
良い気味だ。
総合入り口でチケットを買い、エレベーター下った地下が会場になっていた。
会場入り口手前に巨大な……タテヨコ高さ15メートル立方ほどのスペースがあって、
そこに飾られていたシャガール? だったかしら、忘れたけど、の絵がイキナリ圧巻だったw
ウメス見る前になに巨匠見せてんだよw ウメス気の毒だろw



■蒼樹うめ展 in 青森 新たに気付いたことなど

二度目だからなのか、スペースにゆとりがあったからなのか、
上野で見たときより時間的・空間的に随分短く感じた。
新しい作品が何点か追加になっていたようだけど、自分が反応してしまうポイントは前とおんなじで、
「前もここで『おっ』って思ったな……」と思うことばかりだった。
あと、絵描き歌コーナーがだいぶ手前になったのではないだろうか?。

音声ガイドもまた借りたけど、相変わらず、
ガイド音声の1トラックの長さに比して、
ガイド再生指示のある地点と、次の再生指示のある地点間の距離が短く、バランスが悪いw
ほんの数m歩くのに、5分も10分も音声聴いてられないよw 意味がww分からないよwww
いいんだけどさw あの音声、mp3で売ってくれよw
あと、ウメスがお仕事VTRの中で使っていたヘッドホンが自分とおそろいだった。
ていうか、買ったのは自分の方が後だろう。
あと、一人でずっとブツブツ言ってるヤツいて怖かった。
 
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前の晩、物販で欲しい物をチェックしていて
「むう……1万超えよる……これはどうしたものか……」と……
いち姫グッズでもデカタオルを買ってしまったおかげで結構な額になっていたので、
内心恐れおののいてた。
しかしそれも、殆ど売り切れだったので散財せずに済んだ。助かったぜ……。
 \いのちびろい/
まあそんなに色々買っても仕方ないしな……。
前回買うことが出来なかった「夏休み終わ郎てぬぐい」が買えただけで良しとする。
蒼樹うめ展とは別にミュージアムショップの方まで足を延ばして
青森県立美術館の記念に、オリジナル陶器で出来た家の置き物を買った。
いち姫のハウスにちょうどいい。
 

                   \ちいさい/
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外へ出ると、雲がひらけて晴れ間が覗いていた。
真っ白い雪の上に青空がひらけると大変美しい。ほんのりと滲む薄い珊瑚色がなんとも泣かせる。
次また青森に来ることがあったとしても、ここへ来ることはちょっとないだろう。
なお、ツイッターのTimeLineを見ていると、
この日もフォロワーさんが数名、このために青森を訪れていた様だ。みんな、強度を持ってるなあ。

結局帰りもなんとなくタクシーを使った。バスでも良かったのだけど。
何故そうしたのか、ちょっと分からない。

駅前に戻って、晩ゴハンまでまだ少し間があったけれども小腹が空いたので、
駅のの立ち食いそば屋でかけそばをいただいた。うまい。
甘辛いしょうゆだしで、がつんと硬さのあるそばだった。
お店の看板が、殆どアドベンチャーゲームで場面転換が起こったときに出るメッセージウィンドウみたい。
 
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■Closing
この日は、これでほぼ終わり。
あとは宿に戻ってゴハンを食べ、お風呂入ったらかなり早い時間に撃沈してしまった。

ゴハンは宿付き、お風呂も大浴場ありの宿を選んだのだが、どちらかというと
「町の、そんなにスーパーではないスーパー銭湯にお宿が乗っかった」
というスタイルのお宿であった様だ。
ものすごい大勢のお風呂客がおり、それでも困らないくらい大きな浴槽がいくつもある、
ゴハンも、スーパー銭湯の休憩所みたいな食堂で宿泊客むけのチョイスペシャルなメニューが出る、
といった風情であった。
ご家族連れなんかも大勢いてたいへん賑やか……。
ハッキリ「うるせえ! 騒がしいぞ!」って言ったらどうだ? ん?

……マ騒がしいのはそんなに気にならないんだけど、なんというか、
雑然とした荒々しさが場を支配していて、ちょっと落ち着かなくはあった。
これも港町のアジと言ったらそうなのだろうけど。登山客の多い安宿でも似た雰囲気が出る。
マいいんだけどさ。
ここはそういう町、そういう場所で、自分が異邦人なのだから。
誰もが居心地のよい標準語チェーン店みたいな場所に異界感はない。

自分とその外側の浸透圧を変えるためにここにいるようなものだ。
楽しき哉。
 
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明日へと続く。
 
 
 

 

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2018年3月 3日 (土)

■おさなさの里帰り~弘前・田舎館・蒼樹うめ展 in 青森~(5) -更新第1101回-

コンビニに置いてある週刊・月刊マンガ誌をパラパラっと流し読みしてみることがあるが、
そのレベルのメジャー誌では最近はどこも
バリエーション豊富な絵柄のマンガを取り揃えて載せていて、
却って全部の雑誌が同じに見えるなあ、と思った。特徴が無くなっておる。
気がする。
オイサンです。

孤独のアラフォーが日本の細道を漂泊する、
弘前~田舎館村~蒼樹うめ展in青森、3泊4日の旅。
今回はその5回目。
 
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3日目の今日は、
朝、弘前の公園をかるくおさらいし、駅前をぶらついたのち青森へ移動。
県立青森美術館で蒼樹うめ展in青森を鑑賞して、おしまい。
 
 
 
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■■■━ 3日目 2月11日(日)・前半 ━■■■
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■宿の朝
昨夜疲れのままに10時前に寝てしまい、目覚めたのは朝4時前だったがそれも目論見のうちで、
早朝露天風呂をキメにいった。さすがに貸し切りであろう……と思って行ったが、
一人、強者の先客があった。ムウ、やりおる。
おそらく日光に当たると灰になってしまう系の御仁であろう。

そんな御仁も去ったあとで一人湯に浸かっていると今度は、
風呂場だというのにスーツ姿のヒョロメガネが闖入してきた。キャーッ、何よアンタ! エッチ!
お宿のスタッフでした(そりゃそうだろ)。
ヒョロメガネはカゴ一杯のりんごを携えており、湯船にぶちまけて帰って行った。
りんご風呂か……意味あるんだろうか? まあ面白かったけれども。新手のおとぎ話かと思ったぞ。

朝ゴハンは7時前。
昨日も食堂の前でおあずけをくらっていたメガネボーズデブ軍団(失礼)は今日もいた。
ムウ、一体前世でどんな悪さをはたらいてそんな罰を食らっているんだろう。
「ドーミーインの朝食バイキングおあずけ地獄」……。
かなりの重罪であるに違いないが、宗派的にはアパホテルの従業員にしか適用されなさそうな地獄だ。

しかし、あの風呂に浮かべたリンゴ、最終的にどうするんだろう?
絶対、こすりつけちゃいけないところにこすりつける系男子が相当数いると思うのだが。
 
 
 
■本日の予定
本日、AMのうちは、昨日は疲労で途中終了してしまった弘前の公園や町をぶらぶらする続き。
書き忘れていたが、弘前公園は「雪灯籠まつり」というのをやっている。
アニメのキャラクターの雪像なんかがこしらえられているのだが、
その中に『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠もあるらしい。
どこにあるかまでは分からないのでブラブラして見つけられればいいと思う。
最後にどこかお店でお茶飲んでしめる。昨日の大正浪漫喫茶室とは違う店にしたい。

昼前には駅前に移動して、
お昼を食べたら列車で青森に移動。
青森の宿に荷物を入れて、新青森美術館へ移動、蒼樹うめ展in青森を鑑賞して、おしまい。
今夜の宿は晩ゴハン付きである。
 
 
 
■弘前公園再び
8時過ぎ、宿をチェックアウトする。荷物は預けておく。
町を公園へ向けフラフラ歩きながら写真を撮ったりしていたら、
今日は東内門の先からアプローチしようと思ってたのに全然歩き過ぎてしまって
昨日と同じ追手門まで来てしまった。わしゃアホか。
ちょっとだけ引き返して本来のルートに乗る。
大きな「たばこ」の文字の看板が、なにやら時代を感じさせる。
 
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道は、普段暮らす街の1.5倍くらい広さがあるだろうか。
大きな公園の近くだからというのもあるかも知れないが。
鎌倉あたりも、このくらい広さがあってくれるともう少し快適にブラブラ出来るのだが。
マその辺は土地や地形の事情もあるんでどうしようもないが。

このあと寄るつもりにしている喫茶店の場所などを確かめつつ北上し、
東門をパスして、三の丸の脇から公園に入っていく。
お堀はほぼ完全に凍っているが、ところどころ凍らずに残っているところもあるな。
色が赤く変わっている部分は何だったのだろう? 土の色だろうか。
 
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  しかしオイサンはここで大きなミスを犯している。
  本当はぐるっと回って、『ふらいんぐうぃっち』の聖地でもある石場家住宅を右手に見つつ
  北門から入場する予定でいたのに、そっちの方のコースをカバーすることがコロッと抜けていた。
  従って、今回は弘前公園の北3分の1くらいはカバーできていないのであった。
  ……マ西半分もあまり歩けていないし、雪で通れない道なんかもいっぱいあったので
  ちゃんと回ろうと思ったら、いずれにせよ春を待たねばならないのだが。

正直、園内を歩いている間は自分がいまどこにいるのか把握できていなかった。
天守がどこにあるかだけをなんとなく頭に入れ、そこへ向けて、あとは足の向くに任せた。
足元が、濡れた雪とその隙間から覗く氷とでグズグズとツルツルの間で気になって、
周りに気が回らなかった。
そしてお祭り中ということもあって、雪像やら、雪灯籠はよく目につくのだけれど、
その後ろにある公園本来の姿までキチンと目が届かなかった。

お祭り向けの案内看板はたくさん立っていたのだ。
「雪行灯会場 → 」とか、「なんとかイベント広場 ↑ 」みたいなんである。
オイサンもそれに気を取られてしまって……そもそも公園本来の姿も分かっていないので、
自分がどこへ向かおうとしてるか、ハッとした次の瞬間には見失っているのだった。
マそもそも「どこへ向かう」気もあんまりない、
 
「よいか……この弘前公園のどこかにあるという
   『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠を探し出すのじゃ……」

 
という、オイサンの心に住まうRPGヒントジジイの声に従うだけである。
そんなもん心に住ますな。言うことを聞くな。ジジイ家賃払え。
 
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そんなワケで、雪とお祭りに目隠しをされ、のったりのったりと白い景色の中をさまよった。
「今年は雪が少ない」と、昨日の運転手は言っていたが、
これで雪が多かったらどうなってしまうのだろう? 却って歩きやすくはなるのかも知れない。

『ふらいんぐうぃっち』の雪灯籠がどこにあるかなんて何のヒントもない
(webで探せば何らか見当たったであろうが)ので、
さしあたり、先に天守だけでも見て行こうと北の郭を経由して本丸へと上がっていった。
目的のものは、そこですぐに見つかった。
『ふらいんぐうぃっち』のノボリだかタペストリーだかを広げた十人ほどの一団が、
わいわいと今まさに写真を撮ろうと集っておられる。
なるほどあそこか。分かりやすい。

オイサンが順番を待って後ろに控えていると、彼らはまだ時間がかかるらしく、先を譲ってくれた。
お尋ねしてみれば、どうやらこの雪灯籠をこしらえた人も一団の中に混じっていたようだ。
最近の若いオタクは社交的だなあ。
 
 
 
……。
 
 
 
嘆かわしいッ。
オタクなんかいつの時代も、自室に引きこもってジメジメ死んでいけばいいんだ!(暴論)
 
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写真を撮らせてもらって、天守を冷やかし、立派なウラジロモミの古木に目を奪われる。
弘前公園ではそこかしこに樹齢数百年レベルの古木がゴロゴロしており
巨木好きはキュンキュン来る。赤ちゃんできちゃうう!! ← できるか
この日は雨でなく雪だったが、風が強くてワリと難儀した。
ウラジロモミのある辺りから、まちの方を遠くまで眺め下ろせるのだけれど、
横殴りの雪に目隠しをされてほとんど何も見えなかった。
やはりこの町には、一度天気の良い時期に来たいと思う。またJの字でも誘ってみるか。
なにもないけど。

あと、弘前城の天守は……イマイチしょぼかったです。
 
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■喫茶 葡瑠満(ぶるまん)
東門から出て南へ少し下った通りに面した喫茶店、「葡瑠満」さんで一休み。
「ぶるまん」と読みます。キリマンとモカはどうしたんでしょうか(分かる人にだけ分かる)。
 

  
  傑作ファンタジーマンガです、オススメ!


大変こじゃれた、ちいさなコーヒー専門店。
率直な感想を申し述べると、ネットでこの店の情報を見つけたとき、「あ、ここはヤベエな」と思った。
いい意味でなく、「イタい、面倒くさい、鬱陶しい」方面の「ヤバさ」である。
まずは、見て分かる通り、店名のセンスがヤバめであるし、
メニューが全部平仮名で、「ぶるうまうんてん」とか「すぱあくりんぐわいん」とか書いているのがもう
ゾクゾクするほどヤバい匂いを醸している。
「コーヒー」からして「可否」と記している。ヤバイ。「OK/NG」である。
「ラーメン」を「らぁめん」とか「らうめん」とか書いてるラーメン屋とおんなじセンスだ。
 
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しかし結果からお伝えすると、大変おいしいお店だった。ヤベエことはヤベエが。
お店の雰囲気、コーヒーのおいしさ、お菓子のおいしさ、居心地の良さ、
どれをとってもベリーグッドだった。ヤベエけど。
入店時、お客は他に二組。男女のカップルと、そこそこ年のいったご婦人の二人連れ。
店は4人掛けのテーブルが3つ……4つだったかな? に、大きなテーブル(何人掛けかわからない)のテラス席、
そしてカウンターに5席ほど。
カウンターに立つ、マスターの背後には、よく手入れされたきらびやかなカップが並んでいる。
マスターは6、70と思しき男性で、物腰には柔和なものを感じさせるがワリとすぐテンパってキレそう。
でキレたら怖そう(個人の感想です)。
ケーキメニュー……否、めにゅうは、木枠で拵えられた3つに折りたためるすごいのになっている。
これがテーブルの上に置かれるのだ。オイサンの厨二マインドが囁きまくる。
 
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  「マスタースクリーンだ……」「うん、マスタースクリーンだ」
  「マスタースクリーンだな」「マスタースクリーンに違いない」
  「て言うかマスタースクリーンだろコレ」
  「マスタースクリーン以外に思い浮かばない」

心中、マスタースクリーンの大合唱である。
マスタースクリーンが何かは……適当に調べてくれたまえ。
 
 
マスタースクリーンはどうも店に一個しかないようだったが、次に客が来るまで回収されずに置かれたので
衝立があるのをいいことに、その影に隠れて、グフグフと悪巧みをしてしまった。
突如始まるいち姫の撮影会。
クックック……まさかアラフォーがこんなところでお人形さんの撮影会をするとは、
夢にも思うまい! 恥を知れ! ← お前や
 
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ケーキは5種類あったが今回は迷わずアップルパイをチョイス。1日1アップルパイ!
昨日の大正浪漫喫茶室のモノと比べていきたい。
アップルパイを注文すると、「20分ほどかかりますがよろしいですか?」と。
実際はそんなに待たずに出てきた。前のお客がアップルパイを注文してくれていたおかげであろう。

コーヒーより先にお菓子が出てきたがナイフやフォークがついていなかった。
ははーん、マスターめ、あんな小洒落落着きクソ紳士を装っていても(色々失礼)、
実は案外うっかりさんだな?
コーヒーの運ばれてくるタイミングで「これは、手でいくもんですか?」とお尋ねしてみると
「ええ、生地とリンゴをしっかり一緒に召し上がって欲しいので、手でどうぞ。
 熱いのでお気をつけて」
だそうな。はふーん。ちなみにシナモンパウダーはOn/Offを選べます。
コーヒーもパイも、めっちょ美味しかったです。かなり好きな部類。
このあくる日にも青森でアップルパイを頂くけど、3つのうちで一番おいしかったのはココです。
 
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それから小一時間ばかり、自分の滞在時間中にやってきたお客は3組。
 ・常連と思しき老人 …… 写真? と腰痛の話を親しげにしていた
 ・人のハナシ聞かないオバサン
   …… 持ち帰りはアップルパイしか出来ねえ! つってんのに違うケーキを持ち帰ろうとしてくる。
 ・普通のカップル …… 普通のカップル。なんか面白いこと言え ← むちゃいうな

マスターは写真も撮るようで、自前のポストカードを売っている。ていうかプロのカメラマンだった。
旅行に出る前、実家からハガキが来ていたのでこちらから出そうと一枚買った。

個人的には、釧路の「珈路詩」(かろし)さんととても似た雰囲気を感じた。
どちらもコーヒーの品種の名前に漢字をあてた店名で、当て字の傾向といい、
店内の色合い・雰囲気といい、兄弟店と言われても納得できるほど
ほんとうによく似た空気を纏った2店だったと思う。
 
 
 
……まだ先があるので、ここで一旦お別れです。
続く。
 
 
 

 

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