2017年12月31日 (日)

■オッサンREBOOT2017 -更新第1190回-

2017年も大つごもり。
オイサンです。
 
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今年も一年アザッシタ(フランク)。
来年もどうぞよろしくオナッシャス(フランク)。

例によって暇つぶしに、2017年とは果たしていかなる年であったかについて
遡って考えてみましょうそうしましょう。



●○● まずは主だった出来事を振り返る ●○●



先ずはどんなことが起こっていたのか、3ヶ月ごとに切り取って思い出してみましょう。
← 3ヶ月単位のことを「四半期」っていうとたちまちサラリーマンごっこっぽくなってしまうので
  そう書くのを躊躇したオジサン。
 
 
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■1月~3月
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■旅など
・実家帰省。ペ氏と柳生の山奥へ。
・北海道22回目。摩周湖で湖周辺トレッキング。壮大なサンピラーに遭遇。ヒゲの妖精と出会う。
・小諸13回目。ズベ公&若者ーズと落ち合う。

■アニメ
・『この素晴らしい世界に祝福を2!』
・『けものフレンズ』
・『亜人ちゃんは語りたい』
・『小林さんちのメイドラゴン』

■その他の娯楽 映画、マンガ、ゲームなど
・この世界の片隅に(1/29)
・この世界の片隅に(2/5)

■人と会ったこと
・小諸にて、ズベ公三銃士と合う。
 ズベ公のお友だち、小姑氏、かかっ亭ねえ太郎師匠。
 過剰なバイタリティとニヒリズム(?)。

■寸評
記憶によれば、何はなくとも『けものフレンズ』だった時期だった。
珍しく、自分の感じた波長と世間のウェーブが一致してテンションが変だった気がする。
過去最高に画像を保存していたかも知れない。
ケータイがブラックベリーさんからandroidさんになって間もなかったこともあって、
余計そういう情報収集・流入的な活動には拍車がかかっていたかもしれない。

1月に行った摩周でも過去最高の摩周湖さんにお目にかかれ、
出足快調……というか、今思うとちょっとロケットスタート過ぎるか。
まあ、人生いつ終わるかしれないのに出し惜しみしてもしょうがない。
 
 
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■4月~6月
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■旅など
・飯能・?回目 4/29 …
・甲府・昇仙峡~忍野八海 5/3~5/4 …3人の大仙人と巡り会い、人生の知見を得る。
・世田谷散歩マン 6/E …旅行というか、徘徊・散歩。なんだか良い時間だった。
・小諸、14回目 6/3~6/4 …6月なのに寒い。ミズゴケの美しさに脳天を割られる。

■アニメ
・『有頂天家族2』:安定の面白さ。
・『ID-0』:ヒロインが健全えっち。

■その他の娯楽 映画、マンガ、ゲームなど
・『メッセージ』 5/20
・『夜明け告げるルーのうた』 5/27
・『パリ、テキサス』(DVD)
・スマホで『スバラシティ』を始める。
・この頃、ニンテンドーSWITCH入手。
・中村博文先生の個展を見に行く。
 
■人と会ったこと
・sytlo氏と城南島海浜公園で会う。
 
■寸評
主に旅を楽しんだ時期。
昨年から思い悩んでいたことに対して、飯能の山を下りながら答えがじんわりと滲むように出てきた感じが
心に残っている。
昇仙峡の旅は大変インパクトがあった。

スマートフォンを、日々どう楽しく有効に使ったものか試行錯誤していたところへ
『スバラシティ』を見つけてしまって、そちらに結構な時間を食われてしまった。
スマートフォンで遊べるゲームは危ない、ということを、この辺から時間をかけて実感することになる。

アニメは不調。『有頂天家族』は面白かったが、全体的にみると大人しかった。

久しぶりに、Twitterの中の人と新たにリアルでお会いした。
随分初期からのお付き合いの筈だが、先方がこちらにこられる機会だったので。
「この人とはこのポイントで話が出来るだろう」
と想定したところとは全然違う話で一番心が重なる体験をし、
「気が合う」とはこういうことなのだなと実感した。


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■7月~9月
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■旅など
・猪苗代~新潟 7/16~7/17 …フルメンバーで初の東北トライ
・実家帰省 …ペ氏と桃尾の滝を見に行く。
・北海道23回目。朱鞠内 8/18~8/20 …二度目の朱鞠内~旭川。失敗は目立つが素晴らしい旅
・川越~赤城温泉~小川町 9/16~9/17 …のどかな川越、邪教の宿、プラモの話、分校のばっちゃん。
 
■アニメ
・『ノラと皇女と野良猫ハート』
・『ゲーマーズ』
・『徒然チルドレン』
・『セントールの悩み』
 
■その他娯楽 映画、マンガ、ゲームなど
・『勝手にしやがれ』 7/1
・『君の声を届けたい』 9/4
・『メアリと魔女の花』 7/23
・WiiU『スーパーマリオ3Dワールド』をクリア。これによりSWITCHがようやく接続される。
・『ドラクエXI』開始
 
■寸評
明確なきっかけがあったワケではないけど、この時期、何やら心のギアが一段上がった感がある。
そのアクセルは『ゲーマーズ!』が踏み、エンジンは『ノラとと』だったろう。
『ドラクエXI』が出たタイミングもあって、心がまたゲームの方へと大きく向いた。
その勢いで『マリオ3Dワールド』をクリアして、環境を、文字通りSWITCHにスイッチした。
SWITCH、まだしっかり触れてないけど。
しかし心に弾みがついた気はするが、如何せん、肝心なことは置き去りなままだ。
無闇にエンジンだけ回して何らかの成果や納得が得られるような年齢ではないな。

旅も大充実。
 
 
 
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■10月~12月
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■旅など
・あわら・金沢 11/2~11/4 …両親を連れて。東尋坊、兼六園。
・伊那 11/11~11/12 …1年ぶり2回目。同じ宿、同じ場所へ々日付で。
・小諸2017ファイナル 12/17~12/18 …本当に何の目的もない旅。
 
■アニメ
・『ブレンド・S』
・『干物妹うまるちゃんR』『血界戦線』
・『アニメガタリズ』『魔法使いの嫁』
・『ラブライブ!サンシャイン!』
 
■その他娯楽
・映画『エルネスト』 10/15 
・映画『ヤマノススメ 思い出プレゼント』 10/29
・映画『ご注文はうさぎですか?? Dear My Sister』 11/18、11/23
・映画『ガールズ&パンツァー最終章・1』 12/24 
 
■寸評
前の期に「映画館で過ごす時間はなかなか良い」と思うようになり、意識して劇場に足を運んだ。

アニメは『ブレンド・S』を喜んで見てはいたが、
楽しんだ度合いは『うまるちゃん』が一番だったと思う。
しかし何よりも『カーグラフィックTV』を流している時間が長かった。なぜだ。
あと、『ラブライブ!』の見方がちょっと分かった。分かったが、面白いとかデキがイイとかは言わない。
割とラブライブラブライブ言ってた気がする。ハマる人の気持ちはちょっと分かった。思い入れだけだ。

唐突に『ドラクエXI』のプレイ日記的な書き物を始めてみたり、
あまり面白くなかったはずの劇場版『ごちうさ』の感想をがんばって書いたりしたせいか
こうして思いをまとめ、言葉にし、書き残すことの意味が今までよりもハッキリ見えてきた時期。
その片鱗は、年始めに『この世界の片隅に』の感想をまとめたときもあったのだが、
今回のことでよりハッキリした。
 
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●○● プレイバック2017 ●○●



振り返ってみると、旅の多さと映画の多さが水際立った年だったと思う。
それと同時に、ここ数年に比べると一人でいる時間がまた長くなってきた年だった。
ゲームも結構遊んだ。これからもこのペースでしばらく遊べそうな気がする。
つまり、回帰の年だったのだろう。
そもそも自分は一人で過ごす時間の長かった人間だし、
インスピレーションの多く、アクションの多くは、ゲームの世界から引き出してきた。
これから先始まるのであろう変化に際して、ここ数年よりも「少しひとり」で動き、
人生を積み上げていくことを思い出そうとしつつある年だったのではなかろうか。

そしてまた、これから先の時間に問題を抱えている自分が
どのように納得してやっていくかについて、
手掛かりと、いま時点での暫定回答を持ちえた年でもあったと思う。

オイサン今年でジャパニーズ厄3Yearsの最終年度だったのだけど、
マそれを思うと、特に大きな出来事が伴わなかったとはいえ
大変良い節目であったんではないかと、振り返って思う。
出来事によってもたらされるのではない、
自分の意識と思惟に寄ってそれを迎えられた・迎えることが出来たという実感があるのは、
いんちきメルヘン書き物士としては誇らしいことだったと思う。

……ことにする。



■旅、そしてくらしについて



年の始め辺りから、「旅って難しいな」と色濃く思い始めていた。
「色濃く」としたのは、以前から思っていたことでもあるからだ。

細かくはまた別で書くが、
旅には目的のあるものとないものとがあって、自分の旅にはないものの方が多い。
あるように見えても、そもそも目的として体をなさないものが多い。

目的のない旅の、意味……というと誤解されそうでイヤだが、
旅の時間や、空間を移動する意味は何なのか、
旅の終わったあとで自分がどうあることを望んでいるのかを量り、そこを目指して導くことが難しい……。

何かの役にたてたいとかそういうことではなくて、
その旅がどういうものであったのか、どういう姿をしていたのかということを、
自分の心に収めるために何らかの感触を得たい。
それは輪郭をなぞることによるかもしれないし、中心部の核心に触れることによるかもしれない。
その形を探り出すことと、その形に納得することが難しい。

  満足ではなく、納得である。

何故なら、ハッキリした目的がなければ形を捉えることが容易くないからだ。
行って帰って来てみないと、旅は、その肝が分からない。
目的があれば「アレが見られたから」と自分に言い聞かせることは可能だけど、
目的のない旅は、終わってみるまでその旅の肝が分からない。
だから終わってみたときにその肝の確かな感触が残っていない場合だってある。
何故なら、その瞬間にはそこが最重点であるなど意識していないからだ。
終わってみて、全体像を振り返ってみて初めてわかる、
「ああ、今回の旅のいちばんの場所はあそこだった、時間はあの瞬間だった」
ということを記録として逃さないための備えや構えとは、いったいどんなものだろう……。



……そんなことを考えるのに、年の前半、
ワリと真面目に結構な時間を費やしてしまったのだけども、
それはそのハナシが旅に終わらず普段の暮らしにも通ずる問題であったからだ。
カンタンに言うと、
家庭も子供もない自分がこれから先の暮らしのどこに納得して生を全うできるだろう?
という問題だ。

  ……クックック、どうだ? 辛気くさい話だろう? 
  アラフォーの人生の葛藤だぞ? どうでもいいだろう?
  だから短めに終わらすぞ?

マ家庭を維持することや血を残すことが人間という生き物の生きる唯一の目的だなんていう気はないけれども、
一般的に考えるとその辺が大きくかつ手っ取り早い回答で、自分にはそれがない。
世の中の役に立って人様に褒めてもらおうという気もサラサラない。
自分で自分に思い知らせるためには、日ごろ何を捕まえながらいる必要があるだろうか。

そんなことの一先ず現状の答えが、春の飯能山中をブラブラさまよう中で降りてきた。
その後、5月の昇仙峡で巡り合った3人の仙人の姿はいくらかの励みになり、
それがファイナルアンサーでは勿論ないだろうけど、ある程度、
納得の出来る答えに行き当たることが出来たと思う、
……というのが、2017年の大きな収穫の一つである。
これからも引き続き、先人たちの生き様を眺めつつ、それを知る旅を続けていこうと思う。

  それとはまた別の意味で旅の難しさを痛感したのが……
  11月に両親を招いた金沢の旅だった。
  金沢は難しい。つくづく「こりゃ上級者向けだな」と感じた。
  とにかく広くて、とにかく人が多い。
  オイサンの志向する、
  「人の多い場所には寄り付かず、なるたけ他者の都合に左右される移動手段は用いない」スタイル、
  すなわち「可能な限り人のいない楽しいところへ徒歩で赴く、それが出来なかったら諦める」
  がまるで通用しなかった。自分の旅のスタイルの不器用さを思い知らされた。
  多少人ごみと慣れ合ってでも交通機関を上手に使い、ピンポイントに見どころを拾って歩くことが
  自分は本当に出来ないんだな。
  今回は両親が一緒だったのでそれに気づくことが出来たが、
  自分だってそのうち体力のない、足の弱った老人になるのだから、
  今後の課題がヒトツ浮き彫りになったと言えよう。
 
 
 
■考え、まとめ、書き残すことが生み出すもの
 
 
 
これは、読んでくれてる人に伝わっているのかどうか分からないけど、
『この世界の片隅に』とか、『ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』とか、
『ドラクエXI』とかの感想を書きながら、
自分にとって理解不可能(或は不可分)であったものについて書こうとする・言語化を試みることで、
その対象が段々と自分の理解可能なものへと収束していく手応えを、
今年は明確に感じることが出来た。

……まあ、考えてみれば当たり前のことなんだけども。

はなから全く正体不明・実体不明であった『この世界の片隅に』や、
さほど面白くないことは確定的であるにせよ、部分的に感じた魅力について
精一杯の言語化を試みた『ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』など、
これらの不可解・未分化のものに挑みかかった結果、
それらを自分の理解できる領域に落とし込むことが出来た(……と、自分では思っている)。

  特に『この世界の~』については、感想をかきあげる前と後では、
  作品が自分の中で支配する領域がガクンと減り、
  「理解するとはこういうことか」という驚きの感触があった。
  驚くほど、「この作品とは(自分にとって)こういうものだったのだ」という、
  理解が、そこに実体として存在した。

言語化によって、どう思っていたか分からなかったことが分かるようになることを、
実感というか、自覚というか、した。
今までその効果というのはあまり感じていなかった。
コレを敢えて今改めて成長と呼ぶ気はないけれども。
新たな感覚・感触の獲得ではあった。

ただ逆に、それらを理解可能な領域に「押し込める」ことで、
不可解であった頃の、魔力的な魅力は失われてしまった感があり……
もし理解が誤っていたり、不十分だったりしていたら、それはもう明らかな損失でしかないので、
このやり方に関してはちょっと取り扱い注意であるな、とは思う。

マ当たり前のことではあって、「え、今更そんな話してんの?」と思われそうではあるけれども。
そもそも勉強の足りてないオジサンなんてこんなモンなのである。
ただ今回は特に、それらスルスルと自分の物になっていく感触があからさまにあったので、
尚のこと感激してしまってワザワザ書いてる、というのもある。

また、
「当然のことであってもそれを言語化できていない人々というのは一定数世の中にいて、
 それを万人に理解可能な文章として著し示すことは、自分にとってではない価値がある」
ということにも、他人の文章を読んで、今年改めて気付いたので……
自分で「……こんなん、当たり前やんな。書いてもしゃあないな」と思うようなことでも、
一応エラそうに書いておくことにしようか? と、思えた今年でもあった。

『ドラゴンクエストXI』については、
まだ途中だけども大きな書きたいことが一個ある。近々形にする予定。
 
 
 
■アニメとゲーム 心身を突き動かすものとして
 
 
 
アニメに関しては、『けものフレンズ』『このすば2!』『ゲーマーズ!』『ノラとと』に、
心身ともに強くドライブされた。

『けものフレンズ』のワケの分からなさには衝撃を受けたし、
世間の流れとマッチしてしまったこともあって、カクヨムのSSコンテストに応募してみるなんていう、
柄にもないテンションの上げ方をしてしまった。
作品自体から直接的にインスピレーションを得たわけではないけど。

『ゲーマーズ!』は、今振り返ってみればそんなに面白いわけではなかったけれども、
主人公の抱く無自覚な孤独と闇が自分の思い描くゲーマー像ととてもよくマッチしていて
「ゲームって、そういう闇や孤独と引き換えに出来るくらい面白かったな」
という気持ちにさせてくれたのが大きい。
『ノラとと』はハイスピード置き去り系ネタアニメだったが、
そういうイミの分からなさにキャッチアップ可能な自分の孤独やかなしみを肯定するもので、
あとから知ったことだけど『ノラとと』もゲーム原作で、
この2作品が同時にやってきたことで、ウズウズと、手薄になりがちだったゲーム方面への回帰が
自分の中で昂っていったのだった。

『ノラとと』に関してはwebラジオ(内でのミニドラマ)がまた素晴らしく、
久々に素晴らしい言語感覚を持つ作家氏(ゲーム原作、アニメ脚本、OP作詞も全部やっている!)に
巡り合えた! という喜びがあった……大変刺激になる。

『ノラとと』のOPは、
『ようこそジャパリパークへ』と並んで2017年を代表するアニメ主題歌だった。
最高です。



そんなゲームへの気持ちの再覚と、Switchの発売、『ドラクエXI』が相まって、
これからまた、濃い目にゲームを楽しめるようになりたいと思う。
ゲームは自分の心を動かす糧であるので、一人になっても強く動き続けるために、
欠かすべからざる動力源として気持ちが再燃した今年は、やはり回帰の年なのだろう。
 
 ▼スマホでのゲーム

……とはいえ、やっぱりスマホでのゲームをしっかりとやろうという気にはちょっとならない。
上でも書いた『スバラシティ』と、
『ソニック』の制作者である中裕司さんの『Legend of Coin』をやってみたけれども。

 ▼スバラシティ
 
 
 
 ▼Legend of Coin
 
 
 
アレは、アカンな。アカン。スマホでゲームするんはアカンわ。
時限のイベントとかがある物はそもそも好かんのでそういうのを避けたチョイスでプレイしてみたが、
少なくとも上の2つで言えば、スキマ時間で始められ過ぎてしまって、
終わらせるにはスキマ時間では足らない、という、中々ヒドイ物であることが今年分かった。

そんなにどっぷりやってないオイサンでさえそうなんだから、
本格派の人たちはもう、どエラいコトになっているであろうことは想像に難くない。
アレはアカンね。
やらん。
やっぱりこう……ゲームというのは、電車の中で
「……立ち上げようか、どうしようか? ちょっとめんどいな、やめとこう」
ってなるくらいの面倒さがあるくらいがちょうどいいと思う。
手軽でいつでも遊べ過ぎるというのは、やっぱダメだ。
そのために電源を入れて立ち上がりを待つくらいでないと、常に電源が入っていて
手元にある機器でプレイできるというのは毒だ。
コレはもう、来年以降もキホンやらない方向で行こう。
 
 
 
■映画
 
 
 
映画館で見る映画の時間はやはり良い。
2時間なりの時間を、そこそこ良い環境で、何かに邪魔をされずに
一つの世界にしっとりと浸ることが出来るのは、自宅では散漫になりがちな自分にはありがたい。

飛び抜けて素晴らしく面白かったと言えるのは『この世界の片隅に』くらいのものだった。
他も、決してつまらないワケではなくて、
どれにもしっかり見てキチンと考えればそれなりに発見はあったけれども。
文句なしにひと目で面白い、理屈はワカランがとにかく心を掴まれた! と
テンション上げて言えるのはそのくらい。

アニメで言えば、
さほど大きな期待も寄せておらず、世間的にほとんど話題にならなかったジブリの後継作
『メアリと魔女の花』の印象が意外によく、
逆に、いくらかの期待を寄せていた押井監督のお弟子さん筋に当たる湯浅監督の
『夜明け告げるルーのうた』は大変イマイチだった。
『メアリ』はジブリの後継を名乗るには、ちょっとお利口さん過ぎる気がした。
ジジイの呪いの様な暗い情念から醸し出される、暴力性が感じられない。
お上品。
しかしお上品・お利口なりに気合の入ったシロモノで、もう一歩で
オッサン心をしっかり掴むだけの何かがあったようには思う。

不思議と好印象だったのが『君の声を届けたい』。
ガワの構成だけ見れば面白くなる要素の見当たらない作品で、
見に行ったのも気まぐれ七割、全体的な印象も事前の予測通りだったのだけれども、
その面白い筈がないという全体像の周りをホンノリと「育ちの良さ、上品さ」の様なものが包んでいて……
「ブサイクで、今は落ちぶれたあばら家に暮らしているけれど、
 もとは高貴な生まれで、素晴らしい教養と立ち居振る舞いを身に付けている子」
のような良さがあった。
ふつうにぶさいくでびんぼうなだけの人、
                      なんかすみません。


実写方面は、古典をちょっと見た、くらいで新作の方はナンダカナーであった。
新しいところでは『メッセージ』と『エルネスト』を見、
古典は『勝手にしやがれ』『パリ、テキサス』を。『パリ、テキサス』はDVDで。

『メッセージ』には面白みを感じなかったし、コレと言った発見も出来なかった。
フーン、という感じ。
『エルネスト』も面白くはなかったが、怒りに関するちょっとした認識の更新があったので、
実りはあったと言えよう。
古典の2作は、さすが古典だけあって色々と衝撃がでかかった。
キチンと分析をしたり、自分の言葉に置き換えて心にしまい直したワケでないので説明のしようはないが。
ああなるほどこれは鮮やかだ、と、どちらも思わされる内容だったのだと思う。
派生して、『パリ、テキサス』からは、ライクーダーのスライドギターの音色への興味が湧いている。
CDの1枚くらいは持っていてもいい。
心を洗い直すときに丁度良い響きを持っていると思う。

来年は、もっとどうでもいい映画も見に行こうと思う。
興味のない物でもとりあえず見に行く、くらいの勢いが欲しい。
見たいもの以外に月一本ノルマ、くらいにしようか。
 
 
 
■人との出会い
 
 
 
長いことお休みしていたtwitterを介した人との新しい出会いが、
今年久しぶりに、立て続けに発生して、なにかそういうサイクルの様なものがあるのかなと、
不思議に感じたりはした。

殊に、5月のsytloさんとは、
ジャンルとしては「物書き同士」という括りのつもりでいたのだが、
最も意気投合した瞬間が
  「ロクヨンのレフトポジション」についての談義であった
のは、
なんというか、
ヘタに「今期のアニメでウンヌンカンヌン」みたいな話題で通ずるよりもよっぽど深い、
魂の部分での繋がりであった。……と、少なくともオイサンは感じた。
なんかヘンに、そういうアニメの話とか、書き物の話とかに終始するより、もっとカタい、
「ああ、なんかずっと友だちでいられるわ」という繋がりを感じる。
ともあれ、うわべだけではない深い共感を得られたと思う。

お会いする前は
「あんまり絡みはないのに、お互い長いことよくフォローしてるなあ、大丈夫かなあ」
みたいな不安定さがあったけれども、あの会話があったおかげで
ああ、ずっと相互フォローでいられたのはそういうことかw、みたいな
おかしな納得感があった。
「同じ地獄に落ちそうな感じ」とでも言えば良いか。
「気が合う」というのは、同じカルチャーの上で育ってきた者同士が共有する
骨太なシンパシーであったのだ。
そういう発見も、今年の一つの大きな収穫であったと言えるでしょ(確信)。
 
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●○● 2018年に向けて ●○●
 
 
 
……とまあ、そんな感じで長々と2017年を振り返ってきたけど。

2018年に、具体的な期待感があるワケではない。
ああしたい、こうしたいというのはあるけれどもエラそうなことは言えないので、
今年の反省を踏まえ、ささやかな希望を述べてシメようと思う。

2017年、色々と気分よく過ごせた一年ではあったけど、
実はちょっと調子に乗ってしまったと思う部分がある。
そう言う意味ではあまり今の自分が好きになれない、警戒すべき一年でもあった。

ただ、上向きな調子に乗じて、人が変化したり、成果を成したりするときなんてのは
こんなものなのかもしれない。
人が変化するにはこういう調子に乗った団塊が伴うものなのかもしれない、とも考えている。
今の自分のお調子ノリを、成長だなんて呼ぶつもりはサラサラないけれど。

  だって、その面では全然嬉しい思いをしていないので……
  そんなんで調子のってもお前、したいことは全然出来てないじゃんと思う。
  それは自分の欲する、何らかの向上ではまったくないですものね……
  もっとちゃんと頑張れよ、と思っている。

正直、調子に乗っている自分は嫌いだ。余計なことを口にする。
もっとしょぼくれて、凹んでいるくらいの自分がどうやら自分は好き。
自分のことが嫌いな自分は好き。
めんどくせえな。
なので、その辺、しっかり押しとどめて行きたい。

ただ、今年手に入れた物は自分を安心させるために必要な重要なパーツだったから、
それは失わないように、疑わないように、コツコツと
いんちきメルヘン書き物士としての使命を全うして行く所存である。
不安も、意義というものに対する萎縮も随分小さくなった。
社会はカンケイない、それは自分由来の使命であり、自分に対して要求するものである。
社会は自分の要求に従って変化すればよい。

あー、あと。
写真をね。
今年は我ながら……ダメだったなあと思う。
「ああ、今年はアレだな」と、パッと思い浮かばない。
なのでもう少し、
2018年は早い段階で「少なくともコレはイケてるだろ」と言える一枚を収められるようにしたい。
そこにある物と取り囲んでいる風景を、忠実に、技巧的に写し取り、
且つ、それを写したときの自分の気分が見るだけで心に再生されるような一枚を、どうか。
 
 
 
書き物、写真、そして楽しいゲームプレイと旅を。
 
 
 
贅沢かね。マいいじゃんね。
あーあと、スマホの良い使い方。
見つけられるようにしたいです。


マそんな感じでヒトツ。
お世話になりました。
来年も、ゆび先はもう一つの心臓とオイサンをよろしく。
目を離すと損するぜ。
凝視してても損するけど。


良いお年を。
オイサンでした。
 
 
 

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2017年12月17日 (日)

■過ぎ去りし時を求め日記~『ドラクエXI』プレイ記録016:寄り道おじさん、終盤の展開を先取りする -更新第1186回-

寝不足のアラフォーが血まなこになって世界を救う、
『ドラゴンクエストXI~過ぎ去りし時を求めて~』プレイ日記。
命の大樹崩壊後、書けていなかった日記を超速で追いついていく。

前回は、
 命の大樹崩壊
   ↓
 最後の砦防衛、グレイグさん参戦
   ↓
 デ王の言いつけを無視してブラチャオ村。難儀解決、シルビア=ゴリアテさん復帰
   ↓
 ソルティコ。シルビアの実家訪問。
   ↓
 メダ女。新展開特になし
   ↓
 ドゥルダ郷。ロウさん復帰、新必殺ワザ・『覇王斬』体得! 名前がダサい!
   ↓
 次はバンデルフォン方面!

……というところまで。
マ今回もバンデルフォンまで行かないんですけど。
今回は、

 船で寄り道、ダーハルーネ。
   ↓
 そのまま陸路でサマディー。
   ↓
 さらに陸路でホムスピ火山方面、ホムラ。
   ↓
 外海へ出る。あの人と再会! しかし……
   ↓
 外洋漫遊

という辺りまで。嗚呼、はるかなるバンデルフォン。


  ※尚、12月12日現在の状況は、プレイ時間109時間、レベルは71。
   ケトスを入手して、空に浮いた島へ行け! と言われてるけど、
   世界レベルで超寄り道+クエスト消化中。



■世界崩壊後のダーハルーネでは

特になにごとも起こらなかった。
海底を追われた魚人が数人、陸に上がって来て騒ぎになっていたくらいだ。
彼らからヒントめいた話も聞いた気がするが、あまり重要ではなかったように思う。
 
 
 
■世界崩壊後のサマディーでは
 
そこからサマディーへは陸路で遡ったのだったと思う。2Dモードにすると進行が早くて助かる。
が、敵との遭遇率が高すぎる気はする……。もう少しバランスよく出来んのかなあ。
マップの広さを1.5倍くらいにして、敵との遭遇率を2/3くらいにしたらいいような気がするんだが。

サマディーでは、「勇者の星が落ちてくる」というワケの分からない話を聞かされることからイベントが始まった。
「勇者の星」? 全然知らない単語だ……。もう少しうまく伏線を張れないものか。
ここまでにその単語、出てきてないよねえ?
前にサマディーを訪れたとき、そんな話あったっけ???
 
Atrdsc_0530
 

勇者の星は空にあって、それが少しずつ落下してきている、
地面に落っこちたら大変だ! 破滅だ!
……って世間の皆さんが騒いでいる、という展開なのだが……

如何せん、3DS版では空を見上げることが出来ないので!
勇者の星がどんなものなのかも見えないし、どれだけ差し迫った状況なのかも全然把握出来ないのであった!
スクウェア・エニックスさん!もう少ししっかり作って下さい!

……!?
も、もしかして、空を飛ぶ乗り物を手に入れてからこのイベントを起こせば
(というか空飛べるようになるまでこのイベントを残しておけば)、
勇者の星の恐ろしさをこの目で見ることが出来たのか!!?!  ← 今気付いた

うおおおおーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!
寄り道が完全にワザワイしたァーーーーーーッ!!!


……とまあ激しく後悔するのはあとにして、イベント自体は至って普通の展開。
王様に会いに行くとあのトンチキ王子が出張って来て、
落ちてくる勇者の星の観測・調査に行くと自分から買って出た。
「なるほどあの腰抜けトンチキプリンスも少しはマシになってきたと見える」、
と、周りの皆は言う。そういうものか。王族ってのも大変だな。

向かった先は、以前のイベントで大サソリと戦ったエリアのさらに奥。
遺跡みたいなものがあったけど何も起こらなかった場所だ。そういやそんな場所もあったな。
トンチキ王子は遺跡で大の字になって空を見上げ、
「勇者の星をこんな風に間近で見上げられることなんかないよ」と、大物ぶりをアピールである。
ウーン、キミそれは、望ましい成長か? まエエけども。

デそこまで行ったのだけども、落ちてくる真っ赤な球体を、
横から飛び出してきたウルノーガさんと思しき影がぶった切ってしまい、
「これで良し」みたいなコトを言って消えてしまった。
魔王の剣を持っていたので多分あれはウルノーガさんだと思う。
ムウ、思わせぶりなイベントめ。何はともあれ、これでどうやら目先の危機は去ったと見える。
そもそも勇者の星とはなんなんだ。
トンチキ王子Mk-Ⅱ(バージョンアップ版)は、その様子を見ていたのだったかどうか、
ご満悦で意気揚々とお城へ戻って行かれた。
マお前が満足ならそれでいいんだけどさ。
 
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サマディーでは、そんな緊急事態の最中でも競馬はまだやっていたのでついでにひとっ走りしといた。
あとどうでもいいけど、この地域はザコ的が強い。
どうでもいいけど、この辺までくると雑魚的がやたら強い。
ギガンテスやら、灼熱の天馬やら、
自分らのレベルはちょっと高すぎるハズだが、それでも苦戦とまではいかないまでも
ワリといい勝負、くらいはあるようだ。
明らかにかなり終盤に訪れるべき場所であるご様子。
全部のメンバーが揃ったくらいに訪れる場所なのであろう。
先ほどのイベントでも、魔王ウルノーガさんの影まで見え隠れしたし、
裏ボスとして名高い「ニズゼルファ」なんて単語も垣間見える始末。

装備の性能も上げていきたいところで、武器屋にも強めの武器が足されているが……
こっから先に訪れる町でまだ良いモノが売られていそうだからここはまだ抑えて行こう。
今の武器で不自由しているわけではないしな。
その辺の武器供給バランスも、あんまりよくないんだよね
あとで書くけど。



■世界崩壊後のホムラの里にて

そこからさらに東へ陸路で遡り、懐かしのホムラの里へ辿り着いた。
ここは、セーニャ・ベロニカ姉妹と出会った村だ。
もしかしたら二人もここへ戻っているかも知れない……
そんな、頼りない手がかりに藁をも掴む思いですがって来てみたが……。
うそ。なんとなく寄り道しちゃっただけです。なんでウソつくんだ。

ここはまた、随分深刻にやられていらっしゃった。
なんか詳しい経緯はわすれちゃったな。ワリとややこしい話だった気がする。

火山に化け物が出るようになったけど? その化け物の正体は実は村の子供で?
その子がそんなことをした理由は、「生贄に選ばれた母親を山中にかくまっているから」で?
母親は村のシャーマンおばさんに、火の神の生贄として選ばれた?
だったかな。

デ、なんで生贄制度なんか始めたんかといえば、
村のシャーマンおばさんの息子がかつて火山の人食い火竜をやっつけたことになってたけど、
そのときに息子は火竜の呪いを受けて自分が火竜になっちゃって、
シャーマンおばさんはそれをいままでかくまっていて、
火竜は火竜だけど息子だから殺すに殺せず、食べ物に窮して生贄を出すようになった、
だったと思う。

まあその火竜も、2回やっつけてやったけどな!! ← おおいばり
そこそこ苦戦した気がするが、まあ深刻に勝てない相手ではなかった。
 
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シャーマンおばさんは最後までそのことを隠し通そうとしたけど、
結局里まで下りてきちゃった火竜を前に自分が食べられることを選んで、
それを勇者一行がやっつける、という流れでした。
最期には息子氏の霊的な物も登場して、「母によろしく」みたいなコト言ってたけど
お前の腹ン中だよ(とは言えなかったが)。

……とまあ、やっつけはしたんですが、この時点では特に他のイベントはナシ。
村の難儀を解決しただけだった。



■外洋へ出る

サテ、いよいよ寄り道できる先も限られてきたので……!!
外海へ出ましょう。  ← あくまでもバンデルフォンへは向かわない構え


そうして向かった白の入江付近で、記憶喪失のカミュを拾う。
外海に出た途端ムービーが流れたので何が始まるのかと思えば……船内に不審者が。
船倉から物音を聞いたオイサンが様子を見に行ってみると、
なんとそこには……食べ物をあさっているカミュの姿が!
なんだよーカミュ、戻ってたんなら声かけろよー。
どしたの、お腹減っちゃった? だめだよー挨拶もなしにつまみ食いしてちゃー。
……お前そんなに食いしん坊だったっけw? 梨穂子? 国木田花丸でもうつっちゃったずら?

などと和やかな気分でいたら、どうやらカミュさん、
何らかのショックで記憶を喪失していらしゃるご様子。
えええええ。そ、そんなばかな!

……っていう展開だったのだが、実はオイサン、
このシーンを見た直後に寝オチしてしまい、
次に目が覚めたときには3DSの電池が切れてしまっておった。
立ち上げ直しても、イベント以前の教会から……。
というワケで、
 
 「カ、カミュが記憶喪失に!? そんなばかなうわあああああああ!!!」
 
  がばっ!
 
 「……? な、なんだ夢か。脅かしやがる……」

 
みたいな気持ちだった。
マ実際は、2回目も記憶喪失でパーティに返ってきたんですけど(当たり前だ)。
早く元に戻してあげたい。
スキルパネルが全部なくなっていて使いモンにならん。
もちろんあとで記憶は回復するんだけど、記憶を喪失した経緯は語られなかったな……。



■外海をさまよう~漁村~クレイモランに入れない

外界もそこそこフラフラしてみたけれども、大きな発見やイベントは無かった。
クレイモランに近付く入り江の辺りに、海の底から金色の山が突き出ていて近付くことが出来ず、
キナイさんのいたナギムナーにも立ち寄ってみたが、
海が荒れて漁にならないとか、そんな話を聞かされたくらいだった。
「赤い光が近付いてきて、海が急に荒れて大変なメに遭った。内海では気を付けろ」
と言われたが、マなんかイベントが起こるのであろう(冷静)。

海、とくに北部ではクラーゴンがしょっちゅうでてきて鬱陶しい。
弱くもないのにそんなに稼ぎにもならないし面白味もないという、面倒なだけの相手だ。
マーメイドハープを失ってしまったようで、光の柱に近寄っても何もできなかった。

命の大樹でウルノーガさんにやられたとき、
何を失って何が残っているのかがちゃんとは分かってないんじゃよね。



■具体的なイベントではないが。

船で外洋を巡っていると時折、視界の彼方の命の大樹があった辺りの空に、
赤黒い雲が渦を巻いているのが見える。
3DS版では、2Dモードはいわずもがな、3Dモードでも上下を見上げることは出来ないので
ハッキリとは見られないが、禍々しい、人心をそぞろにさせるには十分すぎる恐ろしさだ。
また、ときどき空に浮かんでいる島の様なものも見えたりするが、
こちらもちゃんとは捉えられないのでなんなのかはようワカラン。
なんで上下見渡せないんだろう……町の中とかでも結構不便するし、
眺めの良い場所などでは大変不自由に感じる。

これ以上外洋を巡っていても何も起こりそうになかったので、
いよいよ本来の目的地であるバンデルフォン地方、ネルセンの宿に向かうことにする。
クソッ……他に寄り道の先はないのか!! ← 寄り道へのただならぬ情熱
他のメンバーもそろそろイラついている気がする。



●○● 今回の苦言 ●○●

■2Dモードでの、印象としてのエンカウント率の高さ


3DS版の2Dモードでプレイしていると、3Dモードに比べ演出もあっさりしているし、
町の構造もよりシンプルに抑えられているため、大変スムーズに進む。
聞くところによるとPS4版は3DS版に輪をかけて世界や町が広いため、ものすごい時間がかかるらしい。

ところが2Dモードの欠点として、エンカウント率がすごく高い(様に感じる)というのがある。
いかんせん、ワールドマップが狭いのである。
且つ、モンスターとのバトルも3DモードやPS4版のようなシンボルエンカウントではなく
ランダムエンカウントなので、自分でエンカウントをコントロールできない。
勢い、適正なレベルになるようにバランスを調整するとなると、ちょっと歩くとエンカウント、
というバランスにならざるを得なかったのであろう。
事情はわかる。わかるが……それだったらワールドマップのイベントとイベントの間は、
もうちょっと距離が開くように広げても良かったんではないだろうか、と思う。
3Dモードは3Dモードで、
「世界全体は、エリアごとに分断されているせいで狭く感じるが、各エリアは冗長でだだっ広く感じる」
というジレンマを抱えている……
どこかに、このジレンマを解決するゲームはないものだろうか?
まだあんまり手を付けられていないけど、『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』は
かなりイイ線言ってるように感じたが、あれはアクションRPGだしなあ。



■伏線張りのまずさ?

これに関しては自分が寄り道ばっかりで変な順番でプレイしている可能性があるから
一概にゲーム側が悪いとも言い難いのかもしれないが……。
今回、「え? 急に何の話???」となる出来事がたまにある。
「勇者の星」の一件はその代表だし、
このあと出てくるケトス(空を移動する手段)入手の段階でも、
ロウか誰かがいきなり「神の乗り物が~」とか言い出して、
「え? ここまでにそんな話出てきてたっけ???」となるなどした。
ここまで結構な時間や場面が十分あったのに、その辺の内容をちりばめたり仄めかしたり
してこなかったのはなんでなんだろう?
正直、ちょっと『ドラクエ』らしくないな、と思っている。



■武器の供給サイクル・タイミングの良くなさ

これは、上の「マップが狭い」ハナシと連動するところもあるのだけど。
マップが狭い・展開が早いと、次の街が近くなる。
そうすると、新しい町についてもなんとなく「どうせまた、すぐ次の町だ」と思えてしまうところがあり、
武器の買い替えが見えてくる。
となると、今の町で武器を買ってもすぐに無駄になるんじゃないか? という心理が働いて、
オイソレと新しい武器に手を出せなくなるんですよね……。
マお金に不自由するバランスではないのでイイっちゃイイんだけど
(オイサンはワリと早い段階で10万、20万の預金が出来てしまった)、
心理的にはあまり楽しめない。
くわえて今回は錬金要素もあるため、町の武器屋で新しい武器を見かけても、
「町を回れば、或はイベントを進めれば、その武器を作るレシピが手に入るかも?」
という心理も働いてくる。
錬金であれば、成功したら売っている物より性能の高い武器を作り出せもするから
その傾向は尚のこと加速する。
その辺の心理をうまく回避する武器の供給サイクルを考えなければならないと思うぞ。
自分が貧乏性なだけだろうか?
 
 
 
マそんな感じで、また次回。
 
 
 

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2017年12月16日 (土)

■過ぎ去りし時を求め日記~『ドラクエXI』プレイ記録015:よりみちおじさん覇王斬を身に着ける -更新第1185回-

えらく間が空いてしまった。
 
寄り道しか取り柄のない(?)アラフォーが
末世救済に挑む、『ドラゴンクエストXI~過ぎ去りし時を求めて~』プレイ日記。
命の大樹崩壊後、書けていなかった日記を超速で追いついていく。

前回の日記終了時点でレベルは50で、
この日記の中ではその続きからなので無論50からなのだが、
実際オイサン自身が今プレイしているレベルは71(!)である。
プレイ時間も100時間を超えて、前回から色々なことが起こりあり過ぎたので簡単に書く。


▼前回は……
命の大樹がウルノーガさんの手によって崩壊したあとの世界で、一人になった勇者イカスが、
「最後の砦」と名を変えたイシの村でグレイグさんとデ王(デルカダール王)と再会し、
デ城に巣食っていた魔物を倒して(あと、すっかり魔物ヅラになったホメロスさんともちょっぴり再会し)、
デ王の命により、本格的に世界救済の旅に出る……運びになったところから。


▼グレイグさんと二人で最後の砦を出発。
デ王には
「勇者ゆかりの土地であるドゥルダ郷へ向かえ。
 そのためにはナプガーナ密林を抜けてドゥーランダ山を登れ」
と言われていたけど、その言いつけを半分だけ守り
ナプガーナ密林を抜けてメダチャット地方へ。
前は海の底経由じゃないと来られなかったけど、世界崩壊の影響で陸路が出来ていた。
 

▼メダ女は一先ず置いといて、ブチャラオ村へ向かう。
その途中で、イケメンだけを集めて派手な格好をしアホみたいなパレードをやらかしている
シルビアと再会。
オネエ野郎どもを大勢引き連れて、世の難儀を解決し、
世界を明るくするパレードの最中なのだとか。
相変わらずで安心する。
 
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▼シルビア&野郎パレードを引き連れてブチャラオ村へ到着。
するとブチャラオ村さん、またしこたまやられていた。やられるのうまいな。バカの村なのか?(失礼)
魔物に女子供を連れ去られてしまったのだとか。しゃあねえな。
オイサン、グレイグ、シルビア三人で、海辺の洞穴へ向かう。前に寄り道した時何にもなかったあそこだ。
 

▼洞穴に向かう途中で一人の男の子に出会った。
彼はブチャラオの住人で、魔物が襲ってきて、父親が一番大事なものは何か?と問われたときに、
自分ではなく「死んだ母親のペンダント」だと言ったことでショックを受けて
村から逃げ出したのだという。なんだお前。ナイーブか? ナイーブなのか?
しかしなるほど、この話のオチが大体見えたぞ。 ← いやなオッサン
 

▼このボスさんは、大変陰湿な上ケチくさかった。
村を襲ったときは、ご丁寧に村人に一番大事なモノは何かを尋ね、それを奪って行ったのだとか。
なかなかだな。
そうして奪ったものをどうしていたかというと、洞穴にしまいこんでいただけだった。
なんだよ。魔王の手の者かと思ったが、野生動物が悪さしてるの大差ない。
 
Atrdsc_0414
 
 
しかしこのトカゲ、バトルが始まる前から問答無用でマホトーンをかけてくるという
大変ずるい&賢い奴だった。そんなんありかよw
しかしオイサン一行は無暗に鍛えているのでその程度の小細工は体力差で押し切ってしまう。
全員、「回復魔法が必要になる前に叩き殺してやる!!」という勢いで殴り掛かった。
多分、魔物よりも怖かったと思う。
途中でマホトーンの効果は切れたが、結局回復しないでなぐり殺してしまった。バイオレンス。
このバトルで覚えたのは、「あ、マホトーンて時間で解除されるのか」ということだった。
知らなんだ。

▼そうして村の難儀を解決し終えると、
シルビアは本格的にパーティに復帰してくれるという。
お前……それはエエけど、そのぞろぞろ引き連れたホm……否、オネエブラザーズどうすんねん。
というと「ソルティコに預かってくれる当てがある」という。
ああ、お前の実家な。
 
 
▼というワケで、次の目的地はソルティコ。
シルビアの親父さんは大層おっかない方なのだそう。
あとシルビアは、実家の親父さんの元で修行していた時分はグレイグさんと同僚だったらしい。
当時の名前はゴリアテ。
それがサーカスに感化されて、自分なりの騎士道を見つけるため、
親父を振り切って家を飛び出し、旅に出たのだという。
ムムッ、ただのオカマヤロウが、純真な熊本出身の女子高生に見えてきましたよ!
お父ちゃん、見つけたよ! 私の騎士道!
お姉ちゃん、見つけたよ! 私の戦車道!

 \アイジャスビマイウィーン♪/

シルビアがゴリアテだったと知ったグレイグさん、超ビックリ。
まあ、高校んとき剣道部でゴリゴリやりあってたマブダチが、
オトナになって再会してみたら
にゃんたま取っちゃった挙句
ホモ同人描いてた

みたいな気分だろうからな。たとえ方。
  
Atrdsc_0416
  
 
▼あと、シルビアは自分たちの「世間の厄介ごとを解決して回る」行進のことを
「世助けのパレード」と呼んでたけれど、「世助け」って言葉はないよな。
「世直し」と「人助け」を合わせた物だろうけどさ。
ちょっと違和感があったことはメモしておく。
 
 
▼それからな、シルビアな! お前のそのパレード衣装な!
すっごい邪魔だから! 視界さえぎるから!
3Dモードだとただでさえ視界が広くないのに、その格好で街歩かれるともう、邪魔以外の何物でもないから!
こうだから!
 
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前が見えない。邪魔w 堀井雄二も分かっていて
「堀井さん、これどうします?」「らしくていいじゃないw」
などというスタッフとの会話があったであろうことは想像に難くない。

 

▼途中、ついでにメダ女に立ち寄り。
ここは特に変わりなかったが、クエストが大量に発生した。コレ面白いな。後述。
 

▼ソルティコに到着。
最後の砦やブチャラオのように特定の差し迫った問題を抱えているわけではないようだが、
やはり様子は暗い。
さっさとゴリアテを実家につれていこう。
パレードの連中が町を賑やかして何やら楽しそうだ。こいつら才能ある。
 

▼ひと悶着あったが、シルビア=ゴリアテ、久々に父親と再会。
親父さんはなんか体を傷めているらしいが、それでも主人公組の誰よりも強そうだ。
ゴリビアは、飛び出したことを父にガツンガツンに怒られるものだとばかり思っていたようだが、
父の方はサッパリしたもんで。
「そんでどうした! お前の騎士道ってのは見つかったのか!!」
だってさ。イヤー、親父さんってのはやっぱ、大したもんだね。
あのゴリビアが借りてきたホモみたいだもんな(借りてくんな)
 
Atrdsc_0418
 
 
親父さんは、ゴリビアの不在中アホたれパレードのメンバーを預かることも、
自分がその中心となって率いていくことも(騙されて)快諾してくれ、
ゴリビアさん、本格的に戦列復帰です。これで百人力だぜ!
なぜかゴリビアさんへの信頼が厚いオイサン。

しかしこの、ゴリビアが親父さんにほおずりするシーン、PS4だとどんな感じなんだろう?
3DSだとキャラモデルの頭身が低いから微笑ましいんだけど、
PS4のリアル頭身でやられると若干引くような気がする……。


▼サテ。問題は次どこへ向かうかです。
おとなしくドゥルダに向かえよ。
イヤです(なんでだ)。
いやー、しかし楽しいな、この感じ。
「次はどこにいこうか?」って、昨今のRPGじゃなかなか迷ったり選んだりできませんもんね!
やっぱり世界が崩壊してからの方が、シナリオが断然『ドラクエ』らしくなってきた。
前置きが長いよ!

ソルティコ周りをぶらぶらしていると、町の南岸に船が停まっているのを見つけた。
アリスちゃんも無事だ、良かった! ← 大ファンか
しかし船の方はまだダメージがあって動けないらしいので、海を渡るのは難しそうだ……。
仕方ない、ここはおとなしくドゥルダへ向かうとしよう。(チッ


▼ドゥーランダ山からドゥルダ郷へ。
……正直、道中のことをあまり覚えていない。ほとんど苦労した覚えがないな。
えらく短く親切な山登りだった様な気がする。
途中途中、例の「モンスターの乗り物を奪って進む」ギミックがあった気がするが、
例によって大して面白くない。コレ明らかに要らんやろ……。


▼ドゥルダは宗教施設。
クリリンみたいなちびっ子がここを仕切っているらしい。
ちょっと前までは鬼の様なキリッキリで目鼻立ちパッキパキの怖いオバサンがやりまくりだった(表現)ようだが、
命の大樹が落ちたどさくさでお亡くなりになり、ちびっ子が跡目を継いだのだという。
お前、そこはクリリンじゃなくて幼女だろ……。分かってねえ、雄二分かってねえよ。
それはともかく、何やら先客があって、その者は僧侶たちの制止も振り切って
山の頂上へ向かってしまったのだという。
ここから先の山頂までにはなかなかグレイトな魔物が巣食っているということで
命が危ないので助けに行ってほしい、とかいきなり言われる。
マいいけどさ。

しかしこのドゥルダという里というか、その文化というか、
ロトゼタシアに広まるラムダと二大勢力の宗派というワリには
ここまで全然その話を聞かなかったな。
もう少しその辺、なんかあっても良かったんじゃないの?


▼普通に考えれば、その先客はウチらのツレの誰かだろう。
ここがモンクたちの集う場所ということを考えればロウかマルティナ。
モンクという職業的な色合いから考えるとマルティナであろう。


▼と思って山頂まで行ったら、ロウが即身仏みたいになっていた。
ロウかー。マいいけど。在り難いけど。いま回復方面が手薄だからな。
ロウは、極寒の岩の祠で座禅を組んでミイラ化しているが、まだ生きてるらしい。
詳しくは憶えてないけど、
「まだ意識はある、これは冥府で修業をするドゥルダの修行の一つだ、
 戻れなくなる前にお前も行って連れ戻して来い」
みたいなことを言われたのであったか、ともあれ自分もそれに付き合うことになった。
えー。


▼クリリンの導きに従って冥府につっこんでいくと……
カリン塔のてっぺんみたいなところにロウがいて、
ワンレンキリッキリで目鼻立ちパッキパキの、化粧厚めの怖いオバサンと戦っていた。
どうやらあれが先代の教祖様であるらしい。ロウとは師弟関係のようである。ロウが弟子。
なれそめは忘れてしまった。


▼ともあれロウは師匠の下で、
魔王打倒のための奥義を習得しにここへきたという。
覚悟の違う爺さんだ……とても真似できない……。
 
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だってサ、あのトシになってだよ?
「自分の子どもと滅んだ王国の仇を討つために、死んだ師匠を追いかけて
 嘘かホントかも分からない、帰って来られるかも分からない
 冥府までやって来て魔王をぶっちめるための技を身に付けよう」
とか、思いつかないし、思いついてもやろうと思えんよ……すげえなあ。


▼それでシルビアのときも驚いたけど。
ウチのパーティのメンツは、中心人物であるはずの勇者を失って、
あれだけのメに遭ったにも関わらず、
この数か月のうちにそれぞれがちゃんとそれぞれの目的を持って
それぞれの向かう方向へ動き出していて、さらにそれなりの成果を上げていた、
という展開が用意されていたことに、とても驚いた。

これがアナタ、『ファイナルナントカー』だったり、
『テイルズオブナントカカントカ』だったらこうはいかないですよ。
どいつもこいつもメソメソメソメソ、やられたその場から一歩も動かず、
「もういやだ! ダメに決まってるんだあああああああ!!」
とか言っちゃうに違いない(偏見)。


▼などと感心していると。
ロウのお師匠さんはオイサンにも修業をおススメしてきました。
ははーん、サテはお前、ただのドSやな?
ロウの会得した必殺技とペアになるやつで、合体技になるから覚えて帰れと言う。
まあエエけど。 ← 流されやすいタイプ
 
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ロウ爺ちゃんのお師匠、ニマさん。ぶっちゃけると好みのタイプです。
ブラッド・キャント・バトル。血は争えない。

 
 
そして! 身に付けた技の名は!!
 
 

覇王斬!!!
 
 
 
かっっっっこ悪ッッッ!!

師匠! ネーミングセンスゼロですね! そしてエフェクトも超ダサいですね!!
少年ジャンプとか読み過ぎじゃないっすか!!?
あんま使いたくないっす!! はやぶさ斬りでイイっす!

しかし、展開がホントに少年ジャンプ的、『ファイナルファタジー』になってきたなあ……。
正直、あんまり好きではない。心高ぶるものもない。


▼こうして、ロウも戦列に正式復帰。
ウム、なかなか戦える顔ぶれになってきたな。
あとは……戦力としては、セー・ベロ姉妹がいてくれればいい!
……待ちたまえ。マルティナとカミュは?
……あんまり使ってなかったしなあ。
しかし予感としては、セー・ベロ姉妹の復帰は最後であろう。次はカミュあたりだろうかなあ。


▼次の目的地は……ロウだったか誰かが、
「バンデルフォンの入り口、ネルセンの宿屋で、泊まった者が皆同じ夢を見る」
という噂を聞きつけてきた。
何かあるかも知れない、というのでそこへ向かうことが提案された。
……よしわかった。そこを避けて動けばいいんだな!?
船も使えるようになったので、バンデルフォンを避けとりあえず内海で近場からアクセスしてみる。


▼ここからは、結構な迷走を続けることになる。
船で手近なダーハルーネに行き、そこから陸路を辿ってサマディーへ至る。
サマディーではあのトンチキ王子も一枚かんでひと悶着あったがそれも解決し、
続いてその先、過去に辿ったのと丁度逆の順番で、火山の町・ホムラへと至った。
ホムラでももちろんひと悶着あった。



先はまだ長いので、日記(既に全然日記ではないけど)本編は次回に続く.

ちょっと面白いなーと思ったのは、世界崩壊後、クエストが同時多発的に大量発生したこと。
クエストシステム自体は大変鬱陶しくて好きではないが、
「世が乱れ、人々が己のチカラに無力感を感じている世の中だからこそ、
 何かにすがったり求めたり、なにげないけれども大事な何かに気付いたり、
 ということの表れとして頼まれごとが増えた」

と考えると、このタイミングで人々のちいさな願い・望みの数が増えることには大変な含蓄を感じる。
これはゲームシステム的な演出も当然のことながら、
堀井雄二なりの物語表現でもあり、彼が肌で感じてきた世界の真実の姿の一つなのだろうと思う。



●○● 苦言がいくつか ●○●


今回の文句は、主にバトル方面にむけて。

▼特技や呪文が増え過ぎて、世界観がなんかヘン。
新たに「覇王斬」なんていうヘンな技を増やす必要があったのだろうか、みたいなことである。
ギガスラッシュをここまで引っ張ればすんだのでは? と思う次第。
 
他にも、マルティナの「ヒップアタック」が妙に強いとか、
シルビアの「アモーレショット」ってなんなんだ! とか……
イヤ、いいんですよ、在るのは。
でも、アモーレショットがメラミと似たようなダメージ量って言われると、やっぱり
「シルビアは何を発射しているのか?」って気になるじゃないですか。
もしかして、せ……いやいや、落ち着け。
なんかね、インフレとスピードアップが酷いんだと思いますよ。
お話の展開・スケールに合わせて、数値や魔法の種類を増やす・拡大するんじゃなくて、
魔法の種類のスケールに合わせてお話を収める方向性で作った方が良いのでは?
話が長引いて、ダメージ量・HP・MPもインフレしたから、ベホイミとベホマの間にベホイムをいれるんじゃなく、
ホイミ・ベホイミ・ベホマしかない、そのスケールに合わせた物語とゲーム展開を考えるべきなのだと思う。


▼AIがバカになっている気がする。
「ガンガンいこうぜ」と「みんながんばれ」の差が見えない。
後続がやることのダメージを見据えて自分の消耗量を加減しつつ効率よく打って出る、
という姿勢が見えてこない。
結局、みんな俺が俺がのダメージと消耗量になっているように見えるのよね。
「いのちをだいじに」くらいにすると、ようやく攻撃の消耗を抑えようとしているようだ。
補助と攻撃をバランスよくは、なかなかやってくれないなあと思う。
賢くなってるのかねえ?


▼バトルのバランスがおかしい。
魔法使い系がMP消費主体で戦うのは致し方ないとして、
戦士職まで、MP消費技で戦うことが前提くらいのバランスになっているのはいかがなものか?
「バッチリがんばれ」で戦っててもキホン消費技で攻めるスタイルってことは、
そういうことですよね……?
戦士職はそういうこと気にしないでガンガンやれるのが、本来の魅力だと思う。
戦士職と魔法使い職の差が無くなって来ている。
戦士職でも複数攻撃がしたいなら、攻撃力で劣るというというディスアドバンテージを負って
ムチなりブーメランなりを使う、という文脈ではなかったのか。
戦士職でも火力はそのままに横軸攻撃をMP消費で補えてしまったら、
魔法使い職って補助系にしか存在意義が見いだせないように思うのだが……。
確かに便利だからそうしてしまうんだけど、



マそんな感じでヒトツ。


……そうそう、メダ女に立ち寄ったとき、先生が言っていた。
 
 
  「この災厄の中、もしも一人で泣いている女の子を見かけたら
                       この学園のことを教えてあげて下さい」……
 
 
……セーシェル!
言われてすぐにピンと来た、最後の砦の川辺で泣いていた女の子。
ルーラ一発で、ザ・寄り道オジサンにあるまじきまっしぐら具合で最後の砦へ飛んでゆき、
最奥部に辿り着くと、同じ場所で佇んでいたセーシェルにメダ女のことを教えた。
連れて行ってやれば良いようなものだが……
「私、そこへ行ってみる」と歩き出した彼女の小さな背中を見送るオイサンでした。
へっ、イイ女になるんだぜ?
行くだけでも相当大変だと思うけど、どうか無事でな。
 
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2017年11月26日 (日)

■しゅまりない旅情2017~4日目(3)・終~ -更新第1182回-

空と海が入れ替わり、深い空へと落ちていく朱鞠内。
2017年8月の訪問録、その4日目、のその3。
 
……最終回です。楽しかった2017年夏・朱鞠内の旅も、おしまい。かなしいぜ。
 
 
Dsc07147
たびびと風いち姫 
 
4日目、早朝から昼にかけて7時間もの美瑛のスパルタン丘行軍をどうにか生き延び、
旭川の駅に戻るところから。






================================================
■4日目 8月21日(月)
------------------------------------------------

 
 
  ●○●14:00~15:30 旭川、cafe花みずき ●○●
 
 
・予定の時刻通り、旭川に戻ってくる。朝、ロッカーに放り込んでおいた花みずきさんへのおみやげを回収し、花みずきさんへお茶しに行く。これがないと旭川の旅が終わらないオイサンです。スコーンだッスコーンを食うのだッ!

cafe花みずきさんとは13年前の初渡道からのお付き合いだが、ワリと最近まで辿り着くのに道を間違えたり所在を見失ったりしていた。だって旭川って碁盤目状に整理されてて、ハズレまでくるとしんなり寂れてて寂れ具合に見分けがつかないんだもの。

らーめん黄拉々(きらら)さんを目印にすることを最近ようやく覚えた(遅いわ)。そうなると、らーめん黄拉々(きらら)さんにも興味が出てきたので、ちょっと食べに入ってみたい気持ちにもなっている。思えばこの店も、13年間看板を眺めて前を素通りしてきた店である。

・今回はもう一軒、常磐公園の入り口近くにある、「たく」というコーヒー屋を開拓しようと思っていたのに、とうとうその時間がとれなかった。朝早くからやっているお店の様で勝手が良さそうなのである。こちらも次回の宿題であるな。
 
Dsc07162  
 
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・花みずきさんは……金曜日に確かめた貼り紙どおり、営業しておられた。良かった。お客の入りはいつも通りくらい。カウンターに一人、奥のテーブル席に2、3組。

・スコーンのセットを頼んで、小一時間ばかりとりとめのない雑談をする。

・そう、オイサンは今回お土産を持って行ったのである。観光地へ観光に行くのに、おみやげを持っていくのである。あべこべである。ブツは、この一週間前に帰省した際、京都駅で買った加茂葵なる小豆の和菓子。花みずきの母娘が奈良が好きだというのは知ってたので、「一週間後に北海道に行くんだし……」という、いわばついでみたいなモンである。

・しかしそのおみやげも、そんなにたくさん入ってる物でもないのにオモタセでオヨバレしてしまった。エエんか。いただきます(食うんかい)。……ム、パンチの効いた甘みに大きすぎないサイズ、さくっとした歯応え。これは美味いな(自画自賛)! つまらないものですが美味しいお菓子です!(鉄板ネタ)

お  店「でもねえ、来てくれたのが今日で良かったー。お店、昨日まで夏休みだったのよー」

 オイサン「知ってますw」
 お  店「来wwてwwたww」

・お店の夏休みの話から、休みの間に見に行ったというサーカスの話を聞かされた。札幌に木下大サーカスが来ていたらしい。木の下大サーカス、まだ生存していたのか……。てっきりもう、ディズニーとシルクドソレイユ辺りの外来種に駆逐されてしまったものとばかり思っていた。

・カウンターにいたお客のご婦人も、そのサーカスを見に行くつもりだという話が折り重なって、チケットが全然とれないから早くした方がイイ、自由席は安くて当日券もあるかもだけど、殆ど見えない様な席になることもあるから避けた方がイイ、みたいな話をしていた。

・しかしそのカウンターに座ってた常連さんは、Loppiの使い方が分からぬ。メロス。

・サーカスのショーはやはりインパクトがある様だ。ホワイトタイガーがウリだったらしいが、それはあまり響かなかったらしい……。「うーん……確かにちょっと白い……? ぐらい」なのだとか。身もフタもない。まあ動物見るんだったら動物園だろうな。今なら、サーバルキャットを連れてきた方がおかしな客が良い食いつき方をするだろう。たーのしーい!

・この夏の話だったか忘れたが、お店の母娘は最近、また奈良にも来たらしい。どこか目新しいところに行ったのかと尋ねたが、「全然w! 毎回同じところに行っちゃうのw 新しいところに行きたいとも思うんだけど、前に行った良いところとか好きなところを予定に入れたら、そこだけで終わっちゃうのよね、どうにかできないかしらw」だそうな。あー……わかるわー。 ← さっきまで、3日間かけて去年と同じ道歩いてきた人

・大体、東大寺や国立博物館のあたりにしか行かないそうな。目抜き通りみたいなものですな。飛鳥、高野山へも行かれたことはあるのだそう。吉野へはまだ行ってないとのこと。

・しかしこの母娘がオイサンと違うのは、いくらかの国際性を帯びていることだ。パリにも行ったことがある、という話になったのである。ところが折悪く、エッフェル塔の2基あるエレベーターのうち片側が工事中で大行列が出来てしまい、普段は開放されない階段を使って上っても良いことになった。しかし如何せん、高所があまり得意でないお母さん(オイサンの母と同じ年齢であらせられる)は、その足元がスケスケな階段を使うのが怖いので、娘さんに一人で行ってこいと言ったらしいのだが。

店娘「それで私が『じゃあそうするわー、行ってくるわー』って行こうとしたら、
    この人『私を一人にする気!?』って言うのよー、もうどうしたらいいのーw?」

 店母「だってねえw」
 
・……ですってよ。「だってねえ」じゃないっての。何ののろけ話だ。もう結婚しちゃえよ。

・しかしそのインターナショナル母娘の国際性もどこか怪しい。
 「サンフランシスコって、ニューヨークとは違うの?」
 ……。ああ、ええ、違いますねえ。 

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・娘さんの旅話は続く。

・昨年の大みそかから正月にかけて、なんと鎌倉へ凸したらしい。あー……そらアカンわ。正月の鎌倉は、アカン。信仰心が試される場所である。案の定、元日に八幡宮にぶっこんでコミケ4日目になったそうな。石段の下で2時間待たされ、上ってまた待たされて、みたいな話でった。まあそうだろうな。うーむ。

・オイサンは、元旦の鎌倉は行ったことがないが、2日にならあるな。早朝だったのでさほどの込み具合でもなかった記憶がある。あそこは、秋と正月は迂闊に近寄ったらアカンのである。

・尚、その際泊まった宿は大船だったらしい。大船にホテルなんかあったのか。

・驚いたのが、話が長谷の寺に及んだときのことである。

・長谷寺へはオイサンも行ったことがある。お寺自体はあまり印象に残ってなかったのだが、時期のせいか百日紅がきれいだった覚えがあって、「百日紅がきれいですよね」と水を向けたら、「え? サルスベリってなに?」と言われてしまった。北海道ではあまりメジャーではないらしい。基本的に温かいところ向きの花木だったのだな。確かに夏の盛りの花であった。

・あと、娘さんの長谷寺の印象は、「洞窟の中の仏像がイマイチ」。あー。なんかそんなだった気がする。

・途中、オイサンの持参したお土産のお菓子が食べながら話したり、突然「近所の人が畑で作った」というスイカが出てきたり、なんだか親戚の家にでも遊びに来たような展開になる。まあ不定期ながら13年も巡礼を続けていれば、ご本尊とも面識ができるというものである。
 
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・どんな流れだったか忘れたが、話の最後はミサイル防衛の話をしていた気がする。このときはまだ襟裳の南にミサイルがー、みたいなことの前だったはずなので、なんかのたまたまだったと思うが。一時間半ほどの年一定期巡礼であった。お母さんも娘さんも、お元気そうでなによりであった。またくるぜ。


  ●○●15:30~16:30 ブラジル、旭川空港 ●○●


・飛行機は、20時台の最終便である。

旭川駅周辺から空港までは車で40分弱なので、18時半頃にこちらを出れば十分に間に合うのだが、空港の傍にある展望の丘でボンヤリする時間が欲しいから、その1時間くらい前には着きたい所存。今が15時半なので、ゴハン食べてしまったら、もう宿に荷物を回収に行ってしまおう。

・晩ゴハンの店は決めてある。暗黒地下喫茶・ブラジルさんである。イヤ普通の喫茶だけど。ここのしょうが焼きが、悪魔に魂を売ったとしか思えないほど美味いのである。なるほど、それで地獄により近い地下に店を構えておるのであるな(論理的な解釈)。マ所詮はオイサンのさじ加減でしかないが。

・歩きなれた、変わり映えのしない道を歩く。花みずきさんは目抜き通りからは結構離れている。

・街路樹のナナカマドが、ところどころ赤く色づいている。中心街に近付いたある一区画にだけ植えられているらしい。そういえば、花みずきには冷房がかかっていなかった。扇風機が回っていただけだったが、それでも十分に涼しかったのである。もう秋を感じる季節であるのだな。

・喫茶ブラジルさん。看板に「コーヒーひとすじ」と謳いながら、となりに掲げられたメニューではあきらかに、海粥、山粥、オムライスに肉丼が推されている感のあるブラジルさん。相変わらずの即オチぶりがSごころをくすぐる(くすぐるかそんなもん)。
 
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・薄暗い地下店内。中途半端な時間のせいか客はいない。お店のおっかさんも、オイサンを見て「アレこんな時間に」といった風情だ。無理もない。

・適当に陣取ってひとしきりメニューを眺めはするが心はしょうが焼き定食に決まっていた。こんなところまで昨年の通りなのである。「違うモン食うても罰は当たらんのとちゃうか」と心は騒ぐが、胃袋と心臓がしょうが焼きを欲して止まないのだから仕方ない。へっへっへ、口では冷静なふりしてても体はしょうが焼きだな! や、やめてえ!

・……などと独りで悶えていたら(悶えません)、しょうが焼き到着。うむ美味い。なんてことないのに美味い。多分ヨソで食っても味にはそんな大差ないんだろうけど(身もフタもない)美味い。とにかく美味いのでいい。体に染み入ればそれでいい。

・値段は780円。またこの値段がイイではないか。800円でも750円でもない、780円。ゾイドの値段である。
 
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北海道の地下でせかいせいふくをたくらむいち姫
 
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 世界一うまいしょうが焼き
 
・食事を終えたら一旦宿へ戻り、フロントに預けておいた荷物を受け取って、空港へ向かう。少し早い気もするが、まあいいだろう。遅いよりはずっといい。

空港~駅間は、便の発着に合わせたリムジンバスが走っていて、大体4、50分で800円くらい……だったかな? 来るときはコレを使ったが、帰りは大体タクシーを使うことにしている。運転手さんが何かしゃべるなら、そこから何か拾える話もあるだろう、というくらいのことである。

・宿のエントランスにあったタクシープールでクルマを拾い(生意気にも立派な宿であった)、旭川空港まで、と告げる。そうしたらまあ、大体の運転手さんは「旅行ですか」とか聞いてくる。聞いてこない人も中にはいる。であればなにもすることはない。無理してしゃべる気もない。今回は前者だった。

・昨日までは暑かったけど今日は涼しいだとか、今年は雨が多いとか雪が少なかったとかの一般的な話から始まって、どこへ行ってきたのか、どこへ帰るのか? という、話は少しプライベートな方へ色をグラデーションさせていく。どうやら今回の運転手さんはお話が好きなご様子だ。いいじゃないか、話聞くよ?

・運転手さんは車が大好きで3台持っているというハナシで、車種は忘れてしまったが、どれも高そうなものだったことはなんとなく覚えている。運転するのも大好きで、以前お客に乗っけたお婆さん三人組が、美瑛をどう見て回ったらいいか分からず悩んでいたというので、翌日休みだった運転手さんは自前の車を出し、タダで乗っけて見どころを巡回してあげたという。

・マ正直、自分だったらそんな風に申し出られても多分色々考えてしまって遠慮してしまうところだが、ご婦人3人組も喜んでいたというし、運転手さんもドライブがてらにいい気分で走れたというんだから、良い話だったのであろう。

・「美瑛の青い池には行ったのか?」、と、だしぬけに聞かれる。しつこいようだが美瑛歴13年間のオイサンである、なめてもらっては困る。スンマセン、恥ずかしながらまだ行ったことがないッス。だってあそこ、冬は入れないんだもん。夏場はバカみたいに人が多いというし、冬が主戦場のロンリートラベラー・オイサンにはちょっと縁遠い場所だ。リア充のための場所だ。

・青い池がことさら有名になり、観光客が大挙するまでになったのはここ数年のことではあるが、その存在だけはオイサンも13年前から聞き及んでいた。『北へ。DiamondDust』にもスポットとしてフィーチャーされていた筈だし、何よりも、初めての渡道の帰りの空港へ向かうタクシーの中で、運転手さんに聞かされたからだ。

・その運転手さんは言っていた。「お客さんは『青い池』って知ってる? あ、知ってるんだ。あそこもね、ちょっと前までは私らみたいな地元の運転手くらいしか知らないような場所でね。観光協会に、どこか穴場になりそうな場所を知らないかって聞かれて、誰かが話しちゃったんだろうな。そうしたら最近はねえ、もうちょっとずつ、情報誌なんかにも出るようになっちゃって。なかなか、ああいう隠れた場所も減って来ちゃったよね」

・それから13年。運転手さんは言う。「駐車場が出来てるんだけどさ。でっかいよ。そこがすぐに満杯になって、溢れて渋滞しちゃうんだからね。行くんだったらもう、早朝じゃないとね」……なのだそうな。まあ話には聞いていたが。そんな噂を聞くものだから、なかなか手が、否、足が伸びないのである。まオイサンが行くとしたらレンタサイクルを借りてということになるだろう。距離は12、3㎞のはずだから、自転車と時間さえあれば苦にはならぬはずだ。

・旭川の中心地から空港までの間には大きな田園地帯が広がる。今年はいいが、昨年は台風続きで大変だったろう。その台風が3つ続けてやってく合間を縫って、昨年のオイサンはここに居たのだ。帰りの飛行機が飛ばないのではないかと、オロオロひやひや、戦々恐々としながらの旅はなかなかにスリリングであった。そんなスリルは求めたくないのだが。

・台風、というハナシになると、運転手さんは話し始めた。釣りが好きなのだと。お友だちとあちらこちらへ釣りに行くのだそうだが、台風が来ると、その翌日はオホーツク側まで車を走らせ、……紋別といっていたっけか、海岸に立つのだそうな。そうすると打ち上げられた大きなホタテがわんさと収穫できるのだそうである。

・「こんなのが! こんな大きいのがもう取り放題なんだよw!」と楽しそうに語る運転手さんである。オイサンは漁業権とかそういうのには詳しくないが、まセーフなのだろう。

オイサンがどこから来たのか、という話の中で最寄駅の名を告げると、「え! 昔そのすぐ近くに住んでたよ!」という反応が返って来て驚かされた。なんでも30年ほど前、オイサンの住む町の近辺に大きな石油関連メーカーの研究所だか研修所だかがあって、そこで勉強をしていたのだそうな。話のディティールは忘れてしまったが、高い車を何台も持てるほどの収入を得られているのには、その頃学んだ技術が関係していたような、そんな話を聞いた気がする。

・……などと、多岐にわたる話をしていたら、40分などあっという間なのである。
 なんだか、運転手さんの 自慢話ばかり聞かされたような 気がするなあ……。
 マいいさ、面白い話もあった。

・運転手さんは最後に名刺を渡して「次また来ることがあったら、連絡をもらえたらお安く案内するよ」と付け加えることを忘れない、その小まめさが収入に繋がるのだろう。連絡などなくて当然、あったらめっけものの精神なのであろう。働くのもきっと大好きなのだ。

・フライトまで2時間近くある。サッサと荷物を預け……てしまうのは素人。先にお土産を買って一緒に預けてしまえば楽なので、まずは2階のお土産コーナーを見て回るのだった。

・買い物が終わったら荷物と一緒にして預けてしまい、身軽になったら……展望の丘へ向かう。あそこは気を付けないと蚊にくわれるので、虫よけをしっかり噴いておく。



■Closing~たびのおわり~



以上を以て、今回の旅はおしまいである。
あとは空港全体を見渡す丘の上で搭乗便が羽田から到着するのを待ち、
その便の折り返しで羽田へ向かったのみだ。
 
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今回の旅は……色々と、すれ違い、食い違い、簡単に言えばポカの多い旅だった。
 
 
 
初日朝に訪れる予定だったcafe花みずきさんが休みだったことに始まり、
あるハズだった深川駅前のコインロッカーが撤去されていたこと、
2日目、昨年は同じタイミングで営業してた朱鞠内の商店がお休みだったこと、
朱鞠内から深川へ折り返すバスが、日曜は運行していなかったことと、
名寄から旭川へ帰る列車の時間を一時間勘違いしていたこと。

上から3つは、田舎の気まぐれであってどうともしようのないことだ。
実際、花みずきさんの夏休みの予定はwebサイトにもどこにも書いていなかったし、
深川のコインロッカー情報も、あることを調べて行った結果である。
朱鞠内の商店なんか調べようもないしな……当日朝に電話するくらいしか?

下の2つは、自分のシンプルな油断であって、しかも場合によっちゃ致命傷になるものなので、
今後気を引き締める必要があろう。
「走ってるはずのバスが走ってない」「一本乗り逃す」なんて、
旅程の決まった田舎のバス・電車旅では、やっちゃいかんことだ。
いま無事にこの空港の丘に予定通り座っていられるのは幸運と言っていいだろう。
イヤ大げさじゃないよ。
バスがその一本でおしまいとか、電車が3時間後とかだったらと思うとぞっとする。

  ……まあゾッとはしつつも、その状況に「これは……おいしいな」と思っている自分も
  きっと何%かはいるだろうけれどもだ。

それにしても、である。
昨年とまったく同じ物を見てきたがいやはや、美しく、心地よい場所であることが確かめられた
朱鞠内の旅であった。
掛け値なし。
思えば「全く同じ場所に、同じ行程で行く」などというのは、
自分の旅においては稚内でもそうだし、摩周に行くときだってそうだから、何ら珍しいことではなかった。
それらの場所へ、何故そうやって幾たびも訪れるかといえば、
それらの場所が素晴らしいからであって、「それで完成している」と言えるからだ。

  ……マ、他に周りようがない、バリエーションの無い土地だということもあるけれども。 ← あっ

つまりそれに堪え得た朱鞠内の旅は、自分の新たな定番として定着したのだろう。
今後もたびたび、人生のそこかしこで登場する場所になると思う。
素敵な隠れ家の誕生です。旭川・美瑛をからめて行けるっていうのがまた良い。オイサン向きである。
だって、花みずきにも行けるもの。空港が使いやすいしさ。

ひと的には、特段面白い出会いがあったワケではないけれども。

登場した新キャラは……朱鞠内のバス待合で働いていたビビる昇太くんと、
名寄の北緯45度のおっかさんくらいだろうか。
ビビるくんとは二度と再び会うことは……まあ、ないであろう。行けば会えるってモンでもないし。
てか会いたいワケでもないw
彼はどういう立場なのかもよく分かんないし。
新キャラではなかったにせよ、
朱鞠内湖の遊覧船チケットオフィスオペレーターのおばちゃんと船長とは、
あらためて密なコミュニケーションを取らせてもらえ嬉しかった。
多分彼らとは、今後繰り返し訪れる中で顔見知りにはなっていくだろう。

  ……万が一船長になんかあったらあの遊覧船ってどうなっちゃうんだろう?
  他にも、操る人がいるのかな?
 
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空港を見渡せる丘の上、発着する飛行機を(そんなに便ないけど)眺めていると、
日はみるみる傾いて写真を撮るのにも難儀する暗さになる。
ベンチの上には、前のお客さんの忘れ物であろうCANONのレンズキャップが置き去りにされていた。
純正っぽいから、コイツもきっとそのナリからは想像できない様なお値段であるのだろう。

  オイサンのRX-1さんのレンズキャップ。
  これは本体についてきた純正品なのだが、単品で買うと7000円する。
  この黒い薄っぺらいのが(薄くはないが)、7000円。
  ちょっと面白いので、最近は親や仲間内に対してネタとして使っている。
  だからきっと、あそこに置き去りにされていたキャップも同じくらいするだろう。
  だからといって、拾って帰っても有難い値段で売れたりはしないので
  そんなこともしないが。

小一時間ばかり、そこで写真を撮って過ごした。
これもまた、昨年の通りである。撮れた写真も昨年と大差ない。

日のすっかり暮れた滑走路に誘導灯が灯り、一機の飛行機が降りてきた。
これから折り返しで羽田に向かう、自分が乗る予定の本日の最終便だ。
アレが来た以上、自分もここを去る準備をしなければならない。
手元に広げた色々を片付けて、ロビーへ帰った。

ロビーの一画にガチャガチャがやたらと並んでいるので気になって見に行ってみると……
海外(すなわち主に近場の半島)からのお客さん向けの、最後の小銭搾り取り装置であるようだった。
「これは日本で人気の、おもちゃの自動販売機だ!
 小銭なんか自国に帰ったらもう使えないんだからここで出し切って帰れ!」
と書いてある。
マ連中にはこれくらい言った方が伝わり易いのだろう。
自分も何か回してみようかと思ったが品揃えがフォリナー向けにチューンされており、
自分のセンスに響くものがなかったので結局やらなかった。
 
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旭川空港の保安検査場は広くなくて並ぶので、早めに済ませてしま……ったつもりだったが、
通り抜けた先のロビーは、もう出発を待つ人々で溢れかえっておった。
ムウ、どうやら自分は最後の方だったようだ。
まあ、おりしもお盆翌週の最終便、みな遊ぶだけ遊び切ってしまって、
これ以上そとでウロウロするような元気も残っていないのであろう。終わった終わった、ってなモンである。

オイサンとて疲れがないわけではない。
盛りだくさんな4日間であったし、今日は早朝から昼過ぎまで、6時間も炎天下の丘を上ったり下ったりして
すっかり疲労困憊であるからして、長イスに適当な空きを見つけ、荷物と腰を下ろした。
 
 
 
 
 
……すると、空いたとなりに二人の女の子がやってきた。
 
 
 
 
 
小学校に上がったか、上がらないかほどの二人であったと思う。
オイサンは女性の年齢を見立てるのに長けていないので正しいかわからないが。
 
オイサンの隣は残念ながら一席しか空いていなかったのだけれども、
その二人はとても小さかったので「ここでいいよね」「座れるよね」と合意をとると、
その一つのシートを不器用に分け合っておしりを乗せた。
それでもオイサンの方にはみ出したりはしないほど、二人は小柄であった。チッ ← あっ

くたびれて、熱の靄がかかったアタマをなるたけ働かせないように心がけていると、
二人の話す声がころころと、
お花畑を駆け回る木彫りの人形が足もとの小石を蹴とばす音の様に頭の中を転がり始める。
二人は遠く離れて暮らしているようだった。
家族ぐるみの知り合いなのか、縁戚同士なのかはわからない。
ともあれ二人は友だちで、今回家族同士で連れだって、ここへ旅行に来たらしい。
二人は仲良しだった。空港の冷房に身を寄せ合って夏を惜しんでいた。
旅の終わりをはかなんでいた。

「もっと、ずっと一緒に遊んでたいって思っちゃう」

片割れがつぶやいた。
そんな!
ドラマかマンガか、ギャルゲーかエロゲーか、
ツイッターに流れてくる百合妄想みたいな言葉(やめなさい)を、
まだ年端もいかない生身の少女の、舌足らずな口から聞くことがあるとは思ってもみなかった。
あまりにもプリミティブなのぞみであった。

……マ、だからなんだって話ではない。
二人の少女は草臥れ果てたアラフォーの横でいいだけイチャこいたあと、
ムッハァームッハァーってなってるオッサンを残して、またどこかへ走り去ってしまった。

旅のしまいにそんなことがあった、っていうだけの……
小ぬか雨パラつく朱鞠内のバスターミナルで、春風亭昇太とビビる大木を足して2で割った顔をした、
声ばかりやたらでかい若者に話しかけれたっていうのと同じ重さのエピソードである。

昨年の旅の終わりはよく覚えていないが、こんなことはなかったはずだ。
台風の接近に怯えきって、今回よりも一本早い飛行機が飛ぶかどうか直前までハラハラしていた。

彼女らがどこを巡ってきたか知らないが、旅が楽しいものだったことだけは確かだろう。
だから、何年かが過ぎたときまだ二人が仲良しであったなら、
今日の日の素晴らしい思い出を再び確かめに、ここで再会するような約束が、
言葉にされない気持ちのどこかで結ばれていたなら良いのになあ、と思うオイサンです。

そして願わくば。
またその隣にはオイサンがいて、ひとつのいすに座った二人のおしりが、
今度こそ! 今度こそこっちにハミ出して来ればいいのになあ!!
 
 
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旅は、二回は同じところへ行くのがいいぞ!
オイサンでしt……むっ、家の前にパトカーが停まったようだ。
物騒だな!
 
 
 

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2017年11月25日 (土)

■しゅまりない旅情2017~4日目(2)~ -更新第1181回-

空と湖、二つの青にはさまれた朱鞠内、2017年8月の訪問録。
その4日目。の、その2。

4日目、美瑛の丘めぐりの続き。
 
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千代ヶ岡の駅から歩き始め、本日のクライマックスであるNTTの無線中継所
(クライマックスが早いうえに地味)を経、
かしわ園公園を抜けて、折り返しのセブンスターの木にはまだ辿り着かない。






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■4日目 8月21日(月)
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●○● セブンスターの木 ●○●


・オサレパン屋のビブレさんをパスし、折り返しポイントであるセブンスターの木を目指す。ここからセブンスターの木までは、美瑛さんのらしい美瑛さんらしい眺望を堪能しつつ歩ける、絶好のインスタ映えポイントである。

・セブンスターの木へは、今回のルートのように東側からアプローチすると丘の風景を眺めながら少しずつ近づいている実感がもてて大変気分が盛り上がる。北瑛第三会館のある南、南西側からやってくると、ちょうど丘の谷間のから坂を上ってくる感じでやってくることになり、これはこれで、登り切ったところで丘の視界がわっと広がる格好になるのでドラマチックではある。好き好きだが、自分は今回の東ルートが好きだ。

・道はうねるように穏やかに下り、まだ上っていく。当たり前だが、こちらが下りのときは対向の人は上りだ。
 
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・早い時間、車はまだ少ないが、サイクリストの数はチラホラと増している。どこから走ってきているのか知らないが既にそこそこ消耗した様子のロードレーサーが2台、ゆるやかな隊列を組んでエッチラオッチラと上がってくる。ロードならこのくらいの上りはチョロいものかと思っていたがそうでもないらしい。後ろの1台は前からそこそこ遅れてついていく。

・ついでに言うと、徒歩の人間とすれ違うことは皆無であった。地元の農家の人とすら道で歩いているところにはすれ違わない。どうやらオイサンはレアケースの様である。徒歩、楽しいし便利。

・その2台のロードとすれ違って暫く、後ろの方で何やら行き先を相談する声が聞こえ、せっかく上った道を下ってきた。どうやらこの先の分岐を折れるプランに変更らしい。ご苦労なことである。
 
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・彼らの選んだ分岐した先の道はちょっとした砂利のようで、1台は降りて、交換するのかタイヤに何か手を加えていた。1台は先に行ってしまったようだ。自転車というのはそういう関係性であるのかな。

・さてオイサンも負けてはおられず、下ったら、エッチラオッチラ少しの上りである。マもうここまで歩いて来れば下りも上りも全然関係なくなってくる。ぜんぶ道である。たかが道である。筋道がつけられて、歩きやすくしてあるだけ、上っていようが下っていようがありがたいものだ。本当にそういう気分になるから不思議だ。

・この眺めもそういう気持ちにさせるのであろう。先が延々続いており、視界は地面と空で二分されている。否、空の面積が若干勝つ。どこまで行く気か知らないが、これだけ広大に続いている中で、目の前の道が多少傾いていたところで大きな違いはないと、無意識のうちにそんな気にさせるのだろうか。今振り返って気付くのだが、上りを見たところでウンザリもしたものではないのだった。ついでに言うなら、地面と空も、意識の中で大して違いが無くなっている。

・道はうねり、幾重にも重なる丘の陰に隠れては現れる。いま目の前に見ている道が、あの遠くに再び現れる道と同じ道なのかは分からない。ふたつの、或いはみっつの丘の谷間に吸い込まれるように、道も畑も広がっていて、大きな径をゆっくり描いて渦を巻いているように見えるから、きっと最後にはみんな、どこかにあるのであろうこの丘という渦の中心に飲み込まれてしまうに違いない。

・それにしても。空が多い。空がたくさんある。妙な言い方だが、このとき素直にそう思った。
 
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・天気の良さは昨年と変わらない。時間が少し早いのと、暑くはあるが昨年ほどではないことが少し違っている。まだ気分にゆとりがあるからかもしれない。同じ道を歩いて、同じ景色を見ているはずなのに、昨年は思わなかったことをずいぶんたくさん思っている。

・深い深い深い空の底に、潜水艦の様に飛行機が飛んでいる。そちらからも見えるだろうか?

・これもまた昨年気付かなかったことだが、無線中継所さんはここからでも見えるのだな。彼は結構なランドマークである様だ。

・2度目ともなると、落ち着いて周りがよく見られる。ゲームも旅行も2周目が本番だ。2周目に1周目よりも大きな感動を得ることが出来てこそ本当の良い物語、本当の素晴らしい景色であるのだ、というのがオイサンの持論である。

・セブンスターの木が近付いてくる。まだ視界に小さいが、既にたくさんの旅行者が集まっている様だ。しかしなんだな、オイサンから見ればアレも風景の一つであって、今こうして立っている一歩分の場所と何ら変わりないので、彼らもこの道をずいずいと歩けばよいと思う。歩数と同じ数だけ、絶景と感慨があるのだぞ。無論、それぞれ見栄えの良い悪いはあるけどな。

・あとインスタ映え度は違うぞ。

・はい、これが有名なセブンスターの木です(どれだ)。
 
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・セブンスターの木は美瑛の丘の中でも特に有名な上、比較的分かりやすく、アクセスもしやすい場所にあってしまうので訪れる観光客がとりわけ多い。駐車場も整備されているので、大型のバスがひっきりなしにやって来ては、20分ほど停車しては去っていく。オイサンの到着したのはまだ10時も回らない時間帯だったというのに、既に20人近くがたむろしていた。

・そんな、整備された観光地という趣のあるセブンスターの木だが、トイレはないので注意が必要だ。

・あるのは小さな売店と自動販売機、あとちょっとしたベンチだけ。売店の中には当然お店の人が使うトイレがあるのだろうけど、貸してはもらえない。ひとたび開放してしまったらキリが無くなるからであろう。良い判断だと思う。そういうところで、断固たる決意を揺るがせないことは大切だ。

・売店を切り盛りしているのはもう結構な……いつ生物の普遍的事情で閉店しても不思議ではないくらい老齢の老ご夫婦で、まーあ長いことやっておられるのでしょうけれども、その心の強さには、皮肉ではなく感心する。心の持ち方が強いのは、ベクトルはどうあれ素晴らしいことである。

・このご老人夫婦、いつからここでやっているのか、そしていつ頃から身に付いたのかは分からないが、とにかく心が強い。今年見たのは、どこかへ出かけていたバア様が車で帰ってきたときに、ツアーの大型バスから雑魚メカのようにバラバラと射出されたとなりの国……と呼ぶとこちらも近所の友だちみたいに見られそうでイヤだから……「海の向こうの別な町内会に属する国」から来た連中が、駐車場への進路をふさいで写真を撮っておったのだが、もうスピードもロクに緩めず、クラクションを鳴らすのに一切の躊躇もしないという、大変力強いお姿だった。

・昨年はその逆で、バア様がどこかへ出かけようとするタイミングで似たようなことが起こっていた。
 
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・昨今、そのテの、犯罪者と大して変わらぬ品位しか持ち合わせない異国からの旅行者が増加しているのであろうが、そんな輩相手にまで、商売だからと良い顔をする必要などない。便所など貸してやる必要はないのだ。バッサリと対応しないのがよろしい。

・もちろん、ここに集うのはそんなケッタイな連中ばかりではない。ホホエマ可愛らしい旅行者もいっぱいなので、皆さんも是非来てもらいたい。彼らを眺めているだけでも充分に面白い。旅の風景の中でしか見られない旅人の心安さも、旅の醍醐味であることだ。それらは日常に持ち帰る必要はないものだ。

・旅先では人は開放的になるし、キホン「情け深く、寛容な良い人」になることの方が多いとオイサンは思う。日常から遠く離れた別天地で、出来るだけ良い思い出をたくさん作って帰りたいというのは、やはり旅をする者の共通の思いであるのだろう。無論、日常を過ごす場でより長く過ごし、そこをより過ごしやすい場にしようというマインドだって素晴らしいぞ。マとはいえ、やはり空気は地に染みつくから、日常の湿りを払拭することは難しいとは思う。

昨年、ここで見た夫婦も素晴らしい二人だった。旦那の名前は分からなかったが、旦那は奥方を「チエ」と呼んでいた。この辺からしてなんかもうかなり良い雰囲気丸出しの二人なのだが、この先がまた良いのである。

・チエさんは終始ボンヤリ口調で穏やかなのだが、主導権はどうやらチエさんにあるようだ。なにをしたい、どこへ行こう、という主だった方針を口にするのは彼女の方で、小太りでメガネの旦那は、それをハイハイと自分の思うところも交えつつも基本的には承り、反論しようと思えば簡単に出来るその話を、二度目の主張はしないと決めてでもいるかのような滑らかさで受け止め、奥方の展望に沿って物事を進めていく。細部を補いながら話を具体化していっている。自販機でお茶一本を買う様子を見ているだけでも、その整頓された関係が浮かび上がってくるようだった。

・文字通り、主導、「主に導線を引く」のはチエさんであるのだが、その主張に一定の承認を与えているのは旦那さん。奥方も、それをどこかで理解しているように見える。どちらも強引なところは一つもない。ペタペタと、二人で一つのねん土をこねるような、なにやらひとつ理想的な夫婦のやり取り像を見たような心持がした。それをこの、80年のセブンスターの木の下で見られるというのも、なかなか味わい深さがある。
 
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・そう、このセブンスターの木(カシワの木である)さんも、1976年からずっと現役で美瑛の一線級観光スポットをやってらっしゃるのだからお疲れさまだ。乾いた風が吹き付け雪深い、この厳しい自然環境でよくぞ。オイサンとほぼ同い年の40歳……ではなく、有名になってから、つまりほぼこのサイズに完成してから40年だから、実際の樹齢はもっとだろう。100歳近いのではなかろうか?そこまでいかない? ケンメリは85歳なのだそうだが、「比較的若い」らしい。木の世界ではまだまだ若造か。大変だな。

・チエさんが主張していた次に向かいたいスポットは、美瑛経験13年のオイサンからすると「奥さんそこはちょっと遠くありませんか」という場所であったが、マ彼らはレンタルサイクルであったからそう苦にもならぬのかも知れぬ。お二人はオイサンよか十ほどは年上であった様だから、あまり無茶をして、牙をむいた美瑛さんの本性にやられてツラいさんにならなければ良いが、と心配したことを、いま思い出している。

・お二人の去り際の会話が、また素晴らしかったのである。サイズがちぐはぐなレンタサイクルにまたがり、

  旦那「それじゃあしゅっぱつしまーす。チエの言った通りに走りまーす」
  チエ「えー? ちょっと待って、分かんないわかんない」
  旦那「困りまーす」

 坂を下り、だんだん小さくなっていく二人。年取ったチッチとサリーが一緒になったらこんな感じかも知れぬ。

・……とまあ、それは昨年のここで見かけた風景である。かように仔細に覚えているほど、印象的だったのだ。

・まさかあの時、その場に一緒にいた怪しげなカメラの青年が今年もまたここに居るとは彼らは思ってはおるまいが。今頃家で、「去年は美瑛行ったね」などと思い出を反芻していたりするだろう。まあ、あのあとエーゲ海にでも行って美瑛のことなんかキレイサッパリ忘れているかもしれないが。

・話を現在にもどそう。

・やってくる観光客は6:4で外国人が多いように思われる。その殆どは「海向こうの町内会」の人たちである。10年前はもう少し欧米の方々が多かったように思う。時間が少しだけ早いせいか、昨年よりは木の写真も恵まれた環境で撮れている。

・今年の発見は……セブンスターの木というと、やはりこの全景、木の姿全部を捉えた写真を思い浮かべがちだが、こうして枝の中に入って撮ったものもまたセブンスターの木の姿であることだな、と実感したことだ。
 
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・こうして見ているとなんとなく、初代『ときめきメモリアル』の伝説の樹も、かしわの樹であったのではないかという気がしてくる。幹や葉の風合いが優しく、似ている気がする。花言葉に「永遠の愛」が含まれている辺りもおあつらえ向きであろう。

・伝説の樹の下でしばらくいち姫とイチャイチャし、ヒットポイントも回復した辺りで次へ向かう……というか、あとはもう帰路なのである。特に見るものはない。

・ンなこと言ったら、ここまでだって特段大したものは見ていない。空と畑と電波塔と木である(身もフタもない)。

・駅まで歩くだけ、だが、ここから先は概ね苦行。見どころはチョイチョイあるが、キャッチーさや親切さはないので、心身に余裕がなければ面白くもナントモない農道の日常である。美瑛さんでは試されるのである。どれだけ自分の心に余裕を残しながら歩くことが出来るのかを。己が、いかに心にゆとりを持って日常に輝きを見出すことの出来る人間なのかを試してくるのである。

飽きてからが美瑛。

・ところで歩くコースであるが、当初の予定では特に何も考えておらず、昨年と同じ、西側の北瑛会館への坂を下る腹づもりであった。しかし、ここに来る直前ですれ違った二人のロードバイク乗りが下って行った道でも同じルートに合流するし、何よりも来た道を少し戻るのが、いくらかは展望が残って楽しそうだ。ここは一つ、少しだけルート変更をしてみることにする。


●○● セブンスターの木~美瑛駅 ●○●


・もと来た道を少し戻る。少しといっても10分~15分くらいは平気で戻るぞ? その間に、たくさんの車とすれ違った。時刻は10時を回って、一般的な観光客どもも目を覚まし始めたと見える。さっきまでは道の真ん真ん中を堂々と歩いてこられたのに、いまそれをやっているとクラクション鳴らされた挙句ひき殺されそうな勢いである。分岐では、タイミングによってはちょっとした渋滞が起こっている。やれやれ。

・先ほどの自転車乗りたちが下って行った分岐にきた。なるほど、結構な砂利道である。ひとりがタイヤに何らかの手を加えようとしていたのも納得がいく。

・砂利の小道を抜けると大きめの道に出る。昨年はこの辺で折れどころを間違えて結構なロスをしたのを覚えている。藪を漕いで進んだ先は普通の畑だった、というオチである。今年は過たず、これまた美瑛の有名スポットである「親子の木」を右手に見上げながら歩く丘を越える……と言えば聞こえはいいが、ただの結構な坂だからな。お前ら分かってんだろうな(急にキレる)。

・イヤ、まあ……坂の多い町で育った、しかも歩くの大好きなオイサンなので「ああ、これ上るのね、OK」で済んでいるのだと思うが。ちょっと軟弱ワガママな御仁が同行であったなら、いやいやいやいや、無理無理ムリムリ、と弱音やキレ芸の一つも漏れるところだと思われる。
 
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・それが証拠に、あとから上ってきたレンタカーの助手席に座ってたオンナからは怪訝な目で見られてしまった。マ連中のごときカップルは、写真を撮るのにも車から降りないような類の人種であったのでハナから分かりあえはしない。これは推測に過ぎないが、いい加減このどれだけ走っても変わり映えのしない丘の風景に、女の方は辟易しておったのではないだろうか。「土じゃん」「空じゃん。さっき見た」みたいな。……うるせえな!! お前らの好きなイルミネーションなんか電気と電球だろうが!! ウチ帰って天井でも見上げてやがれこのブス!!(いよいよ妄想にキレる)

・そのクルマをしり目にオイサンが思っておったのは、今年は蝶が多いな、ということだった。同じ時期でも昨年はもっとトンボが飛んでいた印象であった。何が違ってこうなるのかはわからないが……朱鞠内で「昨年は雪が少なくて湖の形が違う」と教えてもらったのと同じような何かが、どこかで起こっているのだろう……。雪や水が少なくて、トンボの生育に適していなかったとか、なんとか。自然はデリケートだ。

・ホーラ、今年はこんなところからもさっきの電波塔が見えるぞ。あの塔のてっぺんまで登れたら、この辺まで見渡せるのだろうか。登りたいなあ。もしアレをもう使っていないなら、開放して、物見台にしてしまったらいいのになあと思う。それってちょっと、『ゼルダ』っぽいやん? ときめくやん?
 
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・……とはいえまあ、さっきのドライブ女のことも、安易に責められはすまい。歩けど歩けど、こんな緑色一色の日陰もない中を、エッチラオッチラ坂を上らねばならないのだ。飽きて疲れて、文句の一つも垂れるのが多分、普通のセンスであることであろう。万が一誰かを連れてくることになったなら、その辺に注意の一つも払わねばなるまい。

・アタマの中でコブラが会話を始める。
 「もうすぐこの丘を上りきる」
 「するとどうなる?」
 「知らんのか」
 「(無言でうなずく)」
 「下りが始まる」

・昨年も、この下りで大きなダンプ2台とすれ違って砂埃と排ガスにゴホンゴホンした記憶があるが、今年もまた同じだった。ゴホンゴホン。

・この行程はそこそこ長くて単調なのである。2時間弱、起伏のないジワジワとした上りの道を大きな展望もないまま淡々と歩く。時刻が昼に近付き、日差しも強くなってくる。北海道といえど、旭川は盆地で比較的気温が上がりやすい。庇になる木立もない。体温を下げるのも至難の業だ。心のゆとりを失ったが最後、美瑛は一転、死の丘に姿を変える。負けるなオレ。気をしっかり持つんだ。自分に言い聞かせながら、一度は素通りしそうになった味のある標識や看板を、数メートル引き返してカメラに収めたりする。カメラを取り出すのもおっくうになってくる時間帯である。頑張って収めたお写真の数々。ところどころボケながらでないと気持ちが支えられない。(そんなにか)
 
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 何がカキだ!お前ジャガイモだろ、知ってんだぞ!
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・途中、自動車や、ファミリー自転車の一団に何度か抜かれはするものの、人類との接触はそんなに多くはなかった。しかしチャリで抜いてった一団……ご家族連れの2セット(つまり2家族の団体)だったと思うが、もうヘトヘトの様相であったな。どこまで行ってきたのやら。小さなお子様が完全にくたばってて気の毒この上なかった。彼らは大人になってから思い出しても、「イヤあそこへはもう行きたくない」と言うであろう。オイサンのようなM気質であれば、大人になってからそのツラさを確かめに、ここへ戻るであろう。

・この時点では、さすがのオイサンもいい加減くたばっていた。昨年と同じ道を歩いているはずなのだが、こう長いとやはり「どこかで道を過ったのではないか」という疑心暗鬼にかられ始めるのである。

・道を過ったとするなら、今のメンタリティを身に付けたことがそもそもの間違いの始まりであろう。 ← そういうの今はいいから

・地図上の、目印のつもりにしてきたペンションの様なものは、結局最後まで姿を現さなかった。潰れたか、名を変えたかしたのであろう。お陰で距離感と時間の感覚がすっかり狂ってしまった。

・途中に一軒、自家製パン屋を見つけたのだが、昼も近かったしかなりくたばっていたので立ち寄るゆとりがなかった。少し覗いて見るくらいはあっても良かったと少し後悔している。……来年だな。また同じ苦行を?

・来年はコースをリバースにすればいいんじゃないかな、という気がしてきた。美瑛駅を出発点に、セブンスターの木に至り、電波塔をラストに見て帰るのである。ラストに見どころが来るので飽き感は小さくて済むように思う。だがそれも、くたびれてしまってせっかくの見どころで体力が切れている恐れがあるし、美瑛駅周りで買い物できないのはつらいな。

・とりとめのない思考に取憑かれながら、ようやくテクテクと市街地方面へと至る。ここまで来れば、駅まではあと少しだ。た、助かった!!

・北西の丘展望公園を横目に丘をくだり切るとぶつかる富良野国道は交通量が多く、大型のトラックが多い。交差点の手前に建つ謎の建物、「風林火山・武田信玄」はケアハウスになっていた……大丈夫なのか。
 
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・日に当たり過ぎた皮膚から、まるでそれ自体が発熱しているようにじりじりと熱を押し込んでくる。とりあえず、セブンに逃げ込んで冷ます。水分も食べ物も、ウェットティッシュ的な物もそれなりに備えて行ってもこのザマである。素人さんは気を付けること。美瑛さんはスパルタンだ。

・美瑛の駅周辺も、オイサンが初めて訪れた13年前に比べると随分とあか抜けた。当時から……否、そのもっと昔から観光のメッカであったに違いないのに、2000年代初頭まで手つかずに近い状態だったのは奇跡的というか、牧歌的というか。

・正直、個人的に今の美瑛はちょっとオサレ傾向が強すぎて、商売っ気が過剰であるように感じる。鎌倉の小町通りか、小樽の様だ。時代に合わせ、生き残るためのチューニングが施されるのは致し方ないとはいえ、これでもまだ足りないのだろうか? 町が潤うのは結構なのだが、うるおいが過ぎるとズクズクの沼になって沈下していくので注意してもらいたい。要る分だけ潤えばよいではないか……まあ、いつの世も、そのさじ加減が人間には分からないのだろうが。

・駅にほど近いお土産施設「道の駅 びえい丘のくら」も、その2000年以降に出来た、比較的新しい施設だ。実家に送るワインやら、職場にもっていくお菓子やら買い物をする。駅の北側にある「美瑛選果」でも農産物を見る予定にしていたが、時間の余裕も体力もそんなになかったので断念した。農産物の品揃えなら断然あちらである。

・……サテ、昼ゴハンはどうしたものか?

・まだ12時前だが、なにせ朝が5時前と早かったし、この先ガッツリとゴハンを食べる時間はない。軽くでも腹に入れておきたい。でも今はもうあんまり動きたくない。 ← 相当やられている 

・店を探す前に一休みしたいなどという矛盾に葛藤していたのだが、目の前が食堂であった。ここで済ませてしまおう。冷やしうどんなどという、おあつらえ向きに軽くて冷たいエネルギー食があったのでそれにした。

・番号札をもらって席で待つ間に、みるみるお客が増えてきてたちまち待ち時間が発生しだした。どうやらギリギリのタイミングであったらしい。いいぞ俺。

・出てきたおうどんはリキリキとしたコシに恵まれたパワフルうどんであった。正直、疲労がまさってしまって味をあまり覚えていない。食感とのど越しが存在感にあふれていたことは憶えている。美瑛産の小麦で作られたものだ。ここ何年かで美瑛さんは、自前の農産物を前面に押し出した料理を出すお店を増やした。その発想に辿り着くのは遅すぎる気はしたが、そうまでする必然性がなかったのだろうし、今の推し方はちょっとがっつき過ぎにも見える。
 
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・しかしこのお店、レジがみやげ物と軽食スタンド(ソフトクリーム、コーヒー、コロッケなど)と合わせて一つしかなく、そこを受け持つ兄ちゃんがてんてこ舞いになっている。てんてこダンス。ウーム、やはり早めに着いて買い物を済ませておいて正解だった……。良い判断だったなオレ。さすがこの道13年のベテラン。

・食後、レジが空いたタイミングを見計らって軽食スタンドでカフェラテをテイクアウトして店を出る。あとは駅前でブラついて写真でも撮ってれば、じきに列車の時間になるであろう。

駅前の案内施設「四季の情報館」で一休み。ここはいわゆる観光案内所であるが、観光情報、お土産、トイレ、休憩所と、冷暖房完備の大変優れた施設。13年前は駅前にもこういう施設はここしかなくて、タクシーの運転手さんに「四季の情報館まで」って言っても分かってもらえないくらいだったのだが。オイサンはずっとここにお世話になりっぱなし。丘めぐりの地図はこまめにアップデートされていて便利だし、冬場訪れたときは、年によって雪による通行止めポイントは変わったりするから必ずここに来ないとならない。優秀な案内機能を持っている。

・トイレで用を足し、顔を洗う。冷水が熱された肌に心地よい。結構焼けてしまった気がする……。ここにも海の向こうマンたちが大勢たむろしている。まあお行儀よくしててくれる分にはいいんだけどさ。

・情報館から出てきたところで、紙袋を提げたメガネのあんちゃんにつかまった。おお、イケメン。なにかしらボウヤ? こんなおじいちゃんと、ウフフ、遊んでくれるの?

・と思ったら(思うな)、美瑛の観光に関するアンケートだった。北海道ナントカ大学の学生さんらしい。時間もあったので付き合ってあげたが、まーあ事細かに、色々と聞かれてしまった。今回の旅の目的、滞在時間、利用交通機関、便利だったこと、不便だったこと、使ったお金の金額を使途ごとに……など。

「美瑛は今回が初めてですか?」
 「いえ、何回か」
 「何回目かうかがってもいいですか?」
 「え、回数? ……うーん、十~……十~……?」
 「あー……wwwじゃあ十回以上でww」
 「そうしといてw」

 「滞在時間はどのくらい?」
 「朝6時に着いたから」
 「えw?」
 「7時間弱」

 「えww?? ああ。はいw 7時間、と。おいくらぐらい使われました?」
 「XXXX円ぐらいかなあ」
 「内訳は?」
 「お土産と、ゴハン……あと飲み物代くらいか」
 「交通費は?」
 「美瑛の中で? 旭川からの列車代は含む?」
 「含めずです」
 「ゼロです」
 「え?」
 「歩きなんで」
 「7時間w? 歩きでww?
 「はあ、まあ」
 「……じゃあほとんどお土産代なんですねー」
 「うーんそうね。あとは……ああ、さっきあそこの道の駅で」
 「はいはい」
 「ガチャガチャ一回回したから、それが200円
 「www」

・キミ、失礼じゃないかw! なんで終始半笑いなんだよ! チョイチョイ「こいつウソついてんじゃねえか?」って顔をするのは遠慮してもらおう! 美瑛なんて、もっとスパルタンなガチホリック勢がいっぱいいるだろう!
 
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・とまあ10分弱、若者に協力をした。こうやって観光資源を強化しているんだな。地道と言えば地道だ。お礼に、美瑛名物おみやげラスクをくれた。パッサパサ!! パッサパサだよ、口ン中パッサパサ!! 飲み物も一緒にくれよ!!

・列車までまだ時間がある。駅前でチラホラと写真撮影。この駅舎を撮るのももう何回目なのか。撮らなくてもいいじゃん、と思わないでもない。撮る理由もコレといってないのだが。まあ来たんだから撮っておく。

・いち姫を入れても撮っておく。さっと出てきてもらってサッと撮る。周りに見られてないとは言わないが、極力目立たないように撮る。こんなところにアイドルがいては騒ぎになりかねないからな。

・列車まではまだ時間があるが、切符を先に買っておく……「オレカ」とはなんであるか? 北海道限定のスイカの様なものが運用されているのであるか? と思ったが、オレンジカードのことだった。そんな略し方知らない!
 
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・そんな風に駅前でフラフラしていたら、今度は美人のお姉さんがすり寄ってきた……職務質問でもされるのかと思ったが(オトコのときと妄想の方向性が違う)、さっきのイケメンと同じ紙袋を提げている。同じアンケート要員だった。さっき済ませた旨を告げると、きまり悪そうにそそくさと立ち去ってしまった。この暑い中、ご苦労なことである。

・美瑛は、言わずもがな超メジャー観光地である故、人が多い。列車の乗降者数も、富良野線では有数であろう。改札前で列をなす人間の数もそれ相応。
 
・一つ思い出した。朝来るときに乗った列車が、四両編成だったのである。「こ、こんなに長い車両が富良野線に!?」とびっくりした。恐らく、平日の通勤・通学時間帯用なのであろうが、その実、旭川から少なくとも千代ヶ岡までの区間では、後ろの2両しか開放されていなかった。そこから先は通せんぼでドアも開かなかった。ナンヤネン。帰りの列車はふつうの2両……だったと思う。3両だったかな?
 
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・昨年の美瑛からの帰りでは、ムッチムチの白人美女と、ムッキムキの白人イケメンのカップルが、向かいの座席でニチャニチャしており目のやり場に困ってしまって逆にガン見したのだったが、今年は小学生くらいの息子を連れた海の向こうから来た親子であり違う意味で目のやり場に困った。
  
これにて、2017年夏の美瑛アタックはおしまい。
いやー、疲れた、暑かった。 ← 嘘でも「楽しかった」って言っとけよ

次回、4日目の第3回。この旅もいよいよグランドフィナーレです。
いつものcafe花みずきさんでコーヒー飲むだけ。
  
  
  

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2017年11月24日 (金)

■しゅまりない旅情2017~4日目(1)~ -更新第1180回-

ひかりあふれる朱鞠内、2017年8月の訪問録。
その4日目。の、その1。

1日目は羽田から旭川に飛び、行きつけの店が休みだったり、
深川のコインロッカーが無くなっていて困っているところを地元のお店のご厚意で救われたり。

2日目は朱鞠内の湖畔で、
遊覧船の船長やチケット売り場のおばさんと交流を深め、
急な雨に降られた町の方では謎の好青年(ビビる大木+春風亭昇太似、声がでかい)とエンカウントしたりした。

3日目。
乗って深川方面へ戻る予定だったバスが、実は平日しか走っていないことに時間直前に気付き、
ルートを急遽名寄経由に変更したり、
そうして行き着いた名寄で道路元標に行き当たったり、北緯45°でゴハン食べたり、
今度は旭川に向かう列車の時間を1時間間違えたりと、間違いだらけ。
 
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最終日の4日目は、美瑛を巡る予定。
これまた昨年と同じ足取りで巡るのである。
マンネリ、大好き!



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■4日目 8月21日(月)
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●○● 03:30~06:00 起床~列車で千代ヶ岡 ●○●



・起床は驚きの3時30分。夜中やないか。

・朝5時半の旭川 → 美瑛の列車に乗ろうというので、この時間の起床。もう少しゆっくりでも良かったはずだが、寝オチして目が覚めてしまった。

・本日の予定は、早朝美瑛~昼まで丘をかるく一回り~美瑛駅周辺でおみやげをちょっと購入~午後、旭川に帰って花みずき~晩ゴハン食べて空港。

・美瑛を歩くコースも、予定では昨年と同じ。いいのかそれで。

・やや高級なホテルから、5時前にチェックアウトする怪しい男。フロントさんも「なんで?」みたいな顔をしている。すまんな。

・買物公園のいつもの松屋で朝食をとり、駅へ向かう。足の甲が傷んでいたので、途中コンビニでバンソウコウやら、ちょっとした補給物資を買ったりする。美瑛の丘歩きはそれなりの備えをしておかなければただの苦行に早変わりなのである。

・宿を出る直前まで悩んでいたことに、花みずきさんに渡すお土産をどうするかがあった。金曜日が休みだったのでお渡しできなかったアレである。持って出て駅のロッカーに入れておくか、宿に荷物と一緒に預けておき、美瑛から戻ったら一旦取りに宿まで戻ってくるか……。結局、持って出てロッカーに入れておくことにした。常温保存でOKな代物だから、問題ないであろう。

・ここでさらに一つ、危険なことに気が付いた。トイレだ。大都会・旭川を発つ前にトイレを済ませておかねばならない。

・歩き始めの駅・千代ヶ岡は無人だし、コンビニがあるにはあるが、田舎のコンビニである。朝6時から空いている保証はないし、歩く予定の丘の道にもトイレなどない。

美瑛さんはスパルタンなので、観光スポットにもご親切にトイレなどがあったりはしないのである。「どこでしてもいい」という意味ではないぞ。畑は農家の方の大事な財産です!

・とりあえず慌てて旭川の駅でトイレに行ってみる。どことなく、腹に大きな塊の存在を感じるが、今のところ差し迫った便意の気配はない。特に警戒する必要もないかと思い、列車の時刻も迫っていたので乗車。

・前も書いた通り、北海道の列車は早くからホームにおって、乗ろうとするお客も早くからスタンバっておるので混む時期や時間帯にはあっという間に席が埋まってしまうのである。

・平日の朝とはいえ、さすがに6時前から通勤・通学する人も多くはない。乗客はオイサン入れて10人足らず。車両に人影はまばらだった(それでも想定より多かった)が、どうやら半分は旅行者だ。

・旭川から千代ヶ岡まで乗車時間は30分弱。手持無沙汰に、車窓の風景や同行者のいち姫をカメラにおさめたりしていたのだが……ここで恐ろしいジャパリトラップが発動する。

・突如、静謐な車内に聞きなれた警告音にも似たホルンが轟き、車内が緊迫の空気に包まれた。
 ホルンの音色に続いて賑やかな歌声!
 
  ♪ \フォフォーンフォフォフォーン/Welcome to ようこそジャパリパーク! 
  ♪ 今日もどったんばったん お・お・さ・わ・ぎ !

 
・「だ、誰だ!? まさか俺か!?」と、一瞬慌ててスマートフォンヌを確認したが、よく考えれば自分はスマートフォンヌにようこそジャパリパークへは入れていない。辺りの様子を窺えば、三つくらい向こうのボックス席の、見るからにそこそこソレモノ感漂わすお兄ちゃんが、オイサンと同じくらい慌ててスマートフォンヌをいじっていたので、恐らく彼であろう。
 
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・お客様! 携帯電話はマナーモードに設定していただかないと、周りのお客様が無用に肝をつぶすことになります!! くれぐれもご注意ください!!

・あービックリした。……そんなよくある朝の風景(そうそうあってたまるか)をやり過ごし、列車は千代ヶ岡に到着。
 
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・降りるのはどうやらオイサンだけらしい。マそりゃそうか、こんな辺鄙な住宅+畑駅。無人なので、車掌さんに切符を渡して降りる(無人駅から乗った場合だと、ここで現金を支払うことになる)。

・ここでまた一つ、うっかりミス発覚。切符を渡す際、車掌さんが妙に念入りに「大丈夫ですか?」と確認をするから、何故だろうと思っていた。

・(はっはぁ~ん、サテはオイサンのことを初心者旅人だと思って、「美瑛に行く観光客が間違って降りようとしてるんじゃないか? と気を回してくれているな?)……くらいに思っていたのだが。

・オイサン、間違って切符を美瑛駅まで買ってしまっていた。千代ヶ岡は美瑛駅の2つ手前であって、運賃にして180円ほど違う。なるほど、車掌さんが首をかしげるのも当然である。そこで精算が出来るワケでもなし、降りてしまってから気付いたので、まあ致し方ない。ホントに間違いの多い旅だな。

・思えばあの、『ようこそジャパリパークへ!』は、これからワイルドな一日を過ごすことになるオイサンへの餞であったのかもしれぬ。なかなか粋なことをする若者であるな(そんなわけがあるか)。



●○● 06:00~ 千代ヶ岡~セブンスターの丘 ●○●



・ひと気も、列車が来る気配もない千代ヶ岡の駅で、法をはみ出さない範囲でチラホラ撮影。朝6時の澄んだ光はそれ自体素晴らしい被写体である。早起きイズグレイト。駅舎の中もツッコミどころと雰囲気満載である。
 
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 バカには見えないチラシ
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・駅を出て、少し歩くと見えてくるセイコーマート。

・昨年来たときは、シャッターが4分の3くらいしか上がっていなくて、「これ以上上がりません! 営業中です!」みたいな乱暴な貼り紙 のあった店だ。

・そんなステキストアだから、こんな早朝からは営業していないだろう……と思っていたのだが、あ、開いてたー! そんなばかな! 北海道の田舎コンビニが!? まだ朝の6時だぞ!?(失礼)

・まあ開いていてくれるのに越したことはない。トイレを借りて先ほどの煮え切らない腹にリベンジを果たし、補給物資の追加としてラスクを買った。昨年もここでラスクを買った気がする。ついでに言うなら、昨年はこの向かいの郵便局でお金を下ろした。どうでもいいな。
 
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昨年の様子
 
 
・店を出たら、ここから先はひたすら歩くのみである。帰りは、13:10の列車には乗りたいので、滞在時間は約7時間。マそのほとんどが歩いてる時間なので、体力的にもギリギリであろう。

・ルートは、下の地図に示した通り。昨年と全く同じルートである。
 
 

 
 
・折り返し地点の目標はセブンスターの木。中継地点としては、NTTの電波塔(無線中継所)廃墟、かしわ園公園。折り返してからはひたすら駅に向かう道を歩き、駅前でお土産を買って旭川に帰る手はずである。マ変えられるところ・新たに寄りたい・寄れるところは、歩きながら考えよう。なんせ時間はあるのだから。

・小さな川の流れに沿ってクルマ道を離れ、金色の稲穂が埋め尽くす田んぼの間の道に入る。視界が横に広い。

・昨年は道と田んぼに気を取られて気付かなかったが、道の右側になかなか立派な水路がある。水量が多くて勢いがあり、これだけでも見ていて飽きない。

・何故昨年は気付かなかったかというと、道の左側ばかりを歩いていたせいであろう。歩く場所を少し変えるだけで見えなくなるものがある。人の人生、歩く道筋は決まってしまっているかもしれないが、その道幅の中を蛇行するだけでも違う発見をすることが出来るのかもしれない。

・などと油断していたら、目の前を、7、80センチはあろうかという蛇がニョロニョロ道路を横断していった。うっかり「おお、蛇だ」などと口に出していた。久しぶりに見たな。

・道にビシッと埋まった「道」の印(コレは何にするものなのか)とか、早朝独特の長く淡い影が稲穂のじゅうたんに落ちるのなどを、ポチポチと写真に拾いながら歩く。
 
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・田んぼ道を過ぎ、丘へ続く道を左に折れる。緩やかに登り始めるが、まだ朝早く、日陰が大きくて気温も高くない。人や車も少なくて、快適この上ない。心も弾むというものである。弾み過ぎて、心があさっての方向へ行ってしまったりもする。


●○● NTT美瑛無線中継所 ●○●


・最初のポイントは、今ではもう使われていないらしい、NTTの無線中継所の大きな電波塔。

・昨年は、とりあえず目印になりそうということで地図上に現れたコレを目掛けて歩いたのだが、実際に辿り着いてみるとその姿の異様なことに驚いた。広大な、青空と畑の中にただ立つ姿が高潔で孤独な宇宙船のように思えたのだった。

・「ここにはまた来たくなるだろう」と思ったものだが、早速まんまと二度目である。

・旅先というものは、1回目で終わらせてしまったらそれきりである気がする。2度目があって、ようやく自分の場所に近付く。2度目を訪れるかどうかも自分次第であるから、気に入った場所へは、早々に2度目を訪れることをおススメする。それによって何度もその場所を訪れることに抵抗感がなくなって良い。閑話休題。

・昨年の道筋を忠実にたどって歩く。そういう目的ではないが、そうならざるを得ない。ところどころ、新たに見出したものを拾ってはいくが、マイナーチェンジの域を出ない。

・最初の分岐を越えたところで一休み。時刻は7時半。ブラブラ歩きとはいえ、もう1時間ちょっと経ってしまったか。木陰で景色を眺めつつ、ストレッチをして、靴を脱ぎ、コーヒーを飲んだりラスクをかじったりする。くつろぎ。

・旅の重要ポイント。水分・糖分・塩分が足らなくなると、楽しい道が途端に苦行に変わるから、こまめに補給をするといい。休憩も大事だ。

・ここからでも目指す電波塔が見えることに気付く。昨年は、ここで車を停めて写真を撮っているお姉さんがいた。また、荷物満載のサイクルジャーニー小僧があとからやって来たのだが、その彼とはセブンスターの木の手前でもまたすれ違ったのだった。どういうルートを走っていたんだろう、彼は。
 
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・そこからザクザクと歩けば……見えてきました、謎の宇宙船の着陸基地(ただの電波中継塔です)。

・広大に広がる農地、淡く消え残る稜線。宇宙から、深くグラデーションしていく青空の底に潜ってきた潜水艦のような、電波塔のこの不可思議なたたずまいに、オイサンのオッサンハートは完全ノックアウトされたわけです。帰るに帰れない宇宙船の孤独のようなものを彼の横顔にひとたび見出してしまえば、オッサンの妄想はもう止まらないわけです。だってもう人格を見出してシムパシィを感じているのだもの。分っかるかなあ。

・いくらだって眺めていられる、物言わぬ深みがこの風景の中に眠っている。美瑛に観光スポットは数あるけれど、きっと他の物だってそうやってドラマを与えられてきたに違いないのである。この場所が、またドラマやCMの撮影にでも使われたら、きっとここにもアホみたいなオサレインスタ映え女子が押し寄せてきたりするに違いないぞ。バーカバーカ!!(なにかうらみでもあるのか)

・尚この周辺は、物言わぬ鉄塔にロマンを感じられない人でも、そこそこ良い丘ビューも堪能できるのでオススメである……が、そういう人がたくさん来たら「やだーあの鉄塔なんか邪魔ー」とか言い出して取り壊せ!みたいな話になりそうなので、やはり人は来なくていいのである。

・ていうか、あの中継基地は稼働してないのだろうか? なんかどっかで、もう使われていない情報を読んだ気がするのだが……。それもまたオイサンの妄想やもしれぬ。
 
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・鉄塔を見上げ、丘を眺めながらまたプラプラ歩いていくと、どうやら鉄塔に近付ける道があったようだ。昨年は気付かなかったのか、時間がなくてスルーしたのだったか……思い出せないが。今回はスーパー早起きしたおかげで時間があるのでちょっと寄り道して行こう。

・中には入れませんが(当たり前だ)、近寄るとなかなか迫力がある。孤独感や人格が消えて、吹き抜ける寂寥さに変わる。ズシンと巨大な質量を有しているのに、何の温度もない感じ。冬になって、雪に埋もれるとどんな姿を見せてくれるのだろうか……。冬場、この道は除雪がされないのでその姿を近くで臨むことは出来ない。その時にこそ、彼の本当の姿が見えるような気がしてならないのだが。

・尚、ここからは旭川空港に着陸する飛行機もよく見える。

・そうして鉄塔に寄り添ってコーヒーを啜っていると、一台のチャリが道を過ぎて行った。うーむ、地元っぽい車以外で、この道を何かが通るのは初めて見るな。
 
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 旭川空港に向かう飛行機 
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・いくらでもここに居ることが出来てしまいそうだが、時間もあれば腹も減る。次のポイントへ向けて歩き出す。


●○● かしわ園公園 ●○●


・次のポイントは、オサレパン屋のビブレ。……の予定だったが、そのビブレへ向かう分岐の少し先に、「かしわ園公園」などというスポットが地図上に見える。昨年は寄っていない。せっかくなので少し寄って行ってみるか。

・実はすこし尿意がこみ上げてきている。公園とあれば、トイレくらいはあるやもしれぬ。淡い期待もあった。

・かしわ園公園、どうやら昔小学校だった場所を、いくらか遺構を残しつつ公園化した場所であるようだ……否、そのようにしようとした場所であったようだ。

・言い直したのは……志半ばであるように見え、荒れ放題でもあったからである。
 
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・ちょっと盛り土のある場所に札が立ててあって、「ここが校門あと」「ここが礎石があったところ」などとしてあるのだけど、色々足りていなくて分かる人にしか分からない状態であった。大きな朽ち木に囲いがしてあるのも、きっと記念樹かなにかであったのだろう。けれど「乾いて折れっちゃったので、危ないから近付かないで下さい!」的なサインにしか見えない有様であった。

・遊具の大きなタイヤが残っていたり、昔の校長先生だかの石像があったりするのだが。誰かキチンと管理をする人を決めた方が良いと思う……っていうか、恐らく、もう思い入れのある人たちはなくなってしまったんじゃないだろうかと想像させるに足る状態であった。

・しんみりしてしまいそうだが、ここまで荒れ放題だと逆にちょっとこう……計画性の無さ、だらしなさが笑いの種になっていて、アッケラカンとしていた。マ天気が良かったのもあるがね。これで曇ってたり、雨が降ってたりしたら、若干凹んだかもしれぬ。

・トイレは、あるにはあった、が……いやあ、便意が小さい方で助かった。大きい方のブースは、とてもじゃないが使おうという気になれない方式と衛生状態のシロモノで、イザ使う段になったら、底から這い出して来る人ならざる者の陰におびえながら排便をすることになるであろう設備だった。怖い怖い。あの穴に、弱点丸出しでまたがれる者は勇者であるぞ。その勇気をたたえて褒美を取らせ、この国の次なる王たる資格を与えよう。ついでにこの公園を管理する義務と責任を授けよう。

・マそんなことで、辛うじて使用するにたえる小ブースの方で用を足した。マこの辺だったらどこでやっても文句は出ないと思うけど。

・このかしわ園公園で一番の見どころであったのは、岩から萌えた一本の枝であった。たくましいとか生命力とかのありきたりな言葉で済ませる気はないが、言い知れない温かみを感じた。きっと同じ思いであったであろう、いち姫と記念写真のツーショットである。
 
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・どうでもいいが、今回ちょっといち姫をフィーチャーしたフォトに時間を使い過ぎている気がする。イチャイチャしすぎだ。週刊文春さんにスクープされないように気を付けないと(文春さんもそこまで暇ではない)

・かしわ園公園さんの前からも、なかなかの丘ビューが得られる。悪くはない。
 
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・次のポイント・ビブレさんは、とってもオサレなレストラン兼パン屋さん。レストランの方はオサレ過ぎて、オイサンの様な汗だく一人ウォーカーには敷居が高いが、パン屋さんの方でだったら、パンを買うことくらいだったら辛うじて出来る。去年は出来た。しかし今年は辿り着いた時間が9時前とあって、まだ開店準備中のご様子であった。近隣の人が、朝ゴハン用のパンを早くから買いに来たりはしないのだろうか。

・中ではパン焼き職人さんやお店スッタフさんがかいがいしく働いておられた。

・尚、昨年はここで昼ゴハン用にパンを買ったものの、何を血迷ったかこのオッサンはアホなのでチョコチップ入りの物を買ってしまい、しかもすぐ食べればいいものを勿体ぶって灼熱の中セブンスターの木まで歩いてから食べたりしたものだから、パンに埋め込まれたチョコチップがすっかり溶けてヌチョヌチョとした食べ辛い物になり果ててしまっておった。ビブレさんに罪はない。オイサンのミスである。



……といったところでそこそこの長さになってきたので
紙幅を次回に譲る。
次回は、セブンスターの木から、旭川に帰るまでの2時間ばかりのデキゴト。
 
 
 
 

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2017年11月18日 (土)

■しゅまりない旅情2017~3日目~ -更新第1177回-

さやかなる朱鞠内、2017年8月の訪問録。
その3日目。

  前回2日目はこちら

1日目は羽田から旭川に飛び、行きつけの店が休みだったり、
深川のコインロッカーが無くなっていて困っているところを地元のお店のご厚意で救われたり。

2日目は朱鞠内の湖畔で、
遊覧船の船長やチケット売り場のおばさんと交流を深め、
急な雨に降られた町の方では謎の好青年(ビビる大木+春風亭昇太似、声がでかい)とエンカウントしたりした。

3日目は、再びレークハウスしゅまりないさんからスタート。
湖畔を離れ、もと来た深川へとバスで戻って、初日にはあまり見られなかった町並みなどを楽しむ予定。

……そう、予定。
予定だったのである。

 
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■3日目 8月20日(日)
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3日目。
この日は、名残惜しいが朱鞠内を発ち、バスで深川まで戻ってレンタル自転車で深川を堪能する予定。
どこへ向かうかは大体コースを決めてある。綺麗な教会があるらしいので、とりあえずそこを目的地に。



■05:00~10:00 起床~早朝の朱鞠内湖畔~朝ゴハン



・起床は朝5時。毎度のごとく元気に霧の湖畔へ出かける。

・昨日の朝は気付かなかっただけなのか、大きなクモの巣が多い。巣の主を見かけることはなかったが、編み目のやたら大きなクモの巣が、草の先のようなやたら不安定な場所に営まれている。オラタンみたい。クモ界隈でも、建売のデザイナーズ物件が売れ残るのが流行しているのだろうか(そんな流行があるか)。
 
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・キャンプサイトのテントの民たちはまだ目覚めてはおらぬようだ。彼らは一体どういうサイクルで活動しているのであろうか。

・ひと気のない方へと歩いていく。昨年もここに行き着いた気のする小さな入り江に来た。むう、昨日遊覧船のキャプテンが言っていた、「今年は水が少ない、島が大きくなって、切り株がたくさん見えている」という言葉の意味が大変よくわかる。水が昨年よりも引いていて、島の裾が多く姿を現している。これを端的に「島が大きくなった」と表すセンスは地元ならではなのだろう。

・しばし、水と風と霧と戯れる。癒される……というか、こういう場所に来ると、人間も自然の物なのだなとつくづく思う。水に土に木々に、そうしたものと同じ浸透圧の上で生きていて、何も思わないでいると境目がどんどん希薄になっていくのを肌で知る。人の街にいるとき、その辺の障壁をどれだけ濃く硬くしているかを思い知る。弛緩する、リラックスする……という言葉の意味を肌で知る。空気にほどけていくようなことをいうのだな。
 
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・広々と……どこからやってきたか分からないたくさんの振動や波紋が編み込まれてできた空の音は、耳にも肌にも心地が良い。何か面白いものが見られるかと思って朝早くから出てきたが、限りなくゼロに近い低刺激な楽しさに出会った。誰かとここに一緒に来たい、連れて来たいと思うけど、こういう肌触りを共有出来る人とでないとなかなか難しいと思う。退屈させては相手にも悪い。

・朝ゴハンは7時。10時ジャストのバスに乗らねばならぬので、9時半には宿を引き払わなければならない。時間のことは口にしたくないし、名残惜しいけれども。時間の流れが恨めしい。光の2倍の速さで昨日へダッシュしたい。ギャバン!

・少し離れたところにあるバス停が恨めしく、横目に見ながら宿に戻る。……が、このとき、遠目に見るのではなく、もう一度しっかり確かめておいたならば、未来は少し変わっていたかもしれない。いやマジで。

・朝ゴハン。極上の素朴さに身悶えしながらいただく。おいしいったらない。ケシカラン。
 
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・バスは10時。名寄方面に行く(東へ1時間。そこから列車で南へ1時間チョイで旭川)ならもう少し余裕もあるのだが、今回は深川方面へ帰るので、昨年よりもちょっと早い。最後に湖の空気にたっぷりと触れておきたいので早めに宿を出る。

・チェックアウト際、ご主人に「また来てもいいですか」とつい口をついてしまう。「またどうぞいらしてください」と言ってはくれたが、やはりどこかぎこちない。まあ駄目だと言われても来るけど。ほなエエやないか。



■10:?? 朱鞠内~バス~????



・バス停に一番近いあずま屋に陣取って、辺りを少しブラブラする……こんなことをしてねばっても、この空気を連れて帰ることは出来ないのだと思うとうらめしい。なぜ自分はここにいながら町や郷里にいることが出来ないのか。まあ、ここに居ることを選んだっていいんだけどさ……。

・歩いたり空気を吸ったり、見たり、聞いたり、少しでも多くのこの場所の感触を体に取り込もうと抵抗する。いやあもう、本当にねえ。自分の一部はもう間違いなくここにあるのに、ここを去らねばならないことがどうにも……納得がいかない。
 
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・しかしいくら粘ったところで、如何に正義がこちらにあっても、世の理不尽は譲ってくれない。時間が来たのでバス停に戻り、しばし待つ。

・……来ないな、バス。

・田舎のバスが時間通りに来ないことなど百も承知なのである。なにせ昨年ここへ来たときは、運転手が「次の停留所」表示を切り替えるのをさいさい忘れていたせいで、オイサンは降りるはずの三股の停留所をそれと知らず下りそびれるところだったくらいだ。そのくらい、田舎の路線バスなんてのはルーズなのである。だって客いねえもん。

・ちなみに、昨年のその時は、自分でしっかり下調べがしてあって「下りるのはだいたいこういう場所」というのがアタマに入っていたから「ちょちょちょ、運転手さん? 今のって三股じゃありません? 私そこで降りンスけど」って突っ込めたから事なきを得たのである。オモシロ話として披露しているが、ワリと結構な話である。下調べがあとすこし甘ければ、結構面白……否、ギリギリなメに遭っていたハズである。

・とまあ、そんな呑気な田舎のバスであるが、一応チラリとバス停の時刻表を確認してみる。……オウフ。朝10時、深川行き。運行は……平日のみッ!! 今日は……そう! 日曜だ! サンデイ! 神が! 神が休めと言っている! 全世界公認! 神が定めた休日、それがサンデイ! 深川行のバスが走らないとしても! それは世の摂理の一部! それに不満を述べるということは……神に対して弓引くも同じこと! 貴様にその覚悟があるというのかッ、オイサン!! ぬおおおおおおおおーーーーーーーーッ!!!

・……時刻表くらいもっとよく確認しなさい。キホンでしょう。思い切り書いてあるじゃないですか、赤で。深川行は平日のみ運行。「スズメバチに注意」と同じくらい書いてありますよ。
 
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・あれー? なんで見落としたんだろうな、おかしいなー。イヤ、我ながらビックリ。なかなかこういうこと、ないんですよ。エエ。イヤ、でもこの人、このあと向かうことになる名寄でも似たような失敗するんですけどね。エエ。乞うご期待。

・盛り上がってる場合ではない。一昨日、私は深川である人と約束をしているのだ。「2日後、またここに来る」と。その時に自転車を借りるから、自転車を借りてる時間だけでも荷物を預かってほしいと。言いましたよその人は、「エエ良いですよ」と。

・俺はッ!! そんな優しい人の気持ちを!! こんなくだらないミスのせいで裏切ってしまうのかっ、オイサン!! ぬおおおおおおおおーーーーーーーーッ!!!

・だから盛り上がってる場合ではない。ご連絡とお詫びの電話をしなければならない。きっとあの人は待っているに違いない、ああまた2日後にあのイケメンに会えるのだわと。首を長くし股間を湿らせて(下品)待っているに違いない。電話をしましょう、そして念のためJRバス深川営業所にも電話をして、ホンマに深川行のバスは今日は走ってへんのかと、夏休み期間中くらい走らしてみたらいかがですかと余計な提案の一つもしてみようじゃないか。要らんコトことは言わんでエエ。

・運行確認と、お詫びの電話終了。やはり今日は深川行は運行していないし、秘密交渉の相手も大して気には留めていなかった。

・面白おかしく書いているが、実はこれもかなりギリギリな首の皮案件である。乗るハズだった深川行のバスが、幸いなことに名寄行きのバスよりも時間的に前だったので助かったのである。もしこれが逆で、名寄行きのバスが去った後で深川には行けないことが判明していたら、オイサンここで立ち往生である。レークハウスしゅまりないさんにもう一泊である。さっきご主人に言った通り、「また来ました」である。笑えぬ。

・……まあ、午後のバスに乗れば今日中に旭川に着くことは出来るのでもう一泊はさすがに嘘だが。(午後に幌加内行き・名寄行きの便があることはある)、昼までここに残ることになるところだった。

・午後までここに留まるプランも考えた。それだって全然かまわない。問題は、昼ゴハンが確保できないことだ。お宿に戻ってお願いすれば、昨日と同じような対応を取ってもらえるかもだが、それはそれで心もとない。10時20分の名寄行きのバスが来るまでに宿に戻ってその確約を取るのには、時間的に少し無理があった。

・決断を迫られていた。別れは済ませた。去ろう、ここを。予定になかった次のバスで名寄へ向かうのだ。グッバイ朱鞠内、また逢う日まで。私はここが大好きだよ。



■10:17~14:35 朱鞠内~バス~名寄にて~
   突然の道路原標~北緯45度~アラフォーは2度やらかす




・10時21分のバスは時間通りに来たので乗った。ここからは予定になかった道行きだが、昨年通ったルートだから全く知らないワケではない。

・車中は、記憶にある限りオイサンとおばあさんの二人きり。……運転手さんは勿論います。おばあさんと運転手さんはすっかりお知り合いのようで、会話に固有名詞や地名がバンバン出てきて割って入る隙も無く殆どラブワゴン状態。おっぱじまったら自分はどうしようか、後ろの方の席で見てみぬふりをしようかと考えてしまうレベル……うそ。運転手さんは終盤、お婆さんをちょっとじゃまくさそうにあしらっていた。おばあさんしゃべりかけ過ぎ。運転中、車掌には話しかけないでください。

・バス、名寄到着。11時半くらい。コレと言ったアクシデントや乗り降りも見どころもない。
 
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・駅の中にコインロッカーがあったと思ったがなかった。通りがかった掃除のおばちゃんにお尋ねしたところ、駅のすぐ近くに併設されている観光案内所の「よろーな」さんの中にあるとのこと。そうだっけか。前どうしたか忘れてるな。

・駅の待合にある扇風機は相変わらずだった。もう古い型だろうに、昨年同様元気に動いている。

・今年は駐輪自転車が整頓されている交番の前を過ぎ、「よろーな」さんへ。名寄にも寄ろうな!という意味を込めて「よろーな」。何をしに寄れるでもない町、名寄。もうちょっとなんかあれ。

・ロッカー発見……しかし結構な数が埋まっている。オイオイ、こんなクソ田舎で一体誰が何を入れているっていうんだい?(失敬) 

・……と思うそばから、ロッカー前に陣取ってた見た目浮浪者か徘徊老人と思しき独り言老人が、大量のゴミともつかない荷物をゴソゴソとまとめている。オイサンが入れようと思っていた中型ロッカーの、唯一の空きの前でゴソゴソやってるから早くどいてくれまいかと見ていたら、そのゴミ荷物を、小型と中型それぞれのロッカーに一つずつ分けて押し込んで行ってしまった。マジでか。

・仕方がないからちょっと無理をして荷物を小型のロッカーに押し込める。うむ、入った。こんなとき、キャリーバッグとかにしてなくて本当に良かったと思う。コインロッカートラベラーはボストンバッグがスポーツバッグを担いで歩くものだ。融通が利いていいぞ。旅のコツだ。ゴロゴロキャスタはその辺融通が利かんのだ。

・さて、予定外の名寄に来てしまった。何をしようかと思案に暮れていたら、目の前に「痛車フェスティバル」のポスターがあらわれた! オイサンはなかまになりたそうにポスターを見ている! ……しかしコレ、日付は今日だが場所が東神楽(旭川のチョイ東の方)だな。どんな出来栄えのイベントだか気になるが、ちょっと間に合いそうもない。
 
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・検討の結果、普通に町をブラっとしてゴハンだけ食べることにした。前行かなかった、町の北側のエリアをせめてみることにしよう。

・レンタサイクルを借りて少し遠めの自然公園まで行ってみることも考えたが、レンタル時間が丸一日でおいくらというコースしかなかったので、今から2時間ほどしかいない自分にはちょっと長すぎた。マいいんだけどさそれでも。

・コレといった目的もなく、碁盤目状をしたまちを歩き出す。どっかでお土産でも買えればと思うのだが、前回もそれで結局見つけらんなかった気がする。寂し気な町並み。日曜の早い時間だからなのか。とりあえず歩く。

・コミュニティラジオが、結構なボリュームで流れている。……のかと思ったら、どこかの店から漏れ聞こえているだけのようだ。♪東京へは もう何度も行きましたね~♪ 有名な歌らしい。

・途中、水分補給にセブンに寄ってコーヒーを買う。そのついでに、店のおばちゃんにみやげ物を買える場所を聞いてみたが……駅前のよろーなか、西條(スーパー)くらいだという話。うーん、西條も前回行ったけど、あるというほどでもなかったんだよな。
 
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・名寄、相変わらずな町並み。マそりゃそうか。広々としている中に人影が多くなく、老人が多いので、どことなく華やかさには欠ける。忍び寄るものを感じる。前来たときは曇りもよう雨もようの中だったので物寂しく感じたのかなと思ったが、晴れていてもやはりその、根底に漂うボンヤリした感じに変わりはなかった。とはいえ、これがこの町の「いつも」なのだろう。都会に慣れたオイサンが、ここの毎日に慣れないだけだ。ものさびしいなどと言っては失礼なのかもしれない。

・昼ゴハンを食べる場所をさがしながら彷徨っていたら、これ以上行ってもひと気がなくなるばかりだな、という辺りまでやってきた。商業エリアではない、住宅とか、病院とか学校とか、そういうものとの境目の領域だ。引き返すか……と思った初老の男の目に飛び込んできたのがコレである。
 
 
 
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・道路原標……。な、なぜこんなところに……。イヤ何故もクソも、あるからあるんだろうけども。何もこんな時に、何の前触れもなく現れなくてもいいじゃないか。

・道路原標さんは、この一週間前に実家に帰ったときも、奈良で回収したやつのお仲間である。あの時は、あることを知っていてこちらからわざわざ見に出向いたのだが……なんかこう、アクシデントと偶然の先でこうもばったり出くわすと、何かの縁が生じたとしか思えないな。あんまりおかしくて、その場でゲラゲラと笑いこけてしまった。傍から見たらすっかりヤベエやーつでゴザル。

・まあ出会ってしまったものは何かの縁なのでとりあえず写真に収める。いち姫も一緒にはいチーズ、である。もうなんでもいいよ、面白いから。

・ハタから見たら、なんで笑ってるか分からなかったであろう。見知らぬ巨漢の笑う町、名寄。みなさんもぜひお立ち寄りください。(怖いわ行くかボケ)
 
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・いやあ、笑った笑った。

・どことなく、沈みはせぬが散って虚ろになりかかっていた気分がからだに戻ってきた気分がする。良い良い。人間、本当に「なんでもない」状態、どの感情にもあてはまらない具合になってくると、沈んでいるのに近い感触が心にうまれる。嬉しいでも楽しいでも、悲しいでも腹立たしいでもない、かといって辛いわけでも腹が減っているわけでもない。何の感情にも振れない心があるときその人は虚ろで、虚ろになると悲しくなってくる。だだっ広く、ひと気のない北の町を歩いていると、その空気のスケールに慣れない自分は、よくこの状態に陥る。釧路や帯広に、あまり良い印象がないのはこのためだ。……良い印象がないワリにしょっちゅう行ってるな、とか言わない。それがひと笑いしたおかげで気分が戻ってきた。
 
・よし、引き返そう。なんか食って、駅に戻る途中で店が見つかれば買い物をすればよし。
 
・そして次に目に入るのがこの店である。北緯45度。ピンク色した、プレハブか、コンテナハウスのような……レストランか、喫茶店か、これは? カレー&スパゲティ……。キャラクターもかわいいし、まあ入ってみるか。 ← チャレンジャー

・こういう時、何を求めているんだオレは。
 
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・店内は、お世辞にもキレイとは言えない年代物。並んでいるマンガも結構な年代物だが、なぜか奥の方では、やけに立派な調度品の中にマンガが並べられている。スラムダンクだったか、ワンピースだったか。なんでだ。ファンなのか? 特別扱いか?

・お店にはお婆さんが一人。客はいない。しかし真ん中のテーブルのいすの上にナップザックが置いてあるところを見ると、あそこにはお客がいて、トイレにでも行っているのだろうか? ちょっとトイレ行きたいのだが、出てくるまで待ってみるか。

・お店のおばあさんは、ヨボヨボと矍鑠の間。オススメのランチメニューはひと手間変わったようなものだったので、きっと思考はとてもしっかりしているのだと思う。他にも楽しそうなメニューは一杯あったが、せっかくなので、そのオリジナルなランチメニューとコーヒー、ケーキを注文する。

・テレビで高校野球がかかっている……様なのだが、カウンターの奥にあるみたいで、背中を向けたオイサンからは見えない。見ないからいいんだけど、北海道の人たちは高校野球が好きだな。余所よりも、好き率・好き度合いが高い気がする。

・そこそこ待って運ばれてきた、ホタテのクリームパスタにはエビカツが乗っている。彩りがとてもファンシーで、パッと見、ばーちゃん考案のオリジナルメニューとはとても思えない。表参道のおしゃれcafeでイケメンが出せば、バカ女がキャーキャーいいながら食いつきそうだ。まあバカ女は表参道のおしゃれcafeでイケメンが出す物なら、馬の糞にでも食いつくだろうが(表参道のおしゃれcafeで働くイケメンとそこのバカ女客に恨みでもあるのか)。
 
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・お味もとってもオイッスィ。イタリア語。嘘。

・しばらくすると、お客が一人やってきた。壮年の男性である。顔なじみらしく、カウンターに座って「暑いから飲んでいこうかなと思って」のひと言でアイスコーヒーが出てくる。ははーん、さてはお前、ばーちゃんに気があるな?

・しかし男性の話は娘から電話がどうこう、今お祭りにいるからいついつにどうこう、みたいな話になっていた。貴様ッ! 妻子のある身でばーちゃんに近付こうというのかッ!  ← おちつけ

・話を聞いていると、どうやら町から離れたサンピラーパークの方でお祭りが開かれているらしい。お餅がどうのと言っていた。産業まつりか何かだろう。「(祭りの会場を)場所をあっちにして正解だった」とか、「よく続いてる、もう三十何年目だ」とか、地域色の豊かな会話が高校野球の感想のスキマから聞こえてくる。楽しそうだ。町に人がいないのは、今日はそっちのお祭りに持っていかれているからなのかもしれないな。もの寂しいだなんて言ってワルカッタ。
 
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メニューに描かれた可愛いオリジナルキャラクター

・しかしサンピラーパークといえば、レンタサイクルを借りて行ってみようかと思った場所の一つである(ていうか他になんもないんだよ ← あっ)。お祭りなんかやってるなら行かなくて良かった、という思いと、ばーちゃんと男性の話を聞いて、行ってみれば良かった、という思いがない交ぜになる。

・コーヒーとケーキもそこそこ美味しい。ケーキはさすがに業者のものっぽかったけど。

・時刻は13時を回った。突発の名寄だったが、なんだか名残惜しさが出てきてしまった。しっとりとした良い雰囲気の店、北緯45度。良いお店でした。また来よう。

・なにか土産になるものはないかと、昨年も覗いたブラジルさんでお菓子を見繕うも、如何せんここのお菓子はおしゃれ過ぎるしちょっと高い。モノが違う。

・ぷらぷらとアーケードを流していて気になるのだが、普通の歩道に突然、子どもがまたがるような遊具があったり、『金色のガッシュ!』で出てきたやつによく似た水飲み場ば現れたり、名寄さんはオブジェクトの配置が若干バグっているように思う。
このような……↓
 
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……ポリゴン欠け事案も見かける。町全体がどこか不安定であるのは否めないようだ。

・さてもうじき14時、電車の時間だ。ロッカーから荷物を取り出し……って、名寄さんのロッカーは大きいのも小さいのも全部100円である上に、しまいにお金が返ってくるという超自治体ジャパネット仕様。いいのかオイ。深川先生、見習ってください!

・荷物を背負ってエッチラオッチラ、駅の待合まで来たら……おかしい。乗るハズの、14時の列車が改札予定に掲示されていない……。どうしたどうした、と思って時刻表を見てみたら……14時発の列車なんかありやしない。アルェー??

・自分の予定を見直してみたら……13時発でしたッ!! 次の列車は14時35分ッ!! ジョジョッ! 俺は予定を変えるぞォーーーッ!!

・まさかの! 一日で二度目の交通機関確認ミス。うわー。結果的に、どちらも致命傷にはならなかったから良かったようなものの、場所や時間帯によっては取り返しのつかない事態に発展しかねない。冬の道東だったら死んでた。いやマジで。恐ろしい。旅慣れてしまった油断が生んだ不始末であろう……ふし松くん。言うてる場合か。

・今が14時、幸いなことに次の列車は30分後にはやってくる。本当に幸運だ。2時間、3時間後だと言われたってって不思議はない場所なのだ。

・おかげで、ほんの30分待つだけで次の目的地・旭川に向かうことが出来る。危ないところだった。いやコレばかりはホントに「危ないところだった」のである。朝のバスといい、今回といい、北海道の僻地(失礼)で二つ立て続けにやってこれだけのダメージで済むというのは奇跡に近いのではないか。

・名寄駅内の待合で30分ほど待つ。時間が出来たから多少ぶらついてみようかとも思ったが、たかだか30分ではどこへも行かれない。ここでは、東京のまちとは時間のスケールが違うのだ。冬ともなればただ歩くだけでも時間が倍は違うし、立ち止まって何かをする、例えばケータイをいじること一つとっても、立ち止まる、手袋を外す、雪に気を付けながら道を避けて(冬場は道も歩ける幅が限られているので真ん中に突っ立っているわけにはいかない)、初めてケータイの操作が出来る。同じ一つのことでもかかる時間がべらぼうに違う。

・東京であれば、30分もあるならお茶でも飲むかってんで、駅から出れば、目の前にドトールとエクセルシオールとスタバとニューヨーカーズカフェとセブンとファミマとローソンとルノアールとベローチェとマクドとミスドと日高屋とココイチと吉野家があってどこでも好きなところに入ってお茶を飲めばいいのだが、まあ多分どれも全部MacBook開いてる連中で満席で結局座れずに出てくることになると思うけど(アカンがな)、名寄では駅から出ても目に入るのは交番とよろーなさんぐらいである。どっちもいつ行ってもガラガラで座って休む分には何の問題もないだろうけれども。

・すみませんウソを書きました。実は、名寄の駅を出てすぐ右手には、ホンマかどうか知りませんが創業100年という軽食食堂さんがあるので、そこでコーヒーだけ飲む、というテは、実は無いでは無いです。本当は今回も、お昼はそこで済ませてしまおうか、百年ってのも興味あるしと思っていたのだが、せっかく面白そうな北緯45度さんに行き当たってしまったのでそちらを選択した。次回はこの駅前の店に入る機会も作ろうと思う。
 
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左に見えているのが創業100年のめし屋さん 
 

・埒もないことを思いながら30分あまり。待合にはそこそこ人がいる。オイサンのように時間を誤ったわけでもなかろうに、オイサンよりも前からそこにいる人がほとんどである。旅行者もいるが、多くは地元民のようである。そう、ここでは、列車は「30分前から待つもの」なのであろう。そして実際、列車の多くは発車時刻の十分以上前からホームに停車待機していて、改札もそのくらいから始まる。

・……有人田舎駅で列車を待った経験のない人には分からないかも知れない。自動改札などない有人田舎駅では、列車がホームに入る直前までは「改札が行われておらず、ホームに立ち入ることが出来ない」のである。改札の鴨居の様な部分には、「次の列車は××時○●分 ドコソコ行き」と札が下げられていて、「改札は××時○●分ごろからです」などと、改札の開始時刻も掲示されるシステムなのである。驚いたか! そうでもないか! オイサンは最初驚いたぞ! 忘れもしない13年前、2004年の1月10日、初めての北海道で、稚内の駅で宗谷本線を降りたときのことだ。驚いたというか、呆然と、愕然としたが、今思えば、あれを「感動」と言うのだろう。その稚内の駅も、今はもうきれいに改装されてしまった。ただ、まだ自動改札ではなかったと思う。確か。
 
 
 
■14:35~この日の終わり
    名寄~旭川~本日のお宿~スープカレー「ふわわ」

 
 
 
・話を現在に戻す。そんなこんなで、北海道の駅の待合は、どこもたいがい広い。ちょっとした中会議室くらいある。そこにいれば「こんなもんか」くらいに思うが、普段自分が暮らしているスペースに持ってくることを思うと改めてスケールの違いを思い知る。

・ぼんやりと待つ。列車がやってきた。あとは何をするでもない、1時間半ほどで旭川。

・この何でもないはずの列車の中が試練だった。明らかに暑い。後半30分は消耗戦以外の何物でもなかった。なぜこんなに暑いのか! 答えは冷房がロクにかからないから。あと多分、冬向けに車両の気密・保温パワーがパヌェから。こんなに暑い中を走ることを想定していないのであろう。

・ちなみに言うと、北海道の列車は(マ列車に限らず屋内は全てだが)冬場も「暑い」。ムワンムワンのチンチンに暑い。冬は冬で、暖房パワーがパヌェのである。びっくりするぞ。予備知識こそあったものの、「快適に温かい」ことを想定していたものだから、旭川から稚内まで、特急サロベツでの4時間弱を乗り終わるころには脱水症状寸前のクラクラ状態だったのである。乗っている最中は自分がのぼせていることに気付くのに時間がかかる……というかそんな風には夢にも思わない物だから、何だかシンドイなボーっとするな……と思いながら時間が過ぎてしまうのだった。
 
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・そんな、過去の北海道辛かったメモリアルを反芻しつつ旭川到着。

・あまりに消耗が激しかったので、水分を補給しつつ一先ずまっすぐ本日のお宿に向かう。元気が出ない……おかしな形の電柱を写真に撮るための体力しか残っていない(元気やないか)。
 
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・宿への道すがら、今夜の食事の店を探す。かつて、旭川にはカオスヘブンという怪しげな名前のスープカレー屋があって、たまたま立ち寄ったそのお店をオイサンは大層気に入ってしまった。いまその店は旭川からは撤退してしまってもうない。札幌に移ったらしいのだが、その先元気に営業しているかはもう知らない。そこでスープ料理としてのカレーの美味しさに目覚めてしまい、関東に戻って見つけた店が今も大好きなパンチマハルさんであったりするのだが、マそれはいい。

・カオスヘブン亡きいまではあるが、もう一軒、美味しいスープカレー屋には心当たりがあった。今夜はそこへ向かおう……と思って記憶の場所を横目に見ながら歩くのだが、どうもメモリーに誤りがあるらしく、思った辺りにその店は見つからなかった。宿に着いたらネットで探してみよう。

・そうそう、旭川、買物公園(という名のメイン歩行者天国ストリート)の顔であった西部百貨店が閉店して、取り壊されていた。まだ工事中で囲いがあるので見通しはそんなに良くないが。代わりに何が建つのだろう。

・本日のお宿、旭川グランドホテルさんはJTBのパックになるお宿の中ではそれほど値が張るわけでもないのに大変グレードがお高い。荷物をお部屋まで運んでくださるが、オイサンの荷物はおもちゃばっかり入って重たいので、自分より小さい女性に運ばせるのは大変気が引ける。まあ自分より大きい女性はほとんど見たことがないが。

・お部屋は大変見事なオーシャンビュー。目の前が壁でもオーシャンビュー。オレの目には、いつでも大海がうつっているからさ……うそ……かっこいい……。

・宗谷本線でホッカホカになってしまった体を冷ましてひと息ついたら今宵のメシ屋を探しにかかる。しかし目当てのカレー屋と思しき地点には非情の文字が。「閉業」。まじでか……。……まあ、終わってしまったものの影をいつまでも追っていたのでは何も始まらない。近場に別な店を見つけ、本当に閉まってしまっているのか確認がてら、その店に向かう。

・未練がましいオッサンは、閉店してしまったはずのふわわさんの前をわざわざ通ってみる。如何にGoogleさんが情報の巨人とはいえ、何かの間違いであるかもしれない。そうすると普通に営業していた。誰だ閉業なんて情報を登録したのは。オイサンが修正してやる(ホンマにGoogleMapの登録情報を修正した)。

・とはいえ、ホンマにやってるかどうかは入ってみないとわからない。こわごわ暖簾をくぐる(暖簾なんかないけど)。とっちらかったカウンターで、お店のマダムが伝票の整理的なコトをやっておられたので一瞬ギクリとしたが、お店自体は営業しているらしい。良かった。

・食べ終えた後でマダムと少しお話をした。何年か前に2度来たことがあること、GoogleMapで閉業になっていること。そしたら、あんまりそういうの気にしない感じの人かなと思ったが、「まあ! なにこれ! ヒドい! 営業妨害じゃないの、ねえ!」と、そこそこの勢いで憤慨されててびっくりした。しまいには「グーグルに電話する!」って言い出して、それはどうだろうと申し上げたところ「だってグーグルマップ?って、本出してるじゃない!?」って言うから、え、そうなのかな知らないなって思ったら「……ちがうわ、あれは『るるぶ』だわwww」って一人ウケし出したからほっといたw グーグルとるるぶ……似ていると言えば、語感は似ている。

・ちなみに、あとでGoogleMapから、ふわわさんの登録されてるお店情報をいじってみたらいじれたのでいまは直っていると思われる。GJ俺。こういうのは余計なおせっかいの部類に入るのだろうかな。

・余計なおせっかいで思い出すのは、13年前、最初の北海道で、『北へ。Diamond dust』ゆかりのお店に行ったらお店の人が「そのゲームの会社(今は亡きハドソンさん)、取材には来たのに、それっきりで何の連絡もない」と怒るでもなく言っていたので、なんとなく悲しくなってその旨をハドソンに手紙を書いた、なんてことがあった。当時はメールという発想がなかったのだと思う……いや、メールだったか? いずれにせよ、なんとも若々しい話だ。そうしたら後日、お店にハドソンさんがやってきて、『北へ。DiamondDust』のソフトとポスターを置いて行ったらしい。そのお店には、今も足しげく通っている。どこあろう、cafe花みずきさんであるが。

・このお店「ふわわ」さん、マダムひとりで切り盛りしているので時間はかかるがお味は確か。ちょっと斜め上にこじゃれてるのが玉にキズだが。よく見ると、壁に飾られた有名人のサインに交じって大泉さんのものがあり、大泉さんプロデュースのスープカレーのパッケージも飾ってある。なんらかのゆかりがあるのだろうか。特に聞きはしなかった。

・どうでも良い話だが、以前数回この店を訪れた時には、何だか毎回テレビで訪日外国人を捕まえて目的を聞く番組がかかっている気がする。そういうのって変に記憶に残る。以前、美瑛を一回りしてくたびれきった後に立ち寄った定食屋で、石ちゃんのまいう~を聞きつつ、グッタリして豚しょうが定食を食べたのが脳裏に焼き付いている。

・野菜たっぷりスープカレーうめえ。
 
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・しばらくすると客が入ってきた。男一人。立居はしゃっきりとしているが、老人と言っていいくらいの年齢であるような。マダムとは顔見知りのようで、「好きなとこ座って」「散らかってるね」みたいな二言三言を交わしていた。確かに散らかっていた。

・やがてマダムと男の間で何やら業務的なやり取りが始まった。推し量るに、マダムはどうやら歌をお歌いになるようで、近くジャズライブか何かに参加するらしい。単独なのかはわからない。男の方はそのライブの仕切屋らしく、ハコや演奏者の手配をしているようなのだが、そのピアノをがどうするかでモメ始めた。モノとしてはピアノは入れられないが、ピアノタッチの電子オルガンを用意すると聞いている、それなら演奏家も大丈夫なはずだ、イヤイヤそうは言っていない、シンセサイザーである、みたいなことから始まり、埒が明かないのでシンセサイザーでも演奏家は大丈夫なのかどうかを確認するために電話をしたら、演奏家はシンセではだめだ弾けないと言い始めたらしい……。

・ハタで聞いてても言った言わないの見本市みたいなやり取りで、聞いていてむずがゆかった。メンツは全員、ほどよく涸れた男女なので語気の荒がるようなことはなかったのだけれど、まあまあ、傍で聞いているのはなかなかシンドい。そもそもピアノタッチの電子オルガンってなんなんだ。オイサンは電子オルガンとシンセサイザーの違いなんかわかんないけど。

・ごちゃごちゃやってるのを聞きつつカレーを食べ、去り際にはGoogleMapで閉業になってる旨の話をして、退散。だからどうだって話でもないんだけど、なんかこう……大変「ある」雰囲気で、好ましい時間であった。様々なすれ違いが交錯する時間。

・このあとは特に何もしていない。宵の口の町を少しふらついて、19時半にはおとなしく宿に帰った。健全なオッサンである。

・しかしこの日は……何もなかったのに盛りだくさんな日だった(どんなんや)。

・乗るつもりのバスが運休 → 予定外の名寄で予定外の道路原標
              → 北緯45度
               → 旭川行きの電車の時間を1時間間違える
                → 閉店したはずのカレー屋でなぞのいざこざ

・マどれも大したことのない小競り合いでしかないけれども、なんかこう、インスタ映えするザ・ステキな風景の旅! の間に挟まった、ツイッター映えするかなしみの日常! みたいな、アニメの7話目くらいで急に挿入された、うす気味わるい脚本の回みたいなんで、大変好ましい一日でした。

・ただ、これだけは言っとく。ホタテをなめるなよ!(急になんなのだ※)



 

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2017年10月22日 (日)

■しゅまりない旅情2017~2日目(2)~ -更新第1168回-

 
静かなる朱鞠内、2017年8月の訪問録。
その2日目の午後。
 
 
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1日目は羽田から旭川に飛び、そこで立ち寄るハズだったcafe花みずきさんが夏休み中で肩を落とし、
次いで向かった深川駅でもあるはずだったコインロッカーが撤去されていて往生するも
地元のお店に受けたご厚意に胸を熱くし、
そこから朱鞠内までの長いバスの車窓に流れる風景を楽しんだりした。

そうしてたどり着いたお宿、昨年もお世話になった「レークハウスしゅまりない」さんから2日目はスタート。
午前中は散歩と遊覧船で万華鏡の様な湖を堪能し、
地元テーマ曲である『しゅまりない旅情』のテープを秘密裏に入手して、
お昼のおそばを食べ終えたところからの続き。



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■2日目 8月19日(土) 午後の部
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■13:00~18:00 お昼ゴハン~朱鞠内の町、雨~晩ゴハン



 ▼朱鞠内の集落で雨に遭い、ビビる昇太くんと出会う

ゴハンを終えたら、さてどうしよう?

昨年はここでゴハンが食べられずに、食料を求めて人里まで下りたのである。わしゃ熊か。
今回はこうして食べ物にもありつけたので人里を襲撃する理由はないのだったが……否、ある。あるぞ。

単4電池を買うのだ。深川で買うつもりにしていたのをすっかり忘れていたのだ。
この期に及んで電池なんか何に使うのかと言えば、ヘッドランプである。今宵はきっと晴れるに違いない(祈り)ので、星を見に外へ出るのに、灯りは必須なのである。

電池、あるっちゃあるんだけど、マウスから抜かないとならず、それに切れられると困ってしまう。なので、一応予備が欲しい。

……というワケでなんやかやと理由をつけ、人里を襲撃することにしたクマ。朱鞠内の町の人々にげてー!!
がおーくまだぞー。 ← ノリノリ

身支度をして宿を出、空を見上げて、ふと嫌な予感に見舞われる。
頭上にわいた色の濃い雲と、先ほどまでは肌に触れる空気がカラリとしていたのに、今はヒヤリと冷たいこの余分な潤いの感触。雨が降るのではないか?
 
 
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パッとスマホの予報を確認するが、雲のマークこそついているものの傘の印はない。
雨雲レーダーにも、付近上空に目立った雨雲反応はないことを告げている。

ここで変にワイルドぶって、「雨になる気がする……」などと傘なんか持って歩いた日には、
オイサンのようなシチーボーイにそんな優秀ワイルドなセンサーがついているわけもなく、
自分のことを野生の申し子とか自称している定岡イタイイタイ正二みたいで恥をかくのが関の山である。
ITのチカラ・天気予報を信じてこのまま行くことにする。





うわーっ雨だーっ。(即オチ





宿から朱鞠内の町までは3キロ半ほど。40分ばかり歩いたその町に差し掛かったあたりでポツリポツリと降ってきた。
しかしここまで来ていれば雨宿りをする場所も町にはいくらかはある。雨宿りまちちゃん(無関係な情報)。

ちなみに、宿からここまで40分の道のりにはいくつかのビューポイントがある。
おソバ畑。 
 
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バスの待合ボックス。
 
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……なのだが、このボックスにオイサンは、昨年恐ろしいトラウマを植え付けられており出来れば近付きたくない。
昨年の、今日と同じ2日目、朝のジョギングに出てここまで来たのであるが、
このボックスの中から何やらドンドンとぶつかる音がする。
ハテなんであろうかとガラス越しに覗いて見たところ、一羽の鳥が閉じ込められて窓に向けて無謀なアタックを繰り返していた。
おお可愛そうにと思ってドアを少し開けてやったところ、鳥は利口にもすぐさまそこから出て行った。
……ので、あるが。
……なんでそこまで気付かなかったかな、扉に赤字で大きく貼り紙がしてあったのである。
 
「スズメバチに注意!」。
 
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昨年の写真。気付けよ去年の俺。 
 

いやホンマなんでそこまで気が付かなかったかと自分でも思うくらい、大きな紙に大きな字で貼り紙がしてあった。
そして足元には、駆除されたあとなのでしょう、
おびただしい数の蜂の死骸が敷き詰められていると言えるレベルで横たわっておって、
全身が総毛立ったのを憶えている。

はじかれた様に扉を閉めると、脱兎の如く逃げた。
もしかすると駆除した人間に恨みを持つ生き残りがいないとも限らない。
ジョギングとは言えないペースでその場を走って……
マそんなモン多少速く走ったところで、ホンマに蜂が襲ってきたら何の守りにもなりますまいが……
離れたのでした。

そんなことがあったものだから、この待合ボックスにはなるたけ近寄りたくない。特段覗いて面白いモノがあるわけでもない。
しかしあの時助けてやった小鳥ちゃんはいまだに恩返しに来ないが、どこでどうしているのだろう。
スクールアイドルでもやっているのか、プロのアイドル事務所で事務でもやっているのか? だからどの小鳥だよ。

あと、どこで誰が買ってきてここで捨てたのか……セブンイレブンのコーヒーのカップが転がっていた。
 
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ここにも文明があったんだな、ということを辛うじて表す人間の暮らした跡です。
あとは、川が流れていたり、山がきれいだったりです。

見どころは以上です。みどころ?

サテ、町へはからくも辿り着いた。雨がひどくなる前にさっさと買い物を済ませて帰りましょう。

昨年も来たんですよー、みたいな話を振れば、店のオバサンともいくらか会話も出来るだろう。
そういえば昨年聞いた話では、この商店の娘さんは横浜に働きに出られているというお話ではなかったか。
パンとプリッツかなんか買っただけだったのに、その短時間でよくその情報引き出せたな、去年の自分。
 
 

うわー店が休みだーっ。(まさかの
 
 

うーん、これは予想外。昨年訪れたときは、
 オイサン  「湖のところのホテルに泊まってるんですけどねー。ランチやってなくてw」
 おばちゃん「あらそうー。やればいいのにねえ、お客さんもいるんだから」
って、おばちゃん言ってたのに! お店やればいいじゃない! お客さんいますよ! ここに!

……と、そんな叫びも虚しく朱鞠内の空に吸い込まれていくばかり。
まあまあ、田舎の個人商店なんてそんなもんです。やむなし。今年は去年ほど切羽詰まっているワケでもなし。
もし昨年もこの店が閉まってて、あの時パンも買えずに過ごしていたとしたら……と考えるとゾッとする。
ここまで宿から40分歩くのである。片道3.5㎞である。腹が減っているから来たというのに、合計7㎞のムダ足である。
ムダ足ダイエットである。大変ゾッとする。あと結果にコミットもする。

買い物を諦め、足を再び湖の方へ向けたとき(他に行くところなんか無いんである)雨脚が強くなってきた。
ここは一旦雨をしのげる場所へ退避しようと表の自販機で缶コーヒーだけを買い、旧朱鞠内駅舎……
今のバスの待合所へ。徒歩1分。さっき前を通ったとき、人影があったのが気になるが……怖い人じゃなければいいな。
 
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昨年の話。
この商店の自販機でコーヒーを一本とペットボトルの飲み物を買ったのだが、
あとから買ったペットボトルを取り出すのを忘れたまま歩き出してしまった。
町を15分ほど徘徊した辺りでペットボトルが手元にないことに気付き、即座に戻るのも面倒なのでそのまま散策を続けた。
購入からつごう30分ほど経ってから店の前に帰り着いたとき、果たしてオイサンの買ったボトルは手つかずのまま自販機の中に残っていた……。無理もない話である。
その間見かけた動くもの人影と言えば、クロネコヤマトの車くらいのものだったからな。

バスの待合所に逃げ込んでコーヒーの缶を開けたところで、バス事務所の方から、
作業着っぽいツナギを着た、年の頃27、8ほどの、ツンツン短髪にイマドキ細レンズ黒縁メガネのお兄さんが現れた。

……ここまで書いて思ったのだが、なぜここで
ムチムチライダースーツに身を包んだ、
     年の頃は20代前半、金髪ツインテールの美少女

が現れないのであろう?
ここでそれが出て来ないのではそりゃあ結婚など出来るわけがないではないか。
なるほどすべて世間が悪いことが証明された。 ← そういう考えを捨てないから結婚できないのだ。

それではカメラを現実にお返しします。
いま目の前にいるのは、ちょっとビビる大木と春風亭昇太に似たお兄さんである。
一見人は好さそうであるが、どんな牙を隠し持っているか分からない。
恐る恐るではあるが、「どもこんちわ、降って来ちゃいましたね」と当たり障りのない水を向けてみる。すると。

「ねえ! 降って来ちゃって!
 これから草むしりでもしようかなーって思ったときに限って降って来ちゃうんですよねえーww
 はははははーww!」


おお、声がでかい。ちょっとあたまがよくなさそうだ(超失礼)。いやそうではなく、大変元気がよろしい。
純朴そうである。しかし驚きなのは(話を逸らす)、目の前には大きなパットゴルフ場が広がっておるのだけれども、お兄さん、お一人でこれを養生なさるので?

「いえ、いつもはね! もう一人相方がいるんですけど! 今日ちょっと、葬式の手伝いで休みでいないんで、
 ちょっとやっとこうかなって! はははははw!」


OK声が出てる。聞こえているぞ、雨はそんなに強くない。
なんだかとても真面目で純朴な感じです。彼はなんだろうか、公務員なのか、バス会社の人間なのか……。
しかし彼とのちょっとした会話で、今日この朱鞠内か、幌加内のどこかでお葬式が営まれていることが分かった。
そりゃそのくらいあるだろうけど、なんかこう……やはり人が生きてるんだな、という気になる。

ホントなんでもないただ偶然雨に引き寄せられただけなのだけど、これはこれでヒトツの縁である。
来年か、もっと先になるかは分からないけれども、みたびこの朱鞠内をオイサンが訪れるとき、
彼のことを思い出さずにはおられないだろう。彼はきっとオイサンより先に結婚して立派な家庭を築くであろう。

尚このパットゴルフ場、平日はそこそこの利用率なのだそうな。老人はいいご身分だな(ポイズン)

雨は、降り始めに比べればすこし強めになってはいるものの、そもそもそんなに強くない。
遠く湖の方角には青空も見えていて、長く降るものでも極端に強くなるものでもなさそうだ。
急ぎがある旅でもないが、このままここでじっとしていても実りがない。
なぜならいま隣にいるのは、(ビビる大木+春風亭昇太)×やたら声がデカい=お兄さん であって、
(パツパツ+ムチムチ)ライダースーツ×(金髪+ツインテール)(ツンデレ+巨乳)=美少女ではないからだ。
男同士でウコチャヌプコロしても生産性はない。ウコチャヌプコロ。

ビビる昇太君(命名:オレ、今)は、しきりに
「ええ! ええ! やろうと思ったら雨降って来ちゃうんスけどーww」としきりに繰り返している。
よほど草ぬきをしたくない or やましい思いがあるとお見受けする。
やりたくないなー雨降らねえかなーと粘りに粘って、いま! というタイミングで腰を上げて出てきたのだろう。
明日、葬式の手伝いから戻った同僚氏がやってきたときも同じ話をして、草ぬきが進んでいない理由にするのだろう。

良かろう。嫌いではないそのメンタリティ。オイサンが証人になってあげるぞ。君は確かに草ぬきをやろうとした、
しかし雨が降っていて出来なかった。そうだね?

雨が小やみになったのを見計らって、オイサンは待合所の屋根の下を離れた。
この程度の降りであれば、30分ほど歩いたとて大した被害にはなるまいし、途中でやみもするであろう。
さようなら昇太くん。同僚氏が話を信じてくれなかったときは電話をくれ。番号教えないけど(当たり前だ)。

「番号教えないけど」と書いたけど、実は昨年遊覧船チケットオフィスのオペレーターオバサンには教えているので
調べようと思えば調べはついてしまう。オバサンが憶えてればだけど。多分彼もオバサンとは知り合いだろう。
それではアデュー、朱鞠内町の皆さん。


 ▼雨、強まる。道に走る謎のヒビとミヤマアゲハの絢辻さん


うわーっ雨が強くなってきたー!(出発後5分

待合所の屋根の下を出て5分、待合所まで戻るには億劫だがまだ町のエリアを出ない程度という大変微妙な辺りで、
サラサラと髪を湿らせる程度だった雨が粒の大きさを増し、ばらばらと、地面や木の葉にぶつかって音を立てる程度になった。
これはアカンちょっと被害が大きいぞ。すぐ弱まってくれるなら物の数ではないが、宿までこの調子で降り続けば
カバンの中のエレクトリックデバイス群に支障をきたしかねない……一応防水バッグではあるけれども。

とはいえ、最早退くこともかなわず進むことにする。少しでも雨の掛からない場所を行こうと、
左右の斜面から張り出した枝の下を歩くよう些細な抵抗を試みる。大自然の恩恵はえらいもので、しのげないこともない。

あとから思い出したのだが、オイサンのリュックにはレインカバーが内蔵されていた。
イザとなったらそれをかぶせてしまえば良かったのである。普段使わない機能って忘れがちだなあ。

雨は……そのまま15分ほど続いた。そこそこの濡れっぷりであったが致命傷には至らず、というくらい。
雨上がりの風景を写真に収めることが出来、マ痛み分け、といったところではある。
 
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せっかく雨に遭ったので(ポジティブ)、
濡れた道や潤いに満ちた空気のひずみ、いち姫にも立ってもらった雨上がりの風景を写真に収め、存分に雨を楽しむ。
転んでもただでは起きないというか、これはこれで、この土地の風景であることよ。美しい。
 

 ▼絢辻さんとフカシギな亀裂

ところで、三股のバス停からダム・湖方面へ向かう最後の坂を登る途中で気が付いた。
道のこの区間だけ、雨が乾くのがやけに早い。どうも道路に規則的にヒビが入っていて、その周りだけが
異様な速度で乾いていくのだった。
 
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亀裂は、センターラインに沿った縦に長い亀裂を中心にして、大体等間隔くらいに、横のヒビが道の外側に向けて走っている。
背骨と肋骨の関係をイメージだと思ってもらえたらいい。
それらの規則正しい亀裂に沿って、道がみるみる乾いていっている。ヒビの部分はただ割れているだけではなく、
路面に若干の高低ギャップを生じている。自転車だったらそこそこの振動を感じるレベルだと思う。

意図的してこうあるのか、地震とか自然現象の影響でこうなってしまったのか。意図的で、何らかの仕組みなら良いが、
事故的にこうなってしまって直すお金がないから放ってあるっていうんじゃちょっと怖いなと思ってしまった。

あまりに奇妙な光景だったので(普通に歩いていても気になるレベルだったのである)
写真に撮ってtwitterに問うてみたところ、
「ヒビによって熱や光の集まり方が散ってそんな風になっているのでは?」という意見や、
「融雪のための処置ではないか」などというなんとなく説得力のある話も出てきた。
なるほど前者は考えたが、後者までは思いが至らなかった。あり得ない話ではなさそうだ。
 
こんな些細なことも、雨に遭わなければ気付かなかったであろう。そう思うと、雨も愉快に思えてくる。旅はたのしや。
 
そんな謎のヒビや、道すがら自生しているアサガオやらを収めながら歩いていると、
今度は、路肩に茂った下草の中で、這うようにうごめいている美しい蝶に出会った。
オイサンの乏しい知識では「クロアゲハの一種」としか認識していなかったが、あとから拾った知識に照らせば、どうやら彼女はミヤマカラスアゲハさんと言うらしい。
 
このミヤマさん、どうやら足をイワしている(※壊している・悪くしている)ようである。羽ばたきはするのだが、
地面を上手に蹴ることが出来ないようできちんと飛び上がれないでいる。蝶の体の構造は知らないが。
先ほどの粒の大きな雨にやられでもしたのだろうか。
 
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これもまた何かの縁であろう。このまま濡れた草の中にいたのではジリ貧であろうから、なるたけ優しくつまみ上げ
取り急ぎ目につく高い場所……ガードレールの支柱の上に置いてやったのだが、とにかくうまく歩けず、
体のバランスがとれないらしい。歩く速度は速く、ヨロヨロ這いずってみるみる落っこちそうになるので
そこを間一髪掌で受け止めてやると、今度はオイサンの掌をつたって服の胸のところまで上がってくる。かと思うと、そこをカタパルトにしてどうにか飛び立った。いいぞいいぞ。

その飛び方も、飛行時に足がどんな働きをするのか知らないが危なっかしく不安定で、高さは稼げず、
ひとの胸より下くらいの高さをフラフラと……それが行きたい方角なのか、
操舵がきかず、思わぬ方向に流れてしまっているのか判断できないけれども、道を渡り、坂を下る方向へと飛んでいく。
とりあえず落っこちる勢いではなかったから良いようなものの……林の陰に隠れるまで、見送ってしまった。
しかしまあこれ以上何をしてやれるわけでもない。厳しいだろうが、あとは自分で何とかするしかないだろう。
頑張って生きてもらいたい。

オイサンはクロアゲハを見たら全部絢辻さんだと思うことにしているが、アレがもし絢辻さんであったなら、
今夜あたりひとの姿を借りて恩返しに来るとして、真っ先にオイサンに平手打ちをくらわすことであろう。
 
「貴方ねえ! 人がケガして道端で難儀してるのに、まず助けようとしないで真っ先に写真撮るって
 どういう神経してんのよ、最低、変態!!」

 
ってなモンである。うむ、その通りだ。相手が人間だったときは順番を間違えないようにししないとな。

雨竜第二ダムにも立ち寄る。
朝はちらっと回っただけだったが、こうしてじっくり見てみるとやはりなかなか良い場所だと思う……。
このあと「湖畔で『ドラクエXI』をプレイする」という無謀な試みをするのであるが、
ここでやるのが良かったのではないかと思った次第である。
訪う人も殆どなく、湖も近すぎないため、落ち着いてプレイできたのではないかと
マこんなとこで落ち着いてDSやってどうすんだって話であるが。
このときはそんな準備もなかったので、風景を撮り、連れてきていたいち姫を撮る。
管理棟の奥に咲いていたヒマワリが良いアクセントであった。

……と、
四十がらみのオッサンが一人でカメラを構え
              お人形さん遊びに興じている
ときに限って
カップルさんがやって来る。こちとらそんな姿を見られたところでキモくも痒くもないのだが、
如何せん見た方に強烈なトラウマや不快感を植え付けかねない。
せっかくの楽しい北海道旅行の一番のインパクト大賞が、
「これ以上もなく美しい湖のほとりで、一人でフィギュアの写真を撮ってるオッサンの気持ちの悪い笑顔」
だったのでは、ワンランク上の旅をご提案するバッドトリップアドバイザーの名が廃りますお前のトリップは方向性が違う。
 
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だモンですから、なるたけそのような姿を一般の人様の前に晒さないよう、
妖怪人間としては細心の注意を払ってはいるのですが、マ間の悪い時、間の悪い人と言うのはあるもので、
このときは姫をしまうのがワンテンポ遅れ、カップルの女性の方の目に留まってしまったらしい。
おかげで、展望デッキに続くそう広くもない道ですれ違う時、あからさまに避けられる始末。ウェヒヒヒヒwwwアザースww、
一般人の冷たい視線は堪えられんワイ
← やめんか

そこそこ歩いて、雨にも降られ、いい具合に疲労してきた。再び湖のほとりまで帰って来て、風と静寂と戯れる。
これだけ縦にも横にも広い風景、自分の知る東京にも郷里にもなかなかない。なんの唸りも聞こえない場所は町にはない。
広いのです。
広いのに静かなのです。

そんな静寂の湖畔に一人佇んで……3DSをスイッチオーーーン!! この雄大な景色の中で!
それとよく似たロトゼタシアの荒野を歩き回ったら、一体俺はオレの気持ちはどうなっちまうんだー!!
っていう試みだったんですが、如何せんストーリーが丁度シティアドベンチャーの真っただ中だったので、
目論見は全然うまいこと運びませんでした。砂漠の町のサーカスでわるだくみをするイベント。なにしてはりまんねん。
 
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黄昏の静けさに包まれる朱鞠内湖。日も傾いてきたというのに、まだボートに乗って遊んでいる人もいる。
次回は自分も乗ってみようと思う。そういう遊びは考えたことがなかった。次回、ひとりボートに挑戦。

ひとり暴徒はやったことがあるかも知れない(孤独な暴れん坊)。

ところで、今回はいち姫を連れてきてしまったので、手持ちぶさたになるとすぐいち姫にたよってしまう。
あまり良くないな。ここにはもっと、戯れるべき相手がいる。見るべきもの、聞くべき音がある。

ふと思い立って、動画を撮ってみるなどする。昼に動画機能など使ってみたりしたものだからだが、
まあうまくはいかない。これも練習が必要。当たり前だが。広がりを捉えて持ち帰るには良い手段であるように思う。

夕食の時間が近づき宿に戻った。この日は何組かの宿泊客があるようだった。
日帰りの入浴客などもあるようで、ひとの出入りがそこそこある。風呂は、昨日はすっかり貸し切りだったが
今日は先客があった。大浴場には浴槽が大小二つあり、洗い場も二つ、蛇口が五つずつ入り口から向かって右手と
左手に分かれて配置されているが、浴槽の小さい方には、節約のためか小さい方には湯が張られていない。
昨日使った右手の洗い場には先客が二人いたのもあって今日は逆サイドを使ってみようかなとそっちへ向かおうとしたところ、
「そっちはお湯出ませんよ」と先客に教えられた。ムウ、徹底した節約シフトが敷かれておる。世知辛い。

二泊目の夕食メニューは昨年も同じジンギスカン。ダッチオーブン料理のインパクトがあまりに強かったので
宿に予約を入れるとき、二日ともダッチオーブンに出来るかとお願いしてみようと思ったり……実はしたのだが、
このジンギスカンも猛烈に美味い! ゴハンが! ゴハンがススムくん!! お、おいひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃヒツジさんお、おいひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃのおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉらめえええぇぇぇぇぇぇぇ止ッ止まッ止まらないのおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!

  お宿のおねいさん「お味どうですか?」
  旅人のオイサン 「大変美味しいです(キリッ」

宿の方のお話では最大10連泊した方もおられたようで、その時は食事メニューのローテーションが回らなくなり、
途中からまたダッチオーブンに戻ったのだそうな。マそりゃそうだな。全然ありだよそんなの。毎日でもいいよ。
 
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ゴハンの最後に、朱鞠内名物ワカサギのサクサク佃煮が出てきお、おいひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃおさかなさんお、おいひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃのおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉらめえええぇぇぇぇぇぇぇ止ッ止まッ止まらないのおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!

  「どうですか?」
  「大ッ変美味しいですッ(キリッ」

このサクサクワカサギは朱鞠内のイチオシ商品で、期間限定・売り場も限定なのでヨソではなかなか手に入らない。
実家に送ろうかと思ったが、今年の一般販売開始はまだちょっと先なので無理だった。朱鞠内以外では、旭川・札幌など、
道内の一部のお店でしか手に入らないレアアイテム。ヒグマを倒してもドロップしないので注意が必要だ。
うーん、全国のとらのあなかメロンブックスあたりで委託販売してくれたらいいのに(無茶言うな)。

夜。少しウトウトしてしまい、22時半頃から星を見に外へ出る。

夕方、雨が去ったあとからもまた雲が湧き出していていたから望み薄かなと思っていたが、どうしてどうして、
なかなかの星空だった。カメラの設定をさぐりさぐりどうにか撮れるくらいに追い込んで、夜の湖畔を彷徨う。
この日はキャンプ客も多くて、テントがあちらこちらに張られている。まだまだ時間も宵の口、
火を囲んで楽し気に談笑しているところも多い。あまりウロウロしてると怪しまれそうだが構うことはあるまい。

昨年も思ったが、自動販売機が明るい! もう少しパワーを落としても良いのではあるまいか。
闇が濃いから余計にそう感じるのだろうが。次行ったら、キャプテンかオペレーターおばちゃんに進言してみよう。
 
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しばらくすると北の方から湧いてきた雲が空を覆い始め、星空を隠してしまった。けちんぼである。
昨年の、まさにウチュウガマルゴトヤッテクルと言わんばかりの星空を知ってしまっているから
今年の規模と時間ではちょっと物足りなかった。
 
 
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 ↑あまりに凄まじかった、2016年の星空↓

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帰り際に近くを通ったテントでは、ビールを飲みながら昔のアニメの話をしていた。
いなかっぺ大将を歌ったりして楽しげである。オイサンと似たような世代であろう。



何時ごろ眠りに落ちたか思い出せないが、就寝。
なにもない、盛りだくさんな一日であった。
 
 
 

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2017年10月18日 (水)

■過ぎ去りし時を求め日記~ドラクエXIプレイ記録007:彷徨うハープ船の怪 -更新第1166回-

 
 
■やたらハープを奏でながら海を巡る怪しい船
 

人魚の故・ロミアさんからマーメイドハープを貰った。
海上に立っている光の柱の近くでこれを奏でると何かが起きるらしい。
これまでの航海の中でも何度か見かけてきたアレだ。

  しかし、あのときのメッセージもどうなんだろうね。
  「しかし今は何も起こらないようだ」って、
  「あとでなんか起こりますよ」って、そりゃそうなんだろうけどさ、それ言う? っていう野暮さが、
  今回の『ドラクエ』ではとても頻繁に見受けられる。
  「コレあとでなんか起こりますよ」って分かってるんだったら、
  ロウとマルティナだって、黄色のオーブを旅の中で見つけたときに
  「よく分からない物でどうでもいいから売っちゃおう」なんて思わないだろ?
  「コレきっと、後でなんかに使うからとっとこう、お話的に」って思うよ。
  その視点の違いは何なの? なぜプレイヤーを画面の向こうから追い出そうとするんだ。
  「これはゲームなんですよ、遊びです、作り物のウソの世界なんですよ」って、
  そりゃ分かり切っているけどそれでも没入出来てしまう世界のところどころに
  そういう念押しの貼り紙をして回ることのメリットは何なのだろう。
  そういう野暮さを細やかに取り除き続けてきた気立ての良さと心配りが、
  『ドラクエ』の美しさの、最たる、根幹を支える部分だったと思うのだが。
  ……怒りの閑話休題。

ロミアさんが指定してきたのは内海で見かけた光の柱のようだが、
他でも2、3、見かけた記憶がある。
一つがグロッタの街の北方の海だったことは憶えているが、他はどこだったか……
外海の西だったような気がする。

ひねくれ寄り道大将軍なので、先ずはメインの内海光柱は置いといて、
グロッタ北と、西の海を目指す。

グロッタ北の海に立つ光の柱近くでマーメードハープを奏でると……おや、
てっきり海に潜るものかと思ったら、どっかにワープしたよ。
船ごと連れてこられたのは、山に囲まれた小さな海域。
すぐ近くに小島があり、探索してみたが、コレといったものは見当たらなかった。
いつもの鍵のかかった石造りの小部屋の中に宝箱が見えたぐらいだ。
まだ鍵系の物は手に入れていないので特に出来ることがない。
住民(=出現モンスター)は、スマイルロック、ゴーレム。
岩シリーズの皆さんだな。おカタい人たちです。
なんかゴロゴロ転がってるから普通に殴り掛かってしまったけど、
殴ってから「あ、こいつヤベエやつだ」と思ってしまった。
ばくだんいわじゃなくて良かった。

西の海へ向かう途中、世界地図の北西辺りで見つけた光の柱は……
グレイモラン城の前あたりの海に飛ばされた。ナンダコレ。ただの移動装置か。

  ……しかしなんだな、こんな風に、世界の海のあちらこちらで竪琴なんか奏でて回っていたら、
  「海の上で謎の竪琴を聞いた。そしたら、遠くに見えていた船が突然姿を消した。
   あれが噂の『竪琴の幽霊船』だ」
  みたいな、新しい怪談が生まれてしまいそうだ。

しかしそのまたすぐ近くに別の光の柱が見つかった。
そこからは、メダチャット地方? へ移動できたのだが、その辺りで画面の向こうから猛烈なラリホーが届く。
そうだね、まいどお馴染み眠気だね。

そこからは睡魔との戦いで、オチたり起きたりを繰り返しながら進み、
もうこらアカン、というところでルーラを使いネルセンの宿へ飛んだ。
このままオチたら3DSの電池が切れて、ここまでの進度がゼロに戻される……!!
そんな緊張感の中、記憶もあやふやなまま……どうやら無事に教会でお祈りは出来たらしい。
朝目が覚めると、枕元に落ちてる3DSを見つけて真っ先に状態を確かめたのでした。



レベルは変わらず、44のまま。



ついでに、今回の『ドラクエ』で気になることもう一個。
「L+R」でカメラがリセットされない。
イヤ一応リセットはされて、「主人公が向いてる方へカメラが向く」のだけど、そうじゃなくて、
『ドラクエⅦ』のときみたく、「カメラが北に向く」の仕様にして欲しかった……。
もしくは、カメラ操作(順orリバース)同様、どちらかを選べるように残して欲しかった。

あと、ルーラについても、
イキナリ飛んだ先の町の中から始まる場合とかあるのね。
それもなんかちょっと気持ち悪いな。
ていうか、町もダンジョンもフィールドも、みんな同じ扱いだって言ってるようなもんだな。

やっぱりこう……世界がちょっとずつ狭まっている気がするなあ。
 
 
 

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2017年10月16日 (月)

■過ぎ去りし時を求め日記~ドラクエXIプレイ記録006:人魚の悲劇は厚めにやる -更新第1165回-

 
前回のプレイ終了時、
人魚のロミアさんが待つ白の入り江から彼女のダンナ(予定)がいるはずのナギムナー村へ向かう途中で、
以前通った湿原に寄港してそこのキャンプ地でセーブしていた。
船は、当然外海側の岸につけてあったのだが、再開してみると内海側に移動させられていて、
移動は再び白の入り江からになってしまった……。

どうなっているんだねアリスちゃん!!(※)

  ※アリスちゃん……船の操縦や管理などを一手に引き受けてくれている、シルビアさんの船の乗組員。
               ピンクのマスクをかぶったムキムキの荒くれ者。
               のちのち、8人目の仲間としてバトルメンバーにも加わるらしい(ウソ)。

まあアリスちゃんのせいではないだろう。
仕様である。
今回は、さすがにまっすぐ村へ向かってイベントをこなす予定。ここまでちょっと寄り道が過ぎたと反省している。
辿り着いたナギムナー村は、3Dモードだと道が狭くて歩くのに難儀する。
こういう町では3Dモードはきつい。視界が悪くて酔いそうになる。

村には男の姿がなく、女性と子供、あとは老人だけだった。
男たちは総出で、西の海を荒らしているというクラーケン退治に出かけたらしい。
この村は真珠で潤っているらしいが、最近はクラーケンが海を荒らしているせいでそれが獲れず、
このままではジリ貧だ……ということで、いよいよ退治に乗り出したとの話だった。
人魚のロミアさんの思い人であるところのキナイくんもそれに同行しているというから、
死なれでもしたらたまらない。加勢に行かねば、ということで再び海へ。

村の店のラインナップも一応確かめるが、案の定、先に立ち寄った聖地ラムダ以上の物はない様だ。
寄り道のおかげでムダ金を省けた。

ところで村の男衆の船団というのは恐らく、というか間違いなく、前回までの寄り道途中にここから西の海で出くわしたもののことだろう。

村でチョイチョイ聞くキナイ君の評判は……決して悪い物ではないけれども、
ちょっと気難しいところのある、馴染めない若者、という感じ。
イケメンは嘘ではないようだ。

……船を西へ進めると、案の定。

例の船団が見えてきたところでクラーケンとバトルに。
クラーケンは本体+右足・左足の3体構成。
先発バトルメンバーは、イカス(主人公)、シルビア、ロウ、ベロニカ。
シルビアはバイキルト、1、2ターン目でバイキルト( → イカス、シルビア)、
ロウは1ターン目で癒しの雨で全員に毎ターンHP回復(25前後)、2ターン目でクラーケン本体にルカニ。
ベロニカは1ターン目、魔力の風?で自分に毎ターンMP回復(15前後)、2ターン目でクラーケン本体にルカニ。
という布陣を敷き、ガチバトル体制で挑むも……3ターンで撃沈。バイキルトの効果もほとんど見られないまま、
あっけなく沈んでいった……なんてことだ……俺たちは強くなりすぎてしまったのか?(そうです)

バトル終了後、船団を仕切っていたと思しきコロコロ太ったヒゲ面の、人のよさそうな男が
代表して謝意を示してくれたが……まさか、あんたがキナイさんじゃないだろうな?
堀井雄二はたまにそういう肩透かしをやってくるからなw  ← ちがった

魔物退治を終えたら、村に帰って宴である。無論、イカス一行は英雄扱いである。いえーい。
キナイ君は宴の輪の中にはおらず、桟橋でいかれた船の修繕をしているという。
噂通り、生真面目すぎて、海の男としては付き合いづらい男のようだ。ワカル、ワカルヨ。
対面したキナイ君は、浅黒い肌にキリリと上がった太い眉、下がり気味の目元が甘い色男だった。

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なるほど、チョロい人魚がコロッと行くのもよくわかる。うちのお嬢さん方はどうかな?
シルビアさんの好みには、ちょっと筋肉が足りないかな。

しかしそのキナイ君も、なんと、ロミアさんの待つキナイではなかった。
ロミアと出会ったのはキナイ君のおじいさんで、既にお亡くなりなのだそうだ。
なるほど、人魚の寿命と気の長さを計算に入れるのを忘れていたのだ。
君の名は。 ← コラ!!
しかもキナイ君のお爺さんと人魚の恋は村に歓迎されず、災いまでもたらしたという話にされて、
お爺さんキナイは村のはずれの浜に幽閉され、非業の死を遂げた……
という話を聞かされて、キナイ君もその母上も、色々と複雑な良くない目にも遭ったのだろう、
そんな話を持ってきてくれるな、一つ証拠になる物件を渡すから、
それを持ってロミアさんと話をつけてきてくれ、取り付く島もない……。

  ……なー? だから言ったろ? このテの話、堀井雄二が単純な話にするワケがないんだって。
  あのオッサン、こういうの大好きなんだから。

まあ無理からぬ話であろう。
ここは大人しく言う通り、お爺さんキナイが残したという人魚のベールを渡されて、
一路、白の入り江へバックホーム。ルーラ一発。

そしたらまあ……ロミアさんも伊達に50年待ってないですわ、そう簡単に引き下がるワケがないですわな。

あ、そうそう。
ここは多分、重要なファクター。選択肢が出ました。
「ロミアさんに、本当の話(あなたの好いていたキナイは死んだ)をするかどうか?」
というセレクション。
ここの選択肢の提示の仕方がちょっと変わっていて……確か、

  ロミアにウソをつきますか?
   はい
   いいえ


みたいな著され方だったと思う。「いいえ」で本当のことを言う、っていう、ちょっとひねった選択肢。
この表現の仕方に何か意図があったのかどうか。
堀井雄二に問い詰めたい『ドラゴンクエストXI』気になるポイント、その2です。

オイサンは本当のコトを言いましたが……ベロニカはウソついて欲しかったみたいです。
カミュ、シルビア、ロウ、セーニャは本当のことを告げる派、
マルティナは中立、みたいな感じだったと思う。
カミュのドライなことったらなかったけど。
こんなとき、ちょっと乙女なベロニカとか、強気に見えて優柔不断になっちゃうマルティナがちょっと可愛いね。
オイサンはセーニャ派です。 ← 聞いてねえわ

デ結局真実を告げたら、ロミアさんは自分の目で確かめたいと言い出して。
彼女をナギムナー村までお連れすることに。
オイオイ、忌まわしい人魚伝説のある村にご本尊を持ってって大丈夫か? と思ったんだけど、
人目に付かない入り江で二人を引き合わせるという形になった。
あードキドキする。
二人の恋の結末よりも、そっちの方でハラハラする。

……結果。ロミアさんは、今のキナイ君を自分の愛した祖父キナイではないとキチンと見抜き、
ショックを受けつつも受け入れ、
入り江の傍らにあった彼の墓に……自分の足で参ったあと、
「陸に上がった人魚は海の泡になって消える」という人魚の掟に従って、海へと消えていきました。
うん、まあ……良かったんじゃないかな。
 
……どーでもいいけどさ、勇者の物語の本筋でもないこのエピソードを、
随分とまあ、ガッツリ演出で厚めにやるね?
イヤ、ええけども。
ホンマにこういうの好きなんやな、ユウジは。
 
さしもの、さっきまであんなにドライだったカミュさんも、
「だから、人の色恋に首を突っ込むのは……いやなんだよ……」と、
あのクールな横顔に影を落としておりました。
 


……。



なあ、カミュぅ。お前さあー、彼女とかいんの?



……とまあ、珍しく、普通にイベントを一個こなしただけで終了。
レベルは45。
マルティナを、爪で育てるかヤリで育てるか、どっちの方針に決めたんだったか忘れてしまった。
スキルポイントがあまりまくっている。
 
 
オマケ、村の宴会で地味にオチに使われるベロニカさん。
 
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